JPH0683664B2 - 藍藻類の製造方法 - Google Patents

藍藻類の製造方法

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JPH0683664B2
JPH0683664B2 JP59201818A JP20181884A JPH0683664B2 JP H0683664 B2 JPH0683664 B2 JP H0683664B2 JP 59201818 A JP59201818 A JP 59201818A JP 20181884 A JP20181884 A JP 20181884A JP H0683664 B2 JPH0683664 B2 JP H0683664B2
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iodine
spirulina
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隆志 折谷
啓一 内田
博己 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヨウ素成分の富化されたスピルリナ・プラテン
シス(Spirulina platensis)[以下スピルリナとい
う]の製造方法に関するものである。
スピルリナはヨウ藍藻類に属する青緑色の藻類であり、
らせん糸状に細胞が連続した構成を有する。その大きさ
は種類により異なるが通常細胞の直径約5〜10μ、らせ
んの直径約20〜60μ、らせんの長さ約200〜500μであ
る。スピルリナはアフリカや中南米の塩湖に育成し、古
くから塩湖周辺の住民の食糧に供されていたものであ
る。近年、その増殖速度や先の利用効率が通常の栽培植
物に比べて極めて高いこと、および多量のタンパク質を
含み(乾燥重量の約60%以上)、ビタミンやミネラル等
の含有量も高いことなどより食糧や飼料として注目され
ている。現在、スピルリナは健康食品や飼料として市販
されており、また、スピルリナより抽出された色素など
の成分が食品などの添加物として使用されている。同様
の用途に使用されているクロレラに比較すると細胞壁が
セルロースではなく多糖類であるため消化が良いこと、
クロレラが微細な単細胞であるに対してスピルリナがら
せん糸状体であるので培養液からの分離が容易であるこ
となどの特徴を有しており、スピルリナの人工培養は種
々研究検討されている。
一方、最近健康食品としていわゆるヨード卵が注目され
ているように、ヨウ素成分はヨウ素成分の不足による甲
状線機能低下症等の治療に使用されるばかりでなく、成
長促進、高血圧がアレルギー体質の改善、各種疾患の治
療に有効であることが認められるようになっている。従
って、ヨウ素成分を含むスピルリナはスピルリナ本来の
特徴に加えてヨウ素成分による効果が発揮されるものと
期待される。しかし、通常のスピルリナには認めうる程
度のヨウ素成分は含まれていず、従ってヨウ素成分の富
化が必要と考えられる。しかし、従来スピルリナを始め
とする藍藻類その他の藻類のヨウ素成分を富化する方法
は知られていず、特にヨウ素が殺菌剤として使用されて
いるようにヨウ素成分が藍藻類の培養に対していかなる
影響があるかも検討されたことはなかった。
本発明者はヨウ素成分が富化されたスピルリナを得るべ
く研究検討を行なった結果、ヨウ素イオンやヨウ素酸イ
オンの存在する培養液中でスピルリナを培養することに
よりヨウ素成分が補化されたスピルリナを得ることがで
きること、およびこれらイオンの存在がスピルリナの生
育に悪影響を与えず比較的高濃度のイオンを含む培養液
中でもスピルリナは順調に生育することを見い出した。
しかも、ヨウ素イオンは単にスピルリナに吸収あるいは
吸着された状態にあるものではなく、スピルリナ中で固
定されておりスピルリナの洗浄等によってヨウ素成分の
減少はほとんどないことを確認した。本発明はこのヨウ
素成分が富化されたスピルリナの製造方法に関するもの
であり、即ち、 ヨウ素イオン/またはヨウ素酸イオンを1〜5000ppm含
む培養液中でスピルリナを培養することを特徴とするヨ
ウ素成分が富化された藍藻類の製造方法、である。
ヨウ素イオン/またはヨウ素酸イオン(以下両者をヨウ
素イオン等という)の培養液中の濃度は、それ高い程ス
ピルリナに含まれるヨウ素成分の割合は高くなる。しか
し、ある程度以上の濃度となるとスピルリナ中のヨウ素
成分の割合はほぼ一定となり、またイオン濃度が極めて
高濃度となるとスピルリナの生育に支障を来たすおそれ
があることなどの理由により、これらイオンの濃度は1
〜5000ppmの範囲であり、特に1〜1000ppmが最も適当で
ある。ヨウ素イオン等を含む培養液は培養液に水溶性の
ヨウ化物、ヨウ素酸塩、その他のヨウ素イオン等を生成
しうる化合物やヨウ素そのものを添加することにより得
られる。ヨウ素イオン源としては、たとえばヨウ化カリ
ウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウム,ヨウ化水
素、などがあり、ヨウ素酸イオン源としては、たとえば
ヨウ素酸カリウム,ヨウ素酸ナトリウム,ヨウ素酸カル
シウム,ヨウ素酸などがある。また、ヨウ素イオン等を
含む天然かん水を用いてヨウ素イオン等を含む培養液を
製造することもできる。
本発明において、スピルリナの培養は人工培養あるいは
半人工培養[特公昭58−5667号公報参照]で行なわれ
る。培養液には前記ヨウ素イオン等を除いて通常知られ
ている組成の培養液を用いることができる。培養液とし
ては通常無機栄養源を含む培養液が使用され、場合によ
ってはさらに糖などの有機栄養源を添加することもでき
る。[特公昭55−7211号公報参照]。無機栄養源源とし
ては重炭酸塩、炭酸塩、炭酸ガスなどの炭素源、リン酸
塩などのリン源、硝酸塩などの窒素源、カリウム塩など
のカリウム源などの他、ナトリウ,カルシウム,マグネ
シウム,鉄,マンガン,その他の金属源や非金属元素源
が適宜使用される。最も重要な栄養源は重炭酸ナトリウ
ムであり、通常約10g/以上の濃度で使用される。培養
液のpHは約8〜12に保つことが重要であり、培養液のpH
がこの範囲外となるおそれがある場合には酸やアルカリ
でpHをこの範囲に調整することが望ましい。また、培養
中に一部の栄養源が不足するおそれが生じた場合はそれ
を追加することが好ましい。たとえば、炭酸ガスを使用
する場合は炭酸ガスを培養液に吹き込みながら培養を行
なうことが好ましい。また、培養には先に照射が必要で
あり、太陽光は勿論人工光を照射しつつ培養を行なうこ
とができる。培養温度は約15〜40℃の範囲であって、特
に約30〜35℃が適当であり、また培養液の均一化方法と
しては液の循環や通気撹拌が適当である。
培養終了後、藻体は通常過や遠心分離により培養液か
ら分離される。その後洗浄脱水を行ない、スプレードラ
イ法等により乾燥を行なって粉状の藻体が粗製品として
得られる。この粗製品はそのまま健康食品や食品添加物
として使用でき、またタン白質などを抽出分離して種々
の用途に使用することもできる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 以下の表1に示したスピルリナ用培地1500mlを2500mlの
エルレンマイヤーフラスコに分注し、ゲージ圧1kg/cm2
の圧力下120℃15分間、滅菌処理し、次に無菌条件下で
ミリポアフィルター(HA0.45μm)を通じて調整したヨ
ウ化カリウム溶液をヨウ素イオン濃度として0,20,100,1
000ppmになるように培地に添加し、次いでスピルリナ・
プラテンシス(Spirulina platensis)を接種し、30℃
で6000ルックスの光照射下120時間回転培養を行なっ
た。その経時的なスピルリナの増殖は第1図に示すよう
にヨウ素濃度が0〜1000ppmにおいてもほとんど同等で
あり、ヨウ素濃度の違いによる増殖阻害は認められなか
った。
培養終了後、遠心分離により藻体を十分洗浄し、藻体内
に取込まれているヨウ素量の測定を行なった。
ヨウ素量の測定は、スピルリナをクロム酸−塩素酸−過
塩素酸混液による酸化分解を行ない、その分解液をチオ
シアン酸鉄(III)ヨウ素接触反応法によりヨウ素含量
の定量を行なった。その結果は表2に示す様に、ヨウ素
取込量は培地ヨウ素濃度に依存せず約10ppm前後のヨウ
素がスピルリナ中に取込まれた。
実施例2 高ヨウ素濃度レベルにおける増殖阻害を確認するため、
実施例1と同様に調整した培地へ、ヨウ化カリウム溶液
(これも同様に調整)をヨウ素イオン濃度として1,100
0,2500,5000,10000ppmになるよう添加し、次いでスピル
リナ・プラテンシスを接触し、30℃、160時間回転培養
を行なった。光照射は64時間までは3000ルックス、以後
は6000ルックスで一定とした。実施例1に示したよう
に、ヨウ素濃度が1000ppm以下では経時的なスピルリナ
の増殖はほとんど同等であるが、これ以上の濃度におい
ては、第2図に示すようにヨウ素濃度が高まるに従って
増殖阻害が現われ、10000ppmではスピルリナの増殖は認
められなかった。
培養終了後は増殖が認められたスピルリナについて、実
施例1と同様な方法で藻体内に取込まれているヨウ素量
の測定を行なった。その結果、表3に示す様に、ヨウ素
取込み量は10ppm前後で培地のヨウ素濃度に依存しなか
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1におけるスピルリナの経時的増殖量を
示すグラフであり、第2図は同じく実施例2におけるス
ピルリナの経時的増殖量を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭57−14831(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヨウ素イオンおよび/またはヨウ素酸イオ
    ンを1〜5000ppm含む培養液中でスピルリナ・プラテン
    シスを培養することを特徴とするヨウ素成分が富化され
    たヨウ藍藻類の製造方法。
JP59201818A 1984-09-28 1984-09-28 藍藻類の製造方法 Expired - Lifetime JPH0683664B2 (ja)

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