JPH0682482U - ウォーターハンマー防止給水弁 - Google Patents

ウォーターハンマー防止給水弁

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JPH0682482U
JPH0682482U JP2422593U JP2422593U JPH0682482U JP H0682482 U JPH0682482 U JP H0682482U JP 2422593 U JP2422593 U JP 2422593U JP 2422593 U JP2422593 U JP 2422593U JP H0682482 U JPH0682482 U JP H0682482U
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重勇 境
学 斎藤
高智 田宮
修 筒井
欽也 有田
好信 内村
啓史 堀内
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Fuji Bellows Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 便器の洗浄水供給装置におけるウォーターハ
ンマー防止給水弁において、ゴミや水垢等による孔詰ま
りを防止する。 【構成】 背圧室7と入水口2とを連通する透孔8に設
けた収納室11に、截頭円錐形状の弁座13の傾斜面に
複数のオリフィス溝14を形成してなる筒状弾性部材1
2を遊嵌し、その筒状弾性部材12の内部には、液体の
流れによって上方に移動して截頭円錐形状の弁座13を
閉塞する球状弁体15を配置する。この球状弁体15
は、入水口2の圧力が急激に上昇したとき、その圧力に
よって発生する力により、更に、上方に移動して截頭円
錐形状の弁座13を、閉塞状態を維持したままで筒状弾
性部材12の弾力に抗して拡大させてオリフィス溝14
の制御位置を変え、背圧室7への液体の流入量を入水口
2の圧力の変動に応じて制御する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、便器の洗浄水供給装置におけるウォーターハンマー防止給水弁に関 するものである。
【0002】
【従来の技術】
便器の洗浄水供給装置における給水弁において、その弁の開閉機構は、小力で 大力を制御できる便利さからパイロットバルブ方式のものが、その主流を占めて いる。このパイロットバルブ方式を利用する給水弁としては、大便器においては 貯水タンク内に使用されるボールタップ(自動給水弁)と、並びに小便器等に主 に使用されるフラッシュバルブ(洗浄弁)とが代表される。そして、これらの給 水弁は、最近においては、電化のため前記パイロットバルブを電磁石によって制 御するものが多くなっている。
【0003】 そのようなパイロット形電磁弁として、ウォーターハンマー(水槌作用)の防 止対策をした技術が実開昭63−121876号公報により公知となっており、 以降ではこれを従来品と呼ぶ。この従来品の特徴とする構成は、その公報の図面 中の符号を併記すれば、次の通りである。
【0004】 即ち、弁筐体101の流入路101aと流出路101bとの間に弁座101c が形成され、該弁座101cと協同して弁作用するダイアフラム弁102は外周 縁部が前記弁筐体101と前記弁筐体101の蓋体105とによって挟持され、 該蓋体105と前記ダイアフラム弁102とによって背圧室106が画成され、 前記ダイアフラム弁102には前記背圧室106と前記流出路101bとを連通 する透孔107と、前記流入路101aと前記背圧室106とを連通する透孔1 08とが開口し、前記背圧室106と前記流出路101bとを連通する前記透孔 107の前記流出路101bとは反対側の開口端と相対して該透孔107を電磁 力によって開閉するプランジャ114が配置されているパイロット形電磁弁にお いて、前記背圧室106と前記流入路101aとを連通する前記透孔108の前 記背圧室106側に、上端面と筒状面とにそれぞれ絞り孔117,118が開口 している筒状部材116を連接し、該筒状部材116の内部には、前記流入路1 01aの圧力が急激に上昇したとき、液体の流れによって上方に移動して前記上 端面に開口する絞り孔117を閉塞する弁部材119を配置したものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
前記従来品によれば、前述したように、圧力が急激に上昇したとき、前記弁部 材119は、その液体の流れに引き込まれて浮上し、前記二つの絞り孔117, 118のうち一方の絞り孔117を閉塞するため、液体はもう一方の絞り孔11 8に集中して流れる。このため、水中のゴミ(ダスト等の粒子)や水垢等が、そ の絞り孔118に集中することから、同絞り孔118周縁に付着しやすく孔詰ま りになる等の欠点がある。従って、前記公報の出願明細書中に記述された作用と 効果は充分に発揮できないものと考えられる。
【0006】 そこで、本考案の目的は、本来の目的とするウォーターハンマー(水槌作用) の防止が可能となるばかりでなく、前記したゴミや水垢等による孔詰まりの防止 等も可能にしたウォーターハンマー防止給水弁を提供することにある。
【0007】 また、前記従来品は、主弁の構造がダイアフラム形式のもののみに使用が制限 されていて、その利用範囲が狭いものであり、部品の標準化によるコスト低減を 実施する上で不都合な構造のものであった。
【0008】 従って、本考案は、前記従来品における前記筒状部材116部分を簡単な構造 に改良することにより、部品そのもののコストを低減すると共に、給水弁の種類 や形態に左右されることのない統一方式のものにすることによって、更に、コス トを低減して安価なウォーターハンマー防止給水弁を提供することも目的とする ものである。
【0009】 即ち、本考案のウォーターハンマー防止給水弁は、前述したボールタップとフ ラッシュバルブとにも統一方式で対処できるものであると共に、これらの主弁の 構造がダイアフラム形式またはピストン形式であっても、統一方式で本来の目的 に対処ができるものであり、また、前述したパイロットバルブの起動源が、電磁 石であっても、他の方法による場合であっても、統一方式が崩れるようなことが ないのは勿論とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく本考案は、弁筐体の入水口と出水口との間に、主弁室 と主弁座が設けられ、この主弁座と協同して弁作用する圧力応動主弁体は、前記 主弁室にあって弁軸方向へ気密状態で応動自在に設けられ、この圧力応動主弁体 の前記主弁座の反対側に背圧室が画成され、この背圧室と前記入水口とを連通す る透孔と、前記背圧室と前記出水口または大気側を連通するパイロット孔とが開 口し、前記パイロット孔をパイロットバルブによって制御して前記圧力応動主弁 体の開閉をするようにしたウォーターハンマー防止給水弁であって、前記透孔の 前記背圧室と前記入水口との間に弁収納室を設け、この弁収納室に弾性材で構成 された筒状弾性部材を遊嵌し、この筒状弾性部材に截頭円錐形状の傾斜面による 弁座を形成すると共に、この截頭円錐形状の弁座の傾斜面に複数のオリフィス溝 を形成して、前記筒状弾性部材の内部には、液体の流れによって上方に移動して 前記截頭円錐形状の弁座を閉塞する弁部材であって、前記入水口の圧力が急激に 上昇したとき、その圧力によって発生する力により、更に、上方に移動して前記 截頭円錐形状の弁座を、閉塞状態を維持したままで前記筒状弾性部材の弾力に抗 して拡大させて前記オリフィス溝の制御位置を変え、前記背圧室への液体の流入 量を前記入水口の圧力の変動に応じて制御する球状弁体を配置した構成としてい る。
【0011】 そして、具体的には、前記筒状弾性部材の開放側外周縁部に一体に形成され、 前記弁収納室の内径より若干大きめの外径を有する環状のシール突縁による第1 の気密機能部と、前記筒状弾性部材の管形状による胴体部であって、実装時の内 側からの圧力の作用により膨らんで前記弁収納室の内壁を掴むようにした第2の 気密機能部とを具備するものとしている。
【0012】
【作用】
入水口の圧力が、筒状弾性部材の截頭円錐形状の弁座を球状弁体が閉塞する圧 力より上昇すると、球状弁体は、その圧力によって発生する力により、截頭円錐 形状の弁座を筒状弾性部材の弾力に抗して拡大させて、截頭円錐形状の弁座の傾 斜面に形成した複数のオリフィス溝の制御位置を変え、そのオリフィス溝の断面 形状を小さくする。そして、球状弁体が弁座を閉塞しない圧力状態下では、球状 弁体は、液体の流れに身を任せて、筒状弾性部材の内部において縦横無尽の動作 状態にあるので、筒状弾性部材のオリフィス溝を含む傾斜面内壁には、ゴミや水 垢が付着しない。
【0013】 こうして、球状弁体が圧力の変動に応じてオリフィス溝の制御位置を変えるか ら、入水口の圧力が急激に上昇しても、背圧室への液体の流量が安定する。従っ て、圧力応動主弁体の弁閉時間並びに動作は、入水口の圧力の変動があっても安 定したものとなり、ウォーターハンマーが発生することがなく、圧力応動主弁体 の弁閉が完了する。この圧力応動主弁体の弁閉が完了すると、背圧室内の圧力が 入水口の圧力と同圧となるため、球状弁体は自重によって降下し、弁座の閉塞を 解く。
【0014】 なお、筒状弾性部材は、その開放側外周縁部に一体に形成した環状のシール突 縁による弁収納室内壁との気密状態が得られ、また、実装時の内側からの圧力の 作用により管形状の胴体部が膨らんで弁収納室内壁を掴む第2の気密状態も得ら れるので、筒状弾性部材の位置の安定が図られると共に、弁収納室と筒状弾性部 材との間への液体の漏洩が確実に防止される。
【0015】
【実施例】
以下に、本考案に係るウォーターハンマー防止給水弁の実施例を図1乃至図9 に基づいて説明する。図1は本考案を適用したウォーターハンマー防止給水弁の 第1実施例を示す縦断正面図で、図2はその筒状弾性部材を拡大して示す縦断正 面図、図3は同じく底面図であり、図4は筒状弾性部材を遊嵌した弁収納室部分 を拡大して示す縦断正面図、図5は図4の矢印A−A線に沿った断面図を示すも のである。
【0016】 先ず、本考案に係るウォーターハンマー防止給水弁の第1実施例を示す図1に おいて、1は弁筐体、2は入水口、3は出水口、4は主弁室、5は主弁座、6は 圧力応動主弁体(ダイアフラム主弁体)、7は背圧室、8は透孔、9はパイロッ ト孔、10はパイロットバルブ、11は弁収納室、12は筒状弾性部材、15は 球状弁体、16は通孔、19は蓋体、20は電磁石である。
【0017】 実施例において、弁筐体1は、入水口2と出水口3とを直角方向に備え、その 上方に主弁室4を有して、この主弁室4に出水口3上部につながる主弁座5を有 している。圧力応動主弁体であるダイアフラム主弁体6は、可撓性ダイアフラム 6aと、このダイアフラム6aに固定された弁体6bとからなり、前記主弁室4 に配置されている。即ち、ダイアフラム6aの外周縁部を弁筐体1と蓋体19と により挟持して、ダイアフラム主弁体6と蓋体19との間に背圧室7を形成して いる。
【0018】 また、ダイアフラム主弁体6の弁体6bの外周縁側には、背圧室7と入水口2 とを連通する透孔8が形成され、また、同弁体6b中央部には、背圧室7と出水 口3とを連通するパイロット孔9が形成されている。このパイロット孔9の直上 にパイロットバルブ10が配置されており、このパイロットバルブ10は、前記 蓋体19上に設置した電磁石20の通電/遮断により進退動作するプランジャで ある。なお、電磁石20において、20aはボビン、20bは励磁コイル、20 cはヨーク、20dはコア、20eは前記パイロットバルブ10を前記ダイアフ ラム主弁体6のパイロット孔9に向けて付勢するスプリングである。
【0019】 そして、前記透孔8には、弁収納室11が引き続いて形成され、この弁収納室 11は通孔16を経て前記背圧室7に連通している。この弁収納室11には、図 2および図3にその詳細拡大図が示される筒状弾性部材12が遊嵌されている。 この筒状弾性部材12は、合成ゴムまたは合成樹脂等の弾力性のある適宜の材料 からなり、截頭円錐形状の弁座13を一体に形成している。即ち、この筒状弾性 部材12の胴体部12aの外径は、前記弁収納室11の内径より若干小さくて遊 嵌できる状態にあり、その胴体部12aの上端側内部には、端部に弁座孔13a を有する截頭円錐形状をした傾斜面による弁座13を一体に設けている。
【0020】 この弁座13の厚さは、図示のように、上方の弁座孔13aに向かって徐々に 減少する形状になっていて、柔軟性の度合いを考慮したものとなっている。また 、この弁座13の内側の傾斜面による弁座面13bには、その付け根部分の深さ が最大で前記弁座孔13aの内周縁でその深さがゼロ(零)となる放射状に複数 (図示例では4本)のオリフィス溝14,14,14,14を形成している。
【0021】 さらに、筒状弾性部材12の下端開放側の外周縁部には、その外径が前記胴体 部12aの外径よりも大きめの環状のシール突縁12bが形成されている。この シール突縁12bが、前記弁収納室11への収納状態において、前記入水口2の 液体を前記胴体部12a外周の遊嵌部12c(図4参照)側に漏洩させない第1 の気密機能部となっている。また、筒状弾性部材12の胴体部12aは、比較的 薄肉の管形状になっていることから、この内部に圧力が導入されると直ちに膨ら み、前記遊嵌部12cの隙間を埋めて弁収納室11の内壁を掴むような第2の気 密機能部となっている。
【0022】 以上の筒状弾性部材12の内部には、前記弁座孔13aより直径が大きく、水 よりやや比重の大きい材料でなる球状弁体15を収容している。この球状弁体1 5は、前記入水口2からある圧力で液体の流れがあると、その流れによって上方 に移動し、前記弁座面13bを閉塞するように調整されている。図4および図5 は丁度その状態を示したものであり、このような閉塞開始したときの入水口2に おける圧力を以降では通常圧力と呼ぶ。
【0023】 なお、その通常圧力より前記入水口2の圧力が低い場合には、前記球状弁体1 5は、前記弁座面13bを閉塞するには至らず完全に開放し、しかも、液体の流 れに身を任せて前記筒状弾性部材12の内部において縦横無尽の動作状態にある 。また、前記通常圧力より高い圧力の場合は、球状弁体15は、後述するように 、図4の状態より更に上方に移動して、前記背圧室7への液体の流量を制御する ようになっている。
【0024】 ところで、前記弁座面13bに設けられた前記オリフィス溝14の設定本数と 深さの関係、即ち、オリフィス溝14,14,14,14の総通過面積(図5で は、三角断面の4倍)は、弁座面13bを前記球状弁体15が閉塞する前記通常 圧力において、ウォーターハンマーが発生し難く、しかも、前記背圧室7への液 体の充満時間がだらだらと長くなって、前記ダイアフラム主弁体6の弁閉時間が やたらと長くならない流量となるような面積に決められている。従って、前記オ リフィス溝14の設定本数とその溝深さは、前記通常圧力時の位置を基準に決め られ、且つ前記弁座孔13aの内周縁においてゼロ(零)となるように調整され ている。
【0025】 なお、前記オリフィス溝14の断面形状は、本実施例では三角形状であるが、 三角形に限定するものではなく、四角でも丸形状でも良い。また、前述した圧力 の変動に対する前記球状弁体15の移動量との関係は、前記筒状弾性部材12の 材料硬度の選択と、その前記截頭円錐形状の弁座13の厚さを含めた形状の選択 によることになるが、実際面においては、これらの要素を考慮しながら実験によ って決められるものである。
【0026】 以上の構成による本考案の第1実施例に係るウォーターハンマー防止給水弁の 動作説明を次に行う。図1は、電磁石20の励磁コイル20bへの通電が断たれ ていて、スプリング20eの力でパイロットバルブ10がダイアフラム主弁体6 のパイロット孔9を閉塞し、ダイアフラム主弁体6が主弁座5を閉塞した状態を 示している。
【0027】 励磁コイル20bが通電されると、パイロットバルブ10が引き上げられてパ イロット孔9から離れ、背圧室7内の水が出水口3に流出し、背圧室7の圧力が 下がり、ダイアフラム主弁体6が主弁座5から離れて開弁し、入水口2から出水 口3に向かって水が流れる。そして、励磁コイル20bの通電が断たれると、パ イロットバルブ6がパイロット孔9を閉塞し、入水口2からダイアフラム主弁体 6の透孔8より背圧室7へ流入する水によって、背圧室7内の圧力が高まり、閉 弁を開始する。
【0028】 即ち、配管内の流速の変化により入水口2内の圧力が高まり、透孔8を通って 背圧室7に流入する水の流速が増すと、球状弁体15が押し上げられて筒状弾性 部材12の弁座面13bを閉じる。この後は、オリフィス溝14,14,14, 14から背圧室7内に水が流入して、ダイアフラム主弁体6が緩やかに主弁座5 に着座するようになる。
【0029】 次に、筒状弾性部材12の部分についての働きを詳細に説明する。先ず、入水 口2に、流体圧力(前記通常圧力より低いものであっても良い)が働くと、筒状 弾性部材12の胴体部12aが膨らみ、前記弁収納室11の内壁を掴む気密機能 が得られ、同じく筒状弾性部材12の開放端側の環状の前記シール突縁12bに よる気密機能と合わせて、筒状弾性部材12の位置の安定を図ると共に、入水口 2側から弁収納室11との遊嵌部12cへの水の漏洩を確実に防止している。
【0030】 図4および図5は入水口2に通常圧力が作用した状態であり、通常圧力以下の 圧力作用ではウォーターハンマーは発生しない。この入水口2の圧力が前記通常 圧力より上昇すると、球状弁体15は、この圧力によって発生する力により、更 に、上方に移動して、前記截頭円錐形状の弁座13を筒状弾性部材12の弾力に 抗して拡大させて、前記オリフィス溝14,14,14,14の制御位置を変え る。
【0031】 図6および図7は丁度その状態を示したものであり、図示から明らかなように 、オリフィス溝14,14,14,14の三角形断面形状が小さくなっているこ とがわかる。ここで、記述したように、通常圧力以下の圧力が作用した場合の球 状弁体15の動作は、筒状弾性部材12の内部において縦横無尽の状態にあり、 これによって、前記弁座面13bを含む筒状弾性部材12の内壁にゴミや水垢が 付着しようとするのを回避できる。
【0032】 このようにして、球状弁体15は圧力の変動に応じてオリフィス溝14,14 ,14,14の制御位置を自動的に変えることができるから、入水口2の圧力が 急激に上昇しても、背圧室7への液体の供給は安定したものとなる。従って、圧 力応動主弁体であるダイアフラム主弁体6の弁閉時間並びに動作は、入水口2の 圧力の変動があっても安定することから、ウォーターハンマーが発生することが なく、ダイアフラム主弁体6の弁閉を完了することができる。
【0033】 なお、ダイアフラム主弁体6が以上の動作によって弁閉完了すると、背圧室7 の圧力が入水口2の圧力と同圧となるため、球状弁体15は自重によって降下を し、弁座面13bの閉塞を解くことになる。
【0034】 以上のように構成し、以上のように動作するウォーターハンマー防止給水弁に より得られる効果を次に纏める。
【0035】 先ず、筒状弾性部材11は弁収納室11内に遊嵌状態にあることから、組立効 率が向上するばかりでなく、その遊嵌部12cの気密も万全であることから、圧 力応動主弁体であるダイアフラム主弁体6の閉弁時間並びに動作が安定する。
【0036】 そして、筒状弾性部材12内部の球状弁体15は、入水口2の流体圧力が前記 通常圧力より低い場合においては縦横無尽の動作をし、また、高い場合において は弾性材による復元する弁座13を押し広げて表面が伸びることによって水垢を 落とすために、弁座面13bを含めた内壁にゴミや水垢等が付着しないことから 、圧力応動主弁体6は、初期の弁閉特性を続けて維持することができる。
【0037】 さらに、筒状弾性部材12において、弾性材による復元する弁座13と、その 弁座面13bのオリフィス溝14,14,14と、加えて、球状弁体15等の働 きによって、入水口2の圧力の変動があっても、ダイアフラム主弁体6の弁閉時 間を安定制御できる給水弁を提供することができることから、ウォーターハンマ ーの発生がない静粛な住居空間を提供することができる。
【0038】 次に、本考案の第2実施例について説明する。図8は本考案を適用したウォー ターハンマー防止給水弁の第2実施例を示すもので、この第2実施例では前記圧 力応動主弁体がダイアフラム形式に代えてピストン形式のものとなっている。な お、この第2実施例において、前記第1実施例と同様の部品には同一の符号を付 して、その詳細な説明は省略し、以下には、特異な点についてのみ説明する。
【0039】 即ち、図示のように、中央部に前記パイロット孔9を有する圧力応動主弁体で あるピストン主弁体26が前記主弁室4に上下方向摺動自在に嵌合して配置され ており、このピストン主弁体26の外周側に、前記背圧室7と前記入水口2とを 連通する前記透孔8が形成されている。27はピストン主弁体26の下面に結合 した蓋板、28はピストン主弁体26外周に嵌着したシールリング、29は弁筐 体1と蓋体19との結合面に介装したシールリングである。
【0040】 そして、ピストン主弁体26には、前記透孔8に引き続いて前記弁収納室11 および前記通孔16が形成されており、その弁収納室11に、前記球状弁体15 を収容した前記筒状弾性部材12が遊嵌されている。
【0041】 このような圧力応動主弁体であるピストン主弁体26に設けた前記透孔8に前 記弁収納室11を設けて、前記球状弁体15を収容した前記筒状弾性部材12を 遊嵌してなる構成のウォーターハンマー防止給水弁によっても、前記第1実施例 と同様の作用効果を奏することができる。
【0042】 次に、本考案の第3実施例について説明する。図9は本考案を適用したウォー ターハンマー防止給水弁の第3実施例を示すもので、この第3実施例においては 、前記圧力応動主弁体がピストン形式であるが、前記弁筐体1側に前記筒状弾性 部材12および前記球状弁体15を設けたものとなっている。なお、この第3実 施例において、前記第1実施例と同様の部品には同一の符号を付して、その詳細 な説明は省略し、以下には、特異な点についてのみ説明する。
【0043】 即ち、図示のように、中央部に前記パイロット孔9を有する圧力応動主弁体で あるピストン主弁体36が前記主弁室4に上下方向摺動自在に嵌合して配置され ており、前記背圧室7と前記入水口2とを連通する前記透孔8が前記弁筐体1に 形成されている。38はピストン主弁体36外周に嵌着したシールリング、39 は弁筐体1と蓋体19との結合面に介装したシールリングである。
【0044】 そして、弁筐体1には、前記透孔8に引き続いて前記背圧室7側に開放する前 記弁収納室11が形成されており、その弁収納室11に、前記球状弁体15を収 容した前記筒状弾性部材12が遊嵌されている。
【0045】 このような圧力応動主弁体をピストン主弁体36とする一方、弁筐体1に設け た前記透孔8に前記弁収納室11を設けて、前記球状弁体15を収容した前記筒 状弾性部材12を遊嵌してなる構成のウォーターハンマー防止給水弁によっても 、前記第1実施例と同様の作用効果を奏することができる。
【0046】 なお、以上の実施例においては、パイロットバルブの操作手段として電磁石を 用いたが、本考案はこれに限定されるものではなく、手動や他のアクチュエータ を用いたものであってもよい。また、各種部品の形状や寸法、流路形状等も任意 であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿 論である。
【0047】
【考案の効果】
以上のように、本考案に係るウォーターハンマー防止給水弁によれば、筒状弾 性部材の内部の球状弁体は、入水口の圧力が弁座の閉塞を開始する圧力より低い 場合においては縦横無尽の動作をし、また、高い場合においては弾性材による復 元する弁座を押し広げて表面が伸びることによって水垢を落とすため、筒状弾性 部材のオリフィス溝を含む傾斜面内壁にゴミや水垢が付着しないことから、圧力 応動主弁体は初期の弁閉特性を続けて維持することができる。そして、このよう に、入水口の圧力の変動があっても、圧力応動主弁体の弁閉時間を安定制御でき ることから、ウォーターハンマーの発生がない静粛な居住空間を提供することが できる。
【0048】 また、弁収納室に筒状弾性部材を遊嵌させることから、組立効率が向上するば かりでなく、その遊嵌部において、請求項2記載のような2段階の気密機能部を 具備させることで、その遊嵌部の気密が万全であるといった利点も得られる。
【0049】 更に、本考案によれば、以上の他に、次のような効果が得られる。即ち、パイ ロットバルブ方式の給水弁であれば、圧力応動主弁体の形式が異なる(例えば、 ダイアフラムとピストン)場合においても、また、形態が異なる(例えば、ボー ルタップとフラッシュバルブ)場合においても、更には、パイロットバルブの操 作手段が異なる(例えば、手動か電磁石かその他か)場合においても勿論のこと 、これらに限定されることはなく、部品の標準化が可能で、量産効果によるコス トの低減が可能となり、安価な給水弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を適用したウォーターハンマー防止給水
弁の第1実施例を示すもので、圧力応動主弁体がダイア
フラム形式のものの縦断正面図である。
【図2】本考案に係る筒状弾性部材を拡大して示す縦断
正面図である。
【図3】同じく筒状弾性部材の底面図である。
【図4】本考案に係る筒状弾性部材を遊嵌した弁収納室
部分を拡大して示すもので、弁座面の閉塞開始状態の縦
断正面図である。
【図5】図4の矢印A−A線に沿った断面図である。
【図6】図4と同じく弁収納室部分を拡大して示すもの
で、通常圧力より上昇した圧力状態下でのオリフィス溝
の制御位置変化状態の縦断正面図である。
【図7】図6の矢印B−B線に沿った断面図である。
【図8】本考案を適用したウォーターハンマー防止給水
弁の第2実施例を示すもので、圧力応動主弁体がピスト
ン形式のものの縦断正面図である。
【図9】本考案を適用したウォーターハンマー防止給水
弁の第3実施例を示すもので、圧力応動主弁体がピスト
ン形式であって、筒状弾性部材および球状弁体を弁筐体
側に設けたものの縦断正面図である。
【符号の説明】
1 弁筐体 2 入水口 3 出水口 4 主弁室 5 主弁座 6 圧力応動主弁体(ダイアフラム主弁体) 7 背圧室 8 透孔 9 パイロット孔 10 パイロットバルブ 11 弁収納室 12 筒状弾性部材 12a 胴体部 12b シール突縁 13 弁座 14 オリフィス溝 15 球状弁体 16 通孔 19 蓋体 20 電磁石 26,36 圧力応動主弁体(ピストン主弁体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 斎藤 学 神奈川県大和市深見東1丁目6番8号 富 士精工株式会社内 (72)考案者 田宮 高智 神奈川県大和市深見東1丁目6番8号 富 士精工株式会社内 (72)考案者 筒井 修 神奈川県茅ヶ崎市本村2丁目8番1号 東 陶機器株式会社茅ヶ崎工場内 (72)考案者 有田 欽也 神奈川県茅ヶ崎市本村2丁目8番1号 東 陶機器株式会社茅ヶ崎工場内 (72)考案者 内村 好信 神奈川県茅ヶ崎市本村2丁目8番1号 東 陶機器株式会社茅ヶ崎工場内 (72)考案者 堀内 啓史 神奈川県茅ヶ崎市本村2丁目8番1号 東 陶機器株式会社茅ヶ崎工場内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁筐体の入水口と出水口との間に、主弁
    室と主弁座が設けられ、この主弁座と協同して弁作用す
    る圧力応動主弁体は、前記主弁室にあって弁軸方向へ気
    密状態で応動自在に設けられ、この圧力応動主弁体の前
    記主弁座の反対側に背圧室が画成され、この背圧室と前
    記入水口とを連通する透孔と、前記背圧室と前記出水口
    または大気側を連通するパイロット孔とが開口し、前記
    パイロット孔をパイロットバルブによって制御して前記
    圧力応動主弁体の開閉をするようにした給水弁におい
    て、 前記透孔の前記背圧室と前記入水口との間に弁収納室を
    設け、 この弁収納室に弾性材で構成された筒状弾性部材を遊嵌
    し、 この筒状弾性部材に截頭円錐形状の傾斜面による弁座を
    形成すると共に、 この截頭円錐形状の弁座の傾斜面に複数のオリフィス溝
    を形成して、 前記筒状弾性部材の内部には、液体の流れによって上方
    に移動して前記截頭円錐形状の弁座を閉塞する弁部材で
    あって、前記入水口の圧力が急激に上昇したとき、その
    圧力によって発生する力により、更に、上方に移動して
    前記截頭円錐形状の弁座を、閉塞状態を維持したままで
    前記筒状弾性部材の弾力に抗して拡大させて前記オリフ
    ィス溝の制御位置を変え、前記背圧室への液体の流入量
    を前記入水口の圧力の変動に応じて制御する球状弁体を
    配置したことを特徴とするウォーターハンマー防止給水
    弁。
  2. 【請求項2】 前記筒状弾性部材の開放側外周縁部に一
    体に形成され、前記弁収納室の内径より若干大きめの外
    径を有する環状のシール突縁による第1の気密機能部
    と、 前記筒状弾性部材の管形状による胴体部であって、実装
    時の内側からの圧力の作用により膨らんで前記弁収納室
    の内壁を掴むようにした第2の気密機能部とを具備する
    ことを特徴とする請求項1記載のウォーターハンマー防
    止給水弁。
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