JPH0680856A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0680856A JPH0680856A JP4260791A JP26079192A JPH0680856A JP H0680856 A JPH0680856 A JP H0680856A JP 4260791 A JP4260791 A JP 4260791A JP 26079192 A JP26079192 A JP 26079192A JP H0680856 A JPH0680856 A JP H0680856A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermoplastic resin
- squalane
- resin composition
- vinyl aromatic
- block copolymer
- Prior art date
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 肌との親和性に優れ、しかもスクワランの徐
放性に優れた扱いやすい柔軟な固体であるスクワラン含
有熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】 ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロ
ックＡを少なくとも１個以上と共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックＢを少なくとも１個以上有し、ビ
ニル芳香族化合物の含有量が５〜７５％の範囲にあるブ
ロック共重合体を水素添加して得られる、共役ジエンに
基づく脂肪族二重結合の水素添加率が３５％以上である
水添ブロック共重合体１００重量部、およびスクワラン
５〜５０００重合部を配合して組成物とする。
放性に優れた扱いやすい柔軟な固体であるスクワラン含
有熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】 ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロ
ックＡを少なくとも１個以上と共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロックＢを少なくとも１個以上有し、ビ
ニル芳香族化合物の含有量が５〜７５％の範囲にあるブ
ロック共重合体を水素添加して得られる、共役ジエンに
基づく脂肪族二重結合の水素添加率が３５％以上である
水添ブロック共重合体１００重量部、およびスクワラン
５〜５０００重合部を配合して組成物とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、スクワランの徐放性に
優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【０００２】更に詳しくは、水添ブロック共重合体に、
相溶性の良好な可塑剤であるスクワランを混合すること
により得られる柔軟な熱可塑性樹脂組成物に関するもの
である。
相溶性の良好な可塑剤であるスクワランを混合すること
により得られる柔軟な熱可塑性樹脂組成物に関するもの
である。
【０００３】
【従来の技術】従来化粧品の成分として用いられている
スクワランは液状化合物であり、肌との親和性に優れる
という特長を有するが、容器が倒れたりすると、こぼれ
て家具や調度品を汚すという欠点を有している。さらに
アルコール系は溶剤揮散による環境汚染の問題を引き起
こす。
スクワランは液状化合物であり、肌との親和性に優れる
という特長を有するが、容器が倒れたりすると、こぼれ
て家具や調度品を汚すという欠点を有している。さらに
アルコール系は溶剤揮散による環境汚染の問題を引き起
こす。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
したスクワランの有する欠点を解消し、肌との親和性に
優れ、しかもスクワランの徐放性に優れた扱いやすい柔
軟な固体であるスクワラン含有熱可塑性樹脂組成物を得
ることにある。
したスクワランの有する欠点を解消し、肌との親和性に
優れ、しかもスクワランの徐放性に優れた扱いやすい柔
軟な固体であるスクワラン含有熱可塑性樹脂組成物を得
ることにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
Ａを少なくとも１個以上と共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックＢを少なくとも１個以上有し、ビニル
芳香族化合物の含有量が５〜７５％の範囲にあるブロッ
ク共重合体を水素添加して得られる、共役ジエンに基づ
く脂肪族二重結合の水素添加率が３５％以上である水添
ブロック共重合体１００重量部、およびスクワラン５〜
５０００重量部を含有することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物により達成される。
題は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
Ａを少なくとも１個以上と共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックＢを少なくとも１個以上有し、ビニル
芳香族化合物の含有量が５〜７５％の範囲にあるブロッ
ク共重合体を水素添加して得られる、共役ジエンに基づ
く脂肪族二重結合の水素添加率が３５％以上である水添
ブロック共重合体１００重量部、およびスクワラン５〜
５０００重量部を含有することを特徴とする熱可塑性樹
脂組成物により達成される。
【０００６】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、スクワラ
ン成分の漏れによる家具や調度品の汚染がなく、スクワ
ランの徐放性に優れ、柔軟な固体であるために扱いやす
いだけでなく、スクワラン含有シートあるいは任意の形
をしたスクワラン含有成形体を、極めて簡便な製造方法
で提供することができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物
から製造されるこのスクワラン含有成形体は、化粧品用
途に好適に用いられる。
ン成分の漏れによる家具や調度品の汚染がなく、スクワ
ランの徐放性に優れ、柔軟な固体であるために扱いやす
いだけでなく、スクワラン含有シートあるいは任意の形
をしたスクワラン含有成形体を、極めて簡便な製造方法
で提供することができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物
から製造されるこのスクワラン含有成形体は、化粧品用
途に好適に用いられる。
【０００７】本発明で用いられる水素添加ブロック共重
合体のビニル芳香族化合物の含有量は、５〜７５重量％
の範囲である。ビニル芳香族化合物の含有量が５重量％
未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の強度、腰の強
さが保持しえない。
合体のビニル芳香族化合物の含有量は、５〜７５重量％
の範囲である。ビニル芳香族化合物の含有量が５重量％
未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の強度、腰の強
さが保持しえない。
【０００８】ビニル芳香族化合物の含有量が７５重量％
を超えると、得られる熱可塑性樹脂組成物は柔軟性に欠
け、曲面などに貼りつけることが出来ないなどの問題を
生じやすい。好ましいビニル芳香族化合物の含有量は１
０〜６５重量％の範囲である。
を超えると、得られる熱可塑性樹脂組成物は柔軟性に欠
け、曲面などに貼りつけることが出来ないなどの問題を
生じやすい。好ましいビニル芳香族化合物の含有量は１
０〜６５重量％の範囲である。
【０００９】本発明で言うところのビニル芳香族炭化水
素としては、スチレン、α−メチルスチレン、ｏ，ｍ−
及びｐ−メチルスチレン、１，３−ジメチルスチレン、
ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、
一般的にはスチレンあるいはα−メチルスチレンが用い
られる。また、共役ジエンとしては、１，３−ブタジエ
ン、イソプレン、２，３−ジメチル−１，３−ブタジエ
ン、１，３−ペンタジエン、１，３−ヘキサジエン等で
あり、１，３−ブタジエン、イソプレンが好適に用いら
れる。
素としては、スチレン、α−メチルスチレン、ｏ，ｍ−
及びｐ−メチルスチレン、１，３−ジメチルスチレン、
ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、
一般的にはスチレンあるいはα−メチルスチレンが用い
られる。また、共役ジエンとしては、１，３−ブタジエ
ン、イソプレン、２，３−ジメチル−１，３−ブタジエ
ン、１，３−ペンタジエン、１，３−ヘキサジエン等で
あり、１，３−ブタジエン、イソプレンが好適に用いら
れる。
【００１０】本発明で用いられる水素添加ブロック共重
合体は、共役二重結合に基づく脂肪族二重結合の３５％
以上が水素添加されていることが必要である。
合体は、共役二重結合に基づく脂肪族二重結合の３５％
以上が水素添加されていることが必要である。
【００１１】水素添加率が３５％未満では、スクワラン
との溶融混合に際し熱劣化を生じ易く、また得られる熱
可塑性樹脂組成物の耐熱、耐候性も劣り好ましくない。
との溶融混合に際し熱劣化を生じ易く、また得られる熱
可塑性樹脂組成物の耐熱、耐候性も劣り好ましくない。
【００１２】水素添加反応は、白金、パラジウム等の貴
金属系、ラネーニッケル、有機ニッケル化合物、有機コ
バルト化合物あるいはこれらの化合物と他の有機金属化
合物との複合触媒により行なうことができる。
金属系、ラネーニッケル、有機ニッケル化合物、有機コ
バルト化合物あるいはこれらの化合物と他の有機金属化
合物との複合触媒により行なうことができる。
【００１３】水素添加率は、ヨウ素価測定法により算出
することができる。
することができる。
【００１４】本発明で用いられるスクワランの使用量
は、５〜５０００重量部の範囲である。スクワランの使
用量が５重量部より少ないと、肌との親和性およびスク
ワランの徐放性が劣り、またその量が５０００重量部を
超えると、組成物の弾性、強度、スクワランの保存性な
どの物性が著しく低下する。
は、５〜５０００重量部の範囲である。スクワランの使
用量が５重量部より少ないと、肌との親和性およびスク
ワランの徐放性が劣り、またその量が５０００重量部を
超えると、組成物の弾性、強度、スクワランの保存性な
どの物性が著しく低下する。
【００１５】本発明の熱可塑性樹脂組成物を得るには、
撹拌装置付き耐圧容器、および２軸押出機、バンバリー
ミキサー、ニーダーなどの混練機が用いられる。
撹拌装置付き耐圧容器、および２軸押出機、バンバリー
ミキサー、ニーダーなどの混練機が用いられる。
【００１６】本発明の熱可塑性樹脂組成物から成形体を
得るには、射出成形機、プレス成形機などの通常の機器
が用いられる。
得るには、射出成形機、プレス成形機などの通常の機器
が用いられる。
【００１７】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に
応じて香料、ビタミン、熱安定剤、酸化防止剤、光安定
剤、難燃剤、粘着付与剤、帯電防止剤、発泡剤等の添加
も可能である。
応じて香料、ビタミン、熱安定剤、酸化防止剤、光安定
剤、難燃剤、粘着付与剤、帯電防止剤、発泡剤等の添加
も可能である。
【００１８】
【実施例】本発明をより具体的かつ詳細に説明するため
に以下に本発明の実施例を示すが、本発明の内容はこれ
らの実施例に限定されるものではない。 実施例１ 撹拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン３，０００
ｇ、充分に脱水したスチレン６０ｇ及びｓｅｃ−ブチル
リチウム０．０１ｍｏｌを加え、６０℃で６０分間重合
し、ついでイソプレン２８０ｇを加えて６０分間、次い
でスチレン６０ｇを加えて６０分間重合し、スチレン〜
イソプレン〜スチレン型ブロック共重合体を合成した。
得られたブロック共重合体は、スチレン含有量３０重量
％、数平均分子量４．１万であった。このポリマー溶液
のポリマー濃度が１０重量％となるようにシクロヘキサ
ンを加え、減圧脱気後水素置換し、更に０．５重量％／
ポリマーのパラジウム触媒を加え１０ｋｇ／ｃｍ2 の水
素雰囲気下で水添反応を行ない、水素添加率９７％の水
添ブロック共重合体を得た。
に以下に本発明の実施例を示すが、本発明の内容はこれ
らの実施例に限定されるものではない。 実施例１ 撹拌装置付き耐圧容器中にシクロヘキサン３，０００
ｇ、充分に脱水したスチレン６０ｇ及びｓｅｃ−ブチル
リチウム０．０１ｍｏｌを加え、６０℃で６０分間重合
し、ついでイソプレン２８０ｇを加えて６０分間、次い
でスチレン６０ｇを加えて６０分間重合し、スチレン〜
イソプレン〜スチレン型ブロック共重合体を合成した。
得られたブロック共重合体は、スチレン含有量３０重量
％、数平均分子量４．１万であった。このポリマー溶液
のポリマー濃度が１０重量％となるようにシクロヘキサ
ンを加え、減圧脱気後水素置換し、更に０．５重量％／
ポリマーのパラジウム触媒を加え１０ｋｇ／ｃｍ2 の水
素雰囲気下で水添反応を行ない、水素添加率９７％の水
添ブロック共重合体を得た。
【００１９】この水添ブロック共重合体１００重量部
に、スクワランを２０００重量部加え、撹拌装置付き耐
圧容器中で溶融混練を行ないゼリー状コンパウンドを作
成した。得られたゼリー状コンパウンドを射出成形機に
てシート成形し、柔軟性に富む熱可塑性樹脂シートを得
た。
に、スクワランを２０００重量部加え、撹拌装置付き耐
圧容器中で溶融混練を行ないゼリー状コンパウンドを作
成した。得られたゼリー状コンパウンドを射出成形機に
てシート成形し、柔軟性に富む熱可塑性樹脂シートを得
た。
【００２０】化粧品用途への効果を確認するため、この
熱可塑性樹脂シートを顔面に密着させ、３０分間この状
態を保ったところ、顔面は極めて滑らかとなり、優れた
パック性能を示した。さらにこのシートは同様の使い方
により約３０回使用してもその効果を保持していた。
熱可塑性樹脂シートを顔面に密着させ、３０分間この状
態を保ったところ、顔面は極めて滑らかとなり、優れた
パック性能を示した。さらにこのシートは同様の使い方
により約３０回使用してもその効果を保持していた。
【００２１】
【発明の効果】本発明のスクワラン含有熱可塑性樹脂組
成物は、スクワラン成分の漏れによる家具や調度品の汚
染がなく、スクワランの徐放性に優れ、柔軟な固体であ
るために扱いやすいだけでなく、スクワラン含有シート
あるいは任意の形をしたスクワラン含有成形体を、極め
て簡便な製造方法で提供することができる。
成物は、スクワラン成分の漏れによる家具や調度品の汚
染がなく、スクワランの徐放性に優れ、柔軟な固体であ
るために扱いやすいだけでなく、スクワラン含有シート
あるいは任意の形をしたスクワラン含有成形体を、極め
て簡便な製造方法で提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 正雄 茨城県鹿島郡神栖町東和田36番地 株式会 社クラレ内
Claims (1)
- 【請求項１】 ビニル芳香族化合物を主体とする重合体
ブロックＡを少なくとも１個以上と共役ジエン化合物を
主体とする重合体ブロックＢを少なくとも１個以上有
し、ビニル芳香族化合物の含有量が５〜７５％の範囲に
あるブロック共重合体を水素添加して得られる、共役ジ
エンに基づく脂肪族二重結合の水素添加率が３５％以上
である水添ブロック共重合体１００重量部、およびスク
ワラン５〜５０００重合部を含有することを特徴とする
熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4260791A JPH0680856A (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4260791A JPH0680856A (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0680856A true JPH0680856A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17352790
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4260791A Pending JPH0680856A (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0680856A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5904967A (en) * | 1995-04-27 | 1999-05-18 | Terumo Kabushiki Kaisha | Puncture resistant medical material |
| JPH11349437A (ja) * | 1998-06-09 | 1999-12-21 | Kao Corp | 皮膚又は毛髪用被覆シート |
| WO2001026620A1 (en) * | 1999-10-08 | 2001-04-19 | Mobil Oil Corporation | Compositions containing copolymers of isoprene, butadiene and/or styrene for use in human skin care and hair care |
| WO2001032136A1 (en) * | 1999-10-29 | 2001-05-10 | Mobil Oil Corporation | Sunscreen compositions containing copolymers of isoprene, butadiene and/or styrene to provide improved water resistance |
-
1992
- 1992-09-03 JP JP4260791A patent/JPH0680856A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5904967A (en) * | 1995-04-27 | 1999-05-18 | Terumo Kabushiki Kaisha | Puncture resistant medical material |
| JPH11349437A (ja) * | 1998-06-09 | 1999-12-21 | Kao Corp | 皮膚又は毛髪用被覆シート |
| WO2001026620A1 (en) * | 1999-10-08 | 2001-04-19 | Mobil Oil Corporation | Compositions containing copolymers of isoprene, butadiene and/or styrene for use in human skin care and hair care |
| WO2001032136A1 (en) * | 1999-10-29 | 2001-05-10 | Mobil Oil Corporation | Sunscreen compositions containing copolymers of isoprene, butadiene and/or styrene to provide improved water resistance |
| US6312672B1 (en) | 1999-10-29 | 2001-11-06 | Exxon Mobil Chemical Patents Inc. | Sunscreen compositions containing copolymers of isoprene butadiene and/or styrene to provide improved water resistance |
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Legal Events
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