JPH0680565A - 免疫機能抑制剤 - Google Patents

免疫機能抑制剤

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JPH0680565A
JPH0680565A JP4277648A JP27764892A JPH0680565A JP H0680565 A JPH0680565 A JP H0680565A JP 4277648 A JP4277648 A JP 4277648A JP 27764892 A JP27764892 A JP 27764892A JP H0680565 A JPH0680565 A JP H0680565A
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Sadanori Mizukoshi
貞範 水越
Fuminori Kato
文法 加藤
Masamitsu Tsukamoto
正満 塚本
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 免疫機能の異常亢進によって惹起される疾
患、たとえば慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデ
ス、慢性腎炎、慢性甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血等
のいわゆる自己免疫疾患の治療並びに臓器移植時の拒絶
反応抑制のための治療、さらにはアレルギー性疾患、炎
症性疾患などの治療、とくに慢性関節リウマチなどの自
己免疫疾患の治療に有効な免疫機能抑制剤を提供する。 【構成】 〔式中、R1は水素原子、アルキル基など、R2は水素原
子又はアルキル基、R3は水素原子又はハロゲン原子、
4は水素原子、置換されてもよいシリル基など、R5
びR6は水素原子、水酸基などを示す〕で表されるエノ
ン誘導体又はその塩を有効成分とする免疫機能抑制剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式(I)で表される
エノン誘導体を有効成分として含有する免疫機能抑制剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、免疫機能抑制剤は、免疫機能の
異常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リ
ウマチ、全身性エリテマトーデス、慢性腎炎、慢性甲状
腺炎、自己免疫性溶血性貧血などのいわゆる自己免疫疾
患の治療並びに臓器移植時の拒絶反応の抑制のための治
療に用いられる。従来からの免疫機能抑制剤としては、
ステロイドホルモン、アザチオプリン、シクロホスファ
ミドなどが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
免疫機能抑制剤は、免疫細胞だけでなく、非選択的に広
い範囲の細胞にも作用してその機能・増殖に対して影響
を与えるため、顆粒球減少症、腎機能障害などの重篤な
副作用が問題視されている。従って、免疫機能の抑制活
性が強く、かつ副作用ができるだけ少ない薬剤の出現が
希求されている。
【0004】
【発明の開示】本発明者達は従来の免疫機能抑制剤の有
効成分とは全く化学構造の異なるエノン誘導体が免疫機
能抑制作用を示すことを見出し、本発明を提案するに至
った。
【0005】本発明は、一般式(I)
【0006】
【化2】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、−OSO基、ハロゲン原子、−O
COR基、−NHCOR基、アルコキシ基、置換さ
れてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R
水素原子又はアルキル基であり、Rは水素原子又はハ
ロゲン原子であり、Rは水素原子、−COR基、置
換されてもよいシリル基又は置換されてもよいアルキル
基であり、R及びRはそれぞれ水素原子、水酸基、
置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコ
キシ基、糖誘導体残基、置換されてもよいシクロアルキ
ルオキシ基又は−OCOR10基であり、R及びR
は一緒になって単結合を形成してもよく、R、R
びR10はそれぞれアルキル基又は置換されてもよいフ
ェニル基であり、Rはアルキル基、置換されてもよい
フェニル基又はベンジルオキシ基である。)で表される
エノン誘導体又はその塩を有効成分として含有する免疫
機能抑制剤に関する。
【0007】一般式(I)のR、R、R、R
、R、R、R及びR10で表わされるアルキ
ル基或は官能基を構成するアルキル部分としては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、テトラデシル、
ペンタデシル、オクタデシル、ノナデシルなどのC
20のものがあげられ、また、それらは直鎖又は枝分
れ脂肪鎖の構造異性のものを含む。Rで表わされるア
ルケニル基としては、エテニル、プロペニル、ブテニル
などのC〜C20のものがあげられ、それらは直鎖又
は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものを含む。Rで表わさ
れるアルキニル基としては、エチニル、プロピニル、ブ
チニルなどのC〜C20のものがあげられ、これらも
直鎖又は枝分れ脂肪鎖の構造異性のものを含む。一般式
(I)のR及びRで表わされるハロゲン原子として
は、弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子があげら
れる。一般式(I)のR、R及びRで表わされる
糖誘導体残基としては、
【0008】
【化3】
【0009】などがあげられる。一般式(I)のR
びRで表わされるシクロアルキルオキシ基のシクロア
ルキル部分としては、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチルなどのC〜Cのものがあげられる。
【0010】一般式(I)のR、R、R、R
びR10で表わされる置換されてもよいフェニル基の置
換基としてはハロゲン原子、アルキル基、ニトロ基があ
げられる。一般式(I)のRで表わされる置換されて
もよいシリル基の置換基としては、アルキル基、フェニ
ル基があげられる。一般式(I)のR、R及びR
で表わされる置換されてもよいアルキル基、置換されて
もよいアルコキシ基又は置換されてもよいシクロアルキ
ルオキシ基の置換基としては、アルコキシ基、フェニル
基、水酸基があげられる。これらの置換基は1ケ又は2
ケ以上置換されていてもよく、2ケ以上の場合互いに同
一であっても異っていてもよい。
【0011】一般式(I)で表わされるエノン誘導体の
塩としては、医学上許容されるものであればいずれのも
のでもよく、例えば塩酸、硫酸などの鉱酸との塩があげ
られる。
【0012】一般式(I)で表わされる化合物には文献
未記載の化合物が含まれる。たとえば、一般式(I′)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、R′はアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、−OSO基、ハロゲン原子、
置換されてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、
、R、R及びRは前述の通りである。但し、
′が臭素原子であり、R及びRが単結合を形成
し、かつRが水素原子である場合を除く。)で表わさ
れる化合物又はその塩は、新規化合物である。
【0015】次に前記一般式(I)で表わされるエノン
誘導体又はその塩を表1及び表2に例示する。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】前記一般式(I)で表わされるエノン誘導
体又はその塩は種々の方法により製造することができ
る。例えば、1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ
−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2
−ウロースの3位をハロゲン化して所望の化合物を生成
し、更にこの3位反応物をカップリング反応によりアル
キル化、アルケニル化、アルキニル化、アリール化して
所望の化合物を生成することができる。また、1,6−
アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−
ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース或はその3
位、4位又は5位置換誘導体を酸条件で処理し、アセタ
ールの開環と同時に1位をエーテル化し、或は1位及び
6位をアシル化して所望の化合物を生成することができ
る。更に1位をエーテル化した化合物の6位をエーテル
化、アシル化、シリル化して所望の化合物を生成するこ
とができる。生成した化合物は加水分解によって1位或
は1位及び6位を脱アシル化することができる。一方グ
ルコース、ガラクトース、マンノースなどの天然型糖を
原料として酸化反応により2−ケトン誘導体とし、3位
に酸素或は窒素官能基を持つ所望のエノン誘導体を生成
することができる。これら反応の実施に際しては通常窒
素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスなどの不活性雰囲
気下に反応を行うことにより、副反応及び収率の低下を
防止することができる。以下にこれらの反応を用いた一
般的製造方法を記載する。
【0019】A.ハロゲン化反応 (A−1)臭素化 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グ
リセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを
含む乾燥四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化炭
素溶液に、0.9当量以上望ましくは1.5〜2当量の
臭素を0℃以下望ましくは−10〜−15℃でゆっくり
加える。反応混合物を0℃以下望ましくは−10〜−1
5℃で10〜30分撹拌して反応を行う。ここへピリジ
ン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンな
どの塩基を5当量以上望ましくは8〜10当量加え12
時間撹拌して反応を行う。反応溶液に水を加えた後、常
法により後処理して精製、分離を行う。
【0020】(A−2)沃素化 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グ
リセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロースを
含む乾燥ピリジン−四塩化炭素溶液に、5当量以上望ま
しくは8〜10当量の沃素の乾燥ピリジン−四塩化炭素
溶液を5℃以下、望ましくは0〜5℃で徐々に加える。
反応混合物を室温望ましくは15〜25℃で2時間撹拌
して反応を行う。酢酸エチルを加えた後、常法により後
処理して精製、分離を行う。この方法についてはCar
l R.Johnsonらの方法に従って合成した〔T
etrahedron Lett.33.917−91
8.(1992)〕。エノンから直接のα−沃素誘導体
の合成については他にJohn M.McIntosh
の方法〔Can.J.Chem.49,3045−30
47,(1971)〕或はT.H.Kimらの方法〔C
hem.Express 5,221,(1990)〕
がある。
【0021】B.カップリング反応 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−ヨード
−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2
−ウロースを含む乾燥N−メチルピロリジノン溶液に、
0.01〜0.3当量望ましくは0.05〜0.15当
量の第一沃化銅、0.01〜0.3当量望ましくは0.
05〜0.15当量のトリフェニル砒素、0.01〜
0.1当量望ましくは0.03〜0.07当量の塩化ビ
ス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)などのパラジ
ウム系触媒を用いて反応を行う。反応混合物に有機錫化
合物或は有機亜鉛化合物を加え、0〜100℃望ましく
は25−80℃で1〜10時間望ましくは2〜6時間反
応を行う。酢酸エチルを加えた後、常法により後処理し
て精製、分離を行う。この方法についてはC.R.Jo
hnsonらの方法〔Tetrahedron Let
t.33,919−922,(1992)〕に従って合
成できる。
【0022】C.アセタールの開環反応 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グ
リセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース或
はその1位、3位、4位又は5位置換誘導体を含む適当
な酸無水物或は対応する酸無水物の乾燥クロロホルム溶
液に、−20℃〜15℃望ましくは−10℃〜0℃で硫
酸、或は三フッ化ホウ素・エチレートなどのルイス酸を
0.05〜0.5当量望ましくは0.08〜0.15当
量を徐々に加える。反応混合物を10分〜2時間望まし
くは15〜30分撹拌した後、反応溶液を氷−飽和炭酸
水素ナトリウム水に加えた後、常法により処理して精
製、分離を行う。〔Carbonvdr,Res.7
1,169−191(1979)〕一方、1−アルコキ
シ誘導体を合成する場合には、対応する乾燥メタノー
ル、エタノール、プロパノールなどのアルコール溶液に
濃硫酸1〜5%望ましくは3〜4%を加え、10〜30
℃望ましくは15〜25℃で5〜48時間望ましくは1
2〜36時間撹拌する。反応溶液を炭酸水素ナトリウム
などの塩基で中和した後、常法により処理して精製、分
離を行う。この時生じた6位のアルコールは常法により
エーテル化、アシル化などを行い対応する誘導体に変換
することができる。
【0023】D.加水分解 1,6−ジ−O−アシル−3,4−ジデオキシ−α−D
−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロー
ス或はその1位、3位、4位又は5位置換誘導体を含む
水もしくはメタノール、エタノール、イソプロパノール
などのアルコール溶液に水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどの塩基を0.05〜0.3当
量望ましくは0.1〜0.15当量加え、10〜30℃
望ましくは15〜25℃で10〜45分望ましくは20
〜30分撹拌する。反応生成物に酢酸エチルを加えた
後、沈澱を濾過して除き、減圧下濃縮し生成物を得、常
法により精製、分離を行う。
【0024】E.酸化反応 3,4−ジデオキシ−ヘキソ−3−エノピラノース或は
その誘導体を含む乾燥塩化メチレン溶液に、ピリジニウ
ムクロロクロメートを1〜10当量望ましくは2〜5当
量を加え、0〜40℃望ましくは10〜20℃で1〜2
0時間望ましくは2〜12時間撹拌して反応させる。ジ
エチルエーテルを加え、シリカゲルで濾過した後濾液を
濃縮し、粗生成物を得、常法により精製、分離を行う。
【0025】合成例1 1,6−アンヒドロ−3,4−
ジデオキシ−3−ヨード−β−D−グリセロ−ヘキソ−
3−エノピラノース−2−ウロース(化合物NO.5)
の合成 窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,
4−ジデオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノ
ピラノース−2−ウロース(米国特許第3,926,9
47号明細書に記載)5gの乾燥ピリジン−四塩化炭素
(1:1)150mlの溶液に沃素40gの乾燥ピリジ
ン−四塩化炭素(1:1)150mlの溶液を0℃でゆ
っくり加えた。室温で2時間撹拌した後、薄層クロマト
グラフィーで原料物質の消失を確認し、200mlの酢
酸エチルを加えた。200mlの飽和食塩水で2回、2
0%チオ硫酸ナトリウム200mlで1回洗浄した。有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒
を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=
1:3)で精製し、目的物(化合物NO.5)を淡黄色
結晶として6.1gを得た。このもののNMRの分析値
及び物性値は次のとおり。 H NMR(CDCl,400MHz):3.81
(1H,d,J=6.8Hz);3.87(1H,d
d,J=6.8,5.0Hz);4.93(1H,t,
J=5.0Hz);5.57(1H,s);7.96
(1H,d,J=5.0Hz) m.p.66−67℃
【0026】合成例2 1,6−アンヒドロ−3,4−
ジデオキシ−3−メチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−
3−エノピラノース−2−ウロース(化合物NO.2)
の合成 窒素ガスの不活性雰囲気下、1,6−アンヒドロ−3,
4−ジデオキシ−3−ヨード−β−D−グリセロ−ヘキ
ソ−3−エノピラノース−2−ウロース5g、第一沃化
銅0.4g、トリフェニル砒素0.6g及び塩化ビス
(ベンゾニトリル)パラジウム(II)0.4gの混合
物を含む20mlの乾燥N−メチルピロリジノン溶液に
テトラメチル錫5.3gを加え、80℃で4時間撹拌し
た。酢酸エチル200mlを加え、10%フッ化カリウ
ム水溶液100mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得
られたシロップ状の生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル:へキサン=1:3)で精製し
た後、減圧下で蒸留を行い目的物(化合物NO.2)を
無色透明な液体として1.61g得た。このもののNM
Rの分析値は次のとおり。 H NMR(CDCl,40OMHz):1.79
(3H,s),;3.68(1H,d,J=6.8H
z);3.83(1H,dd,J=6.8,4.8H
z);4.95(1H,t,J=4.8Hz);5.3
6(1H,s);6.96(1H,dq,J=4.8,
1.6Hz) b.p.150−170(40mmHg)
【0027】前記合成例2の場合に準じて下記の化合物
が合成されたが、それらの物性を記載する。 化合物NO.42 H NMR(CDCl,400MHz):2.36
(3H,s);3.85(1H,d,J=6.8H
z);3.95(1H,dd,J=6.6,4.8H
z);5.15(1H,t,J=4.8Hz);5.5
0(1H,s);7.19(2H,br,d,J=8.
1Hz);7.23(1H,d,J=4.8Hz);
7.32(2H,br,d,J=8.1Hz) m.p.117−119℃
【0028】化合物NO.9 H NMR(CDCl,400MHz):1.82
(1H,dt,J=11.5,4.8Hz);1.90
(1H,m);1.98(1H,dt,J=11.5,
3.3Hz);2.22(1H,m);2.64(1
H,dddd,J=20.0,3.5,3.5,3.5
Hz);3.15(1H,m);3.62(1H,d,
J=6.9Hz);3.88(1H,d,J=7.3H
z);3.79(1H,dd,J=7.3,4.7H
z);3.87(1H,dd,J=6.9,4.3H
z);4.40(1H,d,J=4.7Hz);5.0
1(1H,t,J=4.7Hz);5.17(1H,
s);5.35(1H,s);6.80(1H,dd,
J=4.7,1.2Hz);6.93(1H,q,J=
3.5Hz)
【0029】合成例3 メチル 3,4−ジデオキシ−
3−メチル−α−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラ
ノース−2−ウロース(化合物NO.20)の合成 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−3−メチル
−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2
−ウロース(化合物NO.2)500mgの乾燥メタノ
ール溶液30mlに濃硫酸0.1mlを加え、室温で4
8時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水30mlを
加え、室温で15分撹拌した後減圧下で濃縮した。ここ
に、酢酸エチル200mlを加え飽和食塩水200ml
で3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下で溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エ
チル:ヘキサン=2:3)で精製し、目的とする化合物
(化合物NO.20)350mgを無色液体として得
た。このもののNMRの分析値は次のとおり。 H NMR(CDCl,400MHz):1.86
(3H,m);1.95(1H,t,J=6.0H
z);3.54(3H,s);3.76(1H,dd
d,J=11.2,6.8,6.0Hz);3.84
(1H,ddd,J=11.2,6.0,3.6H
z);4.83(1H,m,);4.80(1H,
s);6.68(1H,m)
【0030】合成例4 1,6−ジ−O−プロピオニル
−3,4−ジデオキシ−α−D−グリセロ−ヘキソ−3
−エノピラノース−2−ウロース(化合物NO.19)
の合成 1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−β−D−グ
リセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース1
00mgを無水プロピオン酸3mlに溶かし、−20℃
にまで冷却した。ここに濃硫酸0.06mlを加え30
分撹拌した後、反応混合物を氷−飽和炭酸水素ナトリウ
ム水100mlに加えた。30分撹拌した後、酢酸エチ
ル100mlで抽出し飽和食塩水100mlで3回洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で
溶媒を留去した。得られたシロップ状の粗生成物をシリ
カゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=
1:2)で精製することにより目的物(化合物NO.1
9)を無色透明な液体として100mgを得た。このも
ののNMRの分析値は次のとおり。 化合物NO.19 H NMR(CDCl,400MHz):1.14
(3H,t,,J=5.2Hz);1.16(3H,
t,J=5.2Hz);2.38(4H,m);4.2
2(1H,dd,J;11.4,4.6Hz);4.4
1(1H,dd,J=11.4,4.7Hz);4.8
1(1H,m,);6.20(1H,s);6.28
(1H,dd,J=10.6,2.4Hz);7.05
(1H,dd,J=10.6,1.9Hz)
【0031】前記合成例4の場合に準じて下記の化合物
が合成されたが、それらの物性を記載する。 化合物NO.16 H NMR(CDCl,400MHz):2.10
(3H,s);2.13(3H,s);4.20(1
H,dd,J=11.4,5.0Hz);4.38(1
H,dd,J=11.4,5.0Hz);4.88(1
H,td,J=5.0,1.9Hz);6.34(1
H,s);7.43(1H,d,J=1.9Hz)
【0032】合成例5 6−O−アセチル−3−ブロモ
−3,4−ジデオキシ−D−グリセロ−ヘキソ−3−エ
ノピラノース−2−ウロース(化合物NO.18)の合
成 Carbohydrate Research 198
1年、93巻、284−287頁に記載の方法によって
得られた1,6−アンヒドロ−3−グロモ−3,4−ジ
デオキシ−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノ
ース−2−ウロース(化合物NO.4)から前記合成例
4に準じて合成された1,6−ジ−O−アセチル−3−
ブロモ−3,4−ジデオキシ−α−D−グリセロ−ヘキ
ソ−3−エノピラノース−2−ウロース200mgをテ
トラヒドロフラン−水(5:1)6mlに溶解し、水酸
化リチウム−水和物70mgを加え室温で30分撹拌し
た。反応溶液に酢酸エチル100mlを加え、飽和食塩
水100mlで3回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた
シロップ状の粗生成物を分取用薄層クロマトグラフィー
(メルク社、NO−5744、酢酸エチル:ヘキサン=
1:1)で精製することにより目的物(化合物NO.1
8)を淡黄色な液体として40mg得た。このもののN
MRの分析値は次のとおり。 H NMR(CDCl,400MHz):2.12
(0.9H,s);2.13(0.1H,s);4.2
4(0.1H,dd,J=11.2,5.0Hz);
4.26(0.9H,dd,J=11.5,5.0H
z);4.35(0.9H,dd,J=11.5,5.
0Hz);4.47(0.1H,dd,J=11.2,
6.5Hz);4.78(0.1H,dddd,J=
6.5,5.0,1.9,1.0Hz);5.00
(0.9H,td,J=5.0,2.2Hz);5.3
1(0.1H,br,s);5.46(0.9H,b
r,s);7.38(0.9H,d,J=2.2H
z);7.44(0.1H,d,J=1.9Hz)
【0033】前記合成例5に準じて下記化合物が合成さ
れたが、それらの物性を記載する。 化合物NO.17 H NMR(CDCl,400MHz):2.09
(2.25,s);2.10(0.75H,s);4.
26(0.25H,dd,J=11.5,5.0H
z);4.27(0.75H,dd,J=11.5,
4.3Hz);4.34(0.75H,dd,J=1
1.5,5.3Hz);4.42(0.25H,dd,
J=11.5,6.2Hz);4.79(0.25H,
m);4.93(0.75H,m);5.19(0.2
5H,br,d,J=5.7Hz);5.26(0.7
5H,br,d,J=3.3Hz);6.19(0.7
5H,dd,J=10.4,2.5Hz);6.27
(0.25H,dd,J=10.0,2.8Hz);
6.99(0.75H,dd,J=10.4,1.7H
z);6.99(0.25H,dd,J=10.0,
1.9Hz)
【0034】合成例6 1,6−アンヒドロ−3−O−
p−トルエンスルホニル−4−デオキシ−β−D−グリ
セロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2−ウロース(化
合物NO.3)の合成 1,6−アンヒドロ−3−O−p−トルエンスルホニル
−4−デオキシ−β−D−エリスロ−ヘキソ−3−エノ
ピラノース50mgの乾燥塩化メチレン溶液20ml
に、ピリジニウムクロロクロメート360mgを加え、
室温で48時間撹拌した。薄層クロマトグラフィーで原
料物質の消失を確認し、60mlのジエチルエーテルを
加えた。室温で更に15分撹拌した後、反応混合物をシ
リカゲルで濾過し、200mlのジエチルエーテルで洗
浄した。洗浄液は濾液とともに減圧下に濃縮した。得ら
れたシロップ状の粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製
し、目的物(化合物NO.3)34mgを無色透明な液
体として得た。このもののNMRの分析値は次のとお
り。 H NMR(CDCl,400MHz):2.45
(3H,s);3.83(1H,d,J=7.2H
z);3.92(1H,dd,J=7.2,4.8H
z);5.14(1H,t,J=4.8Hz);5.3
6(1H,s);7.17(1H,d,J=4.8H
z);7.35(2H,br,d,J=8.0Hz);
7.82(2H,dt,J=8.8,2.0Hz) m.p.81−86℃
【0035】合成例7 1,6−アンヒドロ−3,4−
ジデオキシ−4−メチル−β−D−グリセロ−ヘキソ−
3−エノピラノース−2−ウロース(化合物NO.4
3)の合成 窒素ガスの不活性雰囲気下、ジイソプロピルアミン0.
45ml(mmol)とブチルリチウム1.75mlよ
り、無水テトラヒドロフラン25ml中で常法により調
製したリチウムアミド溶液に1,6−アンヒドロ−3,
4−ジデオキシ−4−C−メチル−β−D−エリスロ−
ヘキソピラノース−2−ウロース300mgの1mlテ
トラヒドロフラン溶液を−78℃で加えた。1時間撹拌
したあと、フェニルセレニルクロライド500mg(m
mol)と燐酸ヘキサメチルトリアミド0.75mlの
テトラヒドロフラン溶液3mlを加え、−78℃で30
分撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、減圧
下で溶媒を留去した後酢酸エチルで抽出した。飽和食塩
水で2回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧下で溶媒を除くことによりシロップ状の粗生成物を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチル:ヘキサン=1:10)で精製することによりセ
レン誘導体を106mgを得た。上記反応で得られたセ
レン誘導体を窒素ガスの不活性雰囲気下、20mlの乾
燥塩化メチレンに溶解し、−78℃でm−クロロ過安息
香酸60mgを加えた。20分撹拌した後、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を加え塩化メチレンで2回抽出し
た。有機層をあわせて飽和食塩水で2回洗浄した後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。
得られたシロップ状の粗生成物をシリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(塩化メチレン)で精製すると目的とする
1,6−アンヒドロ−3,4−ジデオキシ−4−メチル
−β−D−グリセロ−ヘキソ−3−エノピラノース−2
−ウロース(化合物NO.43)1.7mgを無色透明
な液体として得た。このもののNMRの分析値は次の通
り。 H NMR(CDCl,400MHz):2.08
(3H,d,J=1.2Hz);3.71(1H,d,
J=6.8Hz);3.91(1H,dd,J=6.
8,4.8Hz);4.80(1H,d,J=4.8H
z);5.32(1H,d,J=1.2Hz):5.8
7(1H,m)
【0036】本発明の免疫機能抑制剤は、免疫機能の異
常亢進によって惹起される疾患、たとえば慢性関節リウ
マチ、全身性エリテマトーデス、慢性腎炎、慢性甲状腺
炎、自己免疫性溶血性貧血等のいわゆる自己免疫疾患の
治療並びに臓器移植時の拒絶反応抑制のための治療さら
にはアレルギー性疾患、炎症性疾患などの治療、特に慢
性関節リウマチなどの自己免疫疾患の治療に用いられ
る。薬剤投与は、経口、静脈内、筋肉内、皮膚経路、粘
膜経路などの方法でおこなうことができる。投与剤形と
しては、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、注
射剤、点鼻剤、懸濁剤、滴剤、軟膏剤、シロップ、持続
性放出製剤などがあげられる。これらの製剤は、通常の
医薬の場合と同様に製剤担体を用い、常法により製造す
ることができる。この場合の有効成分量は、投与条件の
違いにより一概に規定できないが、通常成人1日当り約
50mg〜5000mgである。
【0037】
【実施例】次に本発明でいう化合物の合成のための具体
例を下記するが、この方法に限定されるものでない。 (薬理試験) (1)コラーゲン誘発関節炎発症抑制効果 4〜6週齢の雄性DBA/1JNCrjマウスを1群4
〜5匹で用い、ウシコラーゲンタイプII(コラーゲン
技術研修会製、製品No.K41)3mg/mlを等容
量の完全フロイントアジュバント(ICNイムノバイオ
ロジカルズ社製、製品No.642851)で懸濁した
ものを0.1mlマウスの尾根部の皮内に注射し、、さ
らに3週間後に同様に再免疫して、コラーゲン関節炎を
誘起した。関節炎の強さは、以下のように点数化し(一
肢あたり0〜3点、四肢合計最高12点)評価した。 0点 変化なし 1点 弱い指の膨張と弱い紅斑 2点 弱い膨張と紅斑 3点 強い膨張と紅斑、あるいは骨の変形を伴うもの 上記試験の基本操作は、ザ・ジャーナル・オブ・イミュ
ノロジー(The Journal of Immun
ology)140巻、1477〜1484頁、(19
88年)を参考とした。初回免疫から3週間後の2回目
の抗原感作時から前記一般式(I)の化合物の投与(1
0mg/kg)を開始し、1日1回腹腔内に4週間連日
投与して関節炎症状の観察をおこなった。なお、コント
ロールの対象群としては生理食塩水を用いて同様に試験
した。その結果を図1に示す。
【0038】(2)種々の培養細胞に及ぼす作用 (a)マウス胸腺細胞を用いた幼若化反応に及ぼす作用 BALB/cマウス胸腺細胞を用いてコンカナバリンA
(以下ConAと略す、ベクターラボラトリーズ社製、
製品No.L−1000)刺激によるリンパ球幼若化反
応に及ぼす一般式(I)の化合物の作用を検討した。即
ち、胸腺細胞4×10個を5μg/mlのConA及
び一般式(I)の化合物と共に10%牛胎児血清を含む
RPMI1640溶液(以下10%FCS−RPMI液
と略す)にて96穴マイクロプレート内に48時間培養
した(インキュベーター中、5%CO、37℃)。そ
の後、0.5μClの3H−チミジン(以下H−Td
Rと略す)を添加し、さらに4時間培養後、セルハーベ
スターにて細胞を採取し、細胞内に取り込まれたH−
TdRの放射活性(dpm)を測定した。これらの測定
されたH−TdRの細胞内への取り込み量を胸腺細胞
幼若化反応の指標とし、一般式(I)の化合物共存下で
の放射活性値をConA単独処理対照値と比較して、I
C50値を算定し、この結果を表3に示した。この表3
において胸腺細胞(Thymus)の結果を(a)とし
て示す。これらの基本操作については、細胞免疫実験操
作法、144〜146頁(今井勝行他訳、理工学社出
版、1982年)を参考とした。
【0039】(b)マウス腹腔マクロファージからのイ
ンターロイキン1産生に及ぼす作用 BALB/cマウスに3%チオグリコレート溶液1〜
1.5mlを腹腔内投与し、3〜4日後に腹腔滲出細胞
を採取した。10%FCS−RPMI液で懸濁した5×
10個のマウス腹腔マクロファージ細胞を48穴マイ
クロプレートに添加し、一晩静置した(インキュベータ
ー中、5%CO、37℃)。次に、RPMI1640
溶液を洗浄液として3回繰り返し洗浄し、浮遊細胞を除
去した。続いて、付着細胞をリポポリサッカライド(以
下LPSと略す、和光製薬工業(株)製、製品No.5
20,02051)2μg/mlを一般式(I)の化合
物と共に2時間反応し、RPMI1640溶液で3回繰
り返し洗浄した後、10%FCS−RPMI液で18時
間培養した(インキュベーター中、5%CO、37
℃)。ここで腹腔滲出付着性細胞の採取操作について
は、細胞免疫実験操作法、6〜8頁(今井勝行他訳、理
工学社出版、1982年)を参考とした。この培養液中
のインターロイキン1(以下IL1と略す)活性を下記
の方法で測定した。C3H/HeJマウスの胸腺細胞1
×10個をこの培養上清とフィトヘムアグルチニン
(以下PHAと略す、シグマ社製、製品No.L−87
54)2μg/mlと共に10%FCS−RPMI液に
て96穴マイクロプレート内に48時間培養した(イン
キュベーター中、5%CO、37℃)。その後、0.
5μClのH−TdRを添加し、さらに4時間培養
後、セルハーベスターにて細胞を採取し、細胞内に取り
込まれたH−TdRの放射活性(dpm)を測定し
た。これらの測定されたH−TdRの細胞内への取込
み量をIL1活性の強さの指標として、一般式(I)の
化合物共存下での放射活性値をLPS単独処理対照値と
比較して、IC50値を算定し、この結果を表3に示し
た。この表3において、マクロファージ−IL1活性
(IL−1)の結果を(b)として示す。これらの基本
操作については、日本生化学会網新生化学実験講座1
2、275〜276頁(東京化学同人出版、1989
年)を参考とした。
【0040】 (c)マウスリンパ球混合培養反応に及ぼす作用 BALB/c及びC57BL/6マウスの牌臓細胞を用
いて、2方向性のリンパ球混合培養反応に及ぼす一般式
(I)の化合物の作用を検討した。即ち、両系統のマウ
スの脾臓細胞各々5×10個を混合し、一般式(I)
の化合物と共に10%FCS−RPMI液にて96穴マ
イクロプレート内に48時間培養した(インキュベータ
ー中、5%CO、37℃)。その後、0.5μClの
H−TdRを添加し、さらに16〜18時間培養後、
セルハーベスターにて細胞を採取し、細胞内に取り込ま
れたH−TdRの放射活性(dpm)を測定した。こ
れらの測定されたH−TdRの細胞内への取込み量を
リンパ球混合培養反応の指標とし、一般式(I)の化合
物共存下での放射活性値を無処理対照値と比較して、I
C50値を算定し、この結果を表3に示した。この表3
において、リンパ球混合培養反応(MLR)の結果を
(c)として示す。これらの基本操作については、細胞
免疫実験操作法、147〜149頁(今井勝行他訳、理
工学社出版、1982年)を参考とした。
【0041】 (d)マウス脾臓細胞抗体産生に及ぼす作用 マウス脾臓B細胞を用いてLPS及びインターロイキン
4(以下IL4と略す)刺激により誘発されるIgG
l、IgE及びIgM抗体産生に及ぼす一般式(I)の
化合物の作用を検討した。即ち、BALB/cマウスの
脾臓細胞をマウス抗Thy−l抗体とウサギ補体で処理
してT細胞を除去した後の脾臓B細胞3×10をLP
S(10μg/ml)、マウス−リコンビナントIL4
(100U/ml、ジェンザイム社−No.MIL−4
C)及び一般式(I)の化合物と共に10%FCS−R
PMI液にて96穴マイクロプレート内に7日間培養し
た(インキュベーター内、5%CO、37℃)。これ
らの基本操作については、ジャーナル・オブ・イムノロ
ジー第136巻、4538頁、1986年を参考とし
た。ここで得られた細胞培養上清液中の各抗体量を下記
に示すような酵素免疫測定法により測定した。まず、9
6穴マイクロプレート上にウサギ抗マウスIgGl抗体
(カッペル社−No.36243)1μg/ml又は、
ヤギ抗マウスIgM抗体(カッペル社−No.0611
−0201)1μg/ml、ラット抗IgEモノクロー
ナル抗体(エクスペリメンタルイムノロジー社−No.
LO−ME−2)10μg/ml(50μl/穴、室
温、60分間)で吸着させた後、0.1%牛血清アルブ
ミン含有10mMリン酸ナトリウム緩衝生理食塩水(p
H7.2)により、非特異的結合をブロックした(室
温、60分間)。次に上記の細胞培養上清又は、その希
釈液50μl/穴を添加し、室温で60分間反応させ、
更に1000倍希釈したアルカリホスファターゼ標識ウ
サギ抗マウスIgGl抗体(ザイメット社一No.61
−0122)又は、2000倍希釈したアルカリホスフ
ァターゼ標識ウサギ抗マウスIgM抗体(ザイメット社
一No.61−6822)、500倍希釈したアルカリ
ホスファターゼ標識ヒッジ抗マウスIgE抗体(バイン
ディングサイトリミテッド社一No.PA−284)を
各々50μl/穴添加し、室温で60分間反応させた。
酵素基質としてパラニトロフェニルホスフェートを含有
する10%ジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)1
00μl/穴を反応させ、405nmの吸光度を測定し
た。各抗体量は各標準抗体の検量線より算出し、一般式
(I)の化合物の各濃度共存下での値を一般式(I)の
化合物非共存下での対照値と比較して、IC50値を算
定し、この結果を表3に示した。この表3において、マ
ウス脾臓細胞抗体産生(Antileody IgG
l、IgM、IgE)の結果を(d)として示す。
【0042】
【表3】
【0043】(毒性試験)DBAl/Jマウス、6週
齢、雄、4匹を1群として、一般式(I)の化合物の投
与(10mg/kg)を1日1回腹腔内で1週間、連日
投与して体重変化、及び死亡数を調べた。その結果、一
般式(I)の化合物すべてで顕著な体重変化はなく、ま
た死亡例もなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明は前記一般式(I)で表わされる
化合物を有効成分として含有する免疫機能抑制剤を提供
するものであり、具体的には免疫機能の異常亢進によっ
て惹起される疾患、たとえば慢性関節リウマチ、全身性
エリテマトーデス、慢性腎炎、慢性甲状腺炎、自己免疫
性溶血性貧血等のいわゆる自己免疫疾患の治療並びに臓
器移植時の拒絶反応抑制のための治療さらにはアレルギ
ー性疾患、炎症性疾患などの治療、特に慢性関節リウマ
チなどの自己免疫疾患の治療に有効である。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】
【0047】一般式(I)の化合物及び対照群によるコ
ラーゲン関節炎発症抑制効果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 493/08 B 9165−4C C07H 17/04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、
    アルキニル基、−OSO基、ハロゲン原子、−O
    COR基、−NHCOR基、アルコキシ基、置換さ
    れてもよいフェニル基又は糖誘導体残基であり、R
    水素原子又はアルキル基であり、Rは水素原子又はハ
    ロゲン原子であり、Rは水素原子、−COR基、置
    換されてもよいシリル基又は置換されてもよいアルキル
    基であり、R及びRはそれぞれ水素原子、水酸基、
    置換されてもよいアルキル基、置換されてもよいアルコ
    キシ基、糖誘導体残基、置換されてもよいシクロアルキ
    ルオキシ基又は−OCOR10基であり、R及びR
    は一緒になって単結合を形成してもよく、R、R
    びR10はそれぞれアルキル基又は置換されてもよいフ
    ェニル基であり、Rはアルキル基、置換されてもよい
    フェニル基又はベンジルオキシ基である。)で表される
    エノン誘導体又はその塩を有効成分として含有すること
    を特徴とする免疫機能抑制剤。
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