JPH0680529B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0680529B2
JPH0680529B2 JP60014083A JP1408385A JPH0680529B2 JP H0680529 B2 JPH0680529 B2 JP H0680529B2 JP 60014083 A JP60014083 A JP 60014083A JP 1408385 A JP1408385 A JP 1408385A JP H0680529 B2 JPH0680529 B2 JP H0680529B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はバツクコート層を備えるとともに磁気記録素
子として金属磁性粉が用いられた磁気テープその他の磁
気記録媒体に関する。
〔従来の技術〕
ビデオテープやオーデイオテープなどに供される磁気記
録媒体にあつては、出力やSN比などの電磁変換特性を改
善するために平滑な非磁性支持体を用いてかつその主面
に形成する磁性層をさらに平滑仕上げすることが行われ
ており、近年ではとくに高密度記録が要望される用途に
は磁性層の平均表面粗度Raが0.002〜0.010μm程度(最
大表面粗度Rmaxでは0.015〜0.09μm程度)という磁性
層表面の非常に優れた平滑性が達成されている。
しかるに、上述のように表面が平滑になるほど対接物と
の接触面積が増大して摩擦係数が大きくなるため、上記
支持体背面と記録再生機器のガイド部との間あるいは巻
回状態における支持体背面と磁性層表面との間で接触抵
抗が大きくなり、走行性が悪化して正常な記録再生が行
われなくなるという難点を生じる。そこで、従来より平
滑な非磁性支持体の背面に非磁性粉を含むバツクコート
層を設けて粗面化することにより、走行性を向上させる
手段が採られている。
ところが、このようなバツクコート層による粗面化を図
つた場合、磁気記録媒体を巻回し走行させている状態下
ではバツクコート層の粗い表面が磁性層の表面と摺動す
ることによつて磁性層表面を傷付け、また巻回し静止さ
せている状態下ではバツクコート層の粗い表面が磁性層
表面に垂直に押し付けられることによつて磁性層表面に
カタがつき、いずれの状態下においても磁性層の本来の
表面平滑性が損なわれてしまい、電磁変換特性の低下を
招来するという問題があつた。
このため、従来より、たとえばバツクコート層中に含ま
せる非磁性粉をモース硬度が3以上の板状粒子からなる
ものとしたり(特開昭59−92436号公報)、バツクコー
ト層の結合剤にポリイソシアネート化合物を使用しかつ
該層の空隙率を12.5%以下とする(特開昭59−116930号
公報)など、バツクコート層自体をその表面状態が磁性
層表面に転移しにくい組成とすることが提案されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、磁性層中に含有させる磁性粉として金属
磁性粉、とくに近年における高密度記録化の要望に対処
し得る粒子径が0.3μm未満の比表面積の大きい微粒子
状の金属磁性粉を使用した場合、γ−Fe2O3などの酸化
物磁性粉を用いたものに比較して磁性層が非常に柔らか
く傷付き易くなるため、前述の如く磁性層の平均表面粗
度Raが0.002〜0.010μm程度の高い表面平滑性を付与す
ると、前記提案法のようなバツクコート層の組成のみで
はその表面状態が磁性層表面に転移するのを一律に防止
することは困難である。一方、バツクコート層の平滑性
を高めれば上記転移の問題は解消されるが、バツクコー
ト層本来の粗面化による走行性改善機能が失われてしま
う。
従つてこの発明は、非常に微粒子状とされる金属磁性粉
を含みかつ高い表面平滑性を備えた磁性層を有するもの
において、上記転移を最小限に抑制し、しかもバツクコ
ート層本来の機能を発揮させることにより、電磁変換特
性および走行性に優れた磁気記録媒体を提供することを
目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、上記目的において鋭意検討を重ねた結
果、バツクコート層の表面状態が磁性層表面へ転移する
現象の起こり易さは、前記金属磁性粉を用いた場合では
磁性層の表面平滑性の程度に大きく依存し、バツクコー
ト層の表面粗度が磁性層の表面粗度に対して特定比率以
上になると上記転移現象が顕著となり、またバツクコー
ト層の表面粗度が特定値以下になると走行性改善効果が
損なわれることを見い出し、この発明をなすに至つた。
すなわちこの発明は、非磁性支持体の主面に金属磁性粉
を含む磁性層が形成され、背面にバツクコート層が形成
され、上記磁性層の平均表面粗度をRaM、上記バツクコ
ート層の平均表面粗度をRaBとした場合の両層の表面粗
度が、 0.010μm≦RaB<7×RaM≦0.070μm の範囲にあることを特徴とする磁気記録媒体に係る。
〔発明の構成・作用〕
この発明の磁気記録媒体は、前記の如く非磁性支持体の
主面上に金属磁性粉を含む磁性層を有するとともに、上
記支持体の背面に走行性を改善するためのバツクコート
層を備えており、かつこのバツクコート層の平均表面粗
度RaBを磁性層の平均表面粗度RaMの7倍未満としたもの
である。すなわち、上記金属磁性粉を含む磁性層の場
合、バツクコート層の表面状態が磁性層表面に転移する
現象は磁性層の表面平滑性が高くなるほど生じ易く、こ
の磁性層の表面平滑性を高くするにはバツクコート層の
平滑性も高める必要があり、同表面平滑性を比較的低く
設定するときはバツクコート層の平滑性も比較的に低く
てよいが、前記磁性層の平均表面粗度RaMに対するバツ
クコート層の平均表面粗度RaBの倍率が7倍より大きく
なると転移現象が極めて顕著になるので好ましくない。
またこの発明では、磁性層の平均表面粗度RaMを0.010μ
m以下とし、かつバツクコート層の平均表面粗度RaB
0.010μm以上とすることが肝要である。すなわち、既
述の如く近年の高記録密度化の要望に対処するには磁性
層の表面平滑性を高出力および高SN比を実現し得る高い
領域に設定する必要があり、上記RaMが0.010μmより大
きくなると上記電磁変換特性が不充分となる。そしてこ
のように磁性層の表面平滑性が高い領域において前記転
移現象がとくに大きな問題となる。一方、バツクコート
層は、表面が平滑すぎると摩擦係数が高くなつて本来の
走行性改善効果が損なわれるため、上記RaBを0.010μm
以上にすることが必要である。そしてこのようなRaB
に設定することにより、磁気記録媒体の種類によつては
若干の変動はあるが、後記実施例に記述される方法にて
測定される摩擦係数を通常0.3以下に抑制することが可
能となる。
上述した磁性層およびバツクコート層の平均表面粗度Ra
M,RaBの関係を整理すれば、下記のようになる。
0.010μm≦RaB<7×RaM≦0.070μm すなわち、この発明は磁性層とバツクコート層の表面粗
度が上記式を満たすものであればよい。なお、ここでい
う平均表面粗度とは、触針式粗度計を使用して測定され
る中心線平均粗さRa(μm)を意味する。
この発明においては磁性層中に含ませる磁性粉として、
高記録密度を達成するために、平均粒子径(平均長軸
径)が0.3μm未満で、窒素吸着法(以下、BET法とい
う)による比表面積が40m2/g以上の微粒子状の金属磁性
粉を使用するのが望ましい。すなわち、上記より粒子径
の大きな金属磁性粉を用いた場合、γ−Fe2O3などの酸
化物系磁性粉を用いたときと同様に、記録密度をある程
度以上に高めることが難しくなるため、望ましくない。
しかし、このことは上記より大きな粒子径を有する金属
磁性粉の使用を完全に排除する意味ではない。場合によ
りこのような金属磁性粉の使用も可能である。
上記金属磁性粉としては、Fe、Ni、Co、これら金属の合
金、およびこれら金属と他の金属もしくは少量の非金属
元素を含む合金など、従来より磁気記録素子として知ら
れる種々の金属磁性粉をいずれも使用可能である。これ
ら金属磁性粉の特に好ましき粒子径は、平均長軸径が0.
1〜0.3μm程度で、平均軸比(長軸径/短軸径)が5〜
10程度のものが好適であり、BET法比表面積としては前
記のとおり40m2/g以上である。
このような磁性層を形成するには、従来と同様にして行
えばよく、上記磁性粉とバインダと必要に応じて配合す
る各種添加剤とを含む磁性塗料を調製し、この磁性塗料
をポリエステルベースフイルムなどの非磁性支持体上に
塗布,乾燥したのち、カレンダー加工などの所要の表面
加工処理を施せばよい。なお、かくして形成される磁性
層の厚さは0.5〜2.0μm程度とするのがよい。そしてこ
の磁性層の表面平滑性は、金属磁性粉の粒度および配合
量、バインダ成分の種類および架橋度合、他の固形添加
剤の粒度および配合量、磁性塗料中における金属磁性粉
および他の固形添加剤の分散状態、カレンダー加工に用
いるロールの表面粗度および印加圧力、非磁性支持体の
表面粗度などで定まるが、これら要素を適宜変化させる
ことにより当業者が容易に既述範囲に設定することが可
能である。
なお、上記磁性塗料に配合するバインダとしては、塩化
ビニル−酢酸ビニル系共重合体、繊維素系樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン、ポリイソシアネート化合物など、従来公知のものを
いずれも使用できる。また必要に応じて磁性塗料中に配
合される添加剤としては、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤、分散剤、充填剤、着色剤など、この種磁気記録媒体
用として知られる種々のものを使用できる。
この発明におけるバツクコート層は、従来と同様にして
形成でき、通常、非磁性粉およびこれを結着するバイン
ダを含む塗料を調製し、この塗料を非磁性支持体の前記
磁性層とは反対側の背面に塗布,乾燥し、必要に応じて
カレンダー加工などの表面加工処理を施して形成でき
る。なお、このバツクコート層の形成は磁性層形成の前
後いずれであつてもよい。またバツクコート層の厚みは
0.5〜2.0μm程度とするのがよい。そして、このような
バツクコート層の表面平滑性は、磁性層の場合とほぼ同
様に非磁性粉の粒度および配合量と分散状態、バインダ
の種類や架橋度合、カレンダー加工に使用するロールの
表面粗度、非磁性支持体の表面粗度などで定まり、これ
ら要素を適宜変化させることにより当業者が経験的に容
易に設定することが可能である。
バツクコート層に含有させる前記非磁性粉としては、モ
ース硬度が5以上の硬質無機顔料ならびにモース硬度5
未満の軟質無機顔料の一方もしくは両方を使用でき、と
くに両方の併用が好適である。すなわち、上記硬質無機
顔料と軟質無機顔料とを併用することにより、バツクコ
ート層が適度な柔軟性と硬さを有するものとなり、それ
自体の耐摩耗性と記録再生機器のガイド部などの対接物
に対する非摩耗性がともに良好となる。
上記硬質無機顔料としては、たとえば酸化アルミニウム
(Al2O3)、α−Fe2O3、酸化チタン(TiO2)、酸化クロ
ム(Cr2O3)、炭化チタン(TiC)、酸化ケイ素(SiO2
などの粉末が挙げられ、とくに平均粒子径が0.8μm以
下のものが好適である。また上記軟質無機顔料として
は、たとえば硫酸バリウム(BaSO4)、ケイ酸カルシウ
ム(Ca2SiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、硫酸カルシ
ウム(CaSO4)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、炭酸亜鉛
(ZnCO3)、酸化亜鉛(ZnO)などが挙げられ、とくに平
均粒子径が0.2μm以下のものが好適である。なお、硬
質無機顔料と軟質無機顔料とを併用する場合は、両者の
合計量中で硬質無機顔料が1〜50重量%、とくに好適に
は5〜30重量%を占める範囲とするのがよい。
またバツクコート層に使用するバインダは、とくに限定
されず、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、繊維素系樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂などの従
来公知のものをいずれも使用可能である。
さらにバツクコート層形成用の塗料中には、必要に応じ
てカーボンブラツクやグラフアイトの如き帯電防止剤、
潤滑剤、分散剤などの添加剤を適宜配合しても差し支え
ない。とくにカーボンブラツクは、帯電防止効果ととも
に機械的強度の向上やビデオテープ用としての光しやへ
い性を与える効果があり、前記無機顔料との合計量中で
好適には3〜95重量%を占める割合で使用可能である。
〔発明の効果〕
この発明に係る磁気記録媒体は、金属磁性粉を含む磁性
層の表面粗度を特定値以下とするとともに、バツクコー
ト層の表面粗度を上記磁性層の表面粗度に対して一定比
率以下でかつ特定値以上としたものであるため、磁性層
が柔らかで傷付き易い上に高い表面平滑性を有している
にもかかわらず、磁気記録媒体を巻回し長時間の走行な
いし静止状態としてもバツクコート層の表面状態が磁性
層に転移する現象はほとんど発生せず、電磁変換特性の
低下が防止され、しかもバツクコート層にて良好な走行
性が発揮される。
〔実施例〕
以下に、この発明の実施例を比較例に対比して説明す
る。なお、以下において部とあるのは重量部を意味す
る。
実施例 針状Fe金属磁性粉(平均長軸径0.29μm、平均軸比7、
BET法による比表面積47m2/g) 100部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体
(米国UCC社製商品名VAGH 10部 ポリウレタン(大日本インキ社製商品名パンデツクスT
−5201) 12部 α−Fe2O3粉(平均粒子径0.5μm) 6部 トルエン−シクロヘキサノン−メチルエチルケトン混合
溶媒(重量比1:1:1) 230部 上記組成物をボールミル中で96時間混合分散したのち、
硬化剤としてポリイソシアネート化合物(住友バイエル
社製商品名デスモジユールL)3部を加えて均一に混合
して磁性塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ15μmの
ポリエステルベースフイルムの主面に乾燥後の厚さが1.
0μmとなるように塗布し、配向ののち乾燥した磁性層
を形成し、カレンダー加工によつて表面処理した。この
表面処理の際、表面平滑性が種々異なるカレンダーロー
ルを用いて表面粗度RaMが後記表で示すように0.010μm
以下で種々異なる多数の試料を作製した。
次に、上述の如くして得られた各試料についてそのポリ
エステルベースフイルムの背面に下記要領でバツクコー
ト層を形成した。
硫酸バリウム粉(平均粒子径0.08μm) 50部 α−Fe2O3粉(平均粒子径0.5μm) 5部 カーボンブラツク(平均粒子径0.24μm、DBP吸油量60m
l/100g、揮発分5%) 45部 ニトロセルロース 40部 ポリウレタン(大日本インキ社製商品名HI−2000)29部 ステアリン酸 3部 トルエン−シクロヘキサノン−メチルエチルケトン混合
溶媒(重量比1:1:1) 620部 上記組成物をボールミルにて12〜72時間の範囲で分散時
間を変えて分散状態が種々異なる複数の混合物を得て、
それぞれに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(前
出)12部を加えて複数の塗料を調製した。これら塗料を
前記の表面粗度RaMが種々異なる試料の背面に乾燥後の
厚さが1.0μmとなるように塗布,乾燥してバツクコー
ト層を形成したのち、1/2インチ幅に裁断することによ
り、バツクコート層の表面粗度RaBが0.010μm以上でか
つ7×RaMより小さい範囲で後記表の如く種々異なる複
数の磁気テープを作製した。
比較例 バツクコート用塗料調製時の分散時間を変えることによ
つてバツクコート層の表面粗度RaBを後記表の如く0.010
μm≦RaB<7×RaMの範囲外となるようにした以外は、
実施例と同様にして複数の磁気テープを作製した。
以上の実施例および比較例にて得られた磁気テープにつ
いて、ビデオSN比を測定し、次いでバツクコート層の表
面状態が磁性層表面に移行する現象を調べるために促進
保存試験を行い、そののちのビデオSN比を測定した。こ
の促進保存試験前後のビデオSN比の差(dB)を下表に示
す。なお、表中において一点鎖線にて囲まれた範囲は実
施例の磁気テープであり、その他は比較例の磁気テープ
である。一方、これら磁気テープについてバツクコート
層の表面粗度RaBと摩擦係数との関係を調べ、その結果
を図面にて示した。ただし上記促進保存試験、表面粗度
の測定、バツクコート層の摩擦係数の測定は次のように
して行つた。
<促進保存試験> 磁気テープを120分再生長さとしてビデオカセツトに組
み込み、巻き取りテンシヨン約100gにて再生状態で巻き
取り、これを60℃,80%RHの条件下で120時間保存した。
<表面粗度の測定> 既述の如く触針式粗さ計によつて中心線平均粗さRa(μ
m)を測定した。なお、表記値は、触針速度0.03mm/
秒、カツトオフ0.08mmの条件で0.25mm走行させて上記Ra
を求める操作を10回繰り返し、得られたRaの平均値で示
した。
<バツクコート層の摩擦係数> 直径4mmのSUS304製円筒(表面粗度0.2S)を水平に支持
し、これに磁気テープをバツクコート層が円筒表面に接
する状態で角度90゜に掛け、その一端に30gの荷重を加
えながら他端を水平に1.4cm/秒の速さで引張つたときの
応力(T)gを求め、この応力(T)gを下記の式にあ
てはめて摩擦係数μを算出した。
上表から明らかなように、バツクコート層の表面粗度Ra
Bが磁性層の表面粗度RaMの7倍を越えると、磁気テープ
を巻回状態で保存したのちのビデオSN比の劣化が顕著に
なる。これは上記保存中にバツクコート層の表面状態が
磁性層表面に移行して磁性層の表面平滑性が損なわれる
ことに起因する。一方、図面から明らかなように、バツ
クコート層の表面粗度RaBが0.010μmより小さくなると
摩擦係数が急激に上昇し、走行性に問題を生じることが
判る。
なお、上述した実施例および比較例では、磁性層の表面
粗度RaMをカレンダー加工におけるカレンダーロールの
表面平滑性にて設定し、またバツクコート層の表面粗度
RaBをバツクコート用塗料の分散状態にて設定している
が、これらは既述の如く表面粗度を左右する他の要素の
変化にて設定しても差し支えない。たとえば、磁性層で
は磁性粉および他の固形添加剤の粒度、配合量、分散状
態およびこれらの組み合わせの変化などによる設定手
段、バツクコート層では非磁性粉の粒度を変化させた
り、表面平滑性の異なるロールによるカレンダー加工を
施すなどの設定手段を採用できる。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明の実施例および比較例にて得られた磁気
テープのバツクコート層の表面粗度RaBと摩擦係数との
関係を示す特性図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体の主面に金属磁性粉を含む磁
    性層が形成され、背面にバツクコート層が形成され、上
    記磁性層の平均表面粗度をRaM、上記バツクコート層の
    平均表面粗度をRaBとした場合の両層の表面粗度が、 0.010μm≦RaB<7×RaM≦0.070μm の範囲にあることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】金属磁性粉の平均粒子径が0.3μm未満で
    ある特許請求の範囲第(1)項記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】金属磁性粉の窒素吸着法による比表面積が
    40m2/g以上である特許請求の範囲第(1)項記載の磁気
    記録媒体。
JP60014083A 1985-01-28 1985-01-28 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JPH0680529B2 (ja)

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