JPH0677U - 釣竿ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 釣仕掛を水中に投入した釣竿の基部を、地面
・岩場等に固定したホルダーに係止保持する釣竿ホルダ
ーにおいて、保持した釣竿の引き外力に対する弾性を向
上して、釣果の向上を図る。 【構成】 釣竿３の基端部分３Ａを載せて係止保持する
バー状の竿保持部１と、別体の脚挿着部２との組合せか
らなり、竿保持部１の中間下部に、脚挿着部２を連結ピ
ン８によって枢支連結してＴ字形になし、連結ピン８を
中心として竿保持部１を上下方向に傾斜自在になし、さ
らに、脚挿着部２の外周と竿保持部１の前半部分の下側
を、コイルばね１０等からなる弾性圧縮自在の緩衝棒体
１１を斜めに設けた構造が特徴である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、釣竿で魚釣をする場合、地面や岩場等に脚部を差し込んで固定した ホルダーに、その釣竿の基部を保持せさて魚釣をするのに使用する釣竿ホルダー に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

釣竿で魚釣をする場合、海や河川等に釣仕掛を投入した釣竿を、手で保持し続 けるのに代えて、脚部を地面や岩場等に差し込んで固定したホルダーに、その釣 竿の基部を保持させる釣竿ホルダーが用いられている。そして、その釣竿ホルダ ーは、釣竿の基部を保持するバー状の竿保持部と、地面や岩場等に差し込み固定 する棒状の脚部がＴ字形をなして剛体状に固定されると共に、その竿保持部は、 釣竿の基端部分を挿入する係止環と、釣竿の基端部分を受ける竿受が若干のスパ ンを有して設けられ、水中に釣仕掛を投入して先端部分が水中方向に引かれよう とする釣竿を、その係止環と竿受によって、外れや横ずれを生じないよう、脱着 自在に係止固定する構造になっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上の従来の釣竿ホルダーは、脚部と竿保持部が剛体状のＴ字体をなすと共に 、釣竿の基端部分を竿保持部に機械的に剛体状に係止固定する構造のため、釣人 が釣竿を手で保持して、必要に応じて釣竿を上下させたりする釣竿の弾性動作が なく、釣竿穂先の弾性のみに頼るので、魚の前当りのとき（魚が釣針の餌にそば えて、様子をみる動作）、釣竿の質によって弾性が少いと、魚が違和感を感じて 餌を離してしまうことがあり、釣性能上の不具合がある。本考案は、以上の従来 技術の不具合点を解消する釣竿ホルダーを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

以上の従来の不具合点を解決する本考案の釣竿ホルダーは「釣竿の基端部分を 載せて係止保持するバー状の竿保持部と、別体の脚挿着部との組合せからなり、 該竿保持部の中間に、該脚挿着部を枢支連結して、該竿保持部を、該枢支点を中 心として上下方向に傾斜自在になし、さらに、該脚挿着部の外周と該竿保持部の 前半部分との間に、弾性圧縮自在の緩衝棒体を斜めに設けた構造」が特徴である 。

【０００５】

【作用】

以上の構成の本考案の釣竿ホルダーは、竿保持部と脚挿着部が枢支連結されて 、その脚挿着部との枢支点を中心として、該竿保持部が上下方向に傾斜自在にな り、かつ、その竿保持部と脚挿着部間に、前記構成の緩衝棒体が存在するので、 脚挿着部に挿着した脚を地面・岩場等に固して釣竿を保持すると、その釣竿の基 端部分は、上下方向に弾性傾斜自在に保持され、当該釣竿の穂先は、穂先自体の 弾性と該竿保持部による保持弾性が複合した高弾性の竿体となる。

【０００６】 従って、釣竿ホルダーに保持された釣竿全体の弾性が向上して「しなやか」に なり、その緩衝棒体のクッション度を竿重量や竿の剛軟質に合せて適度にセット しておくと、魚の前引のときの魚に与える違和感を防止・低減することができる 。

【０００７】

【実施例】

以下、実施例に基づいて詳しく説明する。本考案の一実施例を示す図１を参照 して、本考案の釣竿ホルダーは、後端の係止環５と前端の凹溝状の竿受６を上面 に立設し、保持すべき釣竿３の基端３Ａを係止環５に挿着すると共に、基端３Ａ の若干前方を竿受６に載せて、釣竿３を係止保持する竿保持部１と、竿保持部１ と別体に形成されて下方に脚挿着孔７を有する柱状の脚挿着部２との組合せから なり、この竿保持部１の下面の中間に脚挿着部２が連結ピン８によって枢支連結 され、竿保持部１は脚挿着部２に対して、図示矢印Ａ方向のように、竿保持部１ の上下方向に傾斜自在になっている。

【０００８】 そして、枢支連結された竿保持部１の前半部分の下面と、脚挿着部２の下端側 周間には、ガス入ダンパー９とコイルばね１０を直列に有する弾性圧縮自在の緩 衝棒体１１が、傾斜して取付けられており、竿保持部１の前端を下げる方向の外 力が作用すると、緩衝棒体１１がクッション作用して竿保持部１の傾斜変位を弾 性的になす構造になっている。

【０００９】 さらに、この実施例の釣竿ホルダーには、竿保持部１の前記の弾性傾斜変位の 弾性度を、釣り上げる対象魚や釣竿の質（剛性・弾性度）等に合せて微細調整で きるよう、下記に述べるバランスウエイト１２と竿保持部１の回転調整ブレーキ １３が設けてある。即ち、竿保持部１の後半部分（脚挿着部２より後方の部分） の下側には、竿保持部１の前後方向にスライド自在にして、任意位置にセットで きるバランスウエイト１２と、連結ピン８に摩擦輪１６を嵌めて、ハンドル１４ によって締め付けて摩擦輪１６を竿保持部１のブラケット１５の側面に圧接セッ トする回転調整ブレーキ１３が設けてあり、このバランスウエイト１２の位置調 整による竿保持部１の前後の重量バランスと、回転調整ブレーキ１３による竿保 持部１の必要回転力の調整によって、竿保持部１の脚挿着部２に対する所要回転 力を微細に調整セットするようになっている。

【００１０】 そして、脚保持部２には、図示の柱状の地中差し込み脚４、または、図示しな いが、岩場差し込み脚、船体への取り付け固定脚等の任意形状の脚が下方に挿着 される。そして、以上の釣竿ホルダーは、地面、岩場等に固定した脚に取り付け られ、釣り仕掛を水中に投入した釣竿３の基部３Ａを竿保持部１に載せて係止保 持し、その状態で釣仕掛の引きを監視しながら魚釣がなされる。なお、図中の１ ７は、竿保持部１の過大回転傾斜を防止するためのストッパーである。

【００１１】 以上の実施例の釣竿ホルダーは、前記の作用がある。即ち、竿保持部１自体が 地面等に固定した脚４に対して、上下方向傾斜自在にしてその傾斜変位に緩衝棒 体１１がクッション作用をなすので、魚の引きによる外力に対して、竿穂先の弾 性と竿保持部１の弾性傾斜が複合して竿全体の「しなやかさ」が増大するので、 硬質の釣竿の場合でも、魚の前当りのときの魚に与える違和感が解消・低減され 、釣果の向上をもたらすことができる。

【００１２】

【考案の効果】

以上の説明のとおり、本考案の釣竿ホルダーは、釣仕掛を水中に投入した釣竿 を保持した場合の、魚の引きに対する弾性・しなやか度が向上して、魚の前当り のときの魚に与える違和感を解消・低減し、釣果向上を図る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例の釣竿ホルダーを示し、図中の
（Ａ）はその正面図、図中の（Ｂ）はその側面図

【符号の説明】

１ 竿保持部 ２ 脚挿着部 ３ 釣竿 ４ 脚 ５ 係止環 ６ 竿受 ７ 挿通孔 ８ 連結ピン ９ ダンパー １０ コイルばね １１ 緩衝棒体 １２ バランスウエウイト １３ 回転調整ブレーキ １４ ハンドル １５ ブラケット １６ 摩擦輪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 釣竿の基端部分を載せて係止保持するバ
   ー状の竿保持部と、別体の脚挿着部との組合せからな
   り、該竿保持部の中間に該脚挿着部を枢支連結して、該
   竿保持部を、該枢支点を中心として上下方向に傾斜自在
   になし、さらに、該脚挿着部の外周と該竿保持部の前半
   部分との間に弾性圧縮自在の緩衝棒体を斜めに設けた構
   造を特徴とする釣竿ホルダー。