JPH0676130B2

JPH0676130B2 - ベルトクリ−ナ

Info

Publication number: JPH0676130B2
Application number: JP11625087A
Authority: JP
Inventors: 安衛米澤; 繁雄丸喜
Original assignee: Sumitomo Riko Co Ltd
Current assignee: Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date: 1987-05-13
Filing date: 1987-05-13
Publication date: 1994-09-28
Anticipated expiration: 2009-09-28
Also published as: JPS63282017A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、コンベヤベルトの表面に付着した搬送物など
の付着物をかきとって除去するベルトクリーナに関す
る。本発明は、例えば、土砂、石炭、コークス、鋳物
砂、鉱石などの搬送物を搬送するコンベヤベルトに設置
される清掃装置として利用できる。

〔従来の技術〕

コンベヤベルトの搬送面としての表面には搬送物などの
付着物が付着しやすい。特に搬送物が粘着性をもつもの
である場合には、付着しやすい。このように付着物が付
着すると、コンベヤベルトの作動が円滑でなくなる。ま
た、付着物はコンベヤベルトから排出されず搬送される
ため、その分コンベヤベルトを駆動するためのエネルギ
も必要であり、エネルギのロスが大きい。そこで、従来
よりベルトクリーナが使用されている。ベルトクリーナ
として、実公昭57−51219号公報に開示されている様
に、先端部がコンベヤベルトに押し当てられてコンベヤ
ベルトに付着した付着物を清掃する清掃体と、上端部が
清掃体の下端部を揺動可能に保持したゴムからなる弾性
保持体と、弾性保持体の下端部を挟持した一対の対向壁
部をもつ基体とからなるものが知られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、実公昭57−51219号公報に開示されているベ
ルトクリーナでは、弾性保持体のうち対向壁部で挟持さ
れた下部は予備圧縮されているものの、清掃体を直接保
持しているゴム部分は非圧縮状態である。実公昭57−51
219号公報に開示されているベルトクリーナでは、むし
ろ、コンベヤベルトで清掃体の先端部が押し込められ、
弾性保持体の横外方への膨出変形度が大きくなるので、
弾性保持体の表面には引張方向の応力が作用する。その
ため、弾性保持体の疲労、永久歪みが大きくなり、弾性
保持体の寿命、耐久性は必ずしも充分ではない。

本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、その
目的は、弾性保持体の圧縮度を高めて引張方向の応力を
緩和するのに有利な構造を採用し、弾性保持体の寿命、
耐久性に有利なベルトクリーナを提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明のベルトクリーナは、所定間隔を隔てて配置され
た互いに対向する一対の対向壁部をもつ基体と、該基体の一対の対向壁部間に配置され、先端部がコンベ
ヤベルトに押し当てられてコンベヤベルトに付着した付
着物を清掃し、下端部が各該対向壁部の上端よりも下方
に位置する清掃体と、該基体の各対向壁部と該清掃体の中央部とに加硫接着さ
れ該清掃体に加硫接着された部分を頂点とし、該基体の
各該対向壁部に向かって傾斜下降する逆Ｖ字形状をな
し、該清掃体に加硫接着された部分の少なくとも一部は
該基体の該対向壁部の上端よりも低い位置にあり、該対
向壁部の間隔を狭める方向に予備圧縮され、該清掃体は
予備圧縮されていない時に比較して先端側に変位した状
態で該清掃体を揺動可能に保持する弾性保持体と、該清掃体と該基体と間に介在し該清掃体の下端部と係合
して該清掃体の揺動角度を規制する係合部とで構成され
ていることを特徴とするものである。

基体は、弾性保持体を保持する部材であり、所定間隔を
隔てて配置された一対の対向壁部をもつ。基体は、金属
例えば鋼板やステンレス鋼板から構成できる。

清掃体は、鋼板やステンレス鋼板から構成できる。清掃
体の先端部は、該先端部の摩耗を少なくするという意味
では、WC、WC−Co等の超硬合金製、あるいは、アルミナ
や窒化珪素等のセラミックス製のチップで構成すること
が好ましい。

弾性保持体は、基体の各対向壁部と清掃体の中央部とに
加硫接着されている。弾性保持体は、清掃体に加硫接着
された部分を頂点とし、基体の各対向壁部に向かって傾
斜下降する逆Ｖ字形状をなす。弾性保持体は、対向壁部
の間隔を狭める方向に予備圧縮されている。弾性保持体
の予備圧縮の程度は、ベルトクリーナの種類に応じて、
適宜設定するが、例えば圧縮前の状態では33〜35mm程度
の厚みが、圧縮後は30〜32mm程度となるように、弾性保
持体を予備圧縮することができる。

更に、本発明のベルトクリーナを使用する際には、後述
する様に清掃体の先端部がコンベヤベルトに押し当てら
れることにより、弾性保持体の圧縮度は高まる。

係合体は、基体と清掃体との間に介在しており、清掃体
の揺動量を一定に規制するものである。係合体として
は、弾性を有する弾性係合体も用いることができる。弾
性係合体は一般には、前記弾性保持体と同様にゴム質材
料で作製することが好ましい。

〔作用〕

本発明のベルトクリーナの作用をその使用方法とともに
説明する。まず、コンベヤベルトの表面に清掃体の先端
部を押し当てる。すると、清掃体はコンベヤベルトから
遠ざかる方向に押し込められ、逆Ｖ字形状の弾性保持体
も対向壁部と清掃体との間で押し込められ、弾性保持体
の圧縮度は増す。

この様にコンベヤベルトの表面に清掃体の先端部を押し
当てた状態でコンベヤベルトが走行すると、コンベヤベ
ルトの表面に付着した付着物は、次々と清掃体の先端部
に当たり、付着物はかきとられ、コンベヤベルトから落
下する。

このとき、清掃体の先端部とコンベヤベルトとの摩擦力
等により清掃体の先端部は、コンベヤベルトの駆動方向
へ向けて揺動する。なお、清掃体の過剰揺動は係合体で
規制される。

〔実施例〕

以下本発明のベルトクリーナについて図面に示した実施
例を参照してより具体的に説明する。

（構成）本例のベルトクリーナは、清掃体１と、弾性保持体２
と、係合体３と、基体４とから構成されている。

清掃体１は鋼板からなる。清掃体１の下端部10は両脇に
切欠をもつ。清掃体１の先端部は、超硬合金から形成さ
れたチップ11とされている。

弾性保持体２は、合成ゴムからなり、そのゴム硬度はJI
SK6301で40〜70となるように作製されている。この弾性
保持体２は比較的厚い厚肉状である。この弾性保持体２
は、清掃体１の中央部の両面側にそれぞれ加硫接着によ
り設けられ、清掃体１の中央部を弾性保持している。弾
性保持体２の上面20および下面21は、第１図に示すよう
に清掃体１に向かうにつれて上昇傾斜している。したが
って、弾性保持体２は、清掃体１に加硫接着された部分
を頂点とし、各対向壁部42aに向かって傾斜下降する逆
Ｖ字形状をなす。

係合体３は合成ゴムからなり、そのゴム硬度はJISK6301
で40〜70とされている。係合体３と弾性保持体２との間
には第１図に示すように空間Ｓが形成されている。清掃
体１が空間Ｓ内を過剰揺動すると、清掃体１の下端部10
が係合体３に当接係合する。

基体４は、弾性保持体２、係合体３を加硫接着により保
持している。基体４は薄鋼板40を２枚結着することによ
り構成されている。この基体４の下部には取付け穴41が
形成されている。なお取付け穴41は縦長状であるため、
この取付け穴41内に装入した取付けボルト（図示せず）
を緩めた状態で基体４を適宜上下動させれば、本例のベ
ルトクリーナの上下方向の取付け位置を適宜調整するこ
とができる。前記２枚の薄鋼板40で、所定間隔を隔てて
配置された一対の対向壁部42aをもつ箱部42が形成され
ている。

さて、本実施例にかかるベルトクリーナでは、弾性保持
体２は、対向壁部42aの間隔を狭める方向つまり矢印Ａ
方向で予備圧縮状態にされている。このベルトクリーナ
を製造するにあたっては、一対の対向壁部42a内に清掃
体１を配置するとともに弾性保持体２を清掃体１と対向
壁部42aとの間に介在させるする配置工程と、対向壁部4
2aを清掃体１に向けてつまり第１図に示す矢印Ｆ方向に
締め加工することにより、弾性保持体２を予備圧縮状態
とする圧縮工程とを順に実施して製造している。なお、
第１図は対向壁部42aを締め加工する前の状態を示す。
第１図に示すように締め加工前の状態では、対向壁部42
aは上端に向かうにつれて拡開するテーパをもつ。締め
加工前の一対の対向壁部42aの上端の間隔L1（第１図）
は33mm程度である。締め加工後の一対の対向壁部42aの
上端の間隔L2（第２図）は30mm程度である。したがって
本実施例では弾性保持体３の圧縮度は10％程度である。

さて本例のベルトクリーナを使用する際には、清掃体１
のチップ11をコンベヤベルト５の表面5aに押し当てる。
すると、コンベヤベルト５により清掃体１は図示下方に
押し込められる。ここで、逆Ｖ字形状の弾性保持体２の
横外方への膨出変形は対向壁部42aで制約されているの
で、逆Ｖ字形状の弾性保持体２も強制的に図示下方に押
し込められ、矢印Ａ方向における弾性保持体２の圧縮度
も増す。即ち本実施例では、弾性保持体２は、対向壁部
42aを狭めて矢印Ａ方向において予備圧縮されている第
１段階の圧縮の他に、コンベヤベルト５をチップ11を押
し当て弾性保持体２を変形させることによる矢印Ａ方向
における第２段階の圧縮が期待できる。

上記の様に清掃体１のチップ11をコンベヤベルト５の表
面5aに押し当てた状態でコンベヤベルト５が矢印51方向
（第４図参照）へ駆動すると、コンベヤベルト５の表面
5aに付着していた付着物は、チップ11に次々と当たって
かきとられ、これにより付着物はコンベヤベルト５から
清掃除去される。このとき、第４図に示すように清掃体
１の中央部の部位Ｐ付近を支点として清掃体１のチップ
11は矢印53方向に揺動すると共に、清掃体１の下端部10
は矢印54方向に揺動する。そして清掃体１の揺動量が一
定量以上となると、清掃体１の下端部10は第４図に示す
ように一方の係合体３に当って係合し、清掃体１の揺動
量は一定量に規制される。

なお、コンベヤベルト５が逆回転してコンベヤベルト５
の駆動方向が、矢印51と反対方向へ変った場合において
も、清掃体１の先端部であるチップ11は、弾性保持体２
の部位Ｐを支点として前と逆方向へ揺動すると共に、清
掃体１の下端部10も前と逆方向へ揺動する。そして揺動
量が一定量以上となると、下端部10は前と同様に他方の
係合体３に当たって係合し、清掃体１の揺動量は一定量
に規制される。

（効果）以上説明した様に本実施例では、弾性保持体２のうち清
掃体１に加硫接着されている部分の最下部2rは対向壁部
42aの上端部42eよりも下方に位置し、弾性保持体２は一
対の対向壁42aの間隔を狭める方向に圧縮され、これに
より第１段階の圧縮として弾性保持体２は対向壁部42a
と清掃体１との間で矢印Ａ方向において予備圧縮されて
いる。また、コンベヤベルト５の表面5aに清掃体１のチ
ップ11を押し当てると、清掃体１はコンベヤベルト５か
ら遠ざかる方向に押し込められ、逆Ｖ字形状の弾性保持
体２も対向壁部42aと清掃体１との間で強制的に押し込
められ、弾性保持体２の第２段階の矢印Ａ方向における
圧縮が得られる。そのため弾性保持体２の圧縮度が増
し、弾性保持体２の寿命、耐久性の向上に有利であり、
清掃体１のチップ11をコンベヤベルト５に押し付ける弾
性保持体２の力を良好な状態に維持でき、ベルトクリー
ナの清掃効果を長期にわたり良好に維持できる。

即ち、付着物を清掃除去する際には、第４図から理解で
きる様にコンベヤベルト５との摩擦力等により清掃体１
のチップ11は弾性保持体２の部位Ｐを支点として、コン
ベヤベルト５の駆動方向へ向けて揺動する。このとき清
掃体１の揺動により、コンベヤベルト５の搬送方向側つ
まり前方側の弾性保持体２の上面20には、圧縮方向の応
力F1が作用し、前方側の弾性保持体の下面21には、引張
方向の応力F2が作用する。また第４図から理解できる様
に、後方側の弾性保持体２の下面21には、圧縮方向の応
力F3が作用し、後方側の弾性保持体２の上面20には、引
張方向の応力F4が作用する。そのため、弾性保持体２が
予備圧縮されていない場合には、使用期間が長期にわた
ると、引張方向の応力の繰り返しにより、弾性保持体２
が疲労し、弾性保持体２に永久歪みが生じ、第４図に示
したようにコンベヤベルト５の進行方向に傾斜したまま
となり、復元力がなくなり、清掃体１が垂直方向に戻ら
ないおそれがある。この場合、清掃体１のチップ11をコ
ンベヤベルト５に押付ける力が低下し、ベルトクリーナ
の清掃効果が低下するおそれがある。

この点本実施例にかかるベルトクリーナでは、弾性保持
体２は、一対の対向壁部42aを狭めることにより矢印Ａ
方向において予備圧縮されており、しかもコンベヤベル
ト５にチップ11を押し当てることにより、弾性保持部２
の圧縮度は一層増している。そのため、弾性保持体２は
疲労しにくくなり、殊に、引張方向の応力F2が作用する
部位25は、弾性保持体２が圧縮状態にあるため疲労しに
くく、そのため永久歪みが生じにくく、よって弾性保持
体２の寿命、耐久性を向上させ得る。したがってベルト
クリーナの良好な清掃効果を長期にわたって確保でき
る。

また本実施例では、清掃体１の過剰揺動は係合体３によ
り規制されるので、揺動時に弾性保持体２に生じる引張
方向の応力を緩和でき、そのため弾性保持体２の寿命、
耐久性の向上に一層有利である。

更に本実施例では、弾性保持体２は基体１の対向壁部42
aと清掃体１の中央部とに加硫接着されている。ここ
で、清掃体１が揺動する際に弾性保持体２に生じる引張
方向の応力が大きいと、該応力により加硫接着部分が剥
離するおそれがある。この点本実施例では、前述した様
に矢印Ａ方向における弾性保持体２の圧縮度が高く、か
かる加硫接着部分を矢印Ａ方向において圧縮しており、
加硫接着部分の剥離を回避するのにも有利である。また
清掃体１の揺動に伴い弾性保持体２に生じる引張方向の
応力を、緩和できる点においても、加硫接着部分の剥離
を回避するのに有利である。

〔発明の効果〕

以上説明した様に本発明のベルトクリーナでは、弾性保
持体は一対の対向壁の間隔を狭める方向に予備圧縮され
ており、このとき弾性保持体のうち清掃体に加硫接着さ
れている少なくとも一部が対向壁部の上端部よりも低い
位置とされている。そのため、弾性保持体は対向壁部と
清掃体との間で予備圧縮されている。また本発明のベル
トクリーナでは、コンベヤベルトの表面に清掃体の先端
部が押し当てられると、清掃体はコンベヤベルトから遠
ざかる方向に押し込められ、逆Ｖ字形状の弾性保持体も
対向壁部と清掃体との間で押し込められ、弾性保持体の
圧縮度は増す。

この様に本発明のベルトクリーナでは、弾性保持体は２
段階で圧縮されるので、高い圧縮度が得られ、弾性保持
体の寿命、耐久性の向上に有利であり、更に弾性保持体
の加硫接着部分の剥離も防止できる。よって、清掃体の
先端部をコンベヤベルトに押し付ける弾性保持体の弾性
付勢力を良好な状態に維持でき、ベルトクリーナの清掃
効果を長期にわたり良好に維持できる。

また本発明にかかるベルトクリーナでは、清掃板の過剰
揺動は係合体により規制されるので、弾性保持体に生じ
る引張方向の応力を規制して緩和でき、弾性保持体の寿
命、耐久性の向上に一層有利であり、ベルトクリーナの
良好な清掃効果を長期にわたって一層確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の第１実施例を示し、第１図は
弾性保持体を予備圧縮する前の状態のベルトクリーナの
断面図、第２図は弾性保持体を予備圧縮した後の状態の
ベルトクリーナの断面図、第３図は一部切り欠いて示す
正面図、第４図は使用状態のベルトクリーナの断面図で
ある。図中、１は清掃体、11はチップ（先端部）、２は弾性保
持体、３は係合体、４は基体、42aは対向壁部、５はコ
ンベヤベルトをそれぞれ示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】所定間隔を隔てて配置された互いに対向す
る一対の対向壁部をもつ基体と、該基体の一対の対向壁部間に配置され、先端部がコンベ
ヤベルトに押し当てられてコンベヤベルトに付着した付
着物を清掃し、下端部が各該対向壁部の上端よりも下方
に位置する清掃体と、該基体の各対向壁部と該清掃体の中央部とに加硫接着さ
れ該清掃体に加硫接着された部分を頂点とし、該基体の
各該対向壁部に向かって傾斜下降する逆Ｖ字形状をな
し、該清掃体に加硫接着された部分の少なくとも一部は
該基体の該対向壁部の上端よりも低い位置にあり、該対
向壁部の間隔を狭める方向に予備圧縮され、該清掃体は
予備圧縮されていない時に比較して先端側に変位した状
態で該清掃体を揺動可能に保持する弾性保持体と、該清掃体と該基体と間に介在し該清掃体の下端部と係合
して該清掃体の揺動角度を規制する係合部とで構成され
ていることを特徴とするベルトクリーナ。