JPH0675196A - 導波路型光変調器 - Google Patents

導波路型光変調器

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Publication number
JPH0675196A
JPH0675196A JP27437792A JP27437792A JPH0675196A JP H0675196 A JPH0675196 A JP H0675196A JP 27437792 A JP27437792 A JP 27437792A JP 27437792 A JP27437792 A JP 27437792A JP H0675196 A JPH0675196 A JP H0675196A
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JP
Japan
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optical waveguide
substrate
waveguide
optical
pyroelectric effect
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Application number
JP27437792A
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English (en)
Inventor
Shuichi Murayama
秀一 村山
Kiyoshi Takai
潔 高井
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 温度ドリフトを低減し、直流駆動が可能な導
波路型光変調器を実現する。 【構成】 焦電効果のある基板1上に形成された光導波
路2と、光導波路2に駆動電圧を印加する変調用電極3
と、光導波路2に入力される光の減衰を防ぐため光導波
路2と変調用電極3との間に形成されたバッファ層5
と、光導波路2の近傍に形成され基板1の結晶軸を一定
間隔で交互に反転させ、焦電効果により生じる電荷を互
いに打ち消させる領域イ、ロ、ハと、または基板上の光
導波路2が形成されている部分以外に形成され、焦電効
果により生じる電荷を打ち消す電荷を生じさせる抵抗膜
と、または光導波路2の近傍に形成され、焦電効果によ
り基板表面に生じる電荷を中和させるコロナ放電器とコ
ロナ放電器に電圧を印加する電源と、または光導波路2
の近傍に形成され、焦電効果により基板表面に生じる電
荷を中和させる放射線源とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電効果のある基板に
形成された、電気光学効果を用いた導波路型光変調器に
関し、特に温度ドリフトを低減し、直流駆動が可能であ
る導波路型光変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来の導波路型光変調器の一例を
示す構成図であり、図8(A)は全体構成図、図8
(B)は図8(A)のA−A断面図をそれぞれ示してい
る。図8(A)および(B)において、1は例えばLi
NbO3 (ニオブ酸リチウム)などの電気光学効果(光
に電界を印加すると光の屈折率が変化する現象)を有す
る基板、2は基板1上に形成された光導波路、3および
4は変調用電極、5は酸化膜SiO2 などにより形成さ
れたバッファ層、6は変調用駆動電圧源、7は終端抵
抗、8は変調用電極3および4間に生じる電界である。
【0003】光導波路2は基板1上にマッハツェンダ型
の干渉器構造となるように形成され、分岐部2aと2つ
に分岐された部分2bおよび2cと結合部2dから構成
される。変調用電極3および4はそれぞれこの光導波路
2の2bおよび2cの部分上に形成され、変調用電極3
および4と光導波路2の2bおよび2cの部分との間に
は光の減衰を防ぐためにバッファ層5が形成される。ま
た、変調用電極3および4の一端には変調用駆動電圧源
6が接続され、変調用電極3および4の他端には終端抵
抗7が接続される。
【0004】このような構成において、図8(A)で左
側から光導波路2に入ってきた入力光は、光導波路2の
分岐部2aで2つに分かれて、光導波路2の2bおよび
2cの部分を進む。一方、光導波路2の2bおよび2c
の部分上には、変調用の電極3および4が形成されてお
り、光導波路2の2bおよび2cの部分に、図8(B)
に示すように、電界8が印加される構造になっている。
この電界8により、電気光学効果が生じて、光導波路2
の2bおよび2cの部分の屈折率が変化する。
【0005】ここで、変調用電極3および4に変調用駆
動電圧源6から電圧が印加されていない場合には、光導
波路2の2bおよび2cの部分の屈折率は変化しないの
で、分岐後の光は位相差を生じず、光導波路2の結合部
2dで再び合波され、入力光と同じ光が出力光となる。
一方、変調用電極3および4に変調用駆動電圧源6から
適当な電圧が印加されている場合には、光導波路2の2
bおよび2cの部分の屈折率に変化が生じ、例えば両分
岐光の位相が”π”だけずれていると、光導波路2の結
合部2dで合波されたときに互いに打ち消し合い、出力
光は消滅する。従って、変調用駆動電圧源6の出力電圧
を変えることにより、光の強度変調などを行うことがで
きる。
【0006】また、基板1として用いているLiNbO
3 などには、電気光学効果の他に、LiNbO3 などを
加熱することにより、LiNbO3 などの表面に分極電
荷が現れる焦電効果も合わせて有している。
【0007】このため、焦電効果を有する基板1に温度
変化が加わると、基板1の表面の結晶軸方向に電荷が現
れる。例えば、LiNbO3 では、図9に示すように、
Z軸方向に電荷が現れ、図9では基板1表面に正電荷、
裏面に負電荷がそれぞれ現れる。図9において、9は基
板1の表面に現れた正電荷と変調用電極3および4との
間に生じる電界であり、また、1,2b,2c,3〜5
は図8(B)と同一符号を付してある。ここで、電界9
は光導波路2の2bおよび2cの部分を通過するので、
この結果ドリフトを生じてしまう。
【0008】この温度ドリフトを低減するためには、図
8に示すようなマッハツェンダ型の導波路型光変調器で
は、変調用電極3および4の形状を完全に同一とすれ
ば、光導波路2の2bおよび2cの部分を通過する電界
も同じ量となり、光導波路2の2bおよび2cの部分の
屈折率の変化による相対的な位相差には影響しないため
に、温度ドリフトを低減できる。
【0009】また、特開昭62−73207号に係る導
波路光デバイスに示されているように、ITO膜(Indi
um Tin Oxide:酸化インジウムと酸化スズの混合酸化物
であり、以下ITO膜と呼ぶ。)若しくはSi膜などで
基板全体を覆うことにより、焦電効果の結果現れた電荷
を打ち消すことができ、この結果、温度ドリフトを低減
することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マッハツェン
ダ型の導波路型光変調器であっても、広帯域化を行う場
合には、インピーダンスは50Ω、半波長電圧を下げる
ために電極の間隔をできるだけ小さくしたいなどの要請
があるために、変調用電極3および4を完全に対称にす
るのは困難である。また、特開昭62−73207号に
係る導波路光デバイスに示されているようにした場合、
電極間がITO膜若しくはSi膜などで直流的に短絡さ
れるために、直流駆動には大電流が必要である。また、
完全に温度ドリフトを抑えるためには、ITO膜若しく
はSi膜の抵抗をゼロにしなければならず、変調器とし
ては動作しない。
【0011】本発明は、上記従来技術の課題を踏まえて
なされたものであり、その目的は、温度ドリフトを低減
し、直流駆動が可能な導波路型光変調器を実現すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の第1の構成は、焦電効果のある基板に形成さ
れ電気光学効果を用いた導波路型光変調器において、前
記基板上に形成された光導波路と、前記基板上に形成さ
れ、前記光導波路に駆動電圧を印加する変調用電極と、
前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐため前記光導
波路と前記変調用電極との間に形成されたバッファ層
と、前記光導波路の近傍に形成され前記基板の結晶軸を
一定間隔で交互に反転させ、焦電効果により生じる電荷
を互いに打ち消させる領域とを備えたことを特徴とする
ものである。また、第2の構成は、焦電効果のある基板
に形成され電気光学効果を用いた導波路型光変調器にお
いて、前記基板上に形成された光導波路と、前記基板上
に形成され、前記光導波路に駆動電圧を印加する変調用
電極と、前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐため
前記光導波路と前記変調用電極との間に形成されたバッ
ファ層と、前記基板上の前記光導波路が形成されている
部分以外に形成され、焦電効果により生じる電荷を打ち
消す電荷を生じさせる抵抗膜とを備えたことを特徴とす
るものである。また、第3の構成は、焦電効果のある基
板に形成され電気光学効果を用いた導波路型光変調器に
おいて、前記基板上に形成された光導波路と、前記基板
上に形成され、前記光導波路に駆動電圧を印加する変調
用電極と、前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐた
め前記光導波路と前記変調用電極との間に形成されたバ
ッファ層と、前記光導波路の近傍に形成され、焦電効果
により基板表面に生じる電荷を中和させるコロナ放電器
と、このコロナ放電器に電圧を印加する電源とを備えた
ことを特徴とするものである。また、第4の構成は、焦
電効果のある基板に形成され電気光学効果を用いた導波
路型光変調器において、前記基板上に形成された光導波
路と、前記基板上に形成され、前記光導波路に駆動電圧
を印加する変調用電極と、前記光導波路に入力される光
の減衰を防ぐため前記光導波路と前記変調用電極との間
に形成されたバッファ層と、前記光導波路の近傍に形成
され、焦電効果により基板表面に生じる電荷を中和させ
る放射線源とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、光導波路の近傍に結晶軸を交
互に反転させた領域を設け、または光導波路の近傍に高
抵抗膜を設け、または光導波路の近傍にコロナ放電器を
配置して放電させ、または光導波路の近傍に放射線源を
配置してイオンを発生させることにより、焦電効果によ
り生じる電荷が互いに打ち消し合う。
【0014】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明に係る導波路型光変調器の第1の実施
例を示す構成図であり、図1(A)は全体構成図、図1
(B)は図1(A)のB−B断面図をそれぞれ示してい
る。ここで、1〜7は図8(A)と同一符号を付してあ
り、各構成要素の接続関係についても図8(A)と同様
である。図1(A)および(B)において、図1(B)
中の基板1内にある矢印はZ軸方向を示しており、”
イ”、”ロ”および”ハ”の部分は結晶軸方向、即ちZ
軸方向を一定間隔で交互に反転させている領域である。
その他の部分では、図1(B)のようにZ軸方向は変調
用電極3および4に対して反対側に向いている。
【0015】また、図1(B)中”イ”〜”ハ”部分中
の結晶軸を反転させた部分は、光導波路2に対して影響
を与えないように十分深くなければならない。例えば、
図1に示す第1の実施例では基板1の表面から裏側まで
結晶軸を反転させている。
【0016】ここで、基板1の結晶軸を反転させる方法
としては、電子ビームを−Z軸方向から照射する方法が
あり、この方法では基板1の表面から照射することによ
り、基板1の表面から裏側まで結晶軸を反転させること
ができる。
【0017】図1に示す第1の実施例の動作を説明す
る。基板1に温度変化が加わると、焦電効果により基板
1の表面の結晶軸方向に電荷が現れる。ここで、Z軸方
向が変調用電極3および4に対して反対側に向いている
場合は、電極側に正電荷が、反対側に負電荷が現れる。
また、図1中”イ”〜”ハ”の部分でZ軸方向が変調用
電極3および4側に向いている部分では、電極側に負電
荷が、反対側に正電荷が現れる。
【0018】この結果、図1中”イ”〜”ハ”の部分で
は、基板1の表面に一定間隔で正電荷および負電荷が交
互に現れるので、電荷は隣接している電荷により互いに
打ち消されて、電界が光導波路2の2bおよび2cの部
分を通過しなくなる。また、光導波路2の2bおよび2
cの部分の表面に現れる正電荷によって生じる電界
は、”ニ”および”ホ”に示すようにバッファ層5を介
して変調用電極3および4に抜けてしまうので、電界が
光導波路2の2bおよび2cの部分には電界は通過しな
いことになる。即ち、温度ドリフトが低減される。ま
た、変調用電極3および4間は短絡されていないので直
流動作も可能である。
【0019】なお、図1中”イ”〜”ハ”の部分での正
電荷と負電荷の絶対値の総和が等しい、即ち、外部から
見たときの電荷がゼロの場合、温度ドリフトが最も小さ
くなるので、交互に反転させる間隔などを調整すること
によりさらに温度ドリフトを低減することが可能とな
る。
【0020】また、図1に示す第1の実施例では基板1
の表面で全ての電荷が打ち消し合うわけではなく、一部
分は漏れ電界として光導波路2の2bおよび2cの部分
を通過してしまう。
【0021】図2はこのような漏れ電界を低減するため
の本発明に係る導波路型光変調器の第2の実施例を示す
断面図である。ここで、図2は図1におけるB−B断面
図に相当し、1〜5および”イ”〜”ハ”は図8(B)
と同一符号を付してあり、各構成要素の接続関係につい
ても図8(A)と同様である。また、基板1内の矢印は
Z軸方向を示している。図2において、10はSi膜で
あり、図2中”イ”〜”ハ”以外の部分を覆うように形
成されている。
【0022】この結果、Si膜10により、温度変化に
より一定間隔で交互に現れる正電荷および負電荷はSi
膜10を介して効率よく打ち消し合うので、光導波路2
の2bおよび2cの部分に漏れる漏れ電界を小さくでき
る。
【0023】さらに、図3は漏れ電界を低減するための
本発明に係る導波路型光変調器の第3の実施例を示す断
面図である。ここで、図3は図1におけるB−B断面図
に相当し、2〜4および”イ”〜”ハ”は図8(B)と
同一符号を付してあり、各構成要素の接続関係について
も図8(A)と同様である。また、基板1a内の矢印は
Z軸方向を示している。図3において、1aは電気光学
効果を有する基板、5aはバッファ層である。
【0024】図3に示す実施例では、結晶軸の反転部分
である図3中”イ”〜”ハ”の部分を”ヘ”、”ト”お
よび”チ”に示すように、光導波路2の2bおよび2c
の面よりも低くすることにより、変調用電極3および4
との距離を長くしている。この結果、漏れ電界が主に基
板1の表面と変調用電極3および4の間を通過し、光導
波路2の2bおよび2cの部分を通過し難くなり、ま
た、同時に導波路型光変調器の帯域を上げることができ
る。
【0025】さらに、図4は本発明に係る導波路型光変
調器の第4の実施例を示す構成図であり、図4(A)は
全体構成図、図4(B)は図4(A)のC−C断面図を
それぞれ示している。ここで、1〜4,6,7は図8
(A)と同一符号を付してある。図4(A)および
(B)において、5bはバッファ層、11は高抵抗膜で
あるSi膜である。
【0026】Si膜11は光導波路2の2bおよび2c
の部分を除き基板1の表面の全体若しくは一部に形成さ
れ、電極4はSi膜11と接続するが、電極3はバッフ
ァ層5bによってSi膜11から絶縁されている。ま
た、各構成要素の接続関係については図8(A)と同様
である。
【0027】図4に示す第4の実施例の動作を説明す
る。基板1に温度変化が加わると焦電効果により基板1
の表面の結晶軸方向に電荷が現れる。ここで、Si膜1
1は高抵抗膜であるので基板1に現れた正電荷に対応す
る負電荷がSi膜11の反対側に生じる。これらの正お
よび負電荷は互いに打ち消し合うことになるので、電界
は光導波路2の2bおよび2cの部分を通過しない。ま
た、光導波路2の2bおよび2cの部分の表面に現れる
電荷によって生じる電界は、第1の実施例と同様にバッ
ファ層5を介して変調用電極3および4に抜けてしまう
ので、電界が光導波路2の2bおよび2cの部分には通
過しないことになる。即ち、温度ドリフトが低減され
る。
【0028】また、図4においては前述のように変調用
電極3はSi膜11とバッファ層5aにより絶縁されて
おり、接続されていないので、変調用電極3および4間
は短絡されず、直流動作も可能である。さらに、抵抗膜
としてはSi膜11に限るものではない。
【0029】図5は本発明に係る導波路型光変調器の第
5の実施例を示す構成図であり、図5(A)は全体構成
図、図5(B)は図5(A)のD−D断面図をそれぞれ
示している。ここで、1〜7は図8(A)と同一符号を
付してあり、各構成要素の接続関係についても図8
(A)と同様である。図5(A)および(B)におい
て、12は光導波路2が形成された基板1の上部に設け
たコロナ放電器であり、数十〜数百μmの細いコロナワ
イア121とアース電極122からなる。13はコロナ
放電器12に電圧を印加するコロナ発生用電源である。
【0030】図5に示す第5の実施例の動作を説明す
る。コロナワイア121に数kVのACまたはDCの電
圧を印加すると、その表面の電位の傾きが空気の絶縁耐
力を越え、コロナ放電が生じる。空気の絶縁耐力が破れ
る電位の傾きは、約30kV/cmと言われている。一
般的には、コロナ臨界電位の傾き(E)は、 E=(30/√2)・δ2/3 ・(1+0.301/√rδ) ただし、δ=0.386b/(273+t) b:気圧 mmHg t:温度 ℃ r:ワイア半径 cm である。
【0031】また、コロナ放電器12は、コロナワイア
121に+DC電圧を印加すると+イオンが、−DC電
圧を印加すると−イオンが、さらにAC電圧を印加する
と±イオンが発生する。焦電効果により、基板1表面に
分極発生する電荷の極性が、+または−の一方向に決ま
っているときは、−または+のイオンでその電荷を打ち
消す。表面電荷が未知の場合は、AC電圧印加してお
く。表面電荷が+になったときは、コロナ放電により発
生した−イオンが、表面に引きつけられて、+電荷を打
ち消す。表面電荷が−になったときは、逆になる。
【0032】表面電荷が打ち消されることにより、図9
において、領域2b,2cを貫く電気力線は減少し、温
度変化によるドリフトは低減される。また、変調用電極
3および4間は短絡されていないので、直流動作も可能
である。さらに、導電膜などは不要なので、印加電圧の
アップも生じず、導波路型光変調器の設計自由度も損な
われない。
【0033】なお、上記第5の実施例において、コロナ
ワイア121の代わりに、図6(A)に示すような針電
極を横並びにしたコロナワイア121aでもよく、この
コロナワイア121aを図6(B)に示すように、基板
1上に形成してもよい。また、図6(C)に示すよう
に、コロナ放電器として、グリッドワイア14およびグ
リッド用電源15を設けたスコロトロン型としてもよ
く、この場合は、基板1の表面電位がより一層制御し易
くなる。
【0034】図7は本発明に係る導波路型光変調器の第
6の実施例を示す構成図であり、図7(A)は全体構成
図、図7(B)は図7(A)のE−E断面図をそれぞれ
示している。ここで、1〜7は図8(A)と同一符号を
付してあり、各構成要素の接続関係についても図8
(A)と同様である。図7(A)および(B)におい
て、16は光導波路2が形成された基板1の上部に設け
た放射線源であり、例えば、アルファ線源であるラジウ
ムやアメリシウムである。なお、アルファ線は皮膚表面
で吸収されるので問題はないが、線源が体内に取り込ま
れ、一定の場所に留まると一部組織に与える影響はある
と思われる。ただし、法令では、100μCi以下は放
射線源とは見做されず、アメリシウムは煙感知器などに
も使用されている。
【0035】図7に示す第6の実施例の動作を説明す
る。アルファ線は4〜9MeVくらいのエネルギーをも
っており、その飛程距離内(一般には空気中で数cm)
の原子を頻繁に励起または電離させる。焦電効果によ
り、基板1表面に分極発生する+または−の電荷は、放
射線源16によって作られたイオンで、その電荷を打ち
消すことが可能である。表面電荷が打ち消されることに
より、図9において、領域2b,2cを貫く電気力線は
減少し、温度変化によるドリフトは低減される。また、
変調用電極3および4間は短絡されていないので、直流
動作も可能である。さらに、導電膜などは不要なので、
印加電圧のアップも生じず、導波路型光変調器の設計自
由度も損なわれない
【0036】なお、上記第6の実施例において、放射線
源16をアースさせることなく、電圧を印加させると除
電効果を高められる。また、放射線源は基板に直接塗布
してもよく、小型化が可能である。さらに、放射線源を
導波路近傍に配置できない構造の場合には、発生したイ
オンをファンなどを用いて投射させるようにしてもよ
い。
【0037】
【発明の効果】以上、実施例と共に具体的に説明したよ
うに、本発明によれば、次のような効果がある。光導波
路の近傍に結晶軸を交互に反転させた領域を設け、また
は光導波路の近傍に高抵抗膜を設け、または光導波路の
近傍にコロナ放電器を配置して放電させ、または光導波
路の近傍に放射線源を配置してイオンを発生させ、焦電
効果により生じる電荷を打ち消すことにより、温度ドリ
フトが低減し、直流駆動が可能な導波路型光変調器を実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導波路型光変調器の第1の実施例
を示す全体構成図および断面図である。
【図2】本発明に係る導波路型光変調器の第2の実施例
を示す断面図である。
【図3】本発明に係る導波路型光変調器の第3の実施例
を示す断面図である。
【図4】本発明に係る導波路型光変調器の第4の実施例
を示す全体構成図および断面図である。
【図5】本発明に係る導波路型光変調器の第5の実施例
を示す全体構成図および断面図である。
【図6】本発明に係る導波路型光変調器の第5の実施例
の応用例を示す全体構成図および断面図である。
【図7】本発明に係る導波路型光変調器の第6の実施例
を示す全体構成図および断面図である。
【図8】従来の導波路型光変調器の一例を示す全体構成
図および断面図である。
【図9】焦電効果により生じる電荷および電界の状態を
示す従来の導波路型光変調器の断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2、2a、2b、2c、2d 光導波路 3、4 変調用電極 5 バッファ層 6 変調用駆動電圧源 7 終端抵抗 10 Si膜 12 コロナ放電器 13 コロナ発生用電源 16 放射線源 121 コロナワイア 122 アース電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦電効果のある基板に形成され電気光学
    効果を用いた導波路型光変調器において、 前記基板上に形成された光導波路と、 前記基板上に形成され、前記光導波路に駆動電圧を印加
    する変調用電極と、 前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐため前記光導
    波路と前記変調用電極との間に形成されたバッファ層
    と、 前記光導波路の近傍に形成され前記基板の結晶軸を一定
    間隔で交互に反転させ、焦電効果により生じる電荷を互
    いに打ち消させる領域とを備えたことを特徴とする導波
    路型光変調器。
  2. 【請求項2】 焦電効果のある基板に形成され電気光学
    効果を用いた導波路型光変調器において、 前記基板上に形成された光導波路と、 前記基板上に形成され、前記光導波路に駆動電圧を印加
    する変調用電極と、 前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐため前記光導
    波路と前記変調用電極との間に形成されたバッファ層
    と、 前記基板上の前記光導波路が形成されている部分以外に
    形成され、焦電効果により生じる電荷を打ち消す電荷を
    生じさせる抵抗膜とを備えたことを特徴とする導波路型
    光変調器。
  3. 【請求項3】 焦電効果のある基板に形成され電気光学
    効果を用いた導波路型光変調器において、 前記基板上に形成された光導波路と、 前記基板上に形成され、前記光導波路に駆動電圧を印加
    する変調用電極と、 前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐため前記光導
    波路と前記変調用電極との間に形成されたバッファ層
    と、 前記光導波路の近傍に形成され、焦電効果により基板表
    面に生じる電荷を中和させるコロナ放電器と、 このコロナ放電器に電圧を印加する電源とを備えたこと
    を特徴とする導波路型光変調器。
  4. 【請求項4】 焦電効果のある基板に形成され電気光学
    効果を用いた導波路型光変調器において、 前記基板上に形成された光導波路と、 前記基板上に形成され、前記光導波路に駆動電圧を印加
    する変調用電極と、 前記光導波路に入力される光の減衰を防ぐため前記光導
    波路と前記変調用電極との間に形成されたバッファ層
    と、 前記光導波路の近傍に形成され、焦電効果により基板表
    面に生じる電荷を中和させる放射線源とを備えたことを
    特徴とする導波路型光変調器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008117449A1 (ja) * 2007-03-27 2008-10-02 Fujitsu Limited 光デバイス
JP2015079216A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 ウシオ電機株式会社 波長変換素子の製造方法

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