JPH0672501U - ヘアーアイロン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ロッド１の湾曲状側部１ａとグローブ３の湾
曲状側部３ａとが重なり合う部分の一部に隙間６を設け
たものとしている。 【効果】 このヘアーアイロンを用いてパーマをかける
と、毛髪を温め膨張させ柔らかくした後、毛髪に適当な
圧力をかけることができるので、毛髪がよりいっそう引
きしまり枝毛にならずに非常に良く矯正され、パーマを
かける前よりも艶のある毛髪に変化し、従来のアイロン
パーマとは比較にならない程にきれいなパーマに仕上げ
ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、理容店、美容院等で毛髪にアイロンパーマをかけるヘアーアイロ ンの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、逆立つ毛髪をねかせる程度にかけるアイロンパーマ、ウェーブを作 るためにかけるアイロンパーマ、短い髪を曲げてカールさせるためにかけるアイ ロンパーマ（パンチパーマ）などとアイロンパーマもいく通りもあるが、いずれ のアイロンパーマに使用する器具もロッドとグローブとが重なり合う部分に隙間 がなく両者が丁度重なり合うようにできている。

【０００３】 ところで、パンチパーマの場合、断面を円形状とした丸いロッドでパーマをか けると毛髪に傷が付かずにきれいに仕上がるが、丸いロッドではパーマがかかり にくいので、ロッドに角を付け、断面を五角形状としたロッドを備えたヘアーア イロン（滝川株式会社製）を用いてパーマをかけているのが現状である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のヘアーアイロンでは、ロッドを適当な温度に温め、毛髪をロッドと グローブでいきなり挾むので毛髪は温められるが、ロッドとグローブとが重なり 合う部分に隙間がないため毛髪が圧迫されて膨張できず、毛髪が柔らかくなりに くいままカールを作ってパーマをかけることになるので、パーマがかかりにくい という課題を有していた。

【０００５】 近ごろ、前記丸いロッドのヘアーアイロンで柔らかいウェーブを作るのが流行 しつつあるが、これもアイロン技術の未熟な人は、上記のような理由で思い通り のパーマがかけられない。また、高度な技術者でも、強いカールのパーマはかけ にくいという課題を有していた。 さらに、前記の断面を五角形状としたロッドに毛髪を巻く場合には、ロッドを 一回転させると五ケ所にロッドの角で傷が付くからパーマがかかりやすい。しか しながら、パンチパーマでは、毛髪を一回転半巻くのがごく普通であるので毛髪 に７〜８ケ所の傷が付き、仕上がりも傷が残るのでガサガサしてかたい感じが残 るという課題を有していた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そこで、考案者は、永年理容業に従事し、長年の試行錯誤の結果、ヘアーアイ ロンのロッドとグローブが重なり合う部分に毛髪を挾んだ時に、圧迫されない程 度の隙間を作ると、この部分で毛髪が温められ膨張し柔らかくなることに気付い た。

【０００７】 すなわち、この考案のヘアーアイロンは、ロッド１の湾曲状側部１ａとグロー ブ３の湾曲状側部３ａとが重なり合う部分の一部に隙間６を設けたものとしてい る。また、ヘアーアイロンをかける時に毛先側となるグローブ３の略前半部に凹 部３ｂを形成することにより、前記ロッド１とグローブ３とが重なり合う部分の 一部に隙間６を設けたものとすることができる。さらに、ヘアーアイロンをかけ る時に毛先側となるロッド１上半部の略前半部に凹部１ｂを形成することにより 、前記ロッド１とグローブ３とが重なり合う部分の一部に隙間６を設けたものと することができる。

【０００８】

【作用】

この考案のヘアーアイロンを用いてパーマをかけると、毛髪は温めると膨張し 柔らかくなる性質があるので、隙間６で膨張し柔らかくなった毛髪にロッド１と グローブ３とが重なり合う部分で適当な圧力をかけると、毛髪は非常に良く矯正 される。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案のヘアーアイロンの構成を、実施例として示した図面に基づい て説明する。 この考案のヘアーアイロンは、ロッド１に柄部２を連設し、グローブ３に操作 部４を連設すると共に、それぞれの連設部どうしを軸支したものとし、柄部２と 操作部４を同時につかんで操作部４を操作することにより、ロッド１とグローブ ３とが重なり合ったり離れたりするようにしている。前記ロッド１は、図２に示 したように断面を円形状にしたり、図３、４に示したように断面を半円形状又は 楕円形状にすることにより、湾曲状側部１ａを有したものとしている。前記グロ ーブ３は、図２〜４に示したように断面を円弧形状にすることにより湾曲状側部 ３ａを有したものとしている。そして、前記ロッド１の内部にはヒーター５が収 納されており、このロッド１とグローブ３とが重なり合う部分の一部には隙間６ を設けている。図２〜４に示した実施例では、ヘアーアイロンをかける時に毛先 側となるグローブ３の略前半部に凹部３ｂを形成することにより、前記ロッド１ とグローブ３とが重なり合う部分の一部に隙間６を設けたものしている。また、 図５に示したようにヘアーアイロンをかける時に毛先側となるロッド１上半部の 略前半部に凹部１ｂを形成することにより、前記ロッド１とグローブ３とが重な り合う部分の一部に前記隙間６を設けたものとすることもできる。

【００１０】 この考案のヘアーアイロンを使用する場合、毛髪の根元から毛先にかけてカー ルを作り巻いていくため、隙間６が毛先側になるようにしている。このようにす ることによって、毛髪は先ずこの隙間６で温められ膨張し柔らかくなる。したが って、この隙間６は、毛髪が温められて膨張することが防げられず、また充分に 膨張するだけの間隙が必要となる。なお、この隙間６は髪質によって異なること はいうまでもないが、毛髪を圧迫しない程度、すなわち約０．１〜０．４ｍｍ位 が好ましい。

【００１１】 次に、この考案のヘアーアイロンを用いて、パーマをかける場合の具体例につ いて説明する。 先ず、アイロンパーマ薬剤（第一薬剤）は、従来通りのアイロンパーマ処理を する。すなわち、アイロンパーマ薬剤を塗布しキャップをかぶせる。加温促進機 使用の場合は約５分〜７分、自然放置の場合は約１５分〜２０分で薬液は浸透す る。ぬるま湯で薬液を洗い流した後、タオルで水分をふきヘアードライヤーで半 乾きにする。ヘアーアイロンの熱で毛髪ｈが傷まないようにオイル状又はクリー ム状の保護剤を付ける。

【００１２】 アイロンパーマをかけるのも、従来通りのアイロンパーマのかけ方と全く同様 に行う。すなわち、毛束が縦巾約１ｃｍ、横巾約５ｃｍになるように毛髪ｈをつ かみ上げ、この毛髪ｈの根元側を、図６に示したようにロッド１とグローブ３の 間に挟み、図７に示したように毛先側へゆっくりずらしながら、図８に示したよ うにシルエットの所（ボリュームの高さの良い所）でヘアーアイロンを９０度程 回転し、挟んだまま毛先側へすべらすようにして行く。櫛７はヘアーアイロンの 下に置き、アイロンと逆の方へ毛髪ｈを押すようにしながら、アイロンは手前毛 先側へ引っぱるように、図９、１０に示したようにさらに回転させながら毛先側 へすべらせてカールを作って行く。この場合、隙間６に位置する毛髪ｈは温めら れ膨張し柔らかくなり、次にロッド１とグローブ３とが重なり合う部分で、毛髪 ｈに適当な圧力がかけられカールが作られる。最後に、図１１〜１３に示したよ うにシルエットの部分をヘアーアイロンで挟み曲げ、アイロン操作を終了すると 、図１４に示したようにカールする。

【００１３】 次に、アイロンパーマ薬剤（第二薬剤）を塗布し、自然放置約５分後、ぬるま 湯で洗い流し、ヘアードライヤーで乾かすと、図１５に示したようにカール（ウ ェーブ）のついたパーマヘアーに仕上がる。

【００１４】

【考案の効果】

この考案のヘアーアイロンは、以上に述べたように構成されており、このヘア ーアイロンを用いてパーマをかけると、毛髪を温め膨張させ柔らかくした後、毛 髪に適当な圧力をかけることができるので、毛髪がよりいっそう引きしまり枝毛 にならずに非常に良く矯正され、パーマをかける前よりも艶のある毛髪に変化し 、従来のアイロンパーマとは比較にならない程にきれいなパーマに仕上げること ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のヘアーアイロンの一実施例を示す側
面図である。

【図２】この考案のヘアーアイロンの一実施例を示す断
面図である。

【図３】この考案のヘアーアイロンの他の実施例の断面
図である。

【図４】この考案のヘアーアイロンのさらに他の実施例
の断面図である。

【図５】この考案のヘアーアイロンのさらに他の実施例
の断面図である。

【図６】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す説
明図である。

【図７】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す説
明図である。

【図８】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す説
明図である。

【図９】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す説
明図である。

【図１０】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す
説明図である。

【図１１】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す
説明図である。

【図１２】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す
説明図である。

【図１３】この考案のヘアーアイロンの使用状態を示す
説明図である。

【図１４】アイロン操作が終了した毛髪のカール状態を
示す説明図である。

【図１５】アイロン操作が終了後、ヘアードライヤーで
乾かした毛髪のカール状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ ロッド １ａ 湾曲状側部 １ｂ 凹部 ３ グローブ ３ａ 湾曲状側部 ３ｂ 凹部 ６ 隙間

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ロッド（１）の湾曲状側部（１ａ）とグ
   ローブ（３）の湾曲状側部（３ａ）とが重なり合う部分
   の一部に隙間（６）を設けたことを特徴とするヘアーア
   イロン。
2. 【請求項２】 ヘアーアイロンをかける時に毛先側とな
   るグローブ（３）の略前半部に凹部（３ｂ）を形成する
   ことにより、前記ロッド（１）とグローブ（３）とが重
   なり合う部分の一部に隙間（６）を設けたことを特徴と
   するヘアーアイロン。
3. 【請求項３】 ヘアーアイロンをかける時に毛先側とな
   るロッド（１）上半部の略前半部に凹部（１ｂ）を形成
   することにより、前記ロッド（１）とグローブ（３）と
   が重なり合う部分の一部に隙間（６）を設けたことを特
   徴とするヘアーアイロン。