JPH0672247B2 - 金属超微粉の精製方法 - Google Patents

金属超微粉の精製方法

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JPH0672247B2
JPH0672247B2 JP15017388A JP15017388A JPH0672247B2 JP H0672247 B2 JPH0672247 B2 JP H0672247B2 JP 15017388 A JP15017388 A JP 15017388A JP 15017388 A JP15017388 A JP 15017388A JP H0672247 B2 JPH0672247 B2 JP H0672247B2
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博之 石川
研一 大塚
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は金属ハロゲン化物の蒸気を気相還元することに
より得られた金属超微粉あるいは金属微粉中に含有され
る不純物としてのハロゲンの除去に関するものである。
〈従来技術〉 金属ハロゲン化物の気相還元において得られた金属超微
粉中に残留するハロゲン化物は金属超微粉の耐錆性を阻
害するほか、例えば金属超微粉を導電ペーストに使用す
る場合マイグレーションを引き起こす等の問題があり、
その除去が必要である。
従来、特開昭60-67603号公報に金属ハロゲン化物の気相
還元法で得られた金属超微粉を水洗して付着ハロゲン化
物を取り除き、その後乾燥時に自然発火を防ぐために制
御された酸素を含むガスにより徐酸化する方法が開示さ
れている。この方法の実施例には、鉄−30%コバルト粉
に処理を施し、塩素濃度が2.43%から30ppmに低下した
と報告されているが、10分/回の撹拌,洗浄を10回繰り
返しており、長時間を要している。また、この方法は、
水に溶解しないハロゲン化物に対しては適用が不可能で
ある。
また特開昭60-174807号公報においても金属ハロゲン化
物の気相還元で得られた金属および金属窒化物の超微粉
を水洗し、未反応ハロゲン化物および副生成物を除去す
る方法が開示されている。実施例には、塩化鉄のアンモ
ニアによる還元で得られた窒化鉄,金属鉄の水による撹
拌,洗浄が示されているが、1時間/回の撹拌,洗浄を
3回繰り返しており、長時間を要している。しかも、X
線のピークが消滅していると報告されているだけで、濃
度値は述べられていないが、0.1%以下程度と推測され
る。
また特開昭61-48506号公報には、金属ハロゲン化物の気
相還元により得られた金属、および金属窒化物微粒子中
のハロゲン化物及び副生成物を溶解する酸を用いて洗浄
する方法が開示されている。しかし、この方法でも不純
物の除去はX線のピークが消滅する程度であり、また薄
い酸では長時間を要し、濃い酸では金属,金属窒化物粉
自体が溶解してしまう。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は、金属ハロゲン化物の蒸気を気相還元すること
により得られた金属超微粉中および微粉中の未反応ハロ
ゲン化物を除去するにあたって、洗浄時間の比較的短
い、また水に不溶なハロゲン化物にも適用でき、かつ本
洗浄による金属粉自体の酸化に起因する溶解損失の殆ん
どない効率的な金属超微粉の精製方法を提案するもので
ある。
〈課題解決のための手段〉 本発明の第1は、金属ハロゲン化物の蒸気を気相還元す
ることにより得られた金属超微粉中の残留ハロゲン化物
の除去にあたって、該金属超微粉をアンモニア水を用い
て洗浄することを特徴とする金属超微粉の精製方法であ
る。
本発明の第2は、上記洗浄を非酸化性雰囲気中で行うこ
とを特徴とする金属超微粉の精製方法である。
〈作用〉 第1図に本発明を具体化したフローチャートを示す。
まず、洗浄液には望しくは溶存酸素を十分除去したアン
モニア水を用いる。アンモニア濃度は特に規定しない
が、1〜10wt%が好ましい。次に非酸化性雰囲気中で、
洗浄液を未処理粉に入れた後、1〜20分の撹拌,洗浄を
行う。ここでの非酸化性雰囲気としてはAr,He,N2等の不
活性ガス、H2,CH4等の還元ガス、燃焼排ガス等の非酸
化性ガス雰囲気あるいは真空雰囲気が利用できる。本処
理を非酸化性雰囲気中で行うことにより、本精製法が適
用できる金属超微粉において、Cu,Fe,Ni等の洗浄時の溶
解損失を低減できる。ただし、Ag,Au,Pt,Pd等の貴金属
については、必ずしも非酸化性雰囲気中でなくとも溶解
損失を伴うことなく本発明の目的である残留ハロゲン化
物の除去を達成できる。洗浄方法としては、超音波また
は機械的撹拌を用い、洗浄回数は1〜3回で十分であ
る。3回を超えて洗浄してもかまわないが、経済性と残
留ハロゲン量の関係からその必要は殆んどない。
その後、精製粉とアンモニア洗浄液の分離を非酸化性ガ
ス中で吸引ろ過等により行う。ろ過された精製粉は、非
酸化性雰囲気中で乾燥し、非酸化性ガス、または真空中
に保存する。
この精製方法に適用できる金属超微粉,微粉は、金属ハ
ロゲン化物の気相還元により得られるAu,Ag,Cu,Ni,Co,F
e,Mn,Cd,Cr,Ti,Pt,Pd,Ge,Al,Ga,Bi等で、アンモニア水
中で、そのハロゲン化物がアンモニア錯体を形成するも
のである。
なお、一般にその粒度により金属超微粉と微粉を区別し
ているが、本発明の金属超微粉には一般の金属微粉も当
然その範囲に含むものである。
〈実施例〉 実施例−1 第1図のフローに従って、塩化銅の気相水素還元により
得られた銅超微粉(平均粒径0.3μm)の精製を実施し
た。Arガス雰囲気中で、未精製粉5gに対し溶存酸素を除
去した5%アンモニア水100ccを混合し、超音波洗浄に
より20分間の撹拌を行った。この撹拌を2回繰り返した
後、吸引ろ過,真空中乾燥をすることにより、塩素含有
量は3.25%から10ppm以下まで低下した。しかも銅粉自
体のアンモニア水への溶解は認められなかった。
実施例−2 実施例−1で用いたものと同じ銅超微粉の精製におい
て、N2ガス雰囲気中で、未精製粉10gに対して、溶存酸
素を除去した2.5%アンモニア水150ccで超音波による撹
拌,洗浄を10分/回で3回の処理をした。塩素含有量は
3.25%から10ppm以下に低下し、銅粉自体の溶出は認め
られなかった。
実施例−3 塩化銀の水素還元により得られた銀超微粉(平均粒径0.
5μm)の精製において、N2ガス雰囲気中で、未精製粉5
gに対し溶存酸素を除去した5%アンモニア水100ccで超
音波による撹拌,洗浄を20分/回で2回行った。塩素含
有量は5.2%から10ppm以下に低下し、銀粉自体の溶出は
認められなかった。
実施例−4 塩化ニッケルの水素還元により得られたNi超微粉(平均
粒径0.08μm)の精製において、N2雰囲気中で未精製粉
5gに対し溶存酸素を除去した5%アンモニア水100ccで
超音波による撹拌,洗浄を20分/回で2回処理した。塩
素含有量は3.3%から10ppm以下に低下し、Ni粉自体の溶
出は認められなかった。
比較例−1 塩化銅の気相還元により製造した銅超微粉を水で洗浄し
た。未精製粉1gに対し水100ccを入れ、超音波洗浄によ
る30分/回×5回の撹拌,洗浄で、塩素含有量は3.0%
から1%にしか低下しなかった。
比較例−2 塩化銅の気相還元により製造した銅超微粉を塩酸で洗浄
を行った。未精製粉2.5gに対し、2規定の塩酸150ccを
加えて40分間超音波洗浄を行った後440mlの純水で洗浄
し、ろ過,乾燥を行った。この方法では塩素含有量は4.
6%から0.5%までしか低下しなかった。
比較例−3 塩化銅の気相還元により得られた銅超微粉を大気中で5
%アンモニア水で洗浄を行った。未精製粉5gに対し5%
アンモニア水100ccを加え超音波で20分/回で3回の洗
浄後、ろ過,乾燥した結果、塩素含有量は2.8%から50p
pm以下に低下したものの酸化が著しく進行しており、酸
素含有量が0.2%から8%に増加した。また銅粉自体も2
0%程度溶出した。
〈発明の効果〉 本発明の精製法により、金属ハロゲン化物の気相還元に
より製造した金属超微粉や微粉中の未反応ハロゲン化物
が、従来法に対し極低濃度まで、かつ短時間で、かつ金
属の酸化,溶出を伴うことなく除去できるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明になる洗浄工程を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属ハロゲン化物の蒸気を気相還元するこ
    とにより得られた金属超微粉中の残留ハロゲン化物の除
    去にあたって、該金属超微粉をアンモニア水を用いて洗
    浄することを特徴とする金属超微粉の精製方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の洗浄を非酸化性雰囲気中で
    行うことを特徴とする金属超微粉の精製方法。
JP15017388A 1988-06-20 1988-06-20 金属超微粉の精製方法 Expired - Lifetime JPH0672247B2 (ja)

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JPH01319610A JPH01319610A (ja) 1989-12-25
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JP2014001455A (ja) * 2013-06-28 2014-01-09 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 銀粉

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