JPH067116A - 骨強化組成物 - Google Patents

骨強化組成物

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JPH067116A
JPH067116A JP4166425A JP16642592A JPH067116A JP H067116 A JPH067116 A JP H067116A JP 4166425 A JP4166425 A JP 4166425A JP 16642592 A JP16642592 A JP 16642592A JP H067116 A JPH067116 A JP H067116A
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JP
Japan
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calcium
pectate
bone
composition
bone strength
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4166425A
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English (en)
Inventor
Hirohiko Takeda
裕彦 竹田
Tomohisa Hirata
朝久 平田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 摂食することにより骨強度増強作用を示す組
成物を得る。 【構成】 低メトキシル化ペクチン、低アミド化ペクチ
ン等のペクチン類の水溶液に、塩化カルシウム、酢酸カ
ルシウム等のカルシウム化合物の水溶液を混合し、水洗
乾燥してペクチン酸カルシウムを得る。得られたペクチ
ン酸カルシウムは、卵巣摘出を行ったSD雌ラツトにお
いて、同量のカルシウムを摂取した炭酸カルシウム投与
群に比べて経口摂取によりラツトの骨強度増強作用を示
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペクチン酸カルシウム
を有効成分とする骨強度増強作用を有する経口摂取用組
成物に関する。更に詳しくは、本発明はペクチン酸カル
シウムを含有し、摂食することにより骨強度増強作用を
有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カルシウムは、わが国の栄養素の中で慢
性的に摂取が不足している栄養源である。カルシウムの
摂取により、人間の骨重量は増加し、30代前半をピー
クとする最大骨重量に達するが、以後、骨重量は減少に
転じ単調減少を示す。老齢期、閉経後にヒトの骨重量は
急激に低下し、ある骨重量以下になると、骨の断面が海
綿状になり非常にもろくなる、いわゆる骨粗しょう症と
なる。このように、骨重量低下に起因する骨疾患は高齢
化社会のわが国で深刻な問題となっている。
【0003】わが国民のカルシウム摂取所要量は、男女
とも一人1日600mgとされているが、閉経後の女性
や老人はさらに多くのカルシウム摂取を必要とする意見
もある。これらを満たすための、カルシウムを多く含有
する食品としては、牛乳、脱脂粉乳、チーズなどの乳製
品やいわし、はぜ、えびなど魚介類の干物、佃煮が代表
として挙げられるが、これらの食品には、ヒトによって
は好んで摂取しないものや、咀嚼力の弱まった老人が摂
取しにくいものである。
【0004】また、カルシウムを強化する食品添加物と
しては、天然物由来では卵穀、牛骨粉、貝殻などが知ら
れ、人工(精製)化合物としては、炭酸カルシウム、乳
酸カルシウム、リン酸カルシウム、グルコン酸カルシウ
ムなどが知られている。しかし、これらカルシウム素材
の含有飲食物は独特の(チョークの様な)カルシウム臭
と味を示してしまう場合が多く、摂取しにくいのが現状
である。
【0005】また、不足気味のカルシウムを十分に摂取
できる様、乳清カルシウム、CCM(カルシウム・サイ
トレート・マレート)など吸収率の高いカルシウム素材
やCPP(カゼイン・ホスホ・ペプチド)、活性型ビタ
ミンDなど腸管でのカルシウム吸収能を高めるための素
材も開発されているが、これらは必ずしも嗜好的には望
ましいものではない。従って、カルシウムが効率よく骨
へ取り込まれ、骨強度の増加に、より有効なカルシウム
素材の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、経口で簡単
に摂取することにより骨強度を増加させる可食性組成物
を開発することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、ペク
チン酸カルシウムが骨強度増加に有効であることを見出
し、本発明を完成するに至った。本発明の目的は、ペク
チン酸カルシウムを有効成分とする骨強度増強作用を有
する経口摂取用組成物を提供するにある。本発明の別の
目的は、好ましくないカルシウム臭い味を有さず、熱、
各種溶液にも安定な汎用性のある食品、飼料および医薬
に利用可能なカルシウム強化素材を提供するにある。
【0008】本発明において使用されるペクチン酸カル
シウムは、ペクチン類とカルシウム化合物から調製する
ことができる。即ち、ペクチン類の溶液(以後、単にP
液と称す)に、カルシウム化合物の溶液(以後、単にC
液と称す)を添加混合し、ゲルを生成させた後、得られ
た生成物を水洗乾燥して本発明において使用可能なペク
チン酸カルシウムを得ることができる。一方、C液にP
液を添加混合し、ゲルを生成させた後、得られた生成物
を水洗乾燥しても、同様にペクチン酸カルシウムを得る
ことができる。
【0009】一般にペクチンは、古くから増粘材として
幅広く食品に添加されており、JECFA(FAO/W
HO食品添加物合同専門委員会)の毒性試験の結果から
無害の食品添加物と認められているため、使用制限も設
けられていない極めて安全な食品素材である。本発明に
おいて原料として使用されるペクチン類としては、本発
明のペクチン酸カルシウムを調製し得るものならすべて
のペクチン類が含まれる。好ましいペクチン類として
は、低メトキシ化かつ低アミド化ペクチンが挙げられ
る。このうち、より好ましいものとしては、エステル化
度(エステル化されたガラクチュロン酸数/総ガラクチ
ュロン酸数×100)とアミド化度(アミド化されたガ
ラクチュロン酸数/総ガラクチュロン酸数×100)の
合計が50%以下のものが望ましい。
【0010】更にまた、好ましいペクチン類としては、
アミド化されていないペクチニン酸、エステル化・アミ
ド化されていないペクチン酸、重合度の低いガラクチュ
ロン酸、オリゴガラクチュロン酸類など本発明のペクチ
ン酸カルシウムを調製し得るものならば、すべて本発明
の原料としてのペクチン類に含まれる。
【0011】上記のペクチン類して、たとえば市販のゲ
ニュペクチン(商品名、コペンハーゲン・ペクチン・フ
ァクトリー社製)LM−1912−CSを挙げることが
できる。該LM−1912−CSはガラクチュロン酸残
基の3%しかエステル化されておらず、残り97%はカ
ルシウムイオンとの架橋結合能を有するため、高いカル
シウム含量(理論的最大値=10%)のペクチン酸カル
シウムを得ることができる。本発明において使用される
ペクチン酸カルシウムはガラクチュロン酸残基とイオン
結合したカルシウムを好ましくは4%以上含んでおり、
同カルシウムは中性付近の水には殆ど溶解しないもので
ある。
【0012】本発明における原料として用いられるカル
シウム化合物とは、塩化カルシウムをはじめとして、乳
酸カルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リン酸カル
シウムなど食用として問題なく、本発明において使用可
能なペクチン酸カルシウムを調製し得るカルシウム化合
物であればすべて使用可能である。
【0013】ペクチン酸カルシウムは、クリーム色を呈
する粉末であり、多くのカルシウム化合物にみられる好
ましくないカルシウムの味・臭いがなく、熱、各種溶液
にも安定性が高いため、汎用性のあるカルシウム強化素
材であり、広く食品、飼料および医薬の分野等における
経口摂取可能な剤および組成物全般において、有効なカ
ルシウム源として利用可能である。食品分野において
は、混合可能な食品においてほぼ全て利用可能であり、
飼料には飼料添加物、その他飼料が、更に医薬として
は、経口的に投与できる錠剤、顆粒剤等が挙げられる。
【0014】
【実施例】次に、実施例を挙げてより具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により制限されるものではな
い。 実施例 1 ペクチン酸カルシウムの製造 (1)市販のゲニューペクチン(商品名、コペンハーゲ
ン・ペクチン・ファクトリー社製)LM−1912−C
S 200gを75℃の純水に溶解させ、全量4500
mlとし、4.4%溶液を作製した。 (2)CaCl2 ・2H2 O 177.9gを75℃の
純水に溶解させ、全量を500mlとし、36.6%溶液
を作製した。 (3)上記(1)のペクチン溶液を15l の容器に全量
移し、強力な攪拌機を用いながら、CaCl2溶液をゆっ
くり注ぎ徐々にゲル化させた。 (4)ゲルの塊をもみほぐしながら、トレイに広げ室温
に下がるまで1〜2時間静置した。このゲルとほぼ等量
の純水をジューサーミキサに入れ、ゲルを破砕し、さら
に1時間程度静置した。
【0015】(5)破砕ゲルを355μm(42メッシ
ュ)のふるいで水分を切った後、35l 用のステンレス
タンクに入れ、純水を25l 加え、フレキシブルミキサ
ーで攪拌しながら、30分間洗浄した。この操作を3回
繰り返した。 (6)洗浄したゲルの水分を切り、真空定温乾燥機(6
0℃)で完全に乾燥した。 (7)乾燥物をジューサーミキサーで再度破砕し、1l
の純水(乾燥物重量の約10倍にあたる)で15分間攪
拌しながら洗浄した。この操作を3回繰り返した。 (8)ろ過した粉末を真空定音乾燥機(60℃)で完全
に乾燥し、ペクチン酸カルシウム112gを調製した。 (9)上記(1)〜(8)までの操作を10回実施する
ことにより、ペクチン酸カルシウム粉末を1072g調
製した。常法により、サンプルの乾式灰化物の塩酸溶解
溶液を高周波プラズマ発光分析装置に供して、同ペクチ
ン酸カルシウム粉末のカルシウム含量を測定した。その
結果、同サンプルのカルシウム含量は8.0%であっ
た。
【0016】実施例 2 ペクチン酸カルシウムの骨強
度増加効果(%) (1)飼料組成 本試験に使用した飼料組成を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】(注1)ミネラル混合物の組成は、表2に
示した。 (注2)ビタミン混合物の組成は、表3に示した。 (注3)Ca無添加食には、原料由来のカルシウムが
0.01%含まれていた。 (注4)Ca無添加食、Ca0.6%食共にリンが0.
3%含まれていた。
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】(2)実験動物及び飼育条件 実験動物には、5週齢SD系雌ラツト(日本クレア社よ
り購入)30匹を用いた。同20匹については、常法に
従い背部より卵巣摘出後、表1のCa無添加食で、試験
全期間を通して飼育した。4週間後に10匹づつの2群
に分け、投与カルシウム量が205mg/kg体重になる様
に、1群10匹には5%メチルセルロースに懸濁したペ
クチン酸カルシウム(前記実施例1で調製したもの)
(ペクチン酸カルシウム投与群)を、そして別の1群1
0匹には5%メチルセルロースに懸濁した炭酸カルシウ
ム(和光純薬工業社製、試薬特級)(炭酸カルシウム投
与群)を、それぞれ経口により胃内へ強制投与(1回/
日)し、さらに8週間飼育した。他の10匹について
は、偽手術後、表1のCa0.6%食にて、12週間飼
育した(偽手術群)。なお、飼育は室温23±0.1
℃、湿度55±10%、12時間毎の明暗サイクル(明
期6時〜18時、暗期18時〜6時)の環境下で行い、
飼料および蒸留水を自由摂取させた。
【0022】(3)骨分析 飼育終了後、大腿骨を摘出し、それらを用いて骨強度を
以下に示す方法により測定した。骨強度については、軟
部組織を除去した骨サンプルを破断特性測定装置に供し
て、同サンプルの破断特性を測定した。測定結果を表4
に示した。卵巣摘出群においては、ペクチン酸カルシウ
ム投与群は、炭酸カルシウム投与群に比べて、明らかに
高い骨強度を示した。
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、ペクチン酸カルシウム
を有効成分とする骨強度増強作用を有する経口摂取用組
成物が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペクチン酸カルシウムを有効成分とする
    骨強度増強作用を有する経口摂取用の骨強化組成物。
  2. 【請求項2】 ペクチン酸カルシウムを含有し、摂食す
    ることにより骨強度増強作用を有することを特徴とする
    骨強度増強作用を有する組成物。
JP4166425A 1992-06-24 1992-06-24 骨強化組成物 Withdrawn JPH067116A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0719783A2 (en) 1994-08-11 1996-07-03 Ezaki Glico Co., Ltd. Phosphorylated saccharide and method for producing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0719783A2 (en) 1994-08-11 1996-07-03 Ezaki Glico Co., Ltd. Phosphorylated saccharide and method for producing the same
US5861048A (en) * 1994-08-11 1999-01-19 Ezaki Glico Co., Ltd. Phosphorylated saccharide and method for producing the same
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