JPH0671161A - 炭酸ガス固定化方法 - Google Patents

炭酸ガス固定化方法

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JPH0671161A
JPH0671161A JP4222194A JP22219492A JPH0671161A JP H0671161 A JPH0671161 A JP H0671161A JP 4222194 A JP4222194 A JP 4222194A JP 22219492 A JP22219492 A JP 22219492A JP H0671161 A JPH0671161 A JP H0671161A
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宗和 中村
Toru Takatsuka
透 高塚
Seiya Hirohama
誠也 広浜
Tetsuo Shibagaki
鉄男 柴垣
Yoshihiro Sugino
芳宏 杉野
Nobuo Nishida
信雄 西田
Tsutomu Kato
勉 加藤
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Hokuriku Electric Power Co
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Sugino Machine Ltd
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Chiyoda Corp
Hokuriku Electric Power Co
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Sugino Machine Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭酸ガスを、生態系とは隔離された地中へ、
安全に、且つ、効果的に固定化する方法の提供。 【構成】 地中メタンハイドレート層において、炭酸ガ
スを導入して炭酸ガスとメタンとを置換し、炭酸ガスを
該ハイドレート層に炭酸ガスハイドレートとして固定化
すると共に、天然ガスを地表に取り出すことを特徴とす
る炭酸ガス固定化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭酸ガス固定化方法に関
し、更に詳しくは、地中メタンハイドレート層に炭酸ガ
スを固定化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球規模における環境汚染が問題
とされている。特に、化石燃料の使用により排出される
炭酸ガスの大気圏蓄積により惹起される地球の温暖化等
が問題となっている。そのため、炭酸ガスの放出を地球
規模で規制する方向にあり、炭酸ガス放出抑制の各種提
案がなされている。例えば、炭酸ガスの発生量の少ない
天然ガスへの燃料転換や、炭酸ガス発生を減少させる燃
焼方法及び装置が提案されている。
【0003】また、上記の炭酸ガス放出抑制技術の他
に、発電所等から大量に排出される燃焼排ガスからの炭
酸ガスの分離除去方法やそのための装置が提案されてい
るが、燃焼排ガスから大量の炭酸ガスが効率よく分離回
収できる場合でも、分離回収した炭酸ガスの有効利用や
固定化技術が確立されない限り、最終的な解決というこ
とはできない。そのため、炭酸ガス固定化技術の開発が
望まれ、種々検討され、また提案がされている。例え
ば、分離回収した炭酸ガスを海洋底に投入し、炭酸ガス
ハイドレートとして固定化する方法(特開平4−835
28号公報等)や、また、石油の3次回収用圧入ガスと
して利用する方法や天然ガスの廃坑等地中に炭酸ガスを
圧入してガス貯留すること(「化学工学」第56巻、第
5号、第345〜350頁(1992)、「エネルギー
・コンバージョン・マネージメント」(Energy
Convers.Mgmt)第33巻、No.5−8,
第619−626頁(1992))等が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、海洋底への炭
酸ガスの大量投棄が、深海生物に及ぼす影響や、海底生
態系に及ぼす影響を予測することは困難であり、慎重、
且つ、十分な検討をする必要がある。また、石油井戸や
天然ガス廃坑等に大量封入するには高圧下で注入するた
め、炭酸ガスが高圧下に気体状、液体状、または地下水
や油分中に溶解状態で存在することになり、地中内で連
通する別の井戸、湖沼等から噴出するおそれがある。ま
た、水に溶けた炭酸ガスは炭酸カルシウムを溶出させて
地盤の弱化を招くおそれがある。それを防止するには注
入圧力を低下する必要があり、低圧力で注入した場合
は、封入できる炭酸ガス量が著しく減少し、大量の炭酸
ガスの処理には適さない。発明者らは、上記現状に鑑
み、特に、大量に回収された炭酸ガスを、生態系とは隔
離された地中へ、安全に、且つ、効果的に固定化するこ
とを目的に鋭意検討した結果、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、地中メ
タンハイドレート層において、炭酸ガスを導入して炭酸
ガスとメタンとを置換し、炭酸ガスを該ハイドレート層
に炭酸ガスハイドレートとして固定化すると共に、天然
ガスを地表へ取り出すことを特徴とする炭酸ガス固定化
方法が提供される。
【0006】
【作用】本発明は、上記のように構成され、メタンを主
成分とする天然ガスがハイドレート状態で埋蔵される地
中のメタンハイドレート層に炭酸ガスを炭酸ガスハイド
レートとして固定化すると同時に、放出炭酸ガス量が少
なくクリーンエネルギー源として注目される天然ガスを
回収できる。メタンハイドレートは、一般にCH4・6
〜7H2Oの組成を有するメタンと水との水和物であ
り、その他C2〜C7炭化水素類や、水、氷と共に固体化
合物を形成して、地層中にメタンハイドレート層として
安定に存在することが知られている。一方、炭酸ガス
も、CO2・7〜8H2Oの炭酸ガスハイドレートを生成
することは公知である。
【0007】メタンハイドレートと炭酸ガスハイドレー
トの安定度は、その環境条件の温度及び圧力により異な
る。発明者らは、通常、メタンハイドレート層が存在す
る地表下約200〜千数百m、または深さ300〜数千
mの海底の地下において、圧力が約35〜数百kg/c
2、温度が約−50〜10℃の場合、それらの生成熱
等による熱力学的観点から考察し、炭酸ガスハイドレー
トがメタンハイドレートと置換して生成され、より安定
に存在しうることを知見すると共に、更に確認した。ま
た、地表下千数百mより深い数千mの地中の温度は10
℃以上に上昇するが、メタンハイドレートの少なくとも
一部は、10〜100℃の温度範囲においても炭酸ガス
ハイドレートに置換される。従って、地中のメタンハイ
ドレート層に炭酸ガスを導入することにより、炭酸ガス
ハイドレートの生成熱がメタンハイドレートの分解熱に
使用され、メタンハイドレートは分解し、炭酸ガスハイ
ドレートが生成し、導入炭酸ガスは地中に安定に固定さ
れる。また、ハイドレートから分離されたメタンガスを
主成分とする天然ガスは地上に放出され、回収すること
ができる。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明におけるメタンハイドレート層は、メタンを主成分
とする炭化水素類の固体水和物を含有して形成されてい
る地層をいい、天然ガスハイドレート層ともいわれ、地
球上の所定条件を具備する地域に広く分布する。例え
ば、特開昭57−172094号公報に提案されるよう
に、従来、上記メタンハイドレート層から天然ガスを回
収する試みも多くなされている。これら従来の天然ガス
の回収技術は、ブライン等を用いて入熱し、いかにメタ
ンハイドレートを経済的に融解するかということに終始
していた。しかし、各種提案においても、ハイドレート
の融解には多大の入熱が必須であり、実用性に乏しいも
のであ理、本発明とはまったく異なる。
【0009】これに対し、本発明においては、炭酸ガス
を固定化するという環境問題の解決を図る目的で、メタ
ンハイドレート層に着目して種々検討し、メタンハイド
レートの融解によるメタン回収とは、全く発想を異にし
たものである。また、前記の炭酸ガスの地中貯留の提案
において、メタンハイドレート層も貯留場所に利用可能
であり、炭酸ガスの圧入によりメタン回収の可能性もあ
るとするが、なんら具体的な提示はなく単なる想像の域
を出るものでなく、上記従来の天然ガス回収のための外
部入熱によるハイドレート融解法と変わるところがない
と考えられる。即ち、本発明の炭酸ガスをハイドレート
としてメタンと置換固定化することは全く示されておら
ず、従来の炭酸ガス注入による貯留と変わるところはな
い。
【0010】本発明において、炭酸ガスのメタンハイド
レートへの導入は、地上からメタンハイドレート層に貫
通する注入管を設置し、その注入管を通じて気体状また
は液体状の炭酸ガスを送入して行うことができる。この
場合、注入された炭酸ガスは、メタンハイドレートと気
固2相、液固2相または気液固3相の接触状態で長時間
保持されて、炭酸ガスハイドレートに変換される。炭酸
ガスハイドレートの生成熱により、メタンハイドレート
は分解されメタンを主成分とする天然ガス(以下、単に
メタンガスとする。)となる。分解により生じたメタン
ガスは、注入管とは別に地上からメタンハイドレート層
に貫通して設置された排出管により地上に取り出され、
回収することができる。あるいは、炭酸ガス圧入後、炭
酸ガスの圧入を停止し、注入管から分解により生じたメ
タンを回収する(ハフアンドパフ)方法も採用できる。
【0011】メタンハイドレートと炭酸ガスハイドレー
トの置換は、気体状炭酸ガス1モル当たりのハイドレー
ト生成熱(約21kcal)が、気体状メタン1モル当
たりのメタンハイドレート融解熱(約13kcal)よ
り大きく、理論的には、1モルの炭酸ガスハイドレート
の生成により、1モル以上のメタンハイドレートが分解
される。しかし、ハイドレート層の周辺域の顕熱等に消
費され、実際には炭酸ガスとほぼ当モルのメタンガスし
か回収できない。このため、メタンハイドレート層にお
いて、炭酸ガスが過剰となる場合には、補助的な手段と
して高温炭酸ガス等により不足分の熱量を供給してもよ
い。
【0012】本発明において、通常、炭酸ガスとメタン
ハイドレートとの気固相による置換反応の進行は遅く、
反応相中に液相を関与させ、液固2相または気液固3相
で置換反応を行わせるのが好ましい。ハイドレートの一
部が液相に溶解し、液相中にハイドレート、水及び炭酸
ガスが共存して反応の場とになり、反応が促進されるた
めである。この場合、液化した炭酸ガスをメタンハイド
レート層に導入してもよい、また、メタンハイドレート
層で液化可能な所定の気体状の高圧炭酸ガスを導入し
て、メタンハイドレート層内で液化させてもよい。気体
炭酸ガスと共に、水、スチーム、エチレングリコール等
アルコール系不凍液または液化炭酸ガス等の液体をメタ
ンハイドレート層に導入することにより液相を共存させ
てもよい。更にまた、メタンハイドレート層において、
気体状の高圧炭酸ガスの導入と急減圧化操作とを繰り返
し、導入した気体状の高圧炭酸ガスを液化して液相共存
状態を形成してもよい。
【0013】本発明において、上記の液相共存状態の形
成方法は、実施環境条件に応じて適宜選択することがで
きる。気体状高圧炭酸ガスを用い、メタンハイドレート
層にて液化する場合には、液化潜熱をメタンハイドレー
トの分解に利用することができ、更に、ハイドレート置
換反応の進行を促進することができる。また、炭酸ガス
と共に導入する液体として、上記のアルコール系不凍液
は、メタンハイドレート層内において、低温度でも安定
した液相を形成し、炭酸ガスやハイドレートの一部を溶
解するため優れた反応媒体として作用するため好まし
い。更にまた、本発明において、回収されたメタンガス
中に含有される炭酸ガスを分離回収して、再びメタンハ
イドレート層に循環使用することもできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明について、実施例に基づき更に
詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限
されるものでない。図1は、実施例に用いた実験装置の
説明図である。図1において、容量2000cm3の高
圧セル1は、試薬注入管2、ガス排出管3、攪拌機4、
液排出管5及び底部にフィルター6を具備し、その外周
部には恒温水管7が配備された保温ジャケット8を有
し、高圧セル1内を所定の温度に保持することができ
る。また、高圧セル内は、サイトグラス(図示せず)に
より観察可能となっている。液排出管5はバルブV−5
により開閉される。試薬注入管2には、炭酸ガス配管1
1、メタンガス配管21及び水配管31が接続される。
炭酸ガス配管11及びメタンガス配管21は、それぞれ
熱交換器12及び22、バルブV−1及びV−2を経由
して、炭酸ガスボンベ13及びメタンガスボンベ23に
連結される。また、水配管31は、ポンプ32を経て、
貯水槽33または水道栓に連結する。炭酸ガスボンベ
は、空調機付きのボンベ室に設置され、ボンベ圧を約6
0kg/cm2Gに保持した。一方、ガス排出管3はバ
ルブV−3により開閉可能となっており、またガス排出
管3に接続するバイパス3−2には、背圧調整弁RV−
1、ガス採取器9及びガスメータ10が配置される。バ
イパス3−2は、更に、バイパス3−3によりガス採取
器9及びガスメータ10を経由せずにバルブV−4を経
てガス排出管3に接続する。
【0015】実施例1〜4 上記のように構成された実験装置において、高圧セル1
を1℃に設定し、高圧セル1内に水配管31を経て50
0cm3の水を注入し、攪拌器4で激しく高圧セル1内
を攪拌しながら、バルブV−2を開きメタンガスを注入
管2からゆっくり導入し、サイトグラスから、白いスラ
リー状の結晶のメタンハイドレートの生成を確認しなが
ら、約10分間メタンガスを注入して注入水の全てをメ
タンハイドレートとした後、メタンガスの注入を停止し
た。この時の高圧セル1内は、約25kg/cm2 Gで
あった。次いで、バルブV−3、V−4を開いた状態で
バルブV−1をゆっくり開き、背圧調整弁RV−1で約
30kg/cm2Gに内圧を調整しながら、1℃の液化
炭酸ガスを注入管2から導入した。バルブV−1の開放
時間により液化炭酸ガスの注入量をそれぞれ調節した。
その後、1昼夜放置した。
【0016】放置後、注入炭酸ガス量により高圧セル内
の相状態が異なって観察された。注入炭酸ガス量が約3
00g以上の場合は、高圧セル内に液化炭酸ガスの液相
が観察され、気液固3相状態となった。1昼夜放置後セ
ル内が気液固3相の場合は、バルブV−5を開き、フィ
ルター6及び配管5を経て、残余の液化炭酸ガスを放出
した。液化炭酸ガスを放出後、高圧セル1内のガス相の
温度、圧力を測定した後、ガス採取器9に少量のガスを
採取して、その組成を分析した。圧力は、注入炭酸ガス
量により異なった。注入炭酸ガスが、約300g未満の
場合は、炭酸ガス注入量が多いほど置換により発生する
メタンガス量が増加するので圧力が増加した。一方、炭
酸ガス量が約300g以上であると、発生したメタンが
残余した炭酸ガス液相中に溶解するものと推定され、圧
力は逆に低下した。分析結果から、置換後のガス相の炭
酸ガス及びメタンガスのモル数を算出した。なお、ガス
相容積は、高圧セル1の容積から生成したハイドレート
の容積推算値を減じた値を用いた。
【0017】その後、高圧セル1内の温度を60℃まで
上昇し、ハイドレートを完全に分解した後、ガス相の温
度、圧力を測定した後、ガス採取器9に少量のガスを採
取して、その組成を分析し、同様にして炭酸ガス及びメ
タンガスのモル数を算出した。この場合、ガス相体積
は、高圧セル内の液面高さをサイトグラスから観測して
推定算出した。上記の各算出値から、液化炭酸ガス導入
放置後のハイドレート中の炭酸ガス及びメタンのモル濃
度を算出した。得られた結果を、炭酸ガス及びメタンガ
スの水溶解度値に基づき、また乾燥基準に補正して表1
に示した。
【0018】
【表1】
【0019】実施例5〜6 高圧セルに約60kg/cm2Gの気体状炭酸ガスを導
入した以外は、実施例1と同様にした。炭酸ガスの導入
により、高圧セル1の内圧は約60kg/cm2Gで、
温度は一時的に20℃に上昇し、セル内に液化炭酸ガス
相が形成されると同時に、メタンハイドレートが分解し
始めた。約10分でメタンハイドレートが殆ど分解した
ところで、バルブV−1を閉じて炭酸ガスの導入を停止
した。その後、3時間放置し、セル内温度が再び1℃に
低下しハイドレート相が形成された。その後のガス分析
は実施例1と同様に測定し、ガス相及びハイドレート相
の炭酸ガス濃度を算出した。その結果を表2に示した。
【0020】
【表2】
【0021】実施例7 炭酸ガスの導入、停止までは実施例5と同様に行い、そ
の後、ガス相、液化炭酸ガス相、水相の体積と、高圧セ
ル1内の温度、圧力を測定した後、ガスメータでガス量
を測定しながらバルブV−4をゆっくり開いて30kg
/cm2Gまで減圧した。その結果、液化炭酸ガス相は
消失し、セル内温度は1℃まで低下し、ハイドレート相
が形成された。その後のガス分析は実施例1と同様に測
定し、ガス相及びハイドレート相の炭酸ガス濃度を算出
した。その結果、ハイドレート相の炭酸ガス濃度は、約
90モル%であった。
【0022】上記実施例の結果から、メタンハイドレー
トがガス状炭酸ガス及び液化炭酸ガスと置換されること
が明らかである。特に、気相を加圧下、減圧下の状態を
繰り返し、炭酸ガスを気相及び液相に順次変換させるこ
とにより、メタンハイドレート相の殆どが炭酸ガスハイ
ドレート相に置換することが分かる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、環境的影響の少ない地中に、
安全、且つ、効率的に、炭酸ガスを固定化することがで
きる上に、天然ガスを副産回収することができ、画期的
な炭酸ガス固定化方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた実験装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 高圧セル 11 炭酸ガス配管 2 試薬注入管 12、22 熱交換
器 3 ガス排出管 13 炭酸ガスボン
ベ 4 攪拌機 21 メタン配管 5 液排出管 23 メタンガスボ
ンベ 6 フィルター 31 水管 7 恒温水管 32 ポンプ 8 保温ジャケット 33 貯水槽 9 ガス採取器 RV−1 背圧調節弁 10 ガスメータ V−1、V−2、V−3、V−4、V−5 バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 宗和 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 高塚 透 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 広浜 誠也 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 柴垣 鉄男 富山県富山市久方町2−54 北陸電力株式 会社技術研究所内 (72)発明者 杉野 芳宏 富山県魚津市本江2410番 株式会社スギノ マシン内 (72)発明者 西田 信雄 富山県魚津市本江2410番 株式会社スギノ マシン内 (72)発明者 加藤 勉 富山県婦負郡細入村猪谷480

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中メタンハイドレート層において、炭
    酸ガスを導入して炭酸ガスとメタンとを置換し、炭酸ガ
    スを該ハイドレート層に炭酸ガスハイドレートとして固
    定化すると共に、天然ガスを地表へ取り出すことを特徴
    とする炭酸ガス固定化方法。
JP4222194A 1992-07-30 1992-07-30 炭酸ガス固定化方法 Pending JPH0671161A (ja)

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