JPH06707A - ピストンリング素材の旋盤加工のためのチャック方法 - Google Patents

ピストンリング素材の旋盤加工のためのチャック方法

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JPH06707A
JPH06707A JP18290892A JP18290892A JPH06707A JP H06707 A JPH06707 A JP H06707A JP 18290892 A JP18290892 A JP 18290892A JP 18290892 A JP18290892 A JP 18290892A JP H06707 A JPH06707 A JP H06707A
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JP
Japan
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peripheral surface
piston ring
chuck
outer peripheral
fan
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JP18290892A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Endo
光男 遠藤
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Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 異形で抜き勾配を有する円筒として形成され
たピストンリング素材2を内周面を全面的に扇形雇3の
外周面に密着させてチャックすることのできるチャック
方法を提供することを目的とする。 【構成】 扇形雇3はその内周面をチャック爪8に固定
された芯金7aの外周面との間にゴム弾性材料製円筒5
を介して半径方向の移動を許容して芯金基部に取付け、
扇形雇3の外周面で素材をチャックする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳造により作られたピ
ストンリング素材を旋盤加工するためのチャック方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄製ピストンリングの素材の鋳造方法
を1本の素材から取るピストンリングの本数により分類
すると、1本の素材から1本のピストンリングを取る
「1本吹き1本取り」と、1本の素材から2本のピスト
ンリングを取る「1本吹き2本取り」と、1本の円筒状
素材から3本以上のピストンリングを取る「筒吹き」と
に分類される。1つの素材から2本又はそれ以上のピス
トンリングを取る場合は、素材を旋盤の主軸に取付けて
回転させ突切りにより輪切りにし、両面研削を行なう。
【0003】上記の旋盤加工のための、ピストンリング
素材のチャック方法としては、従来、図9及び図10に
示すように、旋盤のチャック本体8に装着される3本の
チャック爪7の夫々に固着され外周面が1つの円筒面を
構成する芯金7aの外周面に、夫々1個の扇形雇いの内
周面を当接させ、扇形雇3を夫々に穿設されたボルト孔
3aを貫通する取付ボルト4′により芯金7aに取付
け、扇形雇3の円弧状の外周面でピストンリング素材2
の内周面を支持し、チャック本体8により、チャック爪
7を半径方向外方に変位させることにより、扇形雇3の
外周面をピストンリング素材の内周面に押圧させて、ピ
ストンリング素材を内周面で支持してチャックする方法
が一般に採用されている。
【0004】ところで、ピストンリング素材は完全な円
筒ではなく、内外周面は円周方向に半径が変化するカム
形状(異形円筒)となっており、かつ内外周面には鋳造
のための抜き勾配が軸方向に付けられている。
【0005】したがって、図9及び図10により説明し
た従来のピストンリング素材のチャック方法により、上
述のような素材をチャックした場合は、図11に拡大し
て示すように、扇形雇3の内周面は芯金7aの円筒面に
全面的に圧接し、したがって、扇形雇3の外周面もチャ
ックの中心線と平行になる。ところが前述の如くピスト
ンリング素材2は図示の如く抜き勾配が付けられた円筒
状部材であるから、その内周面は軸方向の一方の端縁の
みしか扇形雇3の外周面に当接せず、外周加工や突切り
時に均等把握が弱くなるために、変形や折損が発生する
懸念がある。特に突切りにより切断された時、扇形雇の
外周面と遊離した側のピストンリング素材の一方の部分
はチャックによる保持力がなくなるため、高速回転しな
がらチャックから離脱し、危険性もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のピス
トンリング素材のチャック方法の上記の問題点にかんが
み、簡単な構成でピストンリング素材内周面を均等な押
圧力で把握し、変形、折損等の事故の発生するおそれの
ない確実なチャックができるピストンリング素材チャッ
ク方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、旋盤の油圧チャック本体に装着される複
数のチャック爪の夫々に固着され外周面が1つの円筒面
を構成する芯金の上記外周面に夫々複数の扇形雇の内面
を当接させて芯金に取付け、各扇形雇の円弧状外周面で
ピストンリング素材の内周面を支持し、チャック本体に
よりチャック爪を半径方向外方に変位させて扇形雇の外
周面を素材の内周面に押圧させて素材をチャックするピ
ストンリング素材のチャック方法において、上記の扇形
雇はその内周面とチャック爪に固定された芯金の外周面
との間にゴム弾性を有する材料で作られた円筒又はセグ
メントを介在させて、半径方向の移動を許容して芯金に
取付けられることを特徴とする。
【0008】
【作用】上記の如く、芯金外周面と扇形雇内周面との間
にゴム弾性を有する円筒又はセグメントを介在させ、か
つ半径方向の変位を許容して扇形雇を芯金に取付けたの
で、チャック本体によりチャック爪を半径方向外方に変
位させた場合、チャック爪に固定された芯金は均等に外
周面が半径方向外方へ移動するが、ピストンリング素材
の内径の異形量及び抜き勾配はゴム弾性を有する円筒又
はセグメントの弾性変形により吸収され、扇形雇の外側
面はピストンリング素材の内周面に円周方向にも、軸方
向にも均等に密着し、ピストンリングは確実にチャック
される。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、図面に基づいて
詳細に説明する。
【0010】図1は、本発明の方法でピストンリング素
材2をチャックするためのチャック装置の一例の構成を
示す軸線を含む断面図であり、図2はその側面図であ
る。なお、図1には、ピストンリング素材2が示されて
いるが、図2にはピストンリング素材の図示は省略され
ている。
【0011】これらの図を従来のチャック装置の一例を
示す図9及び図10と比較すると明らかなように、従来
は扇形雇3はその内周面を芯金7aの外周面に直接当接
させた状態で、取付ボルト4′により芯金7aの基部に
取付けられていたのに対し、本発明の方法を実施するた
めの装置では、3つの芯金7aの外周面を囲繞してウレ
タンゴムのリング5が芯金7aの外周面に内周面を面接
触させて取付けられており、その外周面に内周面を当接
させて扇形雇3が取付けられている。扇形雇3には半径
方向に延びる長孔3bが設けられ、これに案内ボルト4
を貫通した後芯金7aの基部に螺着して、扇形雇3が半
径方向にある範囲変位可能となっている。ピストンリン
グ素材2は、その内周面を扇形雇3の外周面に当接させ
て支持される。
【0012】油圧チャック本体8により、3本のチャッ
ク爪7を半径方向外方に変位させると、各チャック爪7
に固定された芯金7aは均等に外方に変位する。ピスト
ンリング素材2には内周面に異形量があり、軸方向に抜
き勾配が設けられているが、図3に拡大して示すよう
に、ウレタンゴムリング5の追従変形により、扇形雇3
が半径方向に移動し、かつ軸方向に傾いて扇形雇3の外
周面は円周方向にも軸方向にもピストンリング素材2の
内周面に密着し、均等に把握することができる。この場
合、扇形雇3は半径方向に長い長穴3bを貫通する案内
ボルト4により芯金7aの基部に取付けられているの
で、扇形雇3の軸方向の移動及び傾斜は円滑に行われ
る。
【0013】図3に示すピストンリング素材2は1本吹
き2本取り用の素材であって、扇形雇3の外周面には軸
方向の中央部に突切りバイトを逃げるための環状溝3c
が設けられ、又、側面削りバイトを逃げるため、両端の
円周部は切欠かれている。
【0014】図1に示すように、扇形雇3を複数組(図
の例では3組)軸方向に重ね合せて、ウレタンゴム円筒
5の外周面に当接させ、重ね合せた3枚の扇形雇の各長
孔3bを1本の案内ボルト4を貫通させて芯金7aの基
部に取付けることにより、複数本のピストンリング素材
2を夫々の扇形雇の組でチャックすることができ、複数
本の素材の同時切断加工が可能となる。図1には、その
加工のため3本の突切りバイト10と、その間及び両側
に側面削りバイト11、9が配設された刃物台の例が示
されている。
【0015】ウレタンゴム5は円筒状のものを1本設け
る代りに、各扇形雇毎に分断されたセグメント状のもの
とすることも可能である。又、図5、図6に示す如く、
軸方向に扇形雇の厚さに分断することも可能である。な
お、ウレタンゴム円筒又はセグメントが押圧力を受けた
際軸方向の最外側部が軸方向に膨出した場合は素材の内
周面の異形、勾配に追随変形しないおそれがあるので、
ウレタンゴム円筒の軸方向外端面は、扇形のゴム押え6
を芯金7aの端面に固定して押えられている。なお、ウ
レタンゴム円筒の代りに同等のゴム弾性を有する他の材
料で作られた円筒又はセグメントを使用することも可能
である。
【0016】なお、1本吹き2本取りピストンリング素
材を加工する場合は、素材の両側面をあらかじめ両面研
磨加工した後、本発明の装置によりチャックして突切り
加工を行なうようにすることが効率的である。
【0017】複数組の扇形雇を使用して複数本のピスト
ンリング素材をチャックする場合、素材の軸方向の位置
決めを行う手段としては、図4に示す如く、芯金7aの
基部に当接する扇形雇3に位置決め突起12を一体的に
設け、これに一番端のピストンリング素材2の側面を当
接させて位置決めするか、図5に示す如く芯金7aの基
部より半径方向外方に突出させて位置決め突起12を設
け、同様にして位置決めする方法が採用可能である。
【0018】以上の方法で、チャックに対して位置決め
してチャックされたピストンリング素材に、突切り加工
前に、図1に示す突き当て板1を突き当てゝ、突切りバ
イト10により突切り加工が行なわれる。
【0019】以上説明した図1乃至図5は、説明を判り
易くするため、扇形雇及びピストンリング素材が誇張し
て画かれているので各部材の形状、寸法比が実際のもの
とやゝ異っている。そこで、図6及び図7に、1本吹き
2本取りピストンリング素材2を2本同時加工するため
のチャック装置の実際の形状のものの側面図及び断面図
を示した。部材の符号は図1、図2と同じである。な
お、符号13は、図1、図2には示されていないが、扇
形雇押えである。
【0020】又、図6、図7に示す装置によりチャック
されたピストンリング素材2の加工時の状態を図8に拡
大して示した。この図における部材の符号も図1に用い
たものと同じである。
【0021】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、異形で抜
き勾配の付されたピストンリング素材を、内面を扇形雇
の外周面に全面密接させてチャックすることができるの
で、変形、折損等の事故なく、確実な加工をすることが
できる。
【0022】請求項2に記載の発明により、一本の素材
を突切って複数のピストンリングを製作する場合、特に
全面が密接しているので確実な突切り加工が可能とな
る。
【0023】請求項3に記載の発明により、複数のピス
トンリング素材を重ねてチャックし、同時に加工するこ
とにより、作業能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するためのチャック装置の
構成を示す断面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】その作用を説明する説明図である。
【図4】ピストンリング素材を軸方向に位置決めして扇
形雇に取付ける位置決め手段を示す断面図である。
【図5】上記位置決め手段の他の例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明によるピストンリング素材チャック装置
の実際のものの一例の形状寸法比を正しく示す側面図で
ある。
【図7】その断面図である。
【図8】そのピストンリング素材取付部を拡大して示す
断面図である。
【図9】従来のピストンリング素材のチャッキング装置
の構成の一例を示す断面図である。
【図10】その側面図である。
【図11】その不具合点を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 突き合せ板 2 ピストンリング素材 3 扇形雇 4 案内ボルト 5 ゴム弾性材料製リング 6 コム押え 7 チャック爪 7a 芯金 8 油圧チャック本体 9、11 側面削りバイト 10 突切りバイト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に半径が変化し、かつ内周面に
    軸方向の抜き勾配を有する異形円筒状のピストンリング
    素材の旋盤加工のためのチャック方法であって、旋盤の
    チャック本体に装着される複数のチャック爪の夫々に固
    着され外側面が1つの円筒面を構成する芯金の上記外周
    面に夫々複数の扇形雇の内周面を当接させて芯金に取付
    け、各扇形雇の円弧状外周面でピストンリング素材の内
    周面を支持し、チャック本体によりチャック爪を半径方
    向外方に変位させて扇形雇の外周面を素材の内周面に押
    圧させて、素材をチャックするチャック方法において、 上記の扇形雇はその内周面とチャック爪に固定された芯
    金の外周面との間にゴム弾性を有する材料で作られた円
    筒又はセグメントを介在させて、半径方向の移動を許容
    して芯金に取付けられたことを特徴とするチャック方
    法。
  2. 【請求項2】 上記のピストンリング素材は、1本の素
    材を突切って複数本のピストンリングを製作するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載のチャック方法。
  3. 【請求項3】 上記の扇形雇が複数組軸方向に重ね合せ
    て芯金に取付けられ、夫々の外周面により複数本のピス
    トンリング素材がチャックされ、複数本のピストンリン
    グ素材が、同時に旋盤加工されることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のチャック方法。
JP18290892A 1992-06-18 1992-06-18 ピストンリング素材の旋盤加工のためのチャック方法 Pending JPH06707A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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