JPH0670448A - 地絡相検知方法および地絡フィーダ検知方法 - Google Patents

地絡相検知方法および地絡フィーダ検知方法

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JPH0670448A
JPH0670448A JP4191291A JP4191291A JPH0670448A JP H0670448 A JPH0670448 A JP H0670448A JP 4191291 A JP4191291 A JP 4191291A JP 4191291 A JP4191291 A JP 4191291A JP H0670448 A JPH0670448 A JP H0670448A
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JP
Japan
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phase
ground fault
feeder
voltage signal
phase voltage
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Application number
JP4191291A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Sekiya
昌之 関谷
Masatsugu Hirose
正嗣 広瀬
Takanori Tsunoda
孝典 角田
Hideto Oki
秀人 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 瞬時地絡事故を継続的な地絡事故に至る前の
前兆現象として捕らえ、瞬時地絡の生じた相およびフィ
ーダを確実に検知する。 [構成] 零相電圧Voの立ち上がり極性と各相電圧V
A,VB,VCの立ち上がり極性との関係から、あるい
は各相電圧の実効値の減少率から地絡相を判定する。ま
た各フィーダの零相電流Ioの立ち上がり極性から、あ
るいは地絡点に対するエネルギーの流入流出方向から地
絡フィーダを判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、継続事故に至る前の
瞬時地絡現象または微地絡現象が生じた際の地絡相検知
方法および地絡フィーダ検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば微地絡継電器などにおいて
瞬時の地絡現象を検出するものとして、零相電圧Voの
実効値レベルを検出するものがある。また、完全地絡事
故から系統を保護する地絡保護継電器においても、零相
電圧Voの実効値を基準として零相電流などのその他の
情報と組み合わせて地絡事故判定を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の地絡保護継電器
は、アナログ,ディジタルの方式に関わらず零相電圧V
oの実効値レベルによって地絡判定を行うものである
が、Voには地絡事故以外の原因によって所謂幽霊電圧
が重畳されることがあるため、それを地絡事故として誤
判定してしまう不都合がある。また、本来地絡保護継電
器は地絡検出時に事故の拡大などにより運用上支障のあ
る回線のみを遮断するものであるため、瞬時的地絡事故
のように事故点が自然消滅するような場合には回線を遮
断してはならない。そのために一般にある程度の動作時
限を持たせている。また零相電圧に重畳されるノイズ成
分によって誤動作しないように一般に低域フィルタが設
けられている。そのため、従来の地絡保護継電器では零
相電圧Voの波形が基本波周波数で数サイクル(0.1
〜0.3S)継続し、かつその実効値レベルがあるしき
い値を超える時にのみ有効となるようにしている。その
ため、瞬時地絡のように基本波周波数の1/4サイクル
未満で事故相が自己復帰するような場合には零相電圧V
oだけで瞬時地絡を検知することはできない。このよう
に従来の地絡保護継電器はあくまで継続事故としての地
絡事故を保護するために用いられるものであって、継続
事故に至る前の保守情報を得るものではなかった。
【0004】例えば数回にわたる落雷等により碍子にク
ラックが入り、水分が浸入すれば、その箇所で瞬時地絡
または微地絡が生じる場合があるが、逆にこのような地
絡を継続的地絡事故の前兆現象として検知することによ
って保守点検の必要性を知ることができる。
【0005】この発明の目的は、継続的地絡事故に至る
前兆現象として瞬時地絡現象または微地絡現象を検知し
た際、どの相で地絡が生じたかまたはどのフィーダで地
絡が生じたかを検知する地絡相検知方法および地絡フィ
ーダ検知方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る地絡相検知方法は、地絡時に零相電圧信号に生じるパ
ルス状信号の第1波の極性を検出し、上記パルス状信号
発生時の各相電圧信号の極性を検出し、検出した相電圧
信号の極性が上記パルス状信号の極性に対し逆極性の関
係にある相を地絡相として検知することを特徴とする。
【0007】請求項2に係る地絡相検知方法は、地絡時
に零相電圧信号に生じるパルス状信号の第1波の極性を
検出し、上記パルス状信号発生時の各相電圧信号の極性
を検出し、検出した相電圧信号の極性が上記パルス状信
号の極性に対し逆極性の関係にあり、且つ上記パルス状
信号発生時が相電圧信号の0°〜90°または180°
〜270°である相を地絡相として検知することを特徴
とする。
【0008】請求項3に係る地絡相を検知方法は、各相
電圧信号と零相電圧信号の積を一定時間について移動加
算し、最も負の大きな値となる相を地絡相として検知す
ることを特徴とする。
【0009】請求項4に係る地絡相検知方法は、一定時
間範囲について各相電圧信号の実効値を求め、地絡発生
時の実効値が最も減少する相を地絡相として検知するこ
とを特徴とする。
【0010】請求項5に係る地絡フィーダ検知方法は、
地絡発生時に生じるパルス状零相電流信号の第1波の極
性を各フィーダ毎に検出し、その極性が他のフィーダに
対して逆に現れるフィーダを地絡フィーダとして検知す
ることを特徴とする。
【0011】請求項6に係る地絡フィーダ検知方法は、
基本波の1/4周期以下の時間範囲について零相電圧と
零相電流の積により各フィーダ毎にエネルギーの流入流
出量を求め、地絡発生時にエネルギーが流入方向で最大
値をとるフィーダを地絡フィーダとして検知することを
特徴とする。
【0012】
【作用】まず図2に瞬時地絡事故の発生した前後におけ
る各信号の波形を示す。図中VA,VB,VCはそれぞ
れA相,B相,C相の相電圧信号、Voは零相電圧信号
である。またIo1〜Io4は第1〜第4の各フィーダ
における零相電流信号である。この例では時刻toにお
いて第2フィーダのB相に地絡が発生している。
【0013】このようにB相において正の半サイクルで
地絡した場合、零相電圧Voには正の電圧が発生する。
これに対しA相の電圧VAおよびC相の電圧VCは何れ
もVoの立ち上がりと同極性に電圧が発生する。請求項
1に係る地絡相検知方法では、地絡時に零相電圧信号に
生じるパルス状信号の第1波の極性と、同時に発生する
各相電圧信号の極性とがそれぞれ検出され、パルス状零
相電圧信号の極性に対し逆極性の関係にある相が地絡相
として検知される。図2の例ではVoの極性と逆極性で
あるB相が地絡相として検知される。
【0014】仮に図2に示した時刻toより若干速いタ
イミングでVAおよびVBがともに正の半サイクル中に
地絡が生じたなら、Voと逆極性の相はA相およびB相
として判定されるが、B相が位相0°〜90°の範囲で
地絡が生じているのに対し、A相についてはこの位相範
囲内にない。一般に地絡事故は0°〜90°または18
0°〜270°(殆どの場合45°〜90°または22
5°〜270°の範囲)において生じるため、上述の判
定によって単一の相を地絡相として検知することができ
る。請求項2に係る地絡相検知方法では、上述した零相
電圧信号と各相電圧信号の極性判定だけではなくパルス
状零相電圧信号が発生した時の各相電圧信号の位相をも
考慮するため単一の地絡相を検知することができる。
【0015】図2に示したようにVoの極性は地絡相の
正規に対する減少分が逆極性に生じる。したがって、地
絡事故発生前後の一定時間について各相電圧信号と零相
電圧信号の積和を求めれば事故相については<<0とな
る。一方、健全相についてはその位相との関係から正に
なるとは限らないが、地絡事故発生時の過渡的な現象だ
けを見れば健全相の電圧信号はVoと同極性側にふられ
るため、相電圧信号と零相電圧信号の積和は>0とな
る。請求項3に係る地絡相検知方法では、上述の演算を
行い最も負の大きな値となる相が地絡相として検知され
る。
【0016】図2に示したように地絡相の電圧信号は健
全相の信号に比較してその実効値が正規の実効値より必
ず小さくなり、また健全相は逆に大きくなる。請求項4
に係る地絡相検知方法では、一定時間範囲について各相
電圧信号の実効値が求められ、地絡発生時の実効値が最
も減少する相が地絡相として検知される。
【0017】さて、配電線の同一出口地点において同一
極性方向で全てを見た場合、あるフィーダで地絡が発生
したとすると、地絡地点に向かって全ての零相電流が流
れ込むため、健全フィーダと事故フィーダではその立ち
上がり時において逆極性となって現れる。請求項5に係
る地絡フィーダ検知方法では地絡発生時に生じるパルス
状零相電流信号の第1波の極性が各フィーダ毎に検出さ
れ、そのうち他のフィーダとは逆極性に現れるフィーダ
が地絡フィーダとして検知される。例えば図16に示す
配電線系統において第2フィーダF2に地絡が発生する
と、図2に示したように各フィーダに零相電流が流れ
る。図2の例ではIo1,Io3,Io4の立ち上がり
極性が負であるのに対し、Io2の立ち上がり極性は正
である。このことから第2フィーダを地絡フィーダとし
て検知することができる。
【0018】零相電圧と零相電流の積により各フィーダ
毎にエネルギーの流入流出量を求めるとき、地絡電流が
供給される側を負のエネルギーとすれば一つのフィーダ
のみ負となり、他のフィーダが正となる。また、他のフ
ィーダのエネルギーの和が事故フィーダのエネルギーに
近似するものと考えられる。したがって事故フィーダの
値は絶対値で最大値となる。請求項6に係る地絡フィー
ダ検知方法では基本波の1/4周期以下の時間範囲につ
いて零相電圧と零相電流の積により各フィーダ毎にエネ
ルギーの流入流出量が求められ、地絡発生時にエネルギ
ーが流入方法で最大値をとるフィーダが地絡フィーダと
して検知される。
【0019】
【実施例】この発明の実施例である地絡検知装置のブロ
ック図を図1に示す。図1においてサンプルホールド回
路1〜5はそれぞれ相電圧信号VA,VB,VC、零相
電圧信号Voおよび零相電流信号Ioをサンプルホール
ドする。マルチプレクサ6は選択信号に応じてサンプル
ホールド回路1〜5のうち1つ選択してA/Dコンバー
タ7へ出力する。A/Dコンバータ7はその電圧信号を
ディジタルデータに変換する。CPU8はROM9に予
め書き込まれているプログラムを実行して地絡検知のた
めの処理を行う。RAM10はその際各種演算のための
ワーキングエリアなどとして用いられる。操作パネル1
2は操作パネルインタフェース11を介して各種演算パ
ラメータの設定および地絡検知結果の表示を行う。プリ
ンタ14はプリンタインタフェース13を介して地絡事
故の検知結果などを記録し保存する。通信インタフェー
ス15は地絡検知結果などを通信回線または配電線を介
して他の監視装置へ伝送する。
【0020】次に図1に示したCPU8の処理手順をフ
ローチャートとして図7〜図15に示す。図7は地絡検
知装置全体の処理手順を示し、まずn100で後述する
各種演算パラメータを設定する。続いてn101で地絡
の発生有無を検知するための演算を行い、地絡が発生す
るまでそれを繰り返す(n102→n101・・・)。
地絡が発生すれば地絡相検知のための演算および地絡フ
ィーダ検知のための演算を行う(n103→n10
4)。ステップn101〜n104の処理をn回(n回
の地絡を検知するまで)繰り返し実効する。その後、検
知した地絡相および地絡フィーダを操作パネルのCRT
に表示するとともに、プリンタに記録する(n10
5)。そして必要であれば演算パラメータを再設定して
同様の処理を繰り返す(n106→n100→・・
・)。
【0021】図8は図7におけるステップn101の処
理手順を示すフローチャートである。以下図8に示す処
理を図3〜図6を参照しつつ説明する。
【0022】図8に示すステップn1では、すでにサン
プリングされて記憶されている零相電圧データVoを時
系列順に読み出すとともにその実効値を求める。この実
効値演算式は次の通りである。
【0023】
【数1】
【0024】ここでNは実効値を求める範囲のデータ数
であり、例えば基本波周波数の1周期を256点でサン
プリングする場合、Nは1/4周期に相当する64点と
する。数1の演算は1データ毎の移動演算により求め
る。
【0025】図8のステップn2では、求めたVoの実
効値が予め定めたしきい値を超えるか否かの判定を行
う。しきい値を超えなければ地絡が発生していないもの
と見なして1点分後のデータを含めた64点のVoデー
タについて再び実効値演算を行う(n2→n1)。もし
しきい値を超えればn3にて零相電圧信号Voについて
差分フィルタ演算を行う。これはVo信号に含まれてい
る定常的な基本波成分および直流分を取り除くための処
理であり、Voの各サンプリングデータに対して基本波
の1周期分前のデータをそれぞれ減算する。この演算は
次式で表される。
【0026】
【数2】 Vos (i)=Vo(i)−Vo(i−256) 図3は差分フィルタ演算の効果を示す図である。Voは
差分フィルタリング前の元の零相電圧信号、Vos は差
分フィルタリング後の零相電圧信号である。このように
して定常的な基本波成分および直流分が取り除かれて地
絡によるパルス状の信号のみを含む零相電圧信号が得ら
れる。
【0027】続いて図8に示すステップn4では差分フ
ィルタリング後の零相電圧信号から地絡の起動点を検出
する。具体的には前回のサンプリングデータに対する今
回のサンプリングデータの変化分が予め定めた値ΔVを
超える条件が2回連続するか否かによって判定する。例
えば図5に示すようにi番目のデータVos (i)と次
のサンプリングデータVos (i+1)の変化分がΔV
を超え、かつその次のサンプリングデータVos (i+
2)との変化分も同一方向にΔVを超えるときiのタイ
ミングを起動点として検出する。
【0028】続いて図8のステップn5では各相電圧信
号VA,VB,VCについてディジタルハイパスフィル
タ演算を行う。例えば次式の演算によってFIRディジ
タルハイパスフィルタリングを行う。
【0029】
【数3】
【0030】ここでa(Z)はカットオフ周波数が60
0Hzとなる値を用いる。VNはVA,VB,VCの何
れかに相当する。
【0031】また、上記ディジタルハイパスフィルタリ
ングはiを起動点とすればVNh (i−512)〜VN
h (i+256)の範囲、VNデータで見ればVN(i
−542)〜VN(i+256)の範囲で行う。
【0032】続いて図8のステップn6において、ハイ
パスフィルタリング後の各相電圧信号に対してさらに差
分フィルタリングを行う。これによってハイパスフィル
タリング後の各相電圧に僅かに含まれている基本波成分
を略完全に除去する。演算方
【0033】法は
【数2】と同様に基本波の1周期分前のデータに相当す
る256点前のデータとの差分を求める。このときの演
算範囲はiを起動点とすればVNs (i−256)〜V
s (i+256)の範囲、これをハイパスフィルタリ
ングされたデータで見ればVNh (i−512)〜VN
h (i+256)の範囲である。
【0034】図4は上記相電圧信号に対するディジタル
ハイパスフィルタリングと差分フィルタリングの効果を
示す図であり、ここでは例としてB相の相電圧VB、そ
のハイパスフィルタリング後のデータVBh およびさら
に差分フィルタリングを行ったデータVBh-s を示して
いる。このようにハイパスフィルタリングによって相電
圧信号に含まれるキック成分が抽出され、さらに差分フ
ィルタリングによって定常的な基本波成分が略完全に除
去される。
【0035】続いて図8のステップn7では、各相電圧
信号VA,VB,VCについてディジタルハイパスフィ
ルタリングおよび差分フィルタリングが行われたデータ
につ
【0036】いて実効値を求める。これは
【数1】と同様にして一定範囲について各データの二乗
和の平方根を求める。そのときの実効値演算範囲は先に
求めた起動点を基準にしてその起動点を含む前後の1/
4周期分とする。
【0037】以上述べたようにして、起動点候補を検出
し、その点における各相電圧の実効値を求める。そして
図7のn102では各相電圧信号にキック現象が生じて
いるか否か判定する。
【0038】図9は図7におけるステップn103の処
理手順を示す。まず地絡相の判定結果の曖昧さを表す値
Zに初期値0を代入し、地絡相判定結果の確からしさを
表すデータA,B,Cに初期値0を代入する(n1
0)。続いて請求項1または請求項2の地絡相検知方法
を適用して零相電圧信号と各相の電圧信号の立ち上がり
極性から地絡相を判定する(n11)。続いて請求項3
の地絡相検知方法を適用して、零相電圧信号と各相の電
圧信号との積和を求め、その極性から地絡相を判定する
(n12)。更に続いて請求項4に係る地絡相検知方法
を適用して各相電圧信号の実効値の低下率から地絡相を
判定する(n13)。ステップn11〜n13の各判定
処理において地絡相と見なした相には対応する変数A,
B,Cにそれぞれ+1をカウントする。n13までの処
理を実行した後、A=B=C=1でない限りカウント値
が最大である相を地絡相であると見なし、その判定結果
を出力する(n14→n15)。もし最初の判定結果で
A=B=C=1となった場合には曖昧さを表すデータを
Zをインクリメントするとともにn13の判定処理を再
度実行する。即ち各相電圧信号の実効値の低下率による
地絡相判定の重みを増して総合的な地絡相判定を行う。
【0039】次に図9に示した3種類の地絡相判定処理
の具体的手順を図11〜図13に示す。図11は図9に
おけるn11の処理手順を示す。まずVoの立ち上がり
極性を検出し、またVA,VB,VCの各立ち上がり極
性を検出し、Voの立ち上がり極性と逆極性の立ち上が
り極性を有する相を地絡相として+1カウントする。
【0040】例えばVoが+、VA,VB,VCがそれ
ぞれ+,+,−となる関係であればCに+1をカウント
する。また例えばVoが−でVA,VB,VCがそれぞ
れ+,−,+であればA,Cにそれぞれ+1をカウント
する。
【0041】図12は図9におけるn12の処理手順を
示す。まず起動点iからi+128までの1/2サイク
ルのデータについてVo(i)×VN(i)の積和を求
める。ここでVNはVA,VB,VCの何れかである。
この演算結果により一つの相について負となればその相
を+1カウントする。また二つ以上の相について負とな
ればZをインクリメントするとともに、演算値が最小で
ある相を+1カウントする。
【0042】図13は図9におけるn13の処理手順を
示す。まず図6に示すように相電圧信号について起動点
VN(i)を中心とした−1/2サイクル〜+1/2サ
イクルの実効値XN1を求め、その前の1サイクル分の
実効値XN0との比率(低下率)を求める。そして低下
率が最大である相に+1をカウントする。
【0043】次に地絡フィーダ判定の手順について述べ
る。図10は図7に示したステップn104の処理手順
を示し、まず地絡フィーダ判定結果の曖昧さを表すデー
タZに初期値0を代入し、また地絡の発生したフィーダ
の確からしさを表すデータF0〜F4(4系統のフィー
ダについて判定する場合)に初期値0を代入する(n2
0)。その後請求項5の地絡フィーダ検知方法を適用し
て各フィーダの零相電流信号の立ち上がり極性から地絡
フィーダを判定する(n21)。続いて請求項6の地絡
フィーダ検知方法を適用して各フィーダの地絡エネルギ
ー演算に基づいて地絡フィーダの判定を行う(n2
2)。F0〜F4のうちカウント値が2となるものがあ
れば、すなわちn21とn22の条件を何れも満足する
フィーダがあればそのフィーダを地絡フィーダと見なし
て、その判定結果を出力する(n23→n25)。もし
n21とn22による最初の判定でF0〜F4の何れも
2に達しなければ判定結果の曖昧さを表すデータZをイ
ンクリメントするとともに再びエネルギーの流入流出量
による判定を行い、その重みを増加させて総合的に地絡
フィーダを判定する(n23→n24→n22)。
【0044】図14は図10におけるn21の処理手順
を示す。まず後述する平均値演算のためのサンプル数の
初期値をNに代入する(n30)。次に、零相電流の立
ち上がり極性が+であるフィーダの数をカウントする変
数PPおよび零相電流信号の立ち上がり極性が−である
フィーダをカウントする変数NNにそれぞれ初期値0を
代入し、また判定すべきフィーダ番号xとして初期値1
を代入する(n31)。続いて各フィーダ毎に起動後の
数データ(例えば5回分のサンプリングデータ)につい
て零相電流信号の平均値Io′x(ここでxはフィーダ
番号)を求める(n32)。この演算結果が+であれば
PPをインクリメントし、そのフィーダ番号をJPに記
憶する(n32→n33)。もし演算結果が−であれば
NNをインクリメントするとともにそのフィーダ番号を
JNに記憶する(n33→n35)。続いて2〜4のフ
ィーダについても同様の処理を行う(n35→n36→
n37→n32・・・)。4つのフィーダについて零相
電流の立ち上がり演算を行った時点でPPが1、即ち零
相電流の立ち上がり極性が1つのフィーダのみ+であっ
たなら、そのフィーダ(JP)を地絡フィーダとして+
1カウントする(n38→n39)。もしNNが1、即
ち零相電流の立ち上がり極性が−であるフィーダが1つ
だけであればそのフィーダを地絡フィーダとして+1カ
ウントする(n40→n41)。もしPP=1でなく且
つNN=1でなければ平均値を求めるサンプル数Nを減
らして同様の処理を行う(n42→n43→n31・・
・)。
【0045】もしNが1となった時点でも地絡フィーダ
の判定ができなければZをインクリメントするとともに
処理を終了する(n44)。
【0046】図15は図10におけるステップn22の
処理を示す。まず起動点をiとしてi−127〜i+1
28の範囲について各フィーダ毎に地絡エネルギーを求
める。そしてその演算結果が1つのフィーダのみ負とな
ればそのフィーダを地絡フィーダとして+1カウントす
る。もし2つのフィーダについて演算結果が負となれば
Zをインクリメントするとともにそのうち演算結果が最
小値であるフィーダを+1カウントする。
【0047】以上のようにして3種類の検知方法によっ
て地絡相検知を行うとともに、総合的判断によってもっ
とも確度の高い相を地絡相をとして判定し、また2種類
の地絡フィーダ検知方法による総合的な判定により地絡
フィーダを判定する。
【0048】なお、各種検知方法による判定結果に予め
重みづけを行ってより確度の高い地絡相判定および地絡
フィーダ判定を行うようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】この発明によれば、瞬時地絡のように1
/4サイクル未満で地絡点が自己復帰するような場合で
あっても、その過渡現象を捕らえて地絡相および地絡フ
ィーダを確実に検知することができる。また、この発明
によれば地絡事故の立ち上がり時点から検知を行うた
め、瞬時地絡事故に限らず完全地絡事故についても適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
図1はこの発明の実施例である地絡検知装置のブロック
図、図2は地絡発生前後の各信号の波形図である。図3
は零相電圧信号の差分フィルタ演算後の波形図、図4は
相電圧信号とそのディジタルハイパスフィルタ演算後お
よび差分フィルタ演算後の波形図である。図5は起動点
を検出するための説明図である。図6は地絡相検知方法
の一つを説明するための波形図である。図7は図1に示
した地絡検知装置全体の処理手順を表すフローチャー
ト、図8、図9および図10は図7におけるステップn
101、n103およびn104の処理手順をそれぞれ
表すフローチャートである。図11、図12および図1
3は図9におけるステップn11,n12およびn13
の処理手順を表すフローチャートである。図14および
図15は図10におけるステップn21およびn22の
処理手順を表すフローチャートである。図16は配電線
の構成例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 正嗣 香川県高松市屋島西町2109番地8 株式会 社四国総合研究所内 (72)発明者 角田 孝典 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内 (72)発明者 大木 秀人 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地絡時に零相電圧信号に生じるパルス状
    信号の第1波の極性を検出し、上記パルス状信号発生時
    の各相電圧信号の極性を検出し、検出した相電圧信号の
    極性が上記パルス状信号の極性に対し逆極性の関係にあ
    る相を地絡相として検知する地絡相検知方法。
  2. 【請求項2】 地絡時に零相電圧信号に生じるパルス状
    信号の第1波の極性を検出し、上記パルス状信号発生時
    の各相電圧信号の極性を検出し、検出した相電圧信号の
    極性が上記パルス状信号の極性に対し逆極性の関係にあ
    り、且つ上記パルス状信号発生時が相電圧信号の0〜9
    0°または180°〜270°である相を地絡相として
    検知する地絡相検知方法。
  3. 【請求項3】 各相電圧信号と零相電圧信号の積を一定
    時間について移動加算し、最も負の大きな値となる相を
    地絡相として検知する地絡相検知方法。
  4. 【請求項4】 一定時間範囲について各相電圧信号の実
    効値を求め、地絡発生時の実効値が最も減少する相を地
    絡相として検知する地絡相検知方法。
  5. 【請求項5】 地絡発生時に生じるパルス状零相電流信
    号の第1波の極性を各フィーダ毎に検出し、その極性が
    他のフィーダに対して逆に現れるフィーダを地絡フィー
    ダとして検知する地絡フィーダ検知方法。
  6. 【請求項6】 基本波の1/4周期以下の時間範囲につ
    いて零相電圧と零相電流の積により各フィーダ毎にエネ
    ルギーの流入流出量を求め、地絡発生時にエネルギーが
    流入方向で最大値をとるフィーダを地絡フィーダとして
    検知する地絡フィーダ検知方法。
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