JPH0669361U - エンジンスタータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無駄な電力消費を無くし、かつ小形・軽量化
が可能なスタータを提供することを目的とする。 【構成】 バッテリ１を電源とする始動用電動機１１を
備えるエンジンスタータにおいて、上記バッテリ１と上
記始動用電動機１１との間に挿入されたスイッチング素
子２０を有し、始動スイッチ２の投入により上記スイッ
チング素子が所定パターン繰り返しでＯＮ／ＯＦＦ駆動
され、当該スイッチング素子は、上記始動スイッチの投
入より所定時間経過後はエンジン始動完了まで連続ＯＮ
駆動されることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジンスタータに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３はエンジンスタータの駆動回路を示したものある。同図において、１はバ ッテリ、２は始動スイッチ、３は主リレーのコイル、４は主リレーの接点、５は スイッチング素子、６は起動抵抗（電流制限用抵抗）、７は起動抵抗短絡用リレ ーのコイル、８は起動抵抗短絡用リレーのコイルの接点、９はオンタイマ、１０ はダイオーダ、１１は始動用電動機である。始動用電動機１１にはエンジン１２ が軸結されている。１３は他のバッテリ負荷である。

【０００３】 この構成において、始動スイッチ２を投入すると、主リレーのコイル３が付勢 されると同時にオンタイマ９が計時を開始する。主リレーのコイル３の付勢によ り接点４が閉じ、起動抵抗６を通してバッテリ１から始動用電動機１１へ給電が 開始され、始動用電動機１１は回転し始める。所定時間が経過するとオンタイマ ９が出力し、起動抵抗短絡用リレーのコイル７が付勢され、起動抵抗短絡用リレ ーのコイルの接点８が閉じ、起動抵抗６は短絡される。これにより、始動電動機 １１は再加速され、エンジン１２の始動が完了する。エンジン１２の始動が完了 すると始動スイッチ２を開く。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のものでは、始動用電動機１１への突入電流を抑制するのに起動抵抗 ６を用いているので、当該起動抵抗６による無駄な電力消費がある上、当該起動 抵抗６の異常加熱に耐えるために大きなヒート・マスを必要とし、小形・軽量化 が難しいという問題があった。

【０００５】 本考案はこの問題を解消するためになされたもので、無駄な電力消費を無くし 、かつ小形・軽量化が可能なエンジンスタータを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するため、 請求項１では、バッテリを電源とする始動用電動機を備えるエンジンスタータ において、 上記バッテリと上記始動用電動機との間に挿入されたスイッチング素子を有し 、始動スイッチの投入により上記スイッチング素子が所定パターン繰り返しでＯ Ｎ／ＯＦＦ駆動され、当該スイッチング素子は、上記始動スイッチの投入より所 定時間経過後はエンジン始動完了まで連続ＯＮ駆動される構成とした。

【０００７】 請求項２では、エンジン始動完了は、連続ＯＮ駆動後、電動機電流が所定レベ ル以下になったことにより検出することを特徴とする。

【０００８】

【作用】

本考案では、スイッチング素子のＯＮ／ＯＦＦ駆動により電動機への突入電流 を抑制する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の１実施例を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１において、２０は電力用のスイッチング素子、２１はこのスイッチング素 子のドライバ、２２は比較器、２３は所定パターンのパルスを発振する発振器、 ２４はオンタイマ、２５は指令器、２６は電流センサ、２７は比較器、２８はア ンド素子、２９は停止用スイッチである。

【００１１】 この構成において、始動スイッチ２を投入すると、指令器２５がスタート指令 を発振器２３およびフルオンタイマ２４へ出力するので、発振器２３は所定パタ ーンの矩形波パルス列を発振し、フルオンタイマ２４は計時を開始する。ドライ バ２１は比較器２２を通し、発振器２３の上記矩形波パルス列を受け、図２に示 すように、スイッチング素子２０をＯＮ／ＯＦＦ駆動する。これにより、始動電 動機１１には始動電動機１１のインダクタンス分で平滑された電流（図３に示す ）が流れる。オンタイマ２４の設定時間が経過すると（図２の（Ｂ）、（Ｃ）） おける時間ｔ₁ ）オンタイマ２４Ｔが連続信号であるオン信号を出力するので、 スイッチング素子２０は連続ＯＮ状態となる。

【００１２】 エンジン１２が着火し、エンジン１２の回転速度が上昇するに伴い、始動用電 動機３への流入電流が低下するので、この流入電流が電流設定値Ｉｓ以下に低下 すると、比較器２７の出力が〔Ｈ〕となり、アンド素子２８はオンタイマ２４が 出力中であることを条件として、指令器２５へ始動完了信号を送出し、これによ り、指令器２５は上記スタート指令の送出を停止する。

【００１３】 このように、本実施例では、始動スイッチ２の投入後、オンタイマ２４の設定 時間が経過するまでは、スイッチング素子２０により、始動用電動機１１への印 加電圧を断続させて、突入電流を抑制するので、起動抵抗６を用いる場合のよう な無駄な電力消費は無く、また、前記した異常発熱も無い。

【００１４】 この印加電圧の断続による突入電流の抑制は、スイッチング素子２０のＯＮ／ ＯＦＦパターン（ＯＮ期間、ＯＮ／ＯＦＦ周期等）を時間経過とともに変えるこ とにより所望のものに容易に変更することができる。

【００１５】 本実施例では、スイッチング素子２０が、図３の主リレーの接点４、起動抵抗 ６の役目をするので、当該接点４や起動抵抗短絡用リレーのコイルの接点８等が 不要になる利点があり、その面からの信頼性も向上する利点がある。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は以上説明した通り、始動用電動機の始動時、当該電動機への印加電圧 をスイッチング素子により断続して印加するようにし、電流制限抵抗を用いない ので、従来の無駄な電力消費を無くし、小形・軽量化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す回路図である。

【図２】上記実施例におけるスイッチング素子の動作、
始動用電動機の電動機電流波形を示すタイムチャートで
ある。

【図３】従来のエンジンスタータを示す回路図である。

【符号の説明】

１ バッテリ ２ 始動スイッチ １１ 始動用電動機 １２ エンジン ２０ スイッチング素子 ２１ ドライバ ２２、２７ 比較器 ２３ 発振器 ２４ オンタイマ ２５ 指令器

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バッテリを電源とする始動用電動機を備
   えるエンジンスタータにおいて、 上記バッテリと上記始動用電動機との間に挿入されたス
   イッチング素子を有し、始動スイッチの投入により上記
   スイッチング素子が所定パターン繰り返しでＯＮ／ＯＦ
   Ｆ駆動され、当該スイッチング素子は、上記始動スイッ
   チの投入より所定時間経過後はエンジン始動完了まで連
   続ＯＮ駆動されることを特徴とするエンジンスタータ。
2. 【請求項２】 エンジン始動完了は、連続ＯＮ駆動後、
   電動機電流が所定レベル以下になったことにより検出す
   ることを特徴とする請求項１記載のエンジンスタータ。