JPH0668122B2 - フレーク状磁性金属紛末の製造方法 - Google Patents
フレーク状磁性金属紛末の製造方法Info
- Publication number
- JPH0668122B2 JPH0668122B2 JP63010866A JP1086688A JPH0668122B2 JP H0668122 B2 JPH0668122 B2 JP H0668122B2 JP 63010866 A JP63010866 A JP 63010866A JP 1086688 A JP1086688 A JP 1086688A JP H0668122 B2 JPH0668122 B2 JP H0668122B2
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- JP
- Japan
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- powder
- crushing
- shaped magnetic
- metal powder
- magnetic metal
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- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁性合金粉末の製造方法に関し,特にNi-Fe系
の磁性金属粉末をフレーク状に粉砕する方法に関するも
のである。
の磁性金属粉末をフレーク状に粉砕する方法に関するも
のである。
実公昭58-50495号公報には,磁気カードの磁気記録再生
用の磁性膜を保護する低保磁力の軟磁性材料からなる保
護膜を形成する塗布粉末として,Fe-Si-Al系合金のフレ
ーク状の粉末を用いるこにより,保護膜の性能及び信頼
性の向上を計ることが開示されている。その場合,フレ
ーク状の磁性粉末は,磁性合金をロール及びボールミル
により湿式粉砕して得ている。
用の磁性膜を保護する低保磁力の軟磁性材料からなる保
護膜を形成する塗布粉末として,Fe-Si-Al系合金のフレ
ーク状の粉末を用いるこにより,保護膜の性能及び信頼
性の向上を計ることが開示されている。その場合,フレ
ーク状の磁性粉末は,磁性合金をロール及びボールミル
により湿式粉砕して得ている。
ところで上記実公昭58-50495号公報に記載されるよう
に,磁性粉末をロール及びボールミルにより湿式粉砕す
る方法では,フレーク状の粉末を得ることはできるが,
粉砕に約700時間と長時間を要し,また粉砕中に粉末が
酸化する不都合もあるため,工業的に大量生産するには
適さないと言える。
に,磁性粉末をロール及びボールミルにより湿式粉砕す
る方法では,フレーク状の粉末を得ることはできるが,
粉砕に約700時間と長時間を要し,また粉砕中に粉末が
酸化する不都合もあるため,工業的に大量生産するには
適さないと言える。
また,粉砕する原料がFe-Si-Al系合金のように硬くても
ろいものでなく,比較的軟かく,延性を持つFe-Ni系合
金なので,ボールミルのようにボールの自重による衝撃
力とずり応力のみでは充分に粉砕しきれないと言える。
ろいものでなく,比較的軟かく,延性を持つFe-Ni系合
金なので,ボールミルのようにボールの自重による衝撃
力とずり応力のみでは充分に粉砕しきれないと言える。
従って本発明の課題は,Fe-Ni系のフレーク状の磁性金
属粉末を,工業的な規模で大量的に短時間で製造するこ
とのできる方法を提供することにある。
属粉末を,工業的な規模で大量的に短時間で製造するこ
とのできる方法を提供することにある。
本発明によれば,重量百分率でNi40〜60%残部Feから
なる組成を有し,溶湯粉化法及び機械的粉砕法のいずれ
か一方により作成された高透磁率金属磁性材料粉末を,
内部に回転羽根を備えかつ所定量の小鋼球を装入した粉
砕槽中に,温度が15℃以下に維持されて有機溶剤に混入
して入れこのスラリーをバイパス路を介して循環させな
がら上記回転羽根を回転して上記金属磁性粉末を粉砕
し,粉末の短軸と長軸の比が1:2以上のフレーク状粉
末とすることを特徴とするフレーク状磁性金属粉末の製
造方法が得られる。
なる組成を有し,溶湯粉化法及び機械的粉砕法のいずれ
か一方により作成された高透磁率金属磁性材料粉末を,
内部に回転羽根を備えかつ所定量の小鋼球を装入した粉
砕槽中に,温度が15℃以下に維持されて有機溶剤に混入
して入れこのスラリーをバイパス路を介して循環させな
がら上記回転羽根を回転して上記金属磁性粉末を粉砕
し,粉末の短軸と長軸の比が1:2以上のフレーク状粉
末とすることを特徴とするフレーク状磁性金属粉末の製
造方法が得られる。
この方法によれば,回転羽根の回転時に回転羽根と小鋼
球および小鋼球間の強力なせん断力により磁性粉末は20
時間程度の短時間でフレーク状にされ,ほとんど酸化も
発生しない。
球および小鋼球間の強力なせん断力により磁性粉末は20
時間程度の短時間でフレーク状にされ,ほとんど酸化も
発生しない。
以下に本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
る。
Ni-Fe系合金を溶湯粉化法(いわゆるアトマイズ処理)
により粉砕して長径45μm以下の比較的球形をした粒子
が90%以上の粒度分布をもつ粒子粉末を得る。この粉末
を第1図に示す粉砕機で粉砕する。
により粉砕して長径45μm以下の比較的球形をした粒子
が90%以上の粒度分布をもつ粒子粉末を得る。この粉末
を第1図に示す粉砕機で粉砕する。
この粉砕機は内部に回転羽根1を有する粉砕槽2を含
む。粉砕槽2の壁部中には冷却水通路3が形成されてい
る。この冷却水通路3は,冷却水配管4に接続され,内
部にポンプ5で冷却水を供給されて粉砕槽2内を冷却で
きるようになっている。また,粉砕槽2の底部近傍と上
部近傍とを,中間部にポンプ6を有するバイパス路7で
接続し,粉砕槽2中のスラリーをバイパス路7を介して
循環させることが可能になっている。
む。粉砕槽2の壁部中には冷却水通路3が形成されてい
る。この冷却水通路3は,冷却水配管4に接続され,内
部にポンプ5で冷却水を供給されて粉砕槽2内を冷却で
きるようになっている。また,粉砕槽2の底部近傍と上
部近傍とを,中間部にポンプ6を有するバイパス路7で
接続し,粉砕槽2中のスラリーをバイパス路7を介して
循環させることが可能になっている。
粉砕槽2中には所定量の小鋼球が装入されている。この
粉砕槽2中に,粉砕すべき粉末を有機溶剤,例えばトル
エンに分散させて入れる。そしてポンプ5,6を動作さ
せながら回転羽根1を回転させ,粉末の粉砕を行なう。
粉砕槽2中に,粉砕すべき粉末を有機溶剤,例えばトル
エンに分散させて入れる。そしてポンプ5,6を動作さ
せながら回転羽根1を回転させ,粉末の粉砕を行なう。
実施例 粉砕槽の容量が100,50%NiFe粉末20kgをトルエン36k
gに分散させたものを,小鋼球200kgと一緒に粉砕槽中に
入れて粉砕した。
gに分散させたものを,小鋼球200kgと一緒に粉砕槽中に
入れて粉砕した。
粉末のフレーク状態の評価として,粉砕させた粉末を結
合剤及び溶剤に分散させて基板上に塗布したものを振動
型磁力計を用いてB−Hカーブを測定し,角形比Br/Bs
を求める。(ここで,Brは残留磁束密度,Bsは飽和磁束
密度である。)粉砕された粉末がフレーク状でないと,
角形比は0.2以下であり,短軸と長軸の比が1:2以上
のフレーク状であれば,角形比は0.22以上となる。
合剤及び溶剤に分散させて基板上に塗布したものを振動
型磁力計を用いてB−Hカーブを測定し,角形比Br/Bs
を求める。(ここで,Brは残留磁束密度,Bsは飽和磁束
密度である。)粉砕された粉末がフレーク状でないと,
角形比は0.2以下であり,短軸と長軸の比が1:2以上
のフレーク状であれば,角形比は0.22以上となる。
粉砕粉末がフレーク状になるには,粉砕時間が必要であ
り,第2図に,角形比と粉砕時間との関係を示す。
り,第2図に,角形比と粉砕時間との関係を示す。
粉砕時間が12時間以下では完全なるフレーク状態にはな
らず,ある程度の厚みをもった平たい粒子であるが,12
時間を超えたあたりから,粒子はフレーク状になり,20
時間以上になると短軸と長軸の比が1:2以上のフレー
ク状粒子となる。
らず,ある程度の厚みをもった平たい粒子であるが,12
時間を超えたあたりから,粒子はフレーク状になり,20
時間以上になると短軸と長軸の比が1:2以上のフレー
ク状粒子となる。
粉砕時間は,合金粉末の保磁力Hcおよび粉砕中の温度に
も影響するが,第3図にこれらの関係を示す。粉砕中の
トルエンの温度を冷却水の循環により,10℃,15℃,20
℃に保ち,粉砕時間と保磁力を求めた。この結果,冷却
温度15℃以下かつ,粉砕時間24時間以下で,保磁力Hcが
25Oe以下となる。
も影響するが,第3図にこれらの関係を示す。粉砕中の
トルエンの温度を冷却水の循環により,10℃,15℃,20
℃に保ち,粉砕時間と保磁力を求めた。この結果,冷却
温度15℃以下かつ,粉砕時間24時間以下で,保磁力Hcが
25Oe以下となる。
なお重量百分率でNi40〜60%残部Feの高透磁率金属磁性
粉末であれば,上記に例示した組成(即ち,50%NiFe粉
末)に限ることなく実施でき,かつ同等な効果を奏す
る。
粉末であれば,上記に例示した組成(即ち,50%NiFe粉
末)に限ることなく実施でき,かつ同等な効果を奏す
る。
以上述べたごとく本発明によれば,短時間に工業的規模
で,酸化の恐れもほとんどないといった利点をもつ,フ
レーク状NiFe合金粉末の提供が可能となった。
で,酸化の恐れもほとんどないといった利点をもつ,フ
レーク状NiFe合金粉末の提供が可能となった。
第1図は本発明の実施に用いる粉砕機の構成を示す断面
概略図,第2図は粉砕時間と角形比の関係を示す図,第
3図は冷却温度の違いによる粉砕時間と保磁力との関係
を示す図である。 1…回転羽根,2…粉砕槽,3…冷却水通路,4…冷却
水配管,5…ポンプ,6…ポンプ,7…バイパス路。
概略図,第2図は粉砕時間と角形比の関係を示す図,第
3図は冷却温度の違いによる粉砕時間と保磁力との関係
を示す図である。 1…回転羽根,2…粉砕槽,3…冷却水通路,4…冷却
水配管,5…ポンプ,6…ポンプ,7…バイパス路。
Claims (1)
- 【請求項1】重量百分率でNi40〜60%,残部Feからな
る組成を有し,溶融粉化法および機械的粉砕法のいずれ
か一方により作成された高透磁率金属磁性材料粉末を,
内部に回転羽根を備えかつ所定量の小鋼球を装入した粉
砕槽中に,温度が15℃以下に維持されている有機溶剤に
混入して入れ,このスラリーをバイパス路を介して循環
させながら上記回転羽根を回転して上記金属磁性材料粉
末を粉砕し,粉末の短軸と長軸の比が1:2以上のフレ
ーク状粉末とすることを特徴とするフレーク状磁性金属
粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63010866A JPH0668122B2 (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | フレーク状磁性金属紛末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63010866A JPH0668122B2 (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | フレーク状磁性金属紛末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01188606A JPH01188606A (ja) | 1989-07-27 |
JPH0668122B2 true JPH0668122B2 (ja) | 1994-08-31 |
Family
ID=11762272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63010866A Expired - Lifetime JPH0668122B2 (ja) | 1988-01-22 | 1988-01-22 | フレーク状磁性金属紛末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0668122B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101505210B1 (ko) * | 2007-04-13 | 2015-03-23 | 스미토모 오사카 세멘토 가부시키가이샤 | 니켈-철-아연 합금 나노입자 |
-
1988
- 1988-01-22 JP JP63010866A patent/JPH0668122B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101505210B1 (ko) * | 2007-04-13 | 2015-03-23 | 스미토모 오사카 세멘토 가부시키가이샤 | 니켈-철-아연 합금 나노입자 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01188606A (ja) | 1989-07-27 |
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Legal Events
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