JPH0668042U - パノラマアダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルムの露光画面内にキズが付くのを防止
するとともに、専用工具を用いることなくパノラマアダ
プタをワンタッチで装着できるようにする。 【構成】 カメラ１のアパーチャー６内に挿入される
上，下枠１１Ａ，１１Ｂとアパーチヤー部材に密接され
る左，右枠１１Ｃ，１１Ｄとで矩形枠状体のアダプタ本
体１１を形成する。上，下枠１１Ａ，１１Ｂにカメラの
アパーチャーの上下端面に圧接するばね性のある曲げ板
片１３を設け、アダプタ本体１１の四隅部裏面に突起部
１４をそれぞれ設け、この突起部１４によりフィルムを
保持し、アダプタ本体１１の裏面にフィルムが接触しな
いようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は３５ｍｍ一眼レフカメラでパノラマ写真を撮影する際用いられるパノ ラマアダプタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一眼レフカメラでパノラマ写真を撮影する場合、パノラマアダプタをカ メラ内に装着していた。パノラマアダプタは、金属板の折り曲げ加工等によって 矩形枠状体に形成されることにより、上，下枠と、左，右枠とを備え、左，右枠 を専用工具等を用いてカメラのフィルム走行面（以後アパーチャー面という）を 形成するアパーチャー部材とシャッター幕との間に位置させることによって露光 画面内のフィルムにキズが付くのを防止していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記したようにパノラマ写真を撮影する場合、従来は露光画面内のフィルムの キズ防止のためパノラマアダプタの左，右枠をアパーチャー部材とシャッター幕 との間に位置させるようにしているため、パノラマアダプタの着脱時には専用工 具を必要とし、そのためパノラマアダプタの着脱操作が面倒であるという問題が あった。

【０００４】 したがって、本考案は上記したような従来の問題点に鑑みてなされたもので、 その目的とするところは、露光画面内のフィルムにキズが付くのを確実に防止す ることができ、また専用工具を用いることなくアダプタをワンタッチで着脱する ことができるようにしたパノラマアダプタを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、カメラのアパーチャー内に挿入される上， 下枠およびカメラのアパーチヤー部に密接される左，右枠とで矩形枠状体のアダ プタ本体を形成し、前記上，下枠にカメラのアパーチャーの上下端面に密接する ばね性のある曲げ板片を設け、アダプタ本体の四隅部裏面に突起部をそれぞれ設 けたものである。

【０００６】

【作用】

本考案において、アダプタ本体はカメラのアパーチヤー面に着脱自在に密接固 定される。突起部はフィルムがパノラマアダプタの裏面に当たらないようにする 。したがって、露光面内のフィルムにキズが生じない。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。 図１は本考案によるパノラマアダプタの一実施例を示す斜視図、図２は同アダ プタが装着されたカメラ内の後蓋を開いた状態の背面図である。これらの図にお いて、１は一眼レフカメラ、２は３５ｍｍフィルムを収納するパトローネ（図示 せず）が装填されるパトローネ室、３はファインダ、４はフィルム巻き上げ室、 ５はアパーチヤー部材、６はアパーチャー、７，８はアパーチヤー６の上下にそ れぞれ設けられた内側レールおよび外側レール、９はアパーチャ６に表面に着脱 自在に取り付けられたパノラマアダプタである。

【０００８】 前記パノラマアダプタ９は、金属板の折り曲げ加工等によって形成されるもの で、中央に左右方向に長い矩形の露光窓１０が開設された横長枠状体からなるア ダプタ本体１１を備えている。アダプタ本体１１は、上下に対向する一対の上， 下枠１１Ａ，１１Ｂと、左右に対向する一対の左，右枠１１Ｃ，１１Ｄとからな り、上，下枠１１Ａ，１１Ｂが左，右枠１１Ｃ，１１Ｄより前方に位置して前記 アパーチャー６内に挿入位置され、左，右枠１１Ｃ，１１Ｄの前面（カメラ前方 側）がアパーチャー部材５の表面に密接されるようになっている。このため、上 ，下枠１１Ａ，１１Ｂと左，右枠１１Ｃ，１１Ｄとの接続部には段差１２が設け られている。上枠１１Ａの上縁および下枠１１Ｂの下縁には後方側に９０°以下 の適宜角度をもって折り曲げ形成されたばね性を有する曲げ板片１３がそれぞれ 設けられており、これらの曲げ板片１３は前記上，下枠１１Ａ，１１Ｂが前記ア パーチャー６内に挿入されると、アパーチャー６の上下端面に圧接され、パノラ マアダプタ９をアパーチャー６に着脱自在に固定する。前記左，右枠１１Ｃ，１ １Ｄは、アパーチャー部材５の表面に密接されるもので、四隅部裏面（カメラの 裏蓋側面）に突起部１４がそれぞれ突設されている。突起部１４は円形、矩形等 適宜形状とされ、前記内側レール７の高さより低く設定されている。また、左， 右枠１１Ｃ，１１Ｄの中央部１１Ｃ−１，１１Ｄ−１は、その両側部に逃げ部１ ６がそれぞれ形成されることにより前記突起部１４が形成されている両端部１１ Ｃ−２，１１Ｄ−２より幅が狭く設定されている。このため、左，右枠１１Ｃ， １１Ｄは正面視「Ｉ」字型を呈している。

【０００９】 このように構成されたパノラマアダプタ９をカメラ１内に装着する際には、カ メラ１の裏蓋を開き、アダプタ本体１１を手で摘んでカメラ１のアパーチャー面 ５に設置する。このとき、上，下枠１１Ａ，１１Ｂはアパーチャー６内に挿入さ れ、左，右枠１１Ｃ，１１Ｄはアパーチヤー部材５の表面に密接され、ばね性の ある曲げ板片１３がアパーチャー６の上下端面に圧接することで、パノラマアダ プタ９をカメラ１にアパーチヤー６に着脱可能に固定する。そして、パトローネ をパトローネ室２に装填して裏蓋を閉じると、フィルムが突起部１４と裏蓋に設 けられている圧板とによって保持される。 このように突起部１４を設け、この突起部１４によりフィルムを保持しアダプ タ本体１１から離間させているので、フィルムの巻き上げ、巻き戻し時にフィル ムが左，右枠１１Ｃ，１１Ｄの１１Ｃ−１，１１Ｄ−１や上，下枠１１Ａ，１１ Ｂに当たらず、露光画面内のフィルムのキズの発生を防止することができる。 また、パノラマアダプタ９をアパーチヤー６にはめ込みによって着脱自在に固 定しているので、パノラマアダプタ９の取り付け、取り外し作業も簡単かつ容易 である。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案に係るパノラマアダプタによれば、カメラのアパー チャーに着脱自在に密接される矩形枠状体からなるアダプタ本体の四隅部裏面に 突起部をそれぞれ設け、この突起部とカメラの圧板とでフィルムを保持するよう に構成したので、フィルムがパノラマアダプタの裏面に接触せず、露光画面内の フィルムのキズの発生を確実に防止することができる。 また、パノラマアダプタの取り付けもアパーチャーにはめ込むだけでよいため 、専用の工具を必要とせず、ワンタッチで簡単かつ容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るパノラマアダプタの一実施例を示
す外観斜視図である。

【図２】同アダプタをカメラ内に装着した状態を示す裏
蓋を取り除いた状態の背面図である。

【符号の説明】

１ カメラ ２ パトローネ室 ３ ファインダ ４ フィルム巻き上げ室 ５ アパーチヤー部材 ６ アパーチャー ７ 内側レール ８ 外側レール ９ パノラマアダプタ １１ アダプタ本体 １０ 露光窓 １１Ａ，１１Ｂ 上，下枠 １１Ｃ，１１Ｄ 左，右枠 １３ 曲げ板片 １４ 突起部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラのアパーチャー内に挿入される
   上，下枠およびカメラのアパーチヤー部に密接される
   左，右枠とで矩形枠状体のアダプタ本体を形成し、前記
   上，下枠にカメラのアパーチャーの上下端面に密接する
   ばね性のある曲げ板片を設け、アダプタ本体の四隅部裏
   面に突起部をそれぞれ設けたことを特徴とするパノラマ
   アダプタ。