JPH0666509U - ヘアーブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液状体を予め頭髪等に塗布することなく、ブ
ラッシングするのみで均一に塗布することができ、か
つ、携帯にも便利なヘアーブラシを提供する。 【構成】 多数のブリッスル１…と該ブリッスル１…を
相互に平行に保持する連結保持部２とから成るブリッス
ル形成部３と、該ブリッスル形成部３の基端部に一体形
成される把持部と、を備える。多数のブリッスル１…の
内の一部乃至全体を、液状体を含浸させた多孔質体にて
形成する。液状体として、枝毛防止剤、白髪染剤、整髪
料、養毛剤、育毛剤等を使用する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はヘアーブラシに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、枝毛防止剤、白髪染剤、整髪料等の液状体を頭髪に塗布する場合、ある いは、養毛剤や育毛剤等の液状体を頭皮に付ける場合等に於ては、それらの液状 体を頭髪や頭皮に直接又はスプレーにて塗布し、その後、一般的なヘアーブラシ を用いてブラッシングし、液状体の塗布量を均一化していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような塗布方法では、液状体を収納した容器とヘアーブラシと の２つの道具が必要なため、持ち運びに不便であった。

【０００４】 また、塗布とブラッシングとの２工程が必要であるため面倒であり、かつ、液 状態の塗布量を均一化させるために何度もブラッシングする必要があり、時間が かかる問題もあった。

【０００５】 さらには、誤って頭髪等の一部に液状体を大量に塗布してしまうこともあり、 塗布の際に注意を要した。

【０００６】 また、一般的なヘアーブラシの代わりに人の手で液状体を均一化させることも 考えられるが、液状体の種類によっては、手を洗っても汚れが容易に落ちないと いう問題があった。

【０００７】 そこで、本考案は、上述の問題を解決して、液状体を予め頭髪等に塗布するこ となく、ブラッシングするのみで液状体を均一に塗布することができ、かつ、携 帯にも便利なヘアーブラシを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために本考案に係るヘアーブラシは、多数のブリッスル の内の一部乃至全体を、液状体を含浸させた多孔質体にて形成したものである。

【０００９】 また、本考案に係るヘアーブラシは、多数のブリッスルの内の一部乃至全体を 、液状体を含浸させた多孔質体から成る芯部材と、その芯部材の先端部が露出す るように該芯部材を包囲する補強用円筒状突部と、にて形成したものである。

【００１０】 さらに、本考案に係るヘアーブラシは、多数のブリッスルの内の一部乃至全体 を、液状体を含浸させた多孔質体から成る円筒状部材と、該円筒状部材の筒内に 挿通されると共に該円筒状部材の先端からさらに先端が突出する補強用芯部材と 、にて形成したものである。

【００１１】

【作用】

本考案のヘアーブラシを用いてブラッシングするのみで、枝毛防止剤、白髪染 剤、整髪料、養毛剤、育毛剤、紫外線カット剤、つや出し剤、消臭液等の液状体 を頭髪や頭皮に均一に塗布できる。

【００１２】 従って、液状体を収納した容器が不要となる。また、手を汚さずに使用できる 。

【００１３】 また、液状体を含浸させた多孔質体から成る芯部材を補強用円筒状突部にて包 囲したものでは、芯部材の先端部のみが頭皮に接触するため、液状体として育毛 剤や養毛剤を使用する場合に最適となる。

【００１４】 さらに、多孔質体から成る円筒状部材に補強用芯部材を挿通したものでは、補 強用芯部材により円筒状部材が頭皮に接触するのを防止できる。従って、頭皮に 液状体が付着することはなく、傷や湿疹等がある場合でも安心して使用できる。

【００１５】

【実施例】

以下、実施例を示す図面に基づき本考案を詳説する。

【００１６】 図１は本考案に係るヘアーブラシの一実施例を示し、このヘアーブラシは、多 数のブリッスル１…と該ブリッスル１…を相互に平行に保持する連結保持部２と から成るブリッスル形成部３と、該ブリッスル形成部３の基端部に一体形成され る把持部４と、を備えている。

【００１７】 しかして、多数のブリッスル１…の内の全体（乃至一部）を、液状体を含浸さ せた多孔質体にて形成する。

【００１８】 ここで、液状体とは、特に頭髪や頭皮に塗布して使用する液状のものをいい、 例えば、枝毛防止剤や白髪染剤、又は、ヘアーリキッド等の整髪料、あるいは、 養毛剤や育毛剤、コーティング剤、消臭剤等があげられる。

【００１９】 また、多孔質体とは、相互に連通する無数の微小孔や微小空隙等を有する部材 をいい、例えば、焼結樹脂が使用可能である。この焼結樹脂によれば、ブリッス ルとして使用できる程度の強度及び剛性を確保できる。

【００２０】 なお、多孔質体の材質としては、ブリッスルとして使用できる程度の強度及び 剛性を有するものであれば、上記焼結樹脂以外にも使用可能である。

【００２１】 図２に示すように、ブリッスル１…はロッド状に形成され、その基端部はブリ ッスル形成部３の連結保持部２の一面側に埋め込み状に固着される。

【００２２】 また、ブリッスル形成部３の連結保持部２は、中空状に形成され、かつ、その 中空部内には、ブリッスル１…と同様の液状体を含浸させた多孔質体から成る液 状体含浸体５が内装される。

【００２３】 この液状体含浸体５には、多数の盲孔６…が形成され、夫々の盲孔６…にブリ ッスル１…の基端部が嵌入されている。なお、盲孔６…を貫孔とするも自由であ る。

【００２４】 しかして、このヘアーブラシにて頭髪をブラッシングすれば、ブリッスル１… に摺接する頭髪や頭皮に液状体が塗布される。

【００２５】 これにより、頭髪に液状体を均一に塗布でき、かつ、液状体の塗り過ぎを防止 し得る。さらに、液状体が手に付着するのも防止できる。

【００２６】 また、ブリッスル１…の基端部は、含浸体５の盲孔部６…に嵌入されているた め、含浸体５内の液状体はブリッスル１…へと毛細管現象で浸透する。このため 、長期間の使用が可能となる。

【００２７】 なお、このヘアーブラシは、ユーザーが枝毛防止剤、白髪染剤、整髪料、育毛 剤、紫外線カット剤、つや出し剤、消臭液等の各種の液状体を必要に応じて自由 に選択できるように、液状体の種類別に分けて販売される。

【００２８】 また、この実施例では、全てのブリッスル１…が液状体を含浸させた多孔質体 にて形成されているが、これを全本数の内の一部のみ（例えば長手方向に１列又 は２列のみ）とし、他のブリッスルを連結保持部２に一体形成した一般的なブリ ッスルとするも自由である。

【００２９】 次に、図３は、ブリッスル１の変形例を示し、このブリッスル１は、液状体を 含浸させた多孔質体から成る芯部材７と、その芯部材７の先端部が露出するよう に該芯部材７を包囲する補強用円筒状突部８と、にて形成される。

【００３０】 補強用円筒状突部８は、連結保持部２の一面側に一体形成される。なお、この 連結保持部２及び円筒状突部８の材質は一般的な樹脂とされる。

【００３１】 また、芯部材７の先端部は、補強用円筒状突部８の先端から小寸法Ｓ₁ だけ突 出する。

【００３２】 なお、この小寸法Ｓ₁ を零として、芯部材７の先端面を補強用円筒状突部８の 先端面と面一状に露出させるも自由である。

【００３３】 また、このブリッスル１の芯部材７をなす多孔質体としては、多孔性の樹脂で あるポアフロン（住友電気工業製）、スポンジ、不織布、繊維等の剛性乃至強度 が小なるものをも使用できる。さらには、焼結樹脂等の多孔質樹脂等も使用可能 である。

【００３４】 なお、ポアフロンとしては、例えば、材質が四弗化エチレン樹脂とされた気孔 率60％〜90％程度のものを使用するのが望ましい。特に、気孔率を75％〜85％と するのが望ましい。

【００３５】 また、液状体としては、枝毛防止効果のある高分子シリコーン｛例えば品名Ｘ −２１−７６３２（信越化学製）｝を使用するのが良い。

【００３６】 さらに、この高分子シリコーンに、紫外線カット剤、つや出し剤、消臭液、毛 染剤等を付加した液状体を使用するも望ましい。

【００３７】 そして、上記ポアフロンの上述の気孔率のものに、これ等の液状体を含浸した 液状体含浸樹脂体は、例えば、１年〜１年半の長期間にわたって、使用時にわず かずつしみ出して、効果的に髪に付着させることができる。特に、高分子シリコ ーンをベースとした上記液状体は、無乾燥状態を長期間維持できて好都合である 。

【００３８】 なお、液状体として、上記高分子シリコーン以外にも、枝毛防止剤、白髪染剤 、ヘアーリキッド等の整髪料、あるいは、養毛剤や育毛剤等を使用するも自由で ある。

【００３９】 しかして、このブリッスル１…を有するヘアーブラシを使用すれば、芯部材７ は、その先端のみが頭皮に接触し、頭髪には殆ど接触しない。このため、液状体 は、頭皮にのみ塗布されることとなる。

【００４０】 従って、頭皮に塗布する液状体（例えば育毛剤や養毛剤）を使用する場合に最 適である。また、芯部材７は、補強用円筒状突部８にて補強されるため、先端部 の剛性が増加し、頭皮のマッサージ効果も得られる。

【００４１】 次に、図４は、ブリッスル１の他の変形例を示し、このブリッスル１は、液状 体を含浸させた多孔質体から成る円筒状部材９と、該円筒状部材９の筒内に挿通 される補強用芯部材10と、にて形成したものである。

【００４２】 補強用芯部材10は、一般的な樹脂から成り、円筒状部材９の先端からさらに先 端が小寸法Ｓ₂ だけ突出する。

【００４３】 しかして、このブリッスル１…を有するヘアーブラシを使用すれば、円筒状部 材９は頭髪に摺接して液状体が頭髪に均一に塗布される。

【００４４】 また、補強用芯部材10の先端部により、円筒状部材９は頭皮には接触せず液状 体が頭皮に付着するのを防止できる。

【００４５】 従って、特に頭髪に塗布するための液状体（例えば白髪染剤、枝毛防止剤、整 髪料等）を使用する場合に最適となる。また、頭に傷や湿疹等がある場合でも安 心して使用できるという利点がある。

【００４６】 次に、図５は、本考案のヘアーブラシの他の実施例を示し、このヘアーブラシ は、ブリッスル形成部３の連結保持部２の幅寸法Ｗが小寸に設定され、かつ、ブ リッスル１…は長手方向に２列として並設される。

【００４７】 このように構成することにより、ヘアーブラシ全体をコンパクトとすることが でき、携帯用として最適となる。

【００４８】 また、ブリッスル１…は、図６の（イ）に示すように、液状体を含浸させた多 孔質体にて形成される。

【００４９】 なお、図６の（ロ）に示す如く、液状体を含浸させた多孔質体から成る芯部材 ７と、その芯部材７の先端部が露出するように該芯部材７を包囲する補強用円筒 状突部８と、にてブリッスル１…を形成するも好ましい。

【００５０】 また、図６の（ハ）（ハ）′に示す如く、液状体を含浸させた多孔質体から成 る円筒状部材９と、該円筒状部材９の筒内に挿通される補強用芯部材10と、にて ブリッスル１…を形成するも望ましい。なお、この場合、（ハ）′に示す如く、 補強用芯部材10…の下端部は、ヘアーブラシの長手方向に相互に連続状として一 体成型される。

【００５１】 なお、このヘアーブラシのブリッスル形成部３には、ブリッスル１…全体を包 囲するカバー部材（図示省略）を着脱自在に取付けるも好ましい。そのようにす れば、ハンドバッグ等に入れて携帯する場合にバッグ内面や他の物品等を汚すお それがなくなる。

【００５２】

【考案の効果】

本考案は、上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。

【００５３】 請求項１記載のヘアーブラシによれば、整髪時に、同時に、整髪剤，白髪染剤 ，枝毛防止剤等の液状体を頭髪に能率よくかつ均一に塗布できる。

【００５４】 また、液状体の塗り過ぎを防止でき、長期間に渡って適量が滲み出るようにし 得る。さらに、液状体が手に付着するのを防止できる。

【００５５】 請求項２記載のヘアーブラシによれば、育毛剤や養毛剤等の頭皮に塗布する液 状体を使用する場合に、その液状体が頭髪に無駄に塗布されるのを防止でき、頭 皮に効率よく塗布し得る。また、芯部材７は、補強用円筒状突部８にて補強され るため、先端部の剛性が増加し、頭皮のマッサージ効果も得られる。

【００５６】 請求項３記載のヘアーブラシによれば、白髪染剤、枝毛防止剤、整髪料等の頭 髪に塗布する液状体が頭皮に無駄に付着するのを防止でき、頭髪に効率良く塗布 し得る。また、頭に傷や湿疹等がある場合でも安心して使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】要部拡大断面図である。

【図３】変形例を示す要部拡大断面図である。

【図４】他の変形例を示す要部拡大断面図である。

【図５】他の実施例を示す斜視図である。

【図６】要部拡大断面図である。

【符号の説明】

１ ブリッスル ７ 芯部材 ８ 補強用円筒状突部 ９ 円筒状部材 10 補強用芯部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数のブリッスル１…の内の一部乃至全
   体を、液状体を含浸させた多孔質体にて形成したことを
   特徴とするヘアーブラシ。
2. 【請求項２】 多数のブリッスル１…の内の一部乃至全
   体を、液状体を含浸させた多孔質体から成る芯部材７
   と、その芯部材７の先端部が露出するように該芯部材７
   を包囲する補強用円筒状突部８と、にて形成したことを
   特徴とするヘアーブラシ。
3. 【請求項３】 多数のブリッスル１…の内の一部乃至全
   体を、液状体を含浸させた多孔質体から成る円筒状部材
   ９と、該円筒状部材９の筒内に挿通されると共に該円筒
   状部材９の先端からさらに先端が突出する補強用芯部材
   10と、にて形成したことを特徴とするヘアーブラシ。