JPH0665665U - 外ねじ式仕切弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】長さの異なる２種類のヨークを用意することな
く、単一寸法のヨークで、高さの異なる仕切弁に対応し
得る仕切弁構造を提供することを目的とする。 【構成】弁箱と、この弁箱内に流入する流体の量を調節
する弁体と、この弁体に固着された弁棒と、前記弁箱の
上部を密閉する蓋体と、この弁箱の蓋体の上部に固着さ
れるヨークと、このヨークの上部側において前記弁棒に
螺着され、回動により当該弁棒を上下動させる駆動源装
置とを備え、前記弁箱の蓋体の上部とヨークとの間に、
ヨークの高さを可変とする介在部片を挿着して構成し、
特に、前記介在部片は、相互に噛み合う複数の歯を有す
る２つの部材、又は、内側にねじを螺設した外筒と外側
にねじを螺設した内筒とを相互に螺合させた２つの部材
の組合せ体からなり、相互の歯の噛み合せ位置により、
又は、相互のねじの螺合位置により、その高さを調節可
能として構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、下水道等に用いられる外ねじ式仕切弁に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、外ねじ式仕切弁は、JIS B 2062に規定される「水道用仕切弁」を基本と し、これに準拠した外ねじ式として製造されている。

【０００３】 従来の外ねじ式仕切弁の構造を図面について説明すると、図５に示すように、 弁箱１と、この弁箱１内に流入する流体の量を調節する弁体２と、この弁体２に 固着された弁棒３と、前記弁箱１の上部を密閉する蓋体４と、この弁箱の蓋体４ の上部に固着されるヨーク５と、このヨーク５の上部側において前記弁棒３に螺 着される駆動源装置６としてのハンドル車とを備え、この駆動源装置６の回動に より、前記弁棒３を上下動させ、弁の開度を調節するものである。

【０００４】 上記した外ねじ式仕切弁には、需要者の要望に応じて開度計や上・下限リミッ トスイッチが装備されるが、これらのオプション部品を装着するには、仕切弁の 全高を高くする、つまりヨークの高さを高くする必要がある。近年、 JISのほか にJWWAの規格が多く制定され、特にJWWA B− 122「水道用ダクタイル鋳鉄仕切弁 」では、外ねじ式についても規定がなされ、仕切弁の最大高さを規制している。 前記オプション部品を装着する場合は、この最大高さを守ることが困難となるこ とから、従来はヨーク５を長さＬを異ならせて２種類用意し、オプションの有無 に応じて規格品（標準装備）と規格外（オプション装備）の２本立てとするか、 すべて高さの高いヨークを用いる手段により対応してきた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

現場施工の際に、このように長さの異なる２種類のヨークを用意することは面 倒であり、また、すべて高さの高いヨークを用いることも材料費の無駄となり、 かつ、スペースの有効利用を計る上で損失であった。 本考案は、従来の外ねじ式仕切弁が有するこのような問題点を解決し、単一寸 法のヨークで、高さの異なる仕切弁に対応し得る仕切弁構造を提供することを目 的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる目的を達成するための具体的手段として、弁箱と、この弁箱 内に流入する流体の量を調節する弁体と、この弁体に固着された弁棒と、前記弁 箱の上部を密閉する蓋体と、この弁箱の蓋体の上部に固着されるヨークと、この ヨークの上部側において前記弁棒に螺着され、回動により当該弁棒を上下動させ る駆動源装置とを備え、前記弁箱の蓋体の上部とヨークとの間に、ヨークの高さ を可変とする介在部片を挿着したことを特徴とする外ねじ式仕切弁を提案するも のであり、特に、前記介在部片は、相互に噛み合う複数の歯を有する２つの部材 、又は、内側にねじを螺設した外筒と外側にねじを螺設した内筒とを相互に螺合 させた２つの部材の組合せ体からなり、相互の歯の噛み合せ位置により、又は、 相互のねじの螺合位置により、その高さを調節可能として構成したものである。

【０００７】

【作用】

弁箱の蓋体の上部とヨークとの間に挿着した介在部片は、オプション装備の高 さ必要増加分を補い、また、高さを調節可能とする介在部片とした場合は、多様 なオプション装備に対応し得る。

【０００８】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１は、本考案に係る外 ねじ式仕切弁の正面断面図、図２は、同じく側面断面図、図３は、介在部片の斜 視図、図４の（ａ），（ｂ），（ｃ）は、介在部片の他の実施態様を示す断面図 である。

【０００９】 図１および図２に示すように、外ねじ式仕切弁は、弁箱１と、この弁箱１内に 流入する流体の量を調節する弁体２と、この弁体２に固着された弁棒３と、前記 弁箱１の上部を密閉する蓋体４と、この弁箱の蓋体４の上部に固着されるヨーク ５と、このヨーク５の上部側において前記弁棒３に螺着される駆動源装置６とし てのハンドル車とを備え、この駆動源装置６の回動により、前記弁棒３を上下動 させ、弁の開度を調節するものである。駆動源装置６は、ハンドル車に代えて、 図示しない電動機による電動式としてもよい。

【００１０】 さて、弁箱の蓋体４の上部とヨーク５との間には、左右の位置で、図３に拡大 して示すような介在部片Ｓを挿着し、蓋体４とヨーク５との間において、一体に ボルト７により固着している。これにより、介在部片Ｓの高さｈだけ、ヨーク５ の高さを高くすることが可能である。

【００１１】 一方、図４の（ａ），（ｂ），（ｃ）は、介在部片の他の実施態様を示す断面 図で、同図の（ａ）は、断面長凹字状で内側に複数の三角歯１０ａ，１０ｂ，１ ０ｃおよび１０ｄ，１０ｅ，１０ｆを有する２つの部材１０、１０′を、図の紙 面を貫く方向に摺接させて、相互の歯を噛み合せて介在部片Ｓ₁ を構成したもの で、相互の歯の噛み合せ位置により、その高さを調節可能とし、介在部片Ｓ₁ の 高さｈ₁ を得て、蓋体４とヨーク５との間において、一体にボルト７により固着 している。

【００１２】 同図の（ｂ）は、断面長凹字状で内側に複数の四角歯１１ａ，１１ｂ，１１ｃ ，１１ｄおよび１１ｅ，１１ｆ，１１ｇ，１１ｈを有する２つの部材１１、１１ ′を、図の紙面を貫く方向に摺接させて、相互の歯を噛み合せて介在部片Ｓ₂ を 構成したもので、相互の歯の噛み合せ位置により、その高さを調節可能とし、介 在部片Ｓ₂ の高さｈ₂ を得たものである。

【００１３】 同図の（ｃ）は、内側にねじ１２ａを螺設した外筒１２と、外側にねじ１２ｂ を螺設した内筒１２′とを相互に螺合させた２つの部材１２、１２′で介在部片 Ｓ₃ 構成したもので、相互のねじの螺合位置により、その高さを調節可能とし、 介在部片Ｓ₃ の高さｈ₃ を得たものである。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、弁箱の蓋体の上部とヨークとの間に、ヨークの高さを可変と する介在部片を挿着する構造としたので、オプション装備の高さ必要増加分は、 この介在部片の高さで補うことができ、現場施工に際しては、ヨークとして高さ の低い規格品（標準装備）のみを用意すれば足りる。したがって、従来のように 長さの異なる２種類のヨークを用意する必要はなく、単一寸法のヨークで、高さ の異なる仕切弁に対応し得る。また、介在部片を２つの部材の組合せ体で構成し その高さを調整可能としたものでは、ヨークの高さをさらに微調整することが可 能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る外ねじ式仕切弁の正面断面図であ
る。

【図２】図１の側面断面図である。

【図３】介在部片の斜視図である。

【図４】（ａ），（ｂ），（ｃ）は、介在部片の他の実
施態様を示す断面図である。

【図５】従来の外ねじ式仕切弁の一部切欠斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 弁箱 ２ 弁体 ３ 弁棒 ４ 蓋体 ５ ヨーク ６ 駆動源装置 ７ ボルト Ｓ 介在部片

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弁箱と、この弁箱内に流入する流体の量
   を調節する弁体と、この弁体に固着された弁棒と、前記
   弁箱の上部を密閉する蓋体と、この弁箱の蓋体の上部に
   固着されるヨークと、このヨークの上部側において前記
   弁棒に螺着され、回動により当該弁棒を上下動させる駆
   動源装置とを備え、前記弁箱の蓋体の上部とヨークとの
   間に、ヨークの高さを可変とする介在部片を挿着したこ
   とを特徴とする外ねじ式仕切弁。
2. 【請求項２】 前記介在部片は、相互に噛み合う複数の
   歯を有する２つの部材の組合せ体からなり、相互の歯の
   噛み合せ位置により、その高さを調節可能とした請求項
   １に記載の外ねじ式仕切弁。
3. 【請求項３】 前記介在部片は、内側にねじを螺設した
   外筒と、外側にねじを螺設した内筒とを相互に螺合させ
   た２つの部材の組合せ体からなり、相互のねじの螺合位
   置により、その高さを調節可能とした請求項１に記載の
   外ねじ式仕切弁。