JPH0665524A - 熱交換器用アルミニウムフィン用材 - Google Patents

熱交換器用アルミニウムフィン用材

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JPH0665524A
JPH0665524A JP24121792A JP24121792A JPH0665524A JP H0665524 A JPH0665524 A JP H0665524A JP 24121792 A JP24121792 A JP 24121792A JP 24121792 A JP24121792 A JP 24121792A JP H0665524 A JPH0665524 A JP H0665524A
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美智男 小林
Masahiro Kurata
正裕 倉田
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延義 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱交換器用アルミニウムフィン材に耐食性を
付与すると共にそれ自身はアルミニウム素材との密着
性、親水性塗料との密着性がよく、これら塗膜を焼きつ
けたプレコートフィン材の二次加工において揮発性潤滑
油を用いたときにおいてもフィン材の変形に追随できる
下地処理用組成物。 【構成】 分子量5000〜50000の架橋性を有す
る基材樹脂100重量部に対し、アミノプラスト樹脂1
0〜30重量部及び平均分子量400〜2000の非架
橋性のアクリル樹脂またはエポキシ樹脂からなる軟化剤
1〜50重量部を配合した組成物、該組成物を塗布した
アルミニウムフィン素材及び該アルミニウムフィン素材
の表面に親水性樹脂塗料を塗布したプレコートアルミニ
ウムフィン材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、業務用、家庭用エアコ
ンのコンデンサー、エバポレーター等に用いる熱交換器
あるいは自動車用ラジエータ等の熱交換器に用いられる
アルミニウムもしくはアルミニウム合金(以下アルミニ
ウムまたはアルミニウム合金を単にアルミニウムとい
う。)熱交換器フィン用材に関し、特に親水性樹脂塗膜
を焼きつけた後においてもアルミニウム板材との密着
性、親水性塗膜との密着性が良く、かつアルミニウム板
材の加工に良く追随できる耐食性に優れた下地処理用組
成物、それを塗布したアルミニウムフィン用素材、及び
更に親水性樹脂塗料を焼き付け塗装したプレコートアル
ミニウムフィン材に関する。
【0002】
【従来の技術】熱交換器用フィン材としては、軽量でか
つ加工性、熱伝導性に優れたアルミニウムが従来から広
く用いられている。
【0003】近年、ルームエアコンのコンパクト化、省
エネルギーに対する要求から伝熱効率を更に高める工夫
がなされ、ルーバーを立ち起こしたり、フィンとフィン
の距離を短くする等を行うようになった。
【0004】このため、フィン上に水が凝縮したときは
水滴がフィン間にブリッジを形成し、そのため通風抵抗
が増加したり、この水滴が通風と共振を起こして騒音を
発生する、さらには凝縮水によるフィン材が腐食し、腐
食生成物の水酸化アルミニウム粉末(白粉)が飛散する
ことが知られている。
【0005】腐食防止の対策として、フィン表面に耐食
性皮膜を設けること、例えばアルミニウムの公知の表面
処理剤であるクロメート処理剤、チタンあるいはジルコ
ニウム化合物によるノンクロメート処理剤、アクリル樹
脂等の有機系塗布剤などが使用されている。しかしなが
ら、これらは撥水性であるため、凝縮水はフィン上に半
球状に付着したり、フィン間にブリッジ状に存在するこ
とを促進することになり、一層空気の流れを妨げ、通風
抵抗を増大させてしまい熱交換効率が低下させることに
なった。
【0006】そこで近年では、撥水性処理を行った後、
更に親水性を有するような皮膜を設ける処理がなされて
いる。例えば1:クロメート処理−水ガラス処理(特開
昭50−38645)、2:ベーマイト処理−水ガラス
処理(特開昭62−50477)、3:疎水性有機樹脂
−親水性有機樹脂(特開昭62−105629)等の提
案がなされている。
【0007】一方、このような除食処理剤、親水性処理
剤などの処理剤をプレコートしたアルミニウムフィン材
は、熱交換器に組み込まれる際にプレス加工、絞り加
工、しごき加工等の二次成形加工を受けることになる。
【0008】この二次成形加工においては環境汚染防
止、オゾン層の破壊防止のため有機溶剤による脱脂工程
のいらない揮発性潤滑油を用いるケースが増えて来てい
る。
【0009】しかし、この揮発性潤滑油は粘度が極めて
低く、また揮発性であるため成形加工時に発生する熱や
自然の揮発などのため潤滑油が揮発し、これらのため二
次成形加工時においてせっかく塗装した防食性親水性の
塗膜に傷をつけたり、塗膜の剥離、座屈、カラー飛びな
どの問題が生じ易い問題があった。
【0010】この二次成形加工性の向上をはかるため親
水性塗料中にワックス等を添加し、潤滑性ある成膜を形
成する方法やあるいは表面に設けた親水性塗膜上に更に
潤滑性物質を塗布して潤滑性を向上させようとする提案
もある。
【0011】しかしながら、これらの方法では二次成形
加工性は確かに改良されるものの、親水性塗膜中に、あ
るいは親水性塗膜の上に更に疎水性物質を存在させるた
め、熱交換器用アルミニウムフィン材に要求されている
表面親水性が大きく低下するだけでなく、それぞれの皮
膜(塗膜)間の密着性、アルミニウム材と防食性塗膜と
の密着性、さらには耐食性も低下が避けられないという
問題が発生することになる。
【0012】ワックス系潤滑剤の代りにシリカ等の無機
系物質を潤滑剤として使用した提案(特開昭61−60
766)もあるが、これらはある程度の親水性があって
前記の問題は回避できるとしても熱交換器のクロスフィ
ンに使用すると、軽微ながらシリカ特有の臭気(セメン
ト臭)を有していて不快感があること、特に大きな問題
としては高価な成形金型の摩耗を大きく推進するという
別の問題を抱えている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明はコンデンサ
ー、ラジエーター、エバポレーター等の熱交換器に用い
られるアルミニウムフィンの防食性に優れ、かつアルミ
ニウムとの密着性、親水性樹脂塗料との密着性等が良
く、かつ揮発性潤滑油を用いた二次成形加工時において
も見かけ上この潤滑油の潤滑性を授けると共に加工によ
る塗膜の傷の発生、剥離、座屈、カラー飛びなどのない
下地処理用組成物の開発、該下地処理用組成物をコート
したアルミニウムフィン素材並びに親水性樹脂塗料を焼
き付け塗装したプレコートアルミニウムフィン材の開発
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子量500
0〜50000の架橋性を有するアクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂またはこれらの共重合体あるいはこれらの混合物か
らなる基材樹脂100重量部に対し、メラミン樹脂、尿
素樹脂またはフェノール樹脂からなる硬化剤10〜30
重量部及び平均分子量が400以上かつ2000以下の
非架橋性アクリル樹脂及び/または非架橋性エポキシ樹
脂からなる軟化剤1〜50重量部を配合した熱交換器用
アルミニウムフィン下地処理用組成物、アルミニウムま
たはアルミニウム合金の板材を上記の下地処理用組成物
にて塗装した熱交換器用アルミニウムフィン素材及び上
記の熱交換器用アルミニウムフィン素材の表面に親水性
樹脂塗料を塗布、焼き付けした熱交換器用アルミニウム
フィン材を開発することにより上記の目的をほぼ達成し
た。
【0015】本発明の下地処理用組成物の基材樹脂とし
ては、分子量が5000〜50000であって、架橋性
のあるアクリル酸、メタアクリル酸、それらのエステル
等の誘導体の重合体あるいは共重合体などのアクリル樹
脂、エポキシ樹脂またはエポキシエステル樹脂等のエポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂あるいはこれらの共重合体の水性または有機溶媒
系溶液またはエマルジョンを使用できる。
【0016】これらの基材樹脂は、目的に応じ各種顔
料、中和剤(有機酸)、溶剤(親水性、疎水性)、分散
剤、消泡剤、レベリング剤などの各種添加剤を含んだも
のであっても良い。
【0017】分子量が5000より低いときは耐水性、
耐摩耗性、成形性が低下すると共に、耐食性が大きく劣
化して下地処理用として使用できない。
【0018】一方、分子量が50000を越えると分子
量の増大により柔軟性が低下するため、成形性が低下
し、耐食性も低下するので好ましくない。
【0019】硬化剤としてはメラミン樹脂、尿素樹脂ま
たはフェノール樹脂などを用いる。この硬化剤は基材樹
脂100重量部に対し、10〜30重量部配合する。こ
の配合量が10重量部に満たない量であるときは下地処
理皮膜の硬度が不足するし、また30重量部を越えて配
合すると該皮膜が硬くなりすぎて柔軟性を欠くため避け
ることが必要である。
【0020】硬化剤は該皮膜の耐薬品性、耐水性、耐候
性などの性能の向上に役立つものである。
【0021】この基材樹脂と硬化剤の2成分からなる組
成物から得られる皮膜は、耐水性、耐摩耗性などの性能
は一応満足できるが柔軟性が若干不足し、揮発性潤滑油
での成形は困難である。
【0022】本発明においては上記2成分に加え、更に
平均分子量400〜2000の非架橋性アクリル樹脂及
び/または非架橋性エポキシ樹脂からなる軟化剤を基材
樹脂100重量部に対し1〜50重量部配合した下地処
理用組成物とする。
【0023】この軟化剤は該組成物中にあって皮膜に耐
食性、耐溶剤性、皮膜密着性への悪影響がなく、該組成
物皮膜に柔軟性を付与すると共に、耐水性、耐摩耗性を
そのまま維持する作用を有する。
【0024】この平均分子量が400未満では皮膜中で
容易に界面と移動し易く、皮膜剥離の原因となる。
【0025】また平均分子量が2000を越えると、基
材樹脂の架橋が妨害されるようで組成物皮膜の耐水性、
耐摩耗性が低下する。
【0026】この軟化剤の配合量が基材樹脂100重量
部に対し、1重量部未満では軟化剤の効果が発現しな
い。また50重量部を越えた配合量では組成物の硬化を
妨害するようになる。
【0027】本発明の対象となるアルミニウム板材の材
質としては、熱交換器に用いられるアルミニウムフィン
材すべてを用いられる。例えばJIS 1100,10
50等の純アルミニウム板あるいは目的に応じて種々の
合金元素を含有するアルミニウム合金板の何れを用いて
も良く、またその形状はシート及びコイルの何れでも良
い。
【0028】この発明の熱交換器用プレコートフィン用
素材を製造するにあたっては、上記のアルミニウム薄板
を脱脂、水洗、乾燥により表面を清掃した後、耐食性を
有する有機樹脂を塗装し、焼き付け処理により硬化させ
皮膜を形成させる。
【0029】次いで上記下地処理用組成物を厚さ0.2
〜約5μm程度、好ましくは0.5〜約2μmの皮膜と
なるように塗装する。0.2μm未満では耐食性が著し
く劣化し、使用に耐えない。一方、約5μm以上厚く塗
装しても耐食性は飽和しており、向上せず、逆に熱交換
器の伝熱性の低下、成形性の劣化などの問題が出るのみ
である。
【0030】この下地処理用組成物は塗装し、乾燥後、
親水性皮膜塗装前に焼きつけることが好ましい。焼き付
け条件としては、樹脂の種類、配合、塗装量などにより
変わるため一概には言えないが、一般論として150〜
320℃、5〜120秒の範囲である。
【0031】150℃未満(時間が5〜120秒の範
囲)、5秒未満(150〜320℃の範囲)では硬化不
足となり、この硬化不足は塗料の組成の調整では改善で
きない。
【0032】このようにして得られたアルミニウムフィ
ン素材は、次に親水性樹脂塗料を塗布、焼きつけてプレ
コートアルミニウムフィン材とする。
【0033】親水性樹脂塗料としては公知の塗料で良
く、例えばその基材樹脂として、セルロース誘導体、ア
クリル酸(ポリアクリル酸)またはその誘導体、メタク
リル酸またはその誘導体、ポリアミドまたはその誘導
体、ポリビニルアルコールまたはその誘導体等、または
これらの共重合体または混合物等の水溶性樹脂、あるい
はこれら親水性樹脂エマルジョン等であって良い。
【0034】これらの基材樹脂に通常の配合物を加えた
塗料は、塗膜厚さとして0.1〜10μm、好ましくは
0.2〜3μm程度を塗装した後焼きつける。
【0035】焼き付け温度、焼き付け時間等の条件は用
いた親水性樹脂に合わせ適宜選択すれば良い。一般的に
は熱可塑性樹脂で数十℃〜100数十℃、10数秒〜1
0数分、熱硬化性樹脂で100数十℃〜300℃程度、
数秒〜数分焼きつければ良い。
【0036】
【作用】プレコートアルミニウムフィン材の成形加工に
おいては、塗装した皮膜が柔らかく耐摩耗性が低いと、
成形中に金型により皮膜がアルミニウム表面から削り取
られてしまい、耐食性低下を招く。また、皮膜の柔軟性
が乏しい場合はアルミニウムの変形に皮膜が追従でき
ず、クラック(皮膜が切れる。)が生じ、これも耐食性
の低下を招く。
【0037】従って揮発性潤滑油での成形では皮膜にあ
る程度の耐摩耗性と柔軟性を持たせるようにすることが
重要である。
【0038】一般的に皮膜の耐摩耗性は皮膜の硬さで決
まり、特に本発明の下地処理用組成物においては、樹脂
の架橋密度に支配される。架橋密度は焼き付け温度、焼
き付け時間にもよるが、添加する硬化剤(架橋剤)量に
より変わる。
【0039】従って硬化剤が少ないと架橋数が少なく、
耐摩耗性の低い皮膜となる。またこのような皮膜では皮
膜樹脂の分子量が小さいままなので、耐溶剤性も劣る。
硬化剤が多すぎると架橋数は増加し、耐摩耗性、耐溶剤
性は高くなるが、柔軟性が失われるために、成形不良
(皮膜クラック)となる。
【0040】この相反する性質を満足する用に硬化剤量
を制御することは硬化剤量に対する皮膜の性質の変化が
大きいため、難しい。
【0041】本発明はこれを適当量の硬化剤と適当量の
非架橋性の軟化剤を併用することにより基材樹脂の架橋
−高分子化による耐摩耗性、耐溶剤性の向上と同時に、
非架橋性の軟化剤が高分子化した基材樹脂間に分散して
不必要な架橋を抑制し、自身も柔軟性を備えているので
比較的容易に皮膜に柔軟性を与えることによるものと推
定している。
【0042】この結果、この下地処理用組成物皮膜はア
ルミニウムフィン素材及びプレコートアルミニウムフィ
ン材に対して、耐食性、耐摩耗性のある皮膜を与えるだ
けでなく、揮発性潤滑油のごとき潤滑性の低い潤滑油を
使用した成形加工においても塗膜の剥離、座屈、カラー
飛びのない塗膜を形成できるものと思う。
【0043】
【実施例】実施例において得られた塗膜の特性の評価は
下記のとおり行った。 a)成形性評価 揮発性潤滑油 商品名:ダフニーパンチオイルAF−2
A 出光興産を使用し、実機フィンプレスにて成形。 ○ 良好 △ 不良 カラー内面に傷発生、皮膜剥離発生 × 不可 座屈、カラー飛び発生
【0044】b)耐食性評価 塩水噴霧試験で試験時間1000時間にて評価。 ○ 良好 全腐食面積0.25%以下 △ やや不良 〃 0.25〜2.5% × 不良 〃 2.5%以上
【0045】c)親水性評価 水接触角にて評価 ○ 良好 20度以下 △ やや不良 20〜30度 × 不良 30度以上
【0046】(実施例1)厚さ0.115mm、幅25
0mmのJIS3003相当のアルミニウム合金圧延板
コイルについて、脱脂処理後水洗、乾燥を行った。分子
量20000の水溶性のポリアクリル酸を基材樹脂と
し、この100重量部に対し硬化剤としてメラミン樹脂
を20重量部添加し、更に軟化剤として平均分子量40
0〜2000の非架橋性のエポキシ樹脂を30重量部添
加した下地処理用組成物をロールコート法にて塗装し、
250℃で20秒焼き付けし、1.0μmの皮膜を形成
させた。結果を表1に示す。
【0047】(比較例1)実施例1と同様の処理を行っ
たアルミニウム板コイルに、分子量20000の水溶性
アクリル樹脂を基材樹脂とし、この100重量部に対し
硬化剤としてメラミン樹脂を20重量部添加し、更に軟
化剤として平均分子量400未満のものと2000を越
えるものの非架橋性エポキシ樹脂を30重量部添加した
下地処理用組成物をロールコート方法にて塗装し、25
0℃で20秒焼き付けし、1.0μmの皮膜を得た。得
られた皮膜に対し、揮発性潤滑油を使用した場合の成形
性と耐食性(SST:1000h)を評価した。結果を
表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】(実施例2)厚さ0.115mm、幅25
0mmのJIS3003相当のアルミニウム合金圧延板
コイルについて、脱脂処理後、水洗、乾燥を行った。分
子量20000の水溶性のポリアクリル酸を基材樹脂と
し、この100重量部に対し硬化剤としてメラミン樹脂
を20重量部添加し、更に軟化剤として分子量1000
の非架橋性エポキシ樹脂を1.0〜50重量部添加した
下地処理用組成物を前記アルミニウム板コイルにロール
コート方法にて塗装し、250℃で20秒焼き付けし、
1.0μmの皮膜を形成した。
【0050】(比較例2)実施例2と同じく分子量20
000の水溶性のポリアクリル酸を基材樹脂とし、この
100重量部に対し硬化剤としてメラミン樹脂を20重
量部添加し、更に分子量1000の非架橋性エポキシ樹
脂を1.0未満及び50重量部を越えて添加した下地処
理用組成物とした。これを前記アルミニウム板コイルに
ロールコート方法にて塗装し、250℃で20秒焼き付
けし、1.0μmの皮膜を得た。
【0051】
【表2】
【0052】(実施例3)実施例1と同じ処理をしたア
ルミニウム板コイルに分子量5000〜50000の水
溶性のポリアクリル酸を基材樹脂とし、この100重量
部に硬化剤としてメラミン樹脂を20重量部、軟化剤と
して分子量1000の非架橋性エポキシ樹脂を30重量
部添加した下地処理用組成物をロールコート方法にて塗
装し、250℃で20秒焼き付けし、1.0μmの皮膜
を形成した。
【0053】(比較例3)分子量5000未満のものと
50000を越える水溶性のポリアクリル酸を基材樹脂
とし、この100重量部に対しメラミン樹脂を20重量
部、分子量1000の非架橋性のエポキシ樹脂を30重
量部添加した下地処理用組成物をロールコート方法にて
塗装した以外は実施例3と同じ操作を行った。
【0054】
【表3】
【0055】(実施例4)分子量20000の水溶性の
ポリアクリル酸を基材樹脂とし、この100重量部に対
しメラミン樹脂を20重量部、分子量1000の非架橋
性のエポキシ樹脂を30重量部添加して下地処理用組成
物とした。これを実施例1のアルミニウム板コイルにロ
ールコート方法にて塗装し250℃で20秒焼き付け
し、0.2〜5.0μmの皮膜を得た。結果を表4に示
す。
【0056】(比較例4)皮膜厚みを0.2μm未満及
び5μmを越える厚みとした以外は実施例4と同じアル
ミニウム板コイル及び下地処理用組成物を用い、同じ条
件で焼きつけた。結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】(実施例5)実施例1の前処理したアルミ
ニウム板コイルに分子量20000の水溶性のポリアク
リル酸基材樹脂とし、この100重量部にラミン樹脂を
20重量部、分子量1000の非架橋性エポキシ樹脂を
30重量部添加して下地処理用組成物とし、これをロー
ルコート方法にて塗装し、250℃で20秒焼き付け
し、0.5〜1.5μmの皮膜を得た。
【0059】その上に水溶性セルロール樹脂をロールコ
ート方法にて塗装し、230℃で20秒焼き付けし、
0.4μmと0.8μmの皮膜を得た。結果を表5に示
す。
【0060】
【表5】
【0061】
【発明の効果】本発明は熱交換器に用いるプレコートア
ルミニウムフィン材に適用した際に、アルミニウムまた
はアルミニウム合金板材との密着性が良く、防食性に優
れた熱交換器用アルミニウムフィン下地処理用組成物を
開発した。この下地処理剤を塗布、焼き付けした塗膜
は、該塗膜上に親水性樹脂を焼きつけた後においてもア
ルミニウム板材との密着性、親水性樹脂塗膜との密着性
に優れ、これら下地処理及び親水性樹脂の両塗膜を焼き
つけたプレコートアルミニウムフィン材の塗膜は、その
加工に際して潤滑性の不十分な揮発性潤滑油を用いても
板材の変形に良く追随できるため、塗膜の剥離、クラッ
ク、座屈などの問題を大幅に改善し、塗膜の破損による
防食性の低下を防止できると共に、フィンとフィンの距
離が短い熱交換器においても水滴のブリッジによる通風
抵抗の増加、水滴の共振による騒音の発生やアルミニウ
ム板材の腐食による白粉の飛散を防止できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161/28 PHK 8215−4J 163/00 PKC 8830−4J 167/02 PLB 8933−4J 177/00 PLS 9286−4J

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量5000〜50000の架橋性を
    有するアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポ
    リエステル樹脂、ポリアミド樹脂またはこれらの共重合
    体あるいはこれらの混合物からなる基材樹脂100重量
    部に対し、メラミン樹脂、尿素樹脂またはフェノール樹
    脂からなる硬化剤10〜30重量部及び平均分子量が4
    00以上かつ2000以下の非架橋性アクリル樹脂及び
    /または非架橋性エポキシ樹脂からなる軟化剤1〜50
    重量部を配合したことを特徴とする熱交換器用アルミニ
    ウムフィン下地処理用組成物。
  2. 【請求項2】 アルミニウムまたはアルミニウム合金の
    板材を請求項1記載の下地処理用組成物にて塗装したこ
    とを特徴とする熱交換器用アルミニウムフィン素材。
  3. 【請求項3】 下地処理用組成物の厚みが約0.2〜約
    5.0μmである請求項2記載の熱交換器用アルミニウ
    ムフィン素材。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の熱交換器用アル
    ミニウムフィン素材の表面に親水性樹脂塗料を塗布、焼
    き付けしたことを特徴とする熱交換器用アルミニウムフ
    ィン材。
  5. 【請求項5】 セルロース誘導体、(メタ)アクリル酸
    (ポリ(メタ)アクリル酸)またはその誘導体、ポリア
    ミド誘導体、ポリビニルアルコールまたはその誘導体、
    またはこれらの共重合体もしくは混合物等からなる水溶
    性樹脂または親水性樹脂エマルジョンを含む親水性樹脂
    塗料を約0.1〜約10μm厚さに焼き付け塗装した請
    求項4記載の熱交換器用アルミニウムフィン材。
JP24121792A 1992-08-18 1992-08-18 熱交換器用アルミニウムフィン用材 Expired - Fee Related JPH0768466B2 (ja)

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