JPH0664708U - バグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造 - Google Patents

バグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造

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JPH0664708U
JPH0664708U JP007117U JP711793U JPH0664708U JP H0664708 U JPH0664708 U JP H0664708U JP 007117 U JP007117 U JP 007117U JP 711793 U JP711793 U JP 711793U JP H0664708 U JPH0664708 U JP H0664708U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】バグフィルタ装置のベンチュリ管部分での圧力
損失を低減させることにより、誘引通風機の負担を軽減
するとともに、ベンチュリ管が位置する濾布上部の付着
ダストの払い落しを容易にするベンチュリ管取付構造を
提供する。 【構成】濾過室1と清浄ガス通路4とが濾布2を有する
仕切板3によって区分され、濾過室1と清浄ガス通路4
とが濾布2及び濾布2の上部に設けられたベンチュリ管
7を通じて連通されたバグフィルタ装置において、ベン
チュリ管7は、その周辺部分に空隙8を有して仕切板3
に設けられ、濾布2内と清浄ガス通路4とが、空隙8及
びベンチュリ管7内を通じて連通されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、気体流からダスト及び浮遊物質を分離し、除去または回収するバグ フィルタ装置に関し、特に、バグフィルタ装置の濾布内上部に設けられるベンチ ュリ管の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7及び図8は、従来から使用されてきたパルスジェット式バグフィルタ装置 のベンチュリ管周辺の概略構成を示し、図7は濾過作業時を示し、図8(a)は 払い落し作業時を示し、図8(b)は払い落し作業時の濾布内の圧力分布を示す 。
【0003】 図7において、aはバグフィルタ装置の濾過室であり、該濾過室内に懸架され た複数の濾布bは、複数の縦材と該縦材を連結する環状材とにより構成されたか ご状のリテーナrによって内部から支持されている。
【0004】 濾布bの上端は、可撓性を有するスナップリングcを介して折返された後、ス ナップリングcの外伸力により止め金具dに装着されたカラーeに圧着されるこ とにより保持されている。
【0005】 濾布b及びリテーナrにより構成された円筒状の濾過体の上部には、ベンチュ リ管uが同じく止め金具d及びカラーeにより濾過体の上部外周を覆う状態で装 着され、該ベンチュリ管u上方の清浄ガス通路f内には、図8(a)に示す払い 落し作業時においてパルスジェット空気jを噴射させるためのノズルnが配設さ れている。
【0006】 濾過室aに導入されたダスト及び酸性有害ガス等を含む排ガスgは、濾布bの 表面に形成されている中和用薬剤を含む付着層によって、ダストが濾過され、酸 性有害ガスが中和されて付着層表面に堆積して粉じん層hとなり、粉じん層h及 び付着層と濾布bを通過した排ガスgは清浄ガスkとなって、ベンチュリ管uを 経由して清浄ガス通路fに入り、図示しない誘引通風機に吸引されて煙突から外 部に排出される(図7参照)。
【0007】 濾過作業の継続に伴い、堆積する粉じん層hの層厚が増加してくると、排ガス gの通気抵抗が増大し、図示しない誘引通風機の負担が上昇するため、ノズルn からパルスジェット空気jを短時間噴射させると、パルスジェット空気jはベン チュリ管uを貫通して濾布b先端まで到達して粉じん層hに衝撃を与えて濾布b から遊離させるとともに、清浄ガス通路f内の清浄ガスkを2次流体として大量 に誘引し、同じくベンチュリ管uを経由して濾布bの内部に突入して、粉じん層 hに内面から送気して剥離させることにより、粉じん層hの払い落しを行う〔図 8(a)参照〕。この払い落し時において濾布b上部に作用する2次流体kの圧 力分布は、図8(b)に示すように、ベンチュリ管uが位置する部分が負となり 、これよりも下の部分に所定の圧力が作用することになる。
【0008】 そして、払い落し作業が終われば、排ガスgは再び濾布b面上に残存する付着 層及び濾布bを通過する通常の濾過作業に復帰する。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のパルスジェット式バグフィルタ装置のように、ベン チュリ管uを濾布b入口に密接して装着したものでは、粉じん層h及び付着層と 濾布bで濾過・中和された清浄ガスkは全て該ベンチュリ管uを通過することと なるため、通常の濾過作業時に該ベンチュリ管u部における清浄ガスkの縮流及 び拡散による圧力損失が増加する結果となり、清浄ガスkを吸引する誘引通風機 の負担を重くしていた。
【0010】 また、払い落し時のパルスジェット気流jに誘引される2次流体kも全量が該 ベンチュリ管uを通過するために、上記と同様の理由で圧力を損失するだけでな く、図8(a),(b)に示すように、ベンチュリ管uの背部に位置する濾布b の上部には2次流体kが逆流しないために、粉じん層hの払い落しができず、上 部の粉じん層hは残留して濾布b表面に固着し、濾過面積を狭める結果となって いた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案のバグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造は、濾過室と清浄ガス通路 とが濾布を有する仕切板によって区分され、上記濾過室と清浄ガス通路とが濾布 及び濾布の上部に設けられたベンチュリ管を通じて連通されたバグフィルタ装置 において、前記ベンチュリ管は、その周辺部分に空隙を有して前記仕切板に設け られ、前記濾布内と前記清浄ガス通路とが、上記空隙及びベンチュリ管内を通じ て連通されたものである。
【0012】
【作用】
濾布内と前記清浄ガス通路とを、空隙及びベンチュリ管内を通じて連通させた ことで、濾過作業時においては、濾布を通過した清浄ガスは、ベンチュリ管の他 に空隙をも通過して清浄ガス通路に流入することになり、従来のようにベンチュ リ管のみを通過するものに比べ通路が拡大される。また、払い落し作業時におい ても、清浄ガス通路内の気体はベンチュリ管及び空隙を通って濾布内に流入する ことになり、通気抵抗が大幅に減少し、払い落とし効率が向上する。
【0013】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。
【0014】 図1及び図2は本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造の概略 構成を示し、図3は濾過作業時の状態を示し、図4(a)は払い落し作業時の状 態を示し、図4(b)は払い落し作業時における濾布内の上部に作用する圧力分 布を示している。
【0015】 図1及び図2において、1はバグフィルタ装置内の濾過室の一部であり、複数 の濾布2を懸架する仕切板3によって、上部の清浄ガス通路4と区分されている 。
【0016】 濾布2は、濾過作業中の気体流圧力に耐えるためにその内部にリテーナ5が介 装されている。リテーナ5は、剛性材料で製作された複数の縦材51と、同じく 剛性材料で製作され前記縦材51を連結する環状材52とでかご状に構築されて いる。
【0017】 濾布2の上端は、可撓性を有するスナップリング6を介して折返した後、該折 返し部の先端を、スナップリング6の外伸力により仕切板3に設けられたカラー 31に圧着させることで、濾布2を濾過室1内に懸架している。
【0018】 前記リテーナ5の上部中央には、ベンチュリ管7が固設されている。ベンチュ リ管7は、後述するパルスジェット空気91を誘導するためのもので、このベン チュリ管7の上端には、適数枚(本例では3枚)の支持板71が適宜間隔を隔て て放射状に延設されており、この支持板71を仕切板3に設けられた止め金具3 2とカラー31とで螺子部材33により挾持することで、ベンチュリ管7及びリ テーナ5を前記仕切板3の開口部に設けられている。
【0019】 このように間隔を有する支持板71によりベンチュリ管7を仕切板3の開口部 に設けることで、該ベンチュリ管7の周囲には空隙8が形成されることになる。
【0020】 また、ベンチュリ管7の上方の清浄ガス通路4には、ベンチュリ管7と対峙す る位置に、後述するパルスジェット空気91を噴射するためのノズル9が配設さ れている。
【0021】 次に、上述のように構成された本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管 取付構造における濾過作業及び払い落し作業中の排ガスと清浄ガス及びパルスジ ェット空気の流れ等について説明する。
【0022】 まず、濾過作業時には、図3に示すように、濾過室1に導入されたダスト及び 酸性有害ガス等を含む排ガス10は、予め中和用薬剤により濾布2の表面に形成 されているプレコート層21及び濾布2を通過する。
【0023】 その際、排ガス10に含有するダストは、プレコート層21の表面で濾過され 、堆積して粉じん層22となり、同じく含有する酸性有害ガスは、プレコート層 21の薬剤により中和されるため、プレコート層21を通過した後は清浄ガス1 1となり、濾布2とリテーナ5で構成された濾過体内を上昇して、ベンチュリ管 7及び空隙8を通過して清浄ガス通路4に入り、図示しない誘引通風機に吸引さ れて煙突から外部に排出される。
【0024】 このように、清浄ガス11は、ベンチュリ管7の他に空隙8をも通過するため 、従来のようにベンチュリ管7のみを通過するものに比べ通路が拡大され、清浄 ガス11の縮流及び拡散による圧力損失は殆どなくなり、誘引通風機の負担が軽 減される。
【0025】 そして、上述の濾過作業を継続すると、堆積する粉じん層22が次第に成長し 、排ガス10の通気抵抗が増加して、図示しない誘引通風機の負担が増加するた め、粉じん層22の払い落しを行う。
【0026】 払い落し作業は、図4(a)に示すように、、図示しない圧縮空気源からの高 圧空気をノズル9から短時間噴射する。このようにして噴射されたパルスジェッ ト空気91は、ベンチュリ管7内を通過して濾布2の先端まで到達し、その衝撃 により粉じん層22及びプレコート層21を濾布2から遊離させるとともに、清 浄ガス通路4内の清浄ガス11を2次流体として大量に濾布2内に誘引する。
【0027】 この清浄ガス11の流れは、従来構造の如くベンチュリ管7内を収束されて貫 流するのではなく、空隙8をも通過するので、通気抵抗が少ない状態で濾布2内 に逆流して、遊離している粉じん層22及びプレコート層21を濾布2から効率 良く剥離させることができる。
【0028】 この際の濾布2の上部における2次流体11による濾布2内面の圧力分布は、 図4(b)示す傾向となり、粉じん層22を満遍なく払い落し、濾過面積を有効 に利用できる。
【0029】 払い落し作業が終われば、濾布2上に新たにプレコート層21を形成させた後 、排ガス10を流通させることにより、通常の濾過作業を再開することができる 。
【0030】 本例では、濾布2表面に形成されたプレコート層21で濾過及び中和作業を行 うように説明したが、プレコート層21を事前に形成させずに、中和用薬剤を排 ガス10中に連続噴射して、堆積する粉じん層で濾過及び中和作業を行ってもよ い。
【0031】 図5は、本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造の他の実施例 を示している。
【0032】 ベンチュリ管取付構造は、リテーナ5の上部に止め金具35固設し、この止め 金具35を仕切板3の開口周縁上面に載置することで、リテーナ5の上端が清浄 ガス通路4内に突出するよう仕切板3よりも上方に配置し、このリテーナ5の上 部にベンチュリ管7を支持し、空隙8を更に拡大したものである。なお、他の構 成は前記実施例と同様であり、同部材には同符号を付し説明は省略する。
【0033】 図6は、本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造のさらに他の 実施例を示しており、上記図5に示したものと同様、リテーナ5の上端が清浄ガ ス通路4内に突出するよう仕切板3よりも上方に配置してこのリテーナ5に固設 された止め金具35を螺子部材36で仕切板3に固定するとともに、このリテー ナ5の上部にベンチュリ管7を支持したものである。
【0034】 また、図5及び図6に示すベンチュリ管取付構造における濾過作業及び払い落 し作業中の排ガスと清浄ガス及びパルスジェット空気の流れ等については前述し た実施例と同様であり、説明は省略する。
【0035】 なお、ベンチュリ管7及びリテーナ5の仕切板3に対する高さを、図示しない 調整ネジ等により調節可能にしてもよい。
【0036】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば、濾布内と前記清浄ガス通路とが、空隙及 びベンチュリ管内を通じて連通されたことで、濾過作業時においては、濾布を通 過した清浄ガスは、ベンチュリ管の他に空隙をも通過して清浄ガス通路に流入す ることになり、従来のようにベンチュリ管のみを通過するものに比べ通路が拡大 され、清浄ガスの縮流及び拡散による圧力損失は殆どなくなり、誘引通風機の負 担が軽減される。また、払い落し作業時においても、清浄ガス通路内の気体はベ ンチュリ管及び空隙を通って濾布内に逆流することになり、通気抵抗が大幅に減 少し、払い落とし効率が向上するとともに、ベンチュリ管の位置する濾布の上部 においても粉じん層を払い落とすことができ、濾過面積を有効に活用することが できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管
取付構造の概略構成を示す断面図である。
【図2】本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管
取付構造の概略構成を示す平面図である。
【図3】本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管
取付構造による濾過作業時の状態を示す説明図である。
【図4】図4(a)は本考案に係るバグフィルタ装置の
ベンチュリ管取付構造による払い落し作業時の状態を示
す説明図、図4(b)は払い落し作業時における濾布内
の上部に作用する圧力分布を示す図である。
【図5】本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管
取付構造の他の実施例を示す断面図である。
【図6】本考案に係るバグフィルタ装置のベンチュリ管
取付構造の他の実施例を示す断面図である。
【図7】従来のバグフィルタ装置のベンチュリ管取付構
造における濾過作業時の状態を示す図である。
【図8】図8(a)は従来のバグフィルタ装置のベンチ
ュリ管取付構造における払い落し作業時の状態を示す
図、図8(b)は払い落し作業時における濾布内の上部
に作用する圧力分布を示す図である。
【符号の説明】
1 濾過室 2 濾布 3 仕切板 4 清浄ガス通路 7 ベンチュリ管 8 空隙

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濾過室と清浄ガス通路とが濾布を有する
    仕切板によって区分され、上記濾過室と清浄ガス通路と
    が濾布及び濾布の上部に設けられたベンチュリ管を通じ
    て連通されたバグフィルタ装置において、 前記ベンチュリ管は、その周辺部分に空隙を有して前記
    仕切板に設けられ、前記濾布内と前記清浄ガス通路と
    が、上記空隙及びベンチュリ管内を通じて連通されたこ
    とを特徴とするバグフィルタ装置のベンチュリ管取付構
    造。
JP1993007117U 1993-02-25 1993-02-25 バグフィルタ装置のベンチュリ管取付構造 Expired - Lifetime JP2528440Y2 (ja)

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