JPH0664353A - 熱転写画像形成方法 - Google Patents

熱転写画像形成方法

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JPH0664353A
JPH0664353A JP4222771A JP22277192A JPH0664353A JP H0664353 A JPH0664353 A JP H0664353A JP 4222771 A JP4222771 A JP 4222771A JP 22277192 A JP22277192 A JP 22277192A JP H0664353 A JPH0664353 A JP H0664353A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱転写装置の構造の簡略化、耐磨耗性の高い
画像形成、およびコスト低減が可能な熱転写画像形成方
法を提供する。 【構成】 染料受像シートの基材シート側から熱エネル
ギーを印加し、染料転写シートの染料層から染料を染料
受像シートの染料受容層上に転移させて画像を形成し、
また、画像が形成された染料受容層を染料受像シートの
基材シート側から熱エネルギーを印加することにより被
転写体に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写画像形成方法に係
り、特に染料転写シートと染料受像シートとを用いた熱
転写画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写画像形成方法が公知
であるが、それらの中で、昇華性染料を含有した染料層
を紙やプラスチックフィルム等の基材シートに担持させ
て染料転写シートとし、染料受容層を設けた紙やプラス
チック等の被転写体上に各種のフルカラー画像を形成す
る方法が提案されている。この場合、加熱手段としてプ
リンターのサーマルヘッドが使用され、極めて短時間の
加熱により3色または4色の多数の色ドットを被転写体
に転移させ、この多色の色ドットにより原稿のフルカラ
ー画像を再現するものである。
【0003】このように形成された画像は、使用する色
剤が染料であることから、非常に鮮明であり、且つ透明
性に優れているため、得られる画像は中間色の再現性や
階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラビア印刷に
よる画像と同様であり、且つフルカラー写真画像に匹敵
する高品質の画像が形成可能となっている。
【0004】また、被転写体の表面凹凸や地合いにより
画像品質が影響されることを防止するために、先ず、受
容層が剥離可能に設けられた染料受像シートの受容層上
に染料画像を形成し、その後、染料受像シートを加熱し
て画像が形成されている受容層を被転写体上に転写する
方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
染料受容層を設けた被転写体上に画像を形成する熱転写
画像形成方法では、A4サイズ乃至A3サイズのような
大きな染料転写シートを用いると、プリンター内におけ
る熱、機械的応力により染料転写シートにシワが発生し
画像品質が低下するという問題があった。さらに、この
ような問題を解決するために、プリンターの搬送機構の
応力分布調整が必要であり管理が煩雑となり、また染料
転写シートの基材シートとして高価な耐熱性樹脂シート
を使用することにより染料転写シートのコストの増大を
来すという問題があった。
【0006】また、一旦染料受像シートの受容層上に染
料画像を形成し、その後、画像が形成されている受容層
を被転写体上に転写する熱転写画像形成方法では、画像
形成時の加熱方向(染料転写シート側から加熱)と受容
層転写時の加熱方向(染料受像シート側から加熱)とが
逆であるため、2個のサーマルヘッドか、あるいはサー
マルヘッド1個とその他の加熱手段(スタンパー、ライ
ンヒーター、熱ロール、発熱プラテンロール等)が必要
となる。したがって、複雑な構造のインラインプリンタ
ーや、あるいはオフライン加工が必要となるという問題
があった。
【0007】本発明は、上記のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、熱転写装置の構造の簡略化、耐磨耗性
の高い画像形成、およびコスト低減が可能な熱転写画像
形成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明は基材シートおよび該基材シートの一方
の面に形成された染料層を備える染料転写シートと、基
材シートおよび該基材シートの一方の面に形成された染
料受容層を備える染料受像シートとを、前記染料層と前
記染料受容層とが当接するように重ね合わせ、前記染料
受像シートの前記基材シート側から熱エネルギーを印加
して前記染料受容層上に画像を形成するような構成とし
た。
【0009】また、本発明は基材シートおよび該基材シ
ートの一方の面に形成された染料層を備える染料転写シ
ートと、基材シートおよび該基材シートの一方の面に剥
離可能に形成された染料受容層を備える染料受像シート
とを、前記染料層と前記染料受容層とが当接するように
重ね合わせ、前記染料受像シートの前記基材シート側か
ら熱エネルギーを印加して前記染料受容層上に画像を形
成し、その後、前記染料受像シートの前記基材シート側
から熱エネルギーを印加して前記染料受容層を被転写体
に転写するような構成とした。
【0010】
【作用】染料受像シートの基材シート側から印加された
熱エネルギーにより、染料転写シートの染料層から染料
が染料受像シートの染料受容層上に転移して画像が形成
される。
【0011】また、染料受像シートの基材シート側から
印加された熱エネルギーにより、染料転写シートの染料
層から染料受像シート上に剥離可能に設けられた染料受
容層上に染料が転移して画像が形成され、その後、再度
染料受像シートの基材シート側から熱エネルギーを印加
することにより画像が形成された染料受容層が被転写体
に転写される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の熱転写画像形成方法について
図面を参照しながら説明する。図1は本発明の熱転写画
像形成方法の一例を示す図である。図1において、染料
転写シート11は基材シート12と、この基材シート1
2の一方の面に形成された染料層13を備え、染料受像
シート21は基材シート22と、この基材シート22の
一方の面に形成された染料受容層23を備えている。染
料転写シート11は、基材シート12側からプラテンロ
ーラー41により染料受像シート21方向へ押圧され、
染料層13と染料受容層23とが当接するように染料転
写シート11と染料受像シート21とが重ね合わせられ
ている。そして、染料受像シート21の基材シート22
側にはサーマルヘッド51が接触しており、このサーマ
ルヘッド51はプラテンローラー41と対向する位置に
配設されている。
【0013】上記のように、本発明では染料受像シート
21の基材シート22側からサーマルヘッド51により
熱エネルギーが印加され、この熱エネルギーにより染料
転写シート11の染料層13から染料が染料受像シート
21の染料受容層23上に転移して画像が形成される。
【0014】このような本発明の熱転写画像形成方法に
使用することのできる染料転写シート11としては、公
知の種々の染料転写シートを挙げることができる。具体
的には、染料転写シート11の基材シート12として
は、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカ
ーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩
化ゴム、アイオノマー等のプラスチックフィルム、コン
デンサー紙、パラフィン紙等の紙類、不織布等が挙げら
れ、また、これらの複合体であってもよい。
【0015】本発明では、上述のように染料受像シート
21の基材シート22側から熱エネルギーが印加される
ため、上記の基材シート12は従来の染料転写シートの
基材シートと異なり高い耐熱性は要求されないが、染料
転写シートに汎用性を持たせる場合、基材シート12の
厚さは、要求される強度、熱伝導性等を考慮して適宜決
定することができ、通常、2〜10μm程度が好まし
い。
【0016】この基材シート12の染料層13は、染料
を任意のバインダー樹脂で担持させた層である。使用す
る染料としては、従来公知の染料転写シートに使用され
ているものを挙げることができる。具体的には、赤色染
料として、MS Red G、Macrolex Red Violet R 、Ceres
Red 7B、Samaron Red HBSL、Resolin Red F3BS等が挙げ
られ、また黄色染料としては、ホロンブリリアントイエ
ロー6GL 、PTY-52、マクロレックスイエロー6G等が挙げ
られ、また青色染料としては、カヤセットブルー714 、
ワクソリンブルーAP-FW 、ホロンブリリアントブルーS-
R 、MSブルー100 等が挙げられる。
【0017】上記のような染料を担持するためのバイン
ダー樹脂としては、例えばエチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース
等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢
酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビ
ニル系樹脂、ポリエステル等が挙げられる。上記の樹脂
の中では、セルロース系、アセタール系、ブチラール系
およびポリエステル系の樹脂が耐熱性、染料の移行性等
の点から好ましい。
【0018】また、染料層13の中には、必要に応じて
種々の添加剤を含有させてもよい。そして、染料層13
の厚さは0.2〜5μm、好ましくは0.4〜2μm程
度であり、染料層13中には昇華性染料が5〜90重量
%、好ましくは10〜70重量%の割合で含有されるこ
とが好ましい。
【0019】一方、本発明の熱転写画像形成方法に使用
する染料受像シート21の基材シート22は、上述の染
料転写シート11の基材シート12として挙げた種々の
シートと同様のものを使用することができ、特にポリエ
チレンテルフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフ
ォン等の耐熱性の高いポリエステル樹脂シート等が好ま
しい。染料受像シート21の基材シート22の厚さは、
強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適
宜決定することができ、通常、1〜10μm程度が好ま
しい。
【0020】尚、上述のように本発明では染料受像シー
ト21の基材シート22側からサーマルヘッド51によ
り熱エネルギーが印加されるため、基材シート22のサ
ーマルヘッド51が接触する面に背面層を形成してもよ
い。この背面層は、基材シート22に耐熱性およびスリ
ップ性を付与するものであり、バインダー樹脂、滑剤、
およびその他の必要な添加剤から形成される。
【0021】背面層に用いるバインダー樹脂としては、
例えばエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿等のセ
ルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポ
リビニルピロリドン、アクリル樹脂、ポリアクリルアミ
ド、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコー
ン変性またはフッ素変性ウレタン等が挙げられる。これ
らの中では、例えば水酸基等の反応性基を有しているバ
インダー樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネー
ト等を併用して架橋樹脂層とすることが好ましい。
【0022】また、背面層に用いる滑剤としては、例え
ばポリエチレンワックス、パラフィンワックス等のワッ
クス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサ
ン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両
性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活
性剤、有機カルボン酸およびその誘導体等が挙げられ
る。背面層に含有される滑剤の量は、5〜50重量%、
好ましくは10〜30重量%程度である。
【0023】染料受像シート21の染料受容層23は、
染料転写シート11の染料層13から移行してくる昇華
性染料を受容し、形成された画像を維持するためのもの
である。このような染料受容層23を形成するための樹
脂としては、例えばポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロ
ゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステ
ル等のビニルポリマー、ポリエチレンテルフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプ
ロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重
合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等
のセルロース系樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、
特にビニル系樹脂およびポリエステル系樹脂が好まし
い。
【0024】また、染料受容層23には、染料転写シー
ト11の染料層13との融着を防止するために上記の樹
脂とともに離型剤が含有されることが好ましい。使用す
る離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル
系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられ、特に
シリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとして
は、エポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボ
キシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルア
ラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変
性、ポリエーテル変性等の変性シリコーンオイルが好ま
しい。
【0025】上記の離型剤は1種または2種のものが使
用され、染料受容層23中の離型剤の含有量は、樹脂1
00重量部に対して0.5〜30重量部の範囲が好まし
い。本発明は、上述のような染料受像シート21の基材
シート22側からサーマルヘッド51により熱エネルギ
ーが印加され、この熱エネルギーにより染料転写シート
11の染料層13から染料が染料受像シート21の染料
受容層23上に転移して画像が形成される。これによ
り、染料転写の直前に予め染料受像シート21の染料受
容層23が加熱された状態にあり、染料受容層23の染
着性が向上し、形成された画像の耐磨耗性が高いものと
なる。また、サーマルヘッド51と接触する染料受像シ
ート21において、プリンター内における熱、機械的応
力によりシワが発生するのを防止するために基材シート
22として高価な耐熱性樹脂シートを使用しても、1画
像形成における染料受像シート21の消費量は染料転写
シート11の消費量の1/3〜1/4であるため、熱転
写画像形成におけるコストの増大は、従来の画像形成方
法に比べて大幅に低減することができる。
【0026】図2および図3は本発明の熱転写画像形成
方法の他の例を示す図である。図2において、染料受像
シート21の代わりに染料受像シート31が用いられて
いる他は、図1に示される状態と同じであり、染料転写
シート、プラテンローラーおよびサーマルヘッドは同じ
番号で示されている。図2における染料受像シート31
は基材シート32および、この基材シート32の一方の
面に剥離層33を介して形成された染料受容層34を備
えている。そして、図2および図3に示される本発明の
熱転写画像形成方法においても、染料受像シート31の
基材シート32側にサーマルヘッド51が接触してお
り、染料受像シート31の基材シート32側から熱エネ
ルギーが印加され、染料転写シート11の染料層13か
ら染料が染料受像シート31の染料受容層34上に転移
して画像が形成される。その後、図3に示されるように
被転写体61が供給され、この被転写体61はプラテン
ローラー41により染料受像シート31方向へ押圧さ
れ、画像が形成されている染料受容層34と重ね合わせ
られる。そして、染料受像シート31の基材シート32
側からサーマルヘッド51により熱エネルギーが印加さ
れ、染料受容層34は剥離層33とともに、基材シート
32から剥離して被転写体61に転写され、被転写体6
1上に画像が形成される。
【0027】この熱転写画像形成方法に使用している染
料受像シート31は、基材シート32と染料受容層34
との間に剥離層33を備えること、および染料受容層3
4が透明な樹脂により形成される必要があること以外
は、上述の染料受像シート21と同じである。
【0028】染料受像シート31の剥離層33は、ワッ
クス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素
樹脂、アクリル樹脂等の剥離剤から形成される。また、
被転写体61に転写形成された画像が艶消しであること
が望ましい場合には、剥離層33中に各種の粒子を含有
させるか、あるいは剥離層33形成側の面をマット処理
した基材シートを使用すればよい。尚、染料受像シート
31の基材シート32が適度な剥離性を有している場合
には、剥離層33は不要である。
【0029】ここで、実験例を示して本発明を更に詳細
に説明する。 (実験例1)先ず、厚さ6μmのポリエステル樹脂シー
ト(東レ(株)製 ルミラー)の表面に、下記の組成の
青色、黄色および赤色の各染料層用インキを、この繰り
返し順序で乾燥塗布量が1g/m2 となるようにバーコ
ーターによりA4サイズで面順次に塗布し乾燥して染料
転写シートを作成した。
【0030】 染料層用インキ組成 ・分散染料(日本化薬(株)製 カヤセットブルー714 ) … 4重量部 ・エチルヒドロキシセルロース(ハーキュレス社製) … 5重量部 ・メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) … 80重量部 ・ジオキサン … 10重量部 尚、黄色の染料層用インキは、使用する分散染料として
イエロー分散染料(バイエル社製 マクロレックスイエ
ロー6G)を用い、また赤色の染料層用インキは、使用す
る分散染料としてマゼンタ分散染料(C.I. Disperse Re
d 60)を用いて調製した。
【0031】また、厚さ6μmのポリエチレンナフタレ
ート樹脂シート(帝人(株)製、テオネックス)の表面
に、下記の組成の染料受容層用の塗工液を乾燥塗布量が
2g/m2 となるようにバーコーターにより塗布し、ド
ライヤーで仮乾燥した後、100℃のオーブン中で30
分間乾燥して染料受容層を形成し、更にポリエステル樹
脂シートの背面にシリコーンオイル(信越化学(株)製
X-41 4003A)をスポイトで数滴滴下後、全面に拡げて
背面層を形成して染料受像シート(No.1)を作成した。
【0032】 染料受容層用塗工液の組成 ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 (電気化学(株)製 1000AS) …100重量部 ・エポキシ変性シリコーン (信越化学工業(株)製 KF−393) … 5重量部 ・アミノ変性シリコーン (信越化学工業(株)製 KS−343) … 5重量部 ・メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) …400重量部 次に、上記の染料転写シートの染料層と、染料受像シー
ト(No.1)の染料受容層とが当接するように両者を重ね
合わせ、本発明にしたがって染料受像シート側からサー
マルヘッドを用いて下記の条件(高エネルギー高速印字
条件)でフルカラー画像を染料受像シート(No.1)の染
料受容層上に形成した。
【0033】熱転写条件 ・出 力 :2W/ドット ・パルス幅 :1msec. ・ドット密度 :6ドット/mm 比較例1として、厚さ6μmのポリエステル樹脂シート
(東レ(株)製 ルミラー)を用いて上記の染料受像シ
ート(No.1)と同様にして染料受像シート(No.2)を作成
した。そして、上記の染料転写シートの染料層と、染料
受像シート(No.2)の染料受容層とが当接するように両
者を重ね合わせ、従来の画像形成方法にしたがって染料
転写シート側からサーマルヘッドを用いて上記と同様の
条件でフルカラー画像を染料受像シート(No.2)の染料
受容層上に形成した。
【0034】比較例2として厚さ6μのポリエチレンナ
フタレート樹脂シート(帝人(株)製テオネックス)を
用いて上記の染料転写シートと同様にして染料転写シー
トを作成した。そして、この染料転写シートと比較例1
で用いたのと同じ染料受像シート(No.2)の染料受容層
とが当接するように両者を重ね合わせ、比較例1と同様
にしてフルカラー画像を形成した。
【0035】本発明により染料受像シート(No.1)の染
料受容層上に形成された画像と、従来の画像形成方法に
より染料受像シート(No.2)の染料受容層上に形成され
た画像(比較例1,2)について、画像品質および耐磨
耗性を評価し、その結果を下記表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示されるように、本発明により形成
された画像は、従来の画像形成方法にしたがって形成さ
れた画像と同等の品質であることが確認された。また、
材料コストアップを最小限に抑えた上で、印字シワの発
生を抑制することができた。さらに、本発明により形成
された画像は、耐摩耗性の向上が認められた。 (実験例2) 剥離層用塗工液 ・ポリメチルメタクリレート樹脂 (三菱レイヨン(株)製、BR-85 ) …100重量部 ・メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) …400重量部 厚さ6μmのポリエステル樹脂シート(東レ(株)製
ルミラー)の表面に、上記組成の剥離層用塗工液を乾燥
塗布量が2g/m2 となるようにバーコーターにより塗
布し乾燥した後、この剥離層上に実験例1で使用したの
と同じ染料受容層用の塗工液を乾燥塗布量が2g/m2
となるようにバーコーターにより塗布し、ドライヤーで
仮乾燥した後、100℃のオーブン中で30分間乾燥し
て染料受容層を形成し、更にポリエステル樹脂シートの
背面にシリコーンオイル(信越化学(株)製 X-41 400
3A)をスポイトで数滴滴下後、全面に拡げて背面層を形
成して染料受像シート(No.3)を作成した。
【0038】次に、上記の染料受像シート(No.3)の染
料受容層と、実験例1で使用したのと同じ染料転写シー
トの染料層とが当接するように両者を重ね合わせ、本発
明にしたがって染料受像シート側からサーマルヘッドを
用いて実験例1と同じ条件でフルカラー画像を染料受像
シート(No.3)の染料受容層上に形成した。
【0039】その後、被転写体としての葉書と、画像が
形成された染料受像シート(No.3)の染料受容層とを重
ね合わせ、本発明にしたがって染料受像シート側から同
一のサーマルヘッドを用いて下記の条件で染料受像シー
ト(No.3)の染料受容層を葉書上に転写した。
【0040】熱転写条件 ・出 力 :0.3W/ドット ・パルス幅 :8msec. ・ドット密度 :6ドット/mm 比較として、厚さ25μmのポリエステル樹脂シート
(東レ(株)製 ルミラー)を用いた他は上記の染料受
像シート(No.3)と同様にして染料受像シート(No.4)
を作成した。そして、実験例1で使用したのと同じ染料
転写シートの染料層と、染料受像シート(No.4)の染料
受容層とが当接するように両者を重ね合わせ、従来の画
像形成方法にしたがって染料転写シート側からサーマル
ヘッドを用いて同様の条件でフルカラー画像を染料受像
シート(No.4)の染料受容層上に形成した。
【0041】その後、被転写体としての葉書と、画像が
形成された染料受像シート(No.4)の染料受容層とを重
ね合わせ、本発明にしたがって染料受像シート側から別
のサーマルヘッドを用いて染料受像シート(No.4)の染
料受容層を葉書上に転写した。
【0042】本発明により染料受像シート(No.3)を用
いて葉書上に形成された画像と、従来の画像形成方法に
より染料受像シート(No.4)を用いて葉書上に形成され
た画像について、画像品質および耐久性を評価し、その
結果を下記表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】表2に示されるように、本発明により形成
された画像は、従来の画像形成方法にしたがって形成さ
れた画像と同等の品質であることが確認された。また、
本発明により形成された画像は、高い耐久性を有するこ
とが確認された。さらに、本発明の画像形成方法に用い
たプリンターはサーマルヘッドが1個であるため、プリ
ンターを小型にすることができた。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば染
料受像シートの基材シート側から熱エネルギーが印加さ
れて染料転写シートの染料層から染料が染料受像シート
の染料受容層上に転移し画像が形成されるので、煩雑な
プリンターの搬送機構の応力分布調整が不要となり、消
費量の多い染料転写シートの基材シートとして高価な耐
熱性樹脂シートを使用する必要もなく、さらに、画像形
成時の加熱方向と受容層転写時との加熱方向が同一であ
るため、プリンターに装着するサーマルヘッドを1個と
することができ、プリンターの小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写画像形成方法の一例を示す図で
ある。
【図2】本発明の熱転写画像形成方法の他の例を示す図
である。
【図3】本発明の熱転写画像形成方法の他の例を示す図
である。
【符号の説明】
11…染料転写シート 12…基材シート 13…染料層 21,31…染料受像シート 22,32…基材シート 23,34…染料受容層 33…剥離層 41…プラテンローラー 51…サーマルヘッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートおよび該基材シートの一方の
    面に形成された染料層を備える染料転写シートと、基材
    シートおよび該基材シートの一方の面に形成された染料
    受容層を備える染料受像シートとを、前記染料層と前記
    染料受容層とが当接するように重ね合わせ、前記染料受
    像シートの前記基材シート側から熱エネルギーを印加し
    て前記染料受容層上に画像を形成することを特徴とする
    熱転写画像形成方法。
  2. 【請求項2】 基材シートおよび該基材シートの一方の
    面に形成された染料層を備える染料転写シートと、基材
    シートおよび該基材シートの一方の面に剥離可能に形成
    された染料受容層を備える染料受像シートとを、前記染
    料層と前記染料受容層とが当接するように重ね合わせ、
    前記染料受像シートの前記基材シート側から熱エネルギ
    ーを印加して前記染料受容層上に画像を形成し、その
    後、前記染料受像シートの前記基材シート側から熱エネ
    ルギーを印加して前記染料受容層を被転写体に転写する
    ことを特徴とする熱転写画像形成方法。
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