JPH0660813B2 - 表面粗さ測定装置および表面粗さ測定方法 - Google Patents

表面粗さ測定装置および表面粗さ測定方法

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JPH0660813B2
JPH0660813B2 JP2006843A JP684390A JPH0660813B2 JP H0660813 B2 JPH0660813 B2 JP H0660813B2 JP 2006843 A JP2006843 A JP 2006843A JP 684390 A JP684390 A JP 684390A JP H0660813 B2 JPH0660813 B2 JP H0660813B2
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政則 栗田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、表面粗さ測定装置および表面粗さ測定方法
に関し、より詳細には、金属板などの被測定体を光ビー
ムとしてのレーザビームで照射してその反射スポット光
をライン状の受光素子で受光して得られた出力から被測
定体の表面粗さを算出するようにした表面粗さ測定装置
および表面粗さ測定方法に関するものである。
〔従来の技術〕
物体の表面の粗さは、通常、被測定体の表面に触針を摺
接させる、いわゆる触針式によって測定される。
しかしながら、この触針式のものは、例えばアルミニウ
ムのような表面の柔い材料に対しては、触針によって表
面を損傷するとともに、測定に多くの時間がかかるとい
う欠点がある。
この触針式の欠点を回避し得る方式として光学的に表面
粗さを測定する光学式のものがある。この光学式の粗さ
測定方法は、被測定体の表面に光を照射させ、この被測
定体の表面からの反射光の反射光強度分布曲線の広がり
を示す半価幅や標準偏差をフォトトランジスタやCdS
受光素子などの単一の光センサを移動させることによっ
て求めるものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記光学式の場合は、被測定体の表面に対して非接触で
測定できるため、非測定体の表面を損傷するおそれがな
い利点を有する反面、反射光強度分布曲線の半価幅や標
準偏差の測定には、この分布曲線のバックグラウンドの
みならず、この分布曲線全体を測定する必要があり、こ
のため光センサを移動させざるを得ず、この結果、構成
の複雑化を招来するばかりでなく測定速度にかなりの時
間がかかるという問題があった。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、可動部を有せず小形の受光素子列
で反射光強度分布曲線のピーク付近のみの反射光強度を
測定することによって、データの処理過程が簡単で、従
って構成が簡素であるとともに、被測定体の表面粗さを
非接触で正確にしかも迅速に測定し得る表面粗さ測定装
置および表面粗さ測定方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る表面粗さ測定装置は、上記の目的を達成
するために、被測定体表面にほぼ垂直に光ビームを照射
する光ビーム発生器と、上記被測定体表面からの反射ス
ポット光を受光し得る位置に配置され且つ上記反射スポ
ット光の少なくともピーク付近をカバーする長さを有し
たライン状の受光素子列と、この受光素子列から出力さ
れるアナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ
/ディジタル変換器と、このアナログ/ディジタル変換
器の出力を記憶するメモリと、このメモリに記憶された
データのうち、上記ピーク付近の反射スポット光に対応
するn個の出力データを用いて上記被測定体の表面から
の反射光強度分布曲線のピーク付近をガウス関数で近似
し、このガウス関数の標準偏差を表すガウス曲線パラメ
ータGCPを、 ただし、 Inは自然対数、 yは反射光強度、 t=i−(n+1)/2(i=1,2,…,n) T=12ti 2+n+1 (cはn個の各点の受光素子列面上の間隔) なる演算式により上記反射光強度分布のピーク付近の3
点以上の反射光強度yiの測定点から算出し、さらに、
上記ガウス曲線パラメータGCPと予め対応づけられた
中心線平均粗さデータとの対比から上記被測定体の表面
粗さを算出する演算手段とを具備することを特徴とする
ものである。
また、この発明に係る表面粗さ測定方法は、上記の目的
を達成するために、被測定体表面にほぼ垂直に光ビーム
を照射してこの被測定体表面からの反射スポット光を、
上記反射スポット光の少なくともピーク付近をカバーし
得る長さを有したライン状の受光素子列で受光し、この
受光素子列の出力のうち、上記ピーク付近の反射スポッ
ト光に対応するn個の出力データを用いて上記被測定体
の表面からの反射光強度分布曲線のピーク付近をガウス
関数で近似し、このガウス関数の標準偏差を表すガウス
曲線パラメータGCPを、 ただし、 Inは自然対数、 yは反射光強度、 t=i−(n+1)/2(i=1,2,…,n) T=12ti 2−n+1 (cはn個の各点の受光素子列面上の間隔) なる演算式により上記反射光強度分布のピーク付近の3
点以上の反射光強度yiの測定点から算出し、さらに上
記ガウス曲線パラメータGCPと予め関係づけられた中
心線平均粗さデータとを対比させることにより上記被測
定体の表面粗さを求めることを特徴とするものである。
〔作 用〕
上記のように構成された表面粗さ測定装置および測定方
法においては、光ビーム発生器から出力される光ビーム
を被測定体の表面にほぼ垂直に照射し、その反射光を被
測定体の表面にほぼ平行に配置したライン状の受光素子
列で受光し、この受光素子のアナログ出力をアナログ/
ディジタル変換器でディジタル信号に変換した後、メモ
リに記憶する。このメモリに記憶したデータを用いて被
測定体の表面からの反射光強度分布のピーク付近をガウ
ス関数で近似し、このガウス関数の広がりを表すガウス
曲線パラメータを所定の演算式より算出する。このガウ
ス曲線パラメータは、被測定体の表面粗さによく対応し
ているところから被測定体の表面粗さを求めることがで
きる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて具体的に
説明する。
第1図は、この発明に係る表面粗さ測定装置の一実施例
の全体構成を示すブロック図である。
第1図において、1は、例えば、アルゴンガスレーザよ
りなる光ビーム発生器としてのレーザ発振器であり、こ
のレーザ発振器1から出力された光ビームとしてのレー
ザビーム2は、ミラー3で被測定体4の表面に照射され
るようになっている。
この被測定体4の表面に照射されるレーザビーム2のビ
ームスポット5は、この実施例の場合2mm程度の径であ
り、このビームスポット5は、被測定体4の表面をほぼ
垂直方向に照射するようになっている。この被測定体4
にレーザビーム2を照射するのに、この実施例ではミラ
ー3を使用している場合を例示しているが、レーザ発振
器1および被測定体4の設置個所によっては、ミラー3
を省略してもよく、要はレーザビーム2が被測定体4の
表面に対してほぼ垂直方向に入射すればよい。
また、この被測定体4の表面にほぼ平行であって所定距
離(この実施例の場合、60mm)離隔してライン状の受
光素子列6が配置されている。この受光素子列6として
は、例えばプラズマ結合素子(Plasma Coupled Devi
ce 以下、略して「PCD」という)が使用されてい
る。
この受光素子列6は、被測定体4の表面からの反射スポ
ット光のピーク付近をカバーする長さを有している。こ
の受光素子列6として、本実施例においては、512素
子のPCDを用いており、各素子間の幅は、50μmで
あり、したがって、PCDの長さは、 50μm×512素子=25.6mm である。
この受光素子列6から出力されるアナログ信号は、並列
−直列交換回路7で直列信号に変換された後、アナログ
/ディジタル(以下、「A/Dという)変換器8に入力
されて、そこでディジタル信号に変換した後、メモリ9
に転送して、そこで記憶するようになっている。
また、メモリ9に記憶されたデータは、制御装置10の
読み出し指令により読み出されて、演算装置11に送出
されるようになっている。
演算装置11は、制御装置10の指令に基づき、メモリ
9に記憶されたデータ、換言すれば、反射光強度yiのデ
ータから反射光強度分布のピーク付近をガウス関数で近
似し、このガウス関数の広がりを表すガウス曲線パラメ
ータ(Gaussian curve parameter)GCPを、 ただし、 Inは自然対数、 yiは反射光強度、 ti=i−(n+1)/2(i=1,2,…,n) Ti=12ti 2−n+1 (cはn個の各点の受光素子列面上の間隔) なる演算式により求めて、このGCPと予め表面粗さに
対応させたデータとから被測定体4の表面粗さを算出す
るようになっている。この演算装置11の算出結果は、
制御装置10の指示に基づき、表示装置12に表示した
り、プリンタ13でプリントアウトするようになってい
る。
このように構成されたこの実施例の動作について説明す
る。表面の粗さが異なる8種類のアルミニウム試験片を
被測定体4とする。まず、レーザ発振器1から出力され
たレーザビーム2は、ミラー3で反射され、被測定体4
の表面にほぼ垂直にビームスポット5として照射され
る。この被測定体4とほぼ平行に固定状態で配置した受
光素子列6に被測定体4の表面からの反射スポット光が
受光され、被測定体4の表面の粗さに対応した反射光強
度分布が受光素子列6によって光電変換されその電気信
号が受光素子列6からそれぞれ出力される。
上記反射光強度分布は、一般に正反射光(鏡面による光
の反射のように、入射光がそのまま反射するように、入
射光と光強度分布の変わらない反射光)と拡散反射光
(入射光が物体表面で散乱し正反射光成分がない反射)
から成っている。
被測定体4の表面の中心線平均粗さRaがレーザビーム
2の波長程度の表面粗さの場合には、反射光は、正反射
光となる。
この受光素子列6の出力信号は、並列−直列変換回路7
に入力され、そこで並列信号を直列信号に変換した後、
A/D変換器8に送られ、ディジタル信号に変換され
る。このディジタル信号は、制御装置10の指令に基づ
きメモリ9の所定エリアに記憶される。
また、メモリ9に記憶された反射光強度yiとしてのn個
のデータは、制御装置10の指令により読み出され、演
算装置11に送られる。この演算装置11において、n
個の反射光強度yiデータをもとに上記(1)式のGCP
を演算して反射光強度の広がりの評価を行う。
この場合、被測定体4の表面に照射したレーザビーム2
の反射光は、この被測定体4の表面の粗さが大きくなる
ほど広がる。
そこで、被測定体4の表面から反射した光強度分布曲線
のピーク付近を近似したガウス関数の標準偏差δを用い
て光強度分布曲線の広がりを評価する場合について説明
する。
ここで、本社光強度分布曲線のピーク付近を近似したガ
ウス関数を次の(2)式で表す。
g(x)=A・exp〔−a(x−p)〕 ……(2) ただし、A、aは正の定数、pは、ガウス関数の主軸の
位置を表す。
このガウス関数の広がりを表す分散δは次の(3)式
で定義される。
この(3)式のガウス関数の広がりを表す分散δは、
x座標の原点のガウス関数の主軸の位置pに移動して
も、その値は変わらないので、次の(4)式に書き変え
ることができる。
ただし、f(x)は、上記(2)式のg(x)の主軸の
位置を原点に移動した関数で、 f(x)=A・exp(−ax) ………(5) である。
この(5)式を上記(4)式に代入して、積分を計算す
ると、 したがって、ガウス関数の標準偏差δは、 となる。
このガウス関数の標準偏差δは、上記GCP(Gaussia
n curve parameter )と呼ばれており、したがって、反
射光強度分布曲線を近似したガウス関数である上記
(2)式の定数aが求まれば、(7)式からガウス関数
の広がりを表すGCPが求まる。
第2図は、受光素子列6の面上の一定の間隔cで測定し
た場合の反射光強度分布曲線の模式図であり、この第2
図のxは、反射光強度を測定する受光素子列6の受光面
上の位置、縦軸のyは、反射光強度である。
この第2図に示したように、反射光強度分布曲線のピー
ク付近のn個の点(x,y),…,(xi,yi),
…,(xn,yn)に最小自乗法によって当てはめた(2)
式のガウス関数の定数aを(7)式に代入すれば、GC
Pが上記(1)式のように求まる。
なお、光強度の受光素子列6による実測値yiからバック
グランド(以下、「BG」という)強度ybiを差し引い
た強度 z1=yi=ybi にガウス関数をあてはめる場合には、上記(1)式の光
強度の実測値yiの代わりに、ziを代入すればよい。
しかしながら、BG強度を差し引くと、それだけ多くの
時間がかかるのみならず、反射光が広がると、BG強度
は正確に決定できないので、この実施例では、BG強度
を差し引かずに、(1)式からGCPを求めた。
なお、上記(1)式において、 の関係があるから、光の強度を定数倍しても、GCP値
には変わらない。
次に、実験結果について説明する。上述のガウス曲線法
を用いて被測定体4として、その表面の粗さが異なる8
種類のアルミニウム試験片の表面粗さを第1図ですでに
述べたようにして実測し、演算装置11で反射光強度分
布からGCPを計算し、また、予め触針式粗さ測定装置
(Taly-surf 5M)を用いて試験片の中心線平均粗さ
Raを測定し、GCPと比較した。
この実験に用いたアルゴンカスレーザの波長は、51
4.5nmである。反射光強度分布の測定に用いた受光
素子列6としてのPCDは、上記したように素子数51
2(一つの素子の幅が50μm)、反射光強度データの
取り込み時間は、20msで、GCPは、各試験片に対し
3個所づつ測定した。
また、触針式表面粗さ測定装置を用いて、試験片上にお
けるレーザビーム2のピームスポット5の径とほぼ同じ
測定長さ1.75mmの粗さを一つのレーザビーム照射面
内でそれぞれ3回測定してその平均値をとった。
第3図(a),(b)および(c)は、触針式粗さ測定
装置により測定した8種類の試験片(被測定体)のう
ち、三つの試験片の粗さ波形をそれぞれ示しており、そ
れぞれ中心線平均粗さRaが0.1μm、0.3μmお
よび0.5μmであり、横軸に距離(mm)、縦軸に粗さ
の高さ(μm)をとって示している。
また、第4図(a),(b)および(c)は、それぞれ
これらの試験片のレーザビームによる反射光強度分布を
PCD測定した結果を示すグラフであり、第3図
(a),(b)および(c)に対して第4図(a),
(b)および(c)がそれぞれ対応しており、第4図
(a)〜第4図(c)においては、横軸に、PCDの受
光面上の位置xを取り、縦軸に反射光強度yiを取って示
している。
第4図(a)は、最も滑らかな試験片表面からの反射光
強度分布を示すグラフで、入射光がそのまま反射した正
反射光の強度分布を示しており、入射レーザビームの強
度分布と同様にガウス関数でよく近似できる。
また、第4図(c)は、粗い試験片表面からの反射光強
度分布で、正反射光成分が完全に消失した拡散反射光強
度分布を示しているが、この強度分布曲線もガウス関数
でよく近似できることがわかる。
一方、第4図(b)は、第4図(a)と第4図(c)に
用いた試験片の中間の粗さをもつ試験片による結果であ
り、ガウス分布をもつ正反射光強度に、粗い試験片表面
からの拡散光強度が重なり合った分布を示している。
第5図は、受光素子列6としてのPCDによって測定し
た光強度のデータを隣接した7点の平均をとることよっ
て平滑化した後、上記(1)式を用いて求めたGCP
と、平滑化を行わないですべての測定点を(1)式に代
入して求めたGCPの最も大きい一点を除いて、両者
は、ほとんど一致している。
したがって、GCPによって光強度分布曲線の広がりを
求めるときには、光強度データの平滑化を行う必要がな
いと考えられる。
さらに、第6図は、8種類の粗さの異なる試験片に対し
てそれぞれ3個所ずつ測定したGCPと、触針式粗さ測
定装置によって求めた中心線平均粗さRaとの関係を示
したものであり、図中の直線Bは、最小自乗法によって
求めた実験式で、 0.1μm<Ra<0.5μm の範囲の中心線平均粗さRa(μm)は、上記演算によ
って求められたGCP(mm)から、 Ra=8.8×10-2GCP+3.2×10-2……
(8) によって求められる。なお、一つのGCPの測定時間
は、約2秒である。
次に、上記のようにして求めた表面粗さは、制御装置1
0の指令に基づき、表示装置12に表示したり、プリン
タ13でプリントアウトされるようになっている。
このように、この実施例によれば、被測定体4の表面に
ほぼ直角にレーザビーム2を照射し、その反射光をライ
ン状の受光素子列6で受光し、被測定体4の表面の粗さ
に対応する反射光強度分布を測定し、その反射光強度分
布曲線のピーク付近を近似したガウス関数の標準偏差で
あるGCPを所定の演算式を用いて算出し、このGCP
の値に対し予め対応させた表面粗さ値との対比により、
例えば(8)式のような演算を演算装置11で行うよう
に構成したから、被測定体4の表面粗さを非接触でしか
も迅速に測定することができるという利点がある。
また、上記実験結果からも明らかなように、反射光強度
分布曲線のピーク付近はガウス関数でよく近似でき、し
かもバラツキをもつ反射光強度のデータを平滑化して求
めたGCPは、平滑化せずに光強度の実測値からそのま
ま計算したGCPとほぼ一致するので、GCPによって
光強度分布曲線の広がりを求める際には、光強度データ
を平滑化する必要がない。従って、その分、演算処理が
簡略化される。
また、中心線平均粗さRaが増加するとともに、GCP
も増加し、0.1μm<Ra<0.54μmの範囲で
は、上記(8)式から被測定物体の中心線平均粗さが測
定できる利点がある。
なお、この発明は、上記実施例にのみ限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲内で、種々の変形実
施ができるものである。
たとえば、受光素子列6としてPCDに代えて、CCD
(Charge Coupled Device ,電荷結像素子)、BB
D(Bucket Brigade Dvice,バケツリレーデバイ
ス)、CTD(Charge Transfer Device ,電荷伝送
素子)、CID(Chrge Injection Cevice,電荷注
入型デバイス)、CPD(Charge Priming Device,
呼水転送方式撮像デバイス)、等を1個あるいは複数個
用いてもよく、また、上記中心線平均粗さRaを上記
(8)式から求める場合に、この中心線平均粗さRaを
0.1μm<Ra<0.5μmの範囲内としたが、これ
に限定されるものではない。
また、メモリ9、制御装置10、演算装置11等の機能
部分は、マイクロコンピュータまたはパーソナルコンピ
ュータの当該機能を使用することできる。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、従来から用いられていた反射光強
度分布曲線の広がりを表す半価幅と標準偏差は、反射光
強度分布曲線全体を測定する必要があるため、反射スポ
ット光を受光する受光素子列を大形のものを用いるか移
動させなければならず、演算処理過程が複雑で、そのた
め演算処理回路が複雑化し、演算処理が遅く、その上ノ
イズが混入しやすく正確な表面粗さを測定し得ない、と
いう難点があるのに対し、この発明によれば、被測定体
の表面にほぼ垂直に光ビームを照射し、上記被測定体表
面からの反射スポット光を受光し得る位置に配置され且
つ上記反射光スポット光の少なくともピーク付近をカバ
ーする長さを有したライン状の受光素子列で受光して、
その反射光強度分布曲線のピーク付近を近似したガウス
関数の広がりを表すGCPを、 ただし、 Inは自然対数、 yは反射光強度、 t=i−(n+1)/2(i=1,2,…,n) T=12ti 2−n+1 (cはn個の各点の受光素子列面上の間隔) なる演算式により上記反射光強度分布のピーク付近の3
点以上の反射光強度yiと測定点から算出し、さらに、
上記ガウス曲線パラメータGCPと予め対応づけられた
中心線平均粗さデータとの対比から上記被測定体の表面
粗さを算出するようにしたので、反射光強度分布曲線の
ピーク付近のみの反射光を一つの小形な受光素子列でし
かもそれを移動させずに同時に測定でき、被測定体の方
面粗さを非接触で、ノイズの混入も殆どなく、正確にし
かも迅速に測定し得ると共に、GCPによって光強度分
布曲線の広がりを求める際に、光強度分布曲線のピーク
付近のみのデータからGCPを演算することができ、ま
た、光強度データを平滑化する必要がないので、演算処
理が短時間で行えると共に演算回路を頗る簡素化し得る
表面粗さ測定装置および表面粗さ測定方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に係る表面粗さ測定装置の一実施例
の全体構成を示すブロック図、第2図は、同実施例にお
ける受光素子列で測定した被測定体の表面からの反射光
強度分布曲線の模式図、第3図(a)ないし第3図
(c)は、それぞれ粗さが異なる場合の3種の試験片の
表面粗さを触針式粗さ測定装置によりそれぞれ測定した
場合の波形図、第4図(a)ないし第4図(c)は、そ
れぞれ第3図(a)〜第3図(c)に示した波形図に対
応する試験片のレーザビームによる反射光強度分布をP
CDによってそれぞれ測定した場合のPCDの受光上の
位置対反射光強度の特性図、第5図は、PCDによって
測定した光強度のデータを隣接した7点の平均による平
滑化後のGCPと平滑化しないGCPとの比較結果を示
す説明図、第6図は、8種類の粗さの異なる試験片に対
して3個所ずつ測定したGCPと触針式粗さ測定装置に
よって求めた中心線平均粗さRaとの関係を示す説明図
である。 1……レーザ発振器、 2……レーザビーム、 3……ミラー、 4……被測定体、 6……受光素子列、 7……並列−直列変換回路、 8……A/D変換器、 9……メモリ、 10……制御装置、 11……演算装置、 12……表示装置、 13……プリンタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定体表面にほぼ垂直に光ビームを照射
    する光ビーム発生器と、上記被測定体表面からの反射ス
    ポット光を受光し得る位置に配置され且つ上記反射スポ
    ット光の少なくともピーク付近をカバーする長さを有し
    たライン状の受光素子列と、この受光素子列から出力さ
    れるアナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ
    /ディジタル変換器と、このアナログ/ディジタル変換
    器の出力を記憶するメモリと、このメモリに記憶された
    データのうち、上記ピーク付近の反射スポット光に対応
    するn個の出力データを用いて上記被測定体の表面から
    の反射光強度分布曲線のピーク付近をガウス関数で近似
    し、このガウス関数の標準偏差を表すガウス曲線パラメ
    ータGCPを、 ただし、 Inは自然対数、 yは反射光強度、 t=i−(n+1)/2(i=1,2,…,n) T=12ti 2−n+1 (cはn個の各点の受光素子列面上の間隔) なる演算式により上記反射光強度分布のピーク付近の3
    点以上の反射光強度yiの測定点から算出し、さらに、
    上記ガウス曲線パラメータGCPと予め対応づけられた
    中心線平均粗さデータとの対比から上記被測定体の表面
    粗さを算出する演算手段とを具備することを特徴とする
    表面粗さ測定装置。
  2. 【請求項2】被測定体表面にほぼ垂直に光ビームを照射
    してこの被測定体表面からの反射スポット光を、上記反
    射スポット光の少なくともピーク付近をカバーし得る長
    さを有したライン状の受光素子列で受光し、この受光素
    子列の出力のうち、上記ピーク付近の反射スポット光に
    対応するn個の出力データを用いて上記被測定体の表面
    からの反射光強度分布曲線のピーク付近をガウス関数で
    近似し、このガウス関数の標準偏差を表すガウス曲線パ
    ラメータGCPを、 ただし、 Inは自然対数、 yは反射光強度、 t=i−(n+1)/2(i=1,2,…,n) T=12ti 2−n+1 (cはn個の各点の受光素子列面上の間隔) なる演算式により上記反射光強度分布のピーク付近の3
    点以上の反射光強度yiの測定点から算出し、さらに上
    記ガウス曲線パラメータGCPと予め関係づけられた中
    心線平均粗さデータとを対比させることにより上記被測
    定体の表面粗さを求めることを特徴とする表面粗さ測定
    方法。
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