JPH0660065U - 表面実装コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント基板等に簡単かつ確実に固定できる
表面実装コネクタを提供する。 【構成】 コネクタ１０のハウジング１に固定用突起３
を一体成形して設ける。また、その突起３は先端に開放
する穴４をもつものとし、突起３を基板Ｂの貫通孔Ｅに
挿入後その穴４に穴径より大径のプラグ６を圧入する。
そのプラグ６は変形可能な連結帯８等を介して突起３と
一体成形してあるので作業がし易い。また、部品数の増
加がないのでコスト増がない。さらに、プラグの圧入で
突起３が拡径して抜け止めされるので、コネクタの固定
も確実で安定したものになる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント基板等に簡単に信頼性良く固定できる表面実装コネクタに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

表面実装コネクタは、基板の表面の印刷回路に半田付けして電気導通させる複 数の差込み式端子を所定ピッチで絶縁性のハウジングに圧入やインサート成形等 の方法で収容固定したものである。このコネクタは、端子と基板上の印刷回路の 位置を揃えるために、更には半田付け後の端子の外れ防止、相手側コネクタ挿抜 時のハウジングのぐらつき防止のために基板上に正確に位置決めして確実に固定 することが要求される。

【０００３】 そこで、従来は、図３乃至図５に示すような構造を採用してその要求に応えて いる。

【０００４】 図３は、コネクタＡを基板ＢにねじＣで固定したもので、基板Ｂ上でのコネク タの位置決めはコネクタのハウジングに設けたピン（図示せず）を基板の対応し た孔に差し込むなどして行なっている。

【０００５】 図４はコネクタＡの突起Ｄを基板Ｂの貫通孔Ｅに差込んで抜け止めするもの、 また図５はコネクタＡの突起Ｄを基板Ｂの貫通孔Ｅに差込んだ後、突起の内側に 設けた穴に突起の根元側から長寸の鍔付きピンＦを打ち込んで突起Ｄを抜け止め するものであり、これ等は突起Ｄをコネクタの位置決めと固定の双方に利用して いる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の表面実装コネクタには次のような問題点がある。

【０００７】 即ち、図３のコネクタは、固定の信頼性には優れるが、ねじ止め作業の煩わし さがあるのが難点である。

【０００８】 また、図４のコネクタは、取付けは容易であるが、突起Ｄが外力を受けたとき 撓む構造になっており、また、突起Ｄの挿入終点で突起先端の逆止爪Ｇと基板Ｂ 間に加工誤差による遊び（隙間）が生じることも避けられないため、挿入後の突 起がガタツキ易く、固定が不安定になる。

【０００９】 さらに、図５のコネクタはピンＦの打ち込みによって突起Ｄの撓みが阻止され るが、ピンＦを打ち込む面倒さがあり、また、ピンＦの使用によりコスト高にな る。

【００１０】 本考案は、これ等の問題点を無くすことを課題としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するため、基板の貫通孔に差込む固定様突起の内 部に突起の先端に開放する穴を設け、さらに、突起の先端側からその穴に圧入す る穴径よりも大径のプラグを設ける構造を採用する。

【００１２】 なお、固定用の突起はコネクタのハウジングと一体成形し、さらに、プラグは その突起にプラグ圧入力で変形可能又は切断可能な連結部を介して一体成形して おくのが望ましい。

【００１３】

【作用】

基板をくぐり抜けた固定用突起の穴にプラグを圧入すると、突起のプラグ圧入 部が拡径して基板の貫通孔面に圧接するのでガタツキの無い安定した固定が行え る。

【００１４】 また、突起の先端側からの圧入であれば短寸のプラグでよいので圧入の時間短 縮や材料費の削減の面でも有利になる。

【００１５】 このほか、コネクタのハウジングと固定用の突起及びプラグを一体に成形した ものは、部品数の増加によるコスト増や部品が独立していることによる取扱い性 の悪さの問題も無く、より優れた効果を期待できる。

【００１６】

【実施例】

図１は、本考案の表面実装コネクタの実施例である。このコネクタ１０は、樹 脂製のハウジング１に、圧入、インサート成形等の方法で複数本の差込み式端子 ２を所定ピッチで収容固定してある。その端子の後部はハウジング外に引出され ており、基板上の印刷回路にリフローソルダリングして接合されるようになって いる。

【００１７】 図中３はハウジング１と一体成形した固定用の突起である。この突起３の内部 には、突起の先端に開放する穴４が設けられている。また、突起の先端外周には 逆止爪５が設けられている。６は穴４に挿入するプラグである。このプラグ６は 胴部径を穴４の内径よりも大きくしてある。また、プラグ６の先端外周には穴４ の内径段差部に係止する逆止爪７を設けてある。

【００１８】 例示のコネクタは、突起３とプラグ６を連結帯８でつないで一体成形してある 。連結帯８は薄くて巾の狭いものであり、プラグ６を穴４に圧入する際に図１（ ｄ）に示すように変形し、プラグの外周に設けた溝６ａ｛図１（ｅ）を参照｝に 納まるようにしてある。

【００１９】 プラグ６は、図１（ｃ）に示すように、突起３を基板Ｂの貫通孔Ｅに挿入した 後孔４に圧入する。これにより、突起３が拡径して孔Ｅの内面に圧接し、主とし てこれによる摩擦力で突起３が抜け止めされる。従って、本考案では逆止め爪５ は必ずしも必要ではない。特に、プラグ６を先細テーパ状にして穴４をくぐり抜 けた突起３の先端部がプラグの圧入によって穴径よりも大きくなるようにしてお くと逆止爪５がなくても確実な抜け止めが行える。

【００２０】 なお、突起３とプラグ６を一体成形しておくことは望ましいことではあるが、 必須の要件ではない。

【００２１】 また、突起３とプラグ６を一体に連結する部分は図２に示すようなもの、即ち 、変形の余裕がなくてプラグ圧入力で切断されるような薄肉連結部９等であって もよい。

【００２２】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案では固定用突起の内部にその突起の先端に開放する 穴を設け、この穴に好ましくは突起と一体に成形したプラグを圧入して突起を抜 け止めするようにしたので、基板に対するコネクタの取付けを確実化するのと併 せて材料、部品の削減、作業時間の短縮を計ることができ、実装効率の向上と製 品のコスト低減に寄与できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）実施例の表面実装コネクタの正面図 （ｂ）同上の側面図 （ｃ）（ａ）図のＸ−Ｘ線部の拡大断面図 （ｄ）プラグの圧入状態を示す拡大断面図 （ｅ）（ｂ）図のＹ−Ｙ線部の断面図

【図２】突起とプラグの一体成形の他の例を示す断面図

【図３】従来の表面実装コネクタの固定構造の一例を示
す図

【図４】従来の表面実装コネクタの固定構造の他の例を
示す図

【図５】従来の表面実装コネクタの固定構造の他の例を
示す図

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 差込み式端子 ３ 固定用突起 ４ 穴 ５ 逆止爪 ６ プラグ ６ａ 溝 ７ 逆止爪 ８ 連結帯 ９ 薄肉連結部 １０ コネクタ Ｂ 基板 Ｅ 貫通孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板の表面の印刷回路に半田付けして電
   気導通させる差込み式端子を絶縁性のハウジングに所定
   ピッチで収容固定すると共に、前記ハウジングに前記基
   板の貫通孔に差し込む固定用の突起を設けた表面実装コ
   ネクタにおいて、前記突起の内部に突起の先端に開放す
   る穴を設け、さらに、突起の先端側からその穴に圧入す
   る穴径よりも大径のプラグを設けたことを特徴とする表
   面実装コネクタ。
2. 【請求項２】 前記突起をコネクタのハウジングと一体
   成形し、さらにこの突起に前記プラグをプラグ圧入力で
   変形可能又は切断可能な連結部を介して一体成形してあ
   る請求項１記載の表面実装コネクタ。