JPH0658596A - 空気調和装置およびそれに用いられるリモートコントローラ位置検出器 - Google Patents

空気調和装置およびそれに用いられるリモートコントローラ位置検出器

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JPH0658596A
JPH0658596A JP4214989A JP21498992A JPH0658596A JP H0658596 A JPH0658596 A JP H0658596A JP 4214989 A JP4214989 A JP 4214989A JP 21498992 A JP21498992 A JP 21498992A JP H0658596 A JPH0658596 A JP H0658596A
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JP
Japan
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remote controller
receiving element
light receiving
indoor unit
infrared
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Application number
JP4214989A
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English (en)
Inventor
Yasunori Oyabu
康典 大薮
Kazuo Suzuki
一雄 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、室内機から近くに居る人、遠くに
居る人に関わらず、その人の居る所を不快感を与えずに
快適に空調することを主要な特徴とする。 【構成】第1のフォトダイオード28と、前方に位置に
よって透過率が異なる赤外透過部材41が配置された第
2のフォトダイオード40とを設け、第1のフォトダイ
オード28の受信光量により赤外線の減衰特性にしたが
ってリモコン距離を検出し、第1のフォトダイオード2
8の受光光量と、第2のフォトダイオード40の受光光
量との比からリモコン方向を検出し、これら検出結果に
より、室内機1の吹出風の風向、風量、温度を制御し
て、室内に居る人に対する冷暖房効果の過不足を是正、
室内機1から室内に居る人に対する風当たりを是正し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リモートコントロー
ラを有し、このリモートコントローラから発信した赤外
線を受信することによって所定の空気調和動作を行う空
気調和装置およびそれに用いられるリモートコントロー
ラ位置検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】リモートコントローラ(以下、リモコン
と称す)が付いた空気調和装置では、リモコンから発せ
られる赤外線の操作信号を室内機が受光した際、その信
号発生源(リモコン)に人が居るものとして捕らえて、
この方向へ吹出風を吹き出すことが行われている。
【0003】詳しくは、リモコンが発信する赤外線を室
内機で受信し、赤外線が来た方向を判断して、その方
向、つまりリモコンを使用する人の居る方向へ吹出風が
吹き出されように、ルーバの風向を変えていた。ところ
で、こうした空気調和装置は、リモコンが在る方向は分
かっても、リモコン、すなわちリモコン使用者までの距
離は分からない。そこで、従来では、常にリモコンの在
る方向にルーバを向かせ、一定の風量で冷風、温風を吹
出口から吹出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これではリ
モコン、すなわちリモコンを使用する人が室内機の近く
に居る場合、室内機から吹き出たばかりの風が直接、リ
モコン使用者に当たり、風の不快感を感じる。冷房時で
あれば、冷風が当たるので寒すぎてしまい、暖房時であ
れば暑すぎるという不具合をきたす。
【0005】またリモコンを使用する人が室内機から遠
くに居る場合、吹出風の風量が一定なので、逆に冷房時
の冷風および暖房時の温風とも、リモコン使用者に届か
ず、空調が十分に行われないという不具合がある。
【0006】この発明は、このような事情に着目してな
されたもので、その目的とするところは、室内機から近
くに居る人、遠くに居る人に関わらず、人の居る所を不
快感を与えずに快適な空調することができる空気調和装
置およびそれに好適なリモートコントローラ位置検出器
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の空気調和装置は、リモートコントローラか
らの赤外線を受信する受光素子の受信光量の二乗に反比
例した値にしたがって、室内機から前記リモートコント
ローラまでの距離を検出する手段を設け、この室内機か
らリモートコントローラまでの距離にしたがって、室内
機から吹出される吹出風の風向、風量、温度を制御する
手段を設けたことにある。
【0008】請求項2の空気調和装置は、リモートコン
トローラからの赤外線を受信した第1の受光素子の受信
光量の二乗に反比例した値にしたがって、室内機から前
記リモートコントローラまでの距離を検出する手段を設
け、第1の受光素子と共に合うリモートコントローラか
らの赤外線を受信する第2の受光素子を設け、この第2
の受光素子の前方に、この第2の受光素子の前方を横切
るように、前記赤外線の透過率が前記第2の受光素子に
入射する赤外線の各方向の部位によって異なる透過制御
部材を設け、前記第1の受光素子で受信した受信光量と
前記通過制御部材を通過して第2の受光素子で受信した
受信光量の比にしたがって前記室内機から前記リモート
コントローラが在る方向を検出する手段を設け、これら
検出した距離および方向にしたがって、室内機から吹き
出される吹出風の風向、風量、温度を制御する手段を設
けた。
【0009】請求項3の空気調和装置は、請求項2に記
載したリモートコントローラが在る方向の検出を高い精
度で行うために、透過制御部材の透過率を、室内機の正
面側においてはリモートコントローラの位置の違いに対
して小さく変化し、室内機の左右方向側においてはリモ
ートコントローラの位置の違いに対して大きく変化させ
たことにある。
【0010】請求項4のリモートコントローラ位置検出
器は、リモートコントローラからの赤外線を受信するた
めの第1の受光素子および第2の受光素子を並行に設
け、前記第2の受光素子の前方に、この第2の受光素子
の前方を横切るように、赤外線の透過率が前記第2の受
光素子に入射する赤外線の各方向の部位によって異なる
透過制御部材を設け、前記第1の受光素子で受信した赤
外線の受信光量の二乗に反比例した値にしたがって、リ
モートコントローラまでの距離を検出する手段を設け、
前記第1の受光素子で受信した受信光量と前記通過制御
部材を通過して第2の受光素子で受信した赤外線の受信
光量の比にしたがって前記リモートコントローラが在る
方向を検出する手段を設けたことにある。
【0011】請求項5のリモートコントローラ位置検出
器は、請求項4に記載したリモートコントローラが在る
方向の検出を高い精度で行うために、透過制御部材の透
過率を、室内機の正面側においてはリモートコントロー
ラの位置の違いに対して小さく変化し、端側においては
リモートコントローラの位置の違いに対して大きく変化
させたことにある。
【0012】
【作用】請求項1に記載の空気調和装置は、室内機の受
光素子で、リモートコントローラから発信された赤外線
を受信すると、その受光光量が検出される。ここで、赤
外線は距離の二乗分の一で減衰する特性をもつ。つま
り、この特性を利用して上記受光光量から、室内機から
リモートコントローラまでの距離、すなわち室内機から
人の居る位置が間接的に検出される。この検出情報によ
り、室内機から吹き出される吹出風の風向、風量、温度
が制御される。これにより、室内機から室内に居る人に
対する冷暖房効果の過不足、さらには室内機から室内に
居る人に対する風当たりの不具合が是正される。
【0013】請求項2に記載の空気調和装置によると、
室内機の第1の受光素子で、リモートコントローラから
発信された赤外線を受信すると、その受光光量が検出さ
れる。ここで、赤外線は距離の二乗分の一で減衰する特
性をもつ。つまり、この特性を利用して上記受光光量か
ら、室内機からリモートコントローラまでの距離が検出
される。また第2の受光素子は、上記第1の受光素子と
共にリモートコントローラから発信された赤外線を受信
している。ここで、第2の受光素子の前方には、位置に
よって透過率が異なる通過制御部材がある。
【0014】このため、この第2の受光素子での受信光
量は、第1の受光素子のときは違い、リモートコントロ
ーラからの赤外線が、通過制御部材のどの部位を透過す
るかによって異なる。
【0015】したがって第1の受光素子での受信光量と
第2の受光素子での受信光量との比を求めると、通過制
御部材のどの部位から入射してきた赤外線なのが分か
る、つまりリモートコントローラの赤外線の来る方向が
分かる。こうしたリモートコントロールまでの距離、リ
モートコントロールの在る方向により、室内機から人の
居る位置が間接的に検知される。これら検知情報によ
り、室内機から吹き出される吹出風の風向、風量、温度
が制御される。
【0016】これにより、請求項1のときと同様、室内
機から室内に居る人に対する冷暖房効果の過不足、さら
には室内機から室内に居る人に対する風当たりの不具合
が是正される。
【0017】請求項3に記載の空気調和装置によると、
請求項2で述べた第2の受光素子の受信光量は、リモー
トコントローラから発信された赤外線が壁によって反射
する反射光に左右されることがある。
【0018】特に室内機の左右方向側が家屋の壁と近く
に配置されて据え付けられる場合、その方向側からリモ
ートコントローラの赤外線が入射すると、受信光量比の
大きな誤差の発生を生みやすい。
【0019】しかし、たとえ反射の影響が大きい方向か
ら、リモートコントローラの赤外線が来ても、隣接する
方向との比の差が大きくなるように、透過制御部材の透
過率を変化させているので、反射光があっても、精度良
く、リモートコントローラの在る方向を検出するように
なる。また反射の影響が小さい正面方向に対しては、隣
接する方向との比の差が小さいので、精度良く、リモー
トコントローラの在る方向が検出される。
【0020】請求項4に記載のリモートコントローラ位
置検出器によると、室内機の第1の受光素子で、リモー
トコントローラから発信された赤外線を受信すると、そ
の受光光量が検出される。ここで、赤外線は距離の二乗
分の一で減衰する特性をもつ。つまり、この特性を利用
して上記受光光量から、リモートコントローラまでの距
離が検出される。また第2の受光素子は、上記第1の受
光素子と共にリモートコントローラから発信された赤外
線を受信している。ここで、第2の受光素子の前方に
は、位置によって透過率が異なる通過制御部材がある。
【0021】このため、この第2の受光素子での受信光
量は、第1の受光素子のときは違い、リモートコントロ
ーラからの赤外線が、通過制御部材のどの部位を透過す
るかによって異なる。
【0022】したがって第1の受光素子での受信光量と
第2の受光素子での受信光量との比を求めると、通過制
御部材のどの部位から入射してきた赤外線なのが分か
る、つまりリモートコントローラの赤外線の来る方向が
分かる。これにより、第1の受光素子と第2の受光素子
以外、受光素子を増やさずに、リモートコントローラの
方向と距離との両方が分かる。
【0023】請求項5に記載のリモートコントローラ位
置検出器によると、請求項4で述べた第2の受光素子の
受信光量は、リモートコントローラから発信された赤外
線が壁などによって反射する反射光に左右されることが
ある。
【0024】特にリモートコントローラ位置検出器が、
壁と近い距離となる関係で据え付けられる場合、その方
向からリモートコントローラの赤外線が入射すると、受
信光量比の大きな誤差の発生を生みやすい。
【0025】しかし、たとえ反射の影響が大きい方向か
ら、リモートコントローラの赤外線が来ても、隣接する
方向との比の差が大きくなるように、透過制御部材の端
側の透過率を変化させているので、反射光があっても、
精度良く、リモートコントローラの在る方向を検出する
ようになる。また反射の影響が小さい正面方向に対して
は、隣接する方向との比の差が小さいので、精度良く、
リモートコントローラの在る方向が検出される。
【0026】
【実施例】以下、請求項1に記載の発明を図1ないし図
4に示す第1の実施例にもとづいて説明する。
【0027】図2は、この発明を適用したセパレート型
のリモートコントローラ(以下、リモコンと称す)付空
気調和装置を示し、1は室内Aの壁部上段に据え付けた
室内機、2は室外Bに据え付けた室外機である。
【0028】室内機1の構造について述べれば、3は前
面上部に吸込口4を有し、前面下部に吹出口5を有した
本体である。この本体3内には吸込口4と吹出口5とを
連通する風路6が設けられている。この風路6には、吸
込口4と対向して室内側熱交換器7が設けられている。
風路6の中間部には、横流ファンで構成された室内ファ
ン8が設けられていて、吸込口4から吸込まれた室内空
気を室内側熱交換器7と熱交換させることで得られる冷
風、温風を、吹出口5から室内Aへ吹き出すようにして
ある。なお、8aは室内ファン8を駆動するファンモー
タである。
【0029】また吹出口5には、吹出風の上下方向の風
向を変えるための電動式の上下ルーバ9、吹出風の左右
方向の風向を変える電動式の左右ルーバ(図示しない)
が設けられていて、吹出風を室内Aの上下方向、左右方
向へ自在に導けるようにしている。なお、9aは上下ル
ーバ9を駆動するモータを示す。
【0030】室外機2の構造について説明すれば、10
は、対向する壁部に吸込口と吹出口(いずれも図示しな
い)を有し、内部にこれら吸込口と吹出口とを連通する
風路11を有した本体である。この風路11には、室外
側熱交換器12,プロペラファンで構成された室外ファ
ン13aが設けられていて、室外側熱交換器12と外気
とを熱交換させるようにしてある。また本体10内に
は、コンプレッサ13、四方弁(図示しない)、膨張弁
(減圧装置で図示しない)が設けられている。
【0031】そして、この室外機2の冷凍サイクル機器
と上記室内機1の冷凍サイクル機器とが冷媒管(図示し
ない)で接続されている。またコンプレッサ13にはイ
ンバータ回路13bが接続されていて、コンプレッサ1
3の電源周波数の制御により、能力が可変可能なヒート
ポンプ式の冷凍サイクルを構成している。
【0032】一方、14は室内機1に付属されたリモコ
ンである。リモコン14の本体15は、偏平状の帯箱形
をなしている。この本体15の先端部には、赤外線透過
窓17が設けられている。この赤外線透過窓17に対向
して本体15内には、赤外線LED19が設けられてい
て、赤外線LED19から赤外線透過窓17を通して、
本体外へ赤外線20を発信できるようになっている。
【0033】また本体15の上面には、各種運転モード
を設定するための操作ボタン23が設けられている。リ
モコン14は、この操作ボタン23で設定された内容を
赤外線20に含ませて発信できるようにしてある。こう
したリモコン14の発信回路系が、図1の上段にあるよ
うにブロック化して示されている。
【0034】この発信回路系について説明すれば、19
aは赤外線LED19に接続された発振回路である。こ
の発振回路19aは、マイクロコンピュータより構成さ
れる制御部24に接続されている。この制御部24によ
り、操作した操作ボタン23の内容にしたがい発振回路
19aを作動させて、赤外線LED19から赤外線20
を発信させるようにしてある。なお、図示しない電源電
池の電圧の変動によって、赤外LED19から発信され
る赤外線20の光量が変わらないように、発振回路19
aを制御するための電圧安定化回路(赤外LED19に
一定の電流を流す働きをするもの)である。
【0035】他方、図2に示されるように室内機1の本
体右側の下部における前面壁部分には、赤外線透過窓2
5が設けられている。この赤外線透過窓25と対向して
本体1内には、赤外フォトダイオード28が設けられて
いて、リモコン14から発信される赤外線20を受信し
て電気信号に変換できるようにしている。
【0036】この赤外フォトダイオード28には機器駆
動回路系が接続され、赤外フォトダイオード28aで受
信した赤外線20にしたがって、各種機器を制御するよ
うにしている。図1の下段側には、この機器駆動回路系
の構成が示されている。
【0037】この機器駆動回路系について説明すれば、
30は赤外フォトダイオード28に接続された増幅回路
である。この増幅回路30は、マイクロコンピュータよ
りなる制御部31に接続されていて、制御部31にて赤
外線20に含まれている上記リモコン14の操作内容を
読取るようにしてある。
【0038】またこの制御部31には、室内ファン8の
ファンモータ8a、上下ルーバ9のモータ9a、さらに
はコンプレッサ13のインバータ回路13bが接続され
ていて、読取った操作内容にしたがい、室内ファン8、
上下ルーバ9およびコンプレッサ能力を制御できるよう
にしている。
【0039】上記各増幅回路30は、それぞれ2つの電
圧比較回路32a,32bに接続され、距離に応じた赤
外線20の受信光量で得られる電圧を各電圧比較回路3
2a,32bに伝えるようにしてある。
【0040】すなわち、リモコン14から発信される赤
外線20は距離の二乗分の一で減衰する特性をもつ。具
体的には、赤外フォトダイオード28で受信される受信
光量と、リモコン14から室内機1(赤外フォトダイオ
ード28)までの距離との関係を線図で示せば、図4に
示されるような線図で表わされ、この距離に対応する受
信光量が各電圧比較回路32a,32bに伝えられるこ
とになる。
【0041】電圧比較回路32aには、室内機1からリ
モコン14までの距離が遠いことをV1 の電圧値で設定
するための、しきい値設定回路33aが接続されてい
て、V1 との比較から、室内機1からリモコン14まで
は遠いか否かを検出できるようにしている。また電圧比
較回路32bには、室内機1からリモコン14までの距
離が近いことをV2 の電圧値で設定するための、しきい
値設定回路33bが接続されていて、V2 との比較か
ら、室内機1からリモコン14までは近いか否かを検出
できるようにしている。
【0042】こうした電圧比較回路32a,32bが制
御部31に接続され、リモコン位置検出器34を構成し
ている。そして、この制御部31にて、V1 以下の電
圧、V2 以下の電圧、V1 とV2 との間の電圧を読取
り、室内機1に対してリモコン14を持った人が近距離
(近い位置)に居るのか、遠距離(遠い位置)に居るの
か、中距離(中間位置)に居るのかを判断するようにし
ている。つまり、室内機1からリモコン14までの距離
を検出するようにしている。
【0043】また制御部31には、このリモコン14と
の距離にしたがい、上記赤外線20の信号で設定された
冷暖房能力、風向、風量を補正する設定がなされてい
る。具体的には、制御部31には、リモコン位置が室内
機1から遠いときは、リモコン14を持っている人に空
調した吹出風が届くように、上下ルーバ9の風向を斜め
下向き(斜め前方吹き出し)に設定、室内ファン8の風
量を大きくする設定、コンプレッサ13の電源周波数を
上げる設定がなされている。またリモコン位置が室内機
1から近いときは、リモコン14を持っている人に吹出
風を当てないように、上下ルーバ9の風向を下向き(真
下吹き出し)に設定、室内ファン8の風量を小さくする
設定、コンプレッサ13の電源周波数を下げる設定がな
されている。つぎに、このように構成された空気調和装
置の作用について説明する。
【0044】空気調和装置を動作させるときは、使用者
がリモコン14を持ち、室内機1に発信側を向けながら
操作ボタン23を操作する。これにより、操作ボタン2
3から制御部24へ信号が伝えられる。
【0045】すると、制御部24は、操作された内容に
したがい発振回路19aを作動させる。これにより、赤
外線LED19は発振回路19aの作動に同期して赤外
線20を発信していく。この赤外線20が赤外線透過窓
17を通って外部へ出ていく。
【0046】一方、室内機1の赤外フォトダイオード2
8は、赤外線透過窓25を通ってきた上記リモコン14
からの赤外線20を受光して微弱な電気信号に変換され
る。この電気信号は増幅回路30で増幅される。
【0047】この増幅回路30からの電気信号が制御部
31に伝えられる。そして、制御部31にて、赤外線2
0に含まれている操作内容が読取られ、操作内容にした
がって四方弁、上下ルーバ9、室内ファン8、コンプレ
ッサ13など、各種冷凍サイクル機器を制御し、冷房サ
イクル(コンプレッサ13の吐出冷媒が四方弁、室外側
熱交換器12、膨張弁、室内側熱交換器7を循環するサ
イクル)、暖房サイクル(コンプレッサ13の吐出冷媒
が四方弁、室内側熱交換器7、膨張弁、室外側熱交換器
12を循環するサイクル)を構成していく。これによ
り、室内機1の吹出口5から、冷房時には冷風が吹き出
され、暖房時には温風が吹き出される。また増幅回路3
0からの電気信号(電圧)は、各電圧比較回路32a,
32bに伝えられる。
【0048】ここで、赤外フォトダイオード28で受信
した受信光量は、図4に示されるように受信光量の二乗
に反比例した値で、リモコン距離と相関しているから、
受信光量で得られる増幅回路30からの電気信号にした
がって、室内機1からリモコン14までの距離が分か
る。この増幅回路30からの電圧が、各電圧比較回路3
2a,32bにおいて各電圧V1 ,V2 と比較され、こ
の比較結果が制御部31に伝えられる。制御部31は、
この比較結果から、リモコン14を持っている人が室内
機1から近い所にいるのか、遠い所にいるのか、中間の
所にいるのかを判断する。
【0049】すなわち、制御部31は、図3に示される
ように赤外フォトダイオード28で受光した受光光量の
電圧が、V1 電圧より低い電圧であれば、図2中、α位
置の如くリモコン14を持っている人が遠くに居ると判
断し、このリモコン14を持った人が快適な空調と得ら
れるように、上記赤外線20に含まれる操作内容による
制御を補正する。
【0050】すなわち、上下ルーバ9が斜め前方に向く
ように、上下ルーバ9のモータ9aを駆動し、室内ファ
ン8の風量を上げる例えば「強風」となるように、室内
ファン8のファンモータ8aを駆動し、コンプレッサ1
3の能力が増加するように、コンプレッサ13の電源周
波数を上げる(例えば55Hzから60Hz)。
【0051】これにより、室内機1からの吹出風は室内
機1から遠くにいるリモコン使用者に届く。しかも、コ
ンプレッサ13の能力は上昇しているので、リモコン使
用者のいる所まで、空調が十分に行われることとなる。
【0052】また赤外フォトダイオード28で受光した
受光光量の電圧が、V2 電圧より高い電圧であれば、図
2中、β位置の如くリモコン14を持っている人が近く
居ると判断し、このリモコン14を持った人が快適な空
調と得られるように、上記赤外線20に含まれる操作内
容による制御を補正する。
【0053】すなわち、上下ルーバ9が下向きとなるよ
うに、上下ルーバ9のモータ9aを駆動し、室内ファン
8の風量を下げる例えば「弱風」となるように、室内フ
ァン8のファンモータ8aを駆動し、コンプレッサ13
の能力を下げるように、コンプレッサ13の電源周波数
を下げる(例えば60Hzから50Hz)。
【0054】これにより、室内機1からの吹出風は、室
内機1から近くにいるリモコン使用者に、直接、当たる
ことはない。しかも、コンプレッサ13の能力も抑えら
れるから、リモコン使用者のいる所でも、不快感を与え
ない快適な空調が行われることとなる。
【0055】また赤外フォトダイオード28で受光した
受光光量の電圧が、V1 電圧とV2電圧との間の電圧で
あれば、リモコン14を持っている人が中間に居ると判
断し、このリモコン14を持った人が快適な空調と得ら
れるように、上記遠くに居るときの制御と上記近くに居
るときの制御との中間の制御が行われる。
【0056】したがって、リモコン14を持った人が室
内機1から近くに居ても、遠くに居る人でも、当該人の
居る所を人体に不快感を与えずに、冷暖房することがで
きる。図5ないし図10は、請求項2,請求項4に記載
された発明の実施例となる第2の実施例を示す。
【0057】第2の実施例は、第1の実施例のように赤
外フォトダイオード28の受光光量で得られるリモコン
14までの距離にしたがって室内機1の吹出風の風向、
風量、温度を制御したのではなく、赤外フォトダイオー
ド28に赤外フォトダイオード40を組み合わせ、この
2つのフォトダイオードで、リモコン14が在る方向を
検出し、この検出した方向と赤外フォトダイオード28
の受光光量で検出した距離とにしたがって、室内機1の
吹出風の風向、風量、温度を制御したものである。具体
的には、図7に示されるようにリモコン位置検出器34
ならびに機器駆動回路系を構成してある。
【0058】この点につき、図7について説明する。但
し、図面において、上述の第1の実施例と同じ部分には
同一符号を付してその説明を省略し、異なる部位につい
て説明することとする。
【0059】すなわち、制御部31には、図5に示され
るように室内機1の吹出口5に据付けた電動式の左右ル
ーバ35のモータ35aが接続されていて、モータ駆動
により、吹出風を室内器1の左右方向のどの方向へも、
吹き出すことができるようにしてある。
【0060】また制御部31には、あらかじめ図4に示
される「受信光量ーリモコン距離」の線図がマップとし
て記憶されていて、第1の赤外フォトダイード28(第
1の実施例の赤外フォトダイオードと同じもので、第1
の受光素子に相当)の増幅回路28aから伝えられる受
信光量の信号を読み取ることにより、室内機1からリモ
コン14までの距離を検出できるようにしている。
【0061】40は室内機1の本体3内に設けた第2の
赤外フォトダイオード(第2の受光素子に相当)であ
る。この第2の赤外フォトダイオード40は、図5、図
6および図10に示されるように第1の赤外フォトダイ
オード28と所定の間隔をおいて並行に配置されてい
る。
【0062】この第2の赤外フォトダイオード40の前
方となる本体3の前面部分には、赤外透過窓17と隣接
して、透過率の異なる部材で構成された赤外透過窓41
が設けられている。この赤外透過窓41は、第2の赤外
フォトダイオード40の前方、赤外線入射領域の全体を
横切るように設けられる。この赤外透過窓41として
は、例えば赤外透過板部材の表面に、図10に示される
ような印刷パターンを施したフィルム42を設けて、最
左側に赤外線20の透過率が最も高い領域イを形成し、
最も右側に赤外線20の透過率が最も低い領域ハを形成
し、中間に領域イと領域ハとの間の中間の透過率に定め
た領域ロを形成してなる。これにより、図6に示される
ように赤外透過窓41の透過率を、本体3の右側にいく
ほど、複数段階、例えば「1」、「0.8」、「0.
6」と3段階で順に小さくなるように変化させている。
つまり、赤外透過窓41の透過率は、第2の赤外ダイオ
ード40に入射する赤外線20の左右(室内機1の左
右)方向の各部によって異なる。
【0063】この第2の赤外ダイオード40には増幅回
路40aが接続される。またこの増幅回路40aおよび
上記第1の赤外フォトダイオード28の増幅回路28a
は、除算回路43に接続されている。この除算回路43
の除算にて、第1のフォトダイオード28と第2のフォ
トダイオード40との、リモコン14の赤外線20が受
信する量の光量比を求めるようにしている。この光量比
は、第2のフォトダイオード40に入射する赤外線20
が通過する赤外通過窓41の通過率と対応するものとな
る。
【0064】この除算回路43は、それぞれ比較回路4
4および比較回路45に接続されている。比較回路44
には、赤外透過窓41の領域ロの透過率と領域ハの透過
率との境界をV3 の電圧値で設定するための、しきい値
設定回路46が接続されていて、除算回路43の出力電
圧との比較から、室内機1の右方向にリモコン14があ
るか否かを検出できるようにしている。
【0065】また比較回路45には、赤外透過窓41の
領域イの透過率と領域ロの透過率との境界をV4 の電圧
値で設定するための、しきい値設定回路47が接続され
ていて、除算回路43の出力電圧との比較から、室内機
1の左方向にリモコン14があるか否かを検出できるよ
うにしている。
【0066】こうした比較回路46,47が制御部31
に接続され、リモコン位置検出器34を構成している。
そして、この制御部31にて、V3 以下の電圧、V4
上の電圧、V3 とV4 との間の電圧を読取り、室内機1
に対してリモコン14を持った人が右方向に居るのか、
左方向に居るのか、正面方向に居るのかを判断するよう
にしている。つまり、室内機1からリモコン14が在る
方向を検出するようにしている。
【0067】また制御部31には、検出したリモコン1
4の方向、リモコン14の距離にしたがい、赤外線20
の信号で設定される冷暖房能力、風向、風量を補正する
設定がなされている。具体的には、制御部31には、リ
モコン距離による設定として、上記第1の実施例で述べ
たようなリモコン位置が室内機1から遠いときは、リモ
コン14を持っている人に空調した吹出風が届くよう
に、上下ルーバ9の風向を斜め下向き(斜め前方吹き出
し)に設定、室内ファン8の風量を大きくする設定、コ
ンプレッサ13の電源周波数を上げる設定がなされ、リ
モコン位置が室内機1から近いときは、リモコン14を
持っている人に吹出風を当てないように、上下ルーバ9
の風向を下向き(真下吹き出し)に設定、室内ファン8
の風量を小さくする設定、コンプレッサ13の電源周波
数を下げる設定がなされている。また制御部31には、
リモコン方向による設定として、出力電圧がV3 より低
い電圧のときは、リモコン14を持っている人に空調し
た吹出風が向かうように左右ルーバ35の風向を右向き
に設定、出力電圧がV4 より高い電圧のときは、同じく
左右ルーバ35の風向を左向きに設定、出力電圧がV3
とV4 との間のときは左右ルーバ35の風向を正面向き
に設定されている。
【0068】このように構成された空気調和装置を動作
させるときは、使用者がリモコン14を持ち、室内機1
に発信側を向けながら操作ボタン23を操作する。これ
により、操作ボタン23から制御部24へ信号が伝えら
れる。
【0069】すると、制御部24は、操作された内容に
したがい発振回路19aを作動させる。これにより、赤
外線LED19は発振回路19aの作動に同期して赤外
線20を発信していく。この赤外線20が赤外線透過窓
17を通って外部へ出ていく。
【0070】一方、室内機1の第1の赤外フォトダイオ
ード28は、赤外線透過窓25を通ってきた上記リモコ
ン14からの赤外線20を受光して微弱な電気信号に変
換される。この電気信号は増幅回路30で増幅される。
【0071】また室内機1の第2の赤外フォトダイオー
ド40は、赤外線透過窓41を通ってきた上記リモコン
14からの赤外線20を受光して微弱な電気信号に変換
される。この電気信号は増幅回路30で増幅される。
【0072】ここで、第1、第2の赤外フォトダイオー
ド28、41は指向性が広いので、どの方向からもリモ
コン14の赤外線20が来ても受光するが、リモコン1
4から発信される赤外線20は距離の二乗分の一で減衰
する特性をもつから、その距離に応じた受光光量とな
る。しかも、図6に示されるように第2の赤外フォトダ
イオード41の前方には透過率の異なる赤外透過窓41
があるから、第2の赤外フォトダイオード41は、第1
の赤外フォトダイオード41と異なり、赤外線20が入
射してくる部分の透過率に対応した受光光量となる。
【0073】具体的には、図5および図9に示されるよ
うにリモコン位置が、室内機1に対して近い距離で、左
方向に在るS1 のときは、両者のフォトダイオード2
8,41の受信光量は多く、かつ等しい。また室内機1
に対して遠い距離で、左方向に在るS2 のときは、両者
のフォトダイオード28,41の受信光量は少なく、か
つ等しい。そして、この状態から正面方向に在るS3
ら同じく右方向に在るS4 になるにしたがって、両者の
フォトダイオード28,41の受信光量に差が生じるこ
ととなる。
【0074】上記増幅回路30からの電気信号が制御部
31に伝えられる。そして、制御部31にて、赤外線2
0に含まれている操作内容が読取られ、操作内容にした
がって四方弁、上下ルーバ9、左右ルーバ35、室内フ
ァン8、コンプレッサ13など、各種冷凍サイクル機器
を制御し、冷房サイクル(コンプレッサ13の吐出冷媒
が四方弁、室外側熱交換器12、膨張弁、室内側熱交換
器7を循環するサイクル)、暖房サイクル(コンプレッ
サ13の吐出冷媒が四方弁、室内側熱交換器7、膨張
弁、室外側熱交換器12を循環するサイクル)を構成し
ていく。これにより、室内機1の吹出口5から、冷房時
には冷風が吹き出され、暖房時には温風が吹き出され
る。
【0075】また制御部31は、設定されている図4に
示すような「受信光量ーリモコン距離」のマップから、
第1の赤外フォトダイオード28で受光した受光光量に
対応したリモコン距離を検出する。
【0076】一方、増幅回路30からの電気信号および
増幅回路40aからの電気信号は除算回路43に伝えら
れている。そして、この除算回路43にて、それら電圧
値を除算する。これにより、第1の赤外フォトダイオー
ド28と第2の赤外フォトダイオード40との光量比が
求められる。
【0077】除算回路43からの光量比を示す出力電圧
が、それぞれ比較回路44、比較回路45に伝えられ、
しきい値設定回路46,47で設定したV3 、V4 の電
圧と比較される。そして、この各比較結果が制御部31
に伝えられる。制御部31は、この比較結果から、リモ
コン14を持っている人が室内機1から左方向に居るの
か、正面の方向に居るのか、右方向に居るのかを判断す
る。
【0078】すなわち、制御部31は、図8に示される
ように比較回路44,46の出力電圧がV3 より低い電
圧であれば、図5のS4 の位置の如く、リモコン14が
右方向に在ると判断し、出力電圧がV4 より高い電圧で
あれば、S1 およびS2 の位置の如く、リモコン14が
左方向に在ると判断し、V3 とS4 との間の電圧であれ
ば、リモコン14が図6に示すリモコン位置の如く、正
面に在ると判断する。そして、制御部31はこの判断結
果で得られたリモコン14の方向および上記リモコン1
4の距離にしたがい、リモコン14を持った人が快適な
空調を得られるように、上記赤外線20に含まれる操作
内容による制御を補正する。
【0079】すなわち、例えば図5に示されるようにリ
モコン14がS4 の位置(室内機1に対して遠い距離で
右方向に在るとき)のときは、図8のタイムチャートに
示されるように左右ルーバ35が右方向に向くように、
左右ルーバ35のモータ35aを駆動し、上下ルーバ9
が斜め前方に向くように、上下ルーバ9のモータ9aを
駆動し、室内ファン8の風量を上げる例えば「強風」と
なるように、室内ファン8のファンモータ8aを駆動
し、コンプレッサ13の能力が増加するように、コンプ
レッサ13の電源周波数を上げる(例えば55Hzから6
0Hz)。
【0080】また図5に示されるようにリモコン14が
2 の位置(室内機1に対して遠い距離で、左方向に在
るとき)のときは、図8のタイムチャートに示されるよ
うに左右ルーバ35が左方向に向くように、左右ルーバ
35のモータ35aを駆動し、上下ルーバ9が斜め前方
に向くように、上下ルーバ9のモータ9aを駆動し、室
内ファン8の風量を上げる例えば「強風」となるよう
に、室内ファン8のファンモータ8aを駆動し、コンプ
レッサ13の能力が増加するように、コンプレッサ13
の電源周波数を上げる(例えば55Hzから60Hz)。
【0081】これにより、室内機1からの吹出風は室内
機1から遠くの各方向にいるリモコン使用者に届く。し
かも、コンプレッサ13の能力は上昇しているので、リ
モコン使用者のいる所まで、空調が十分に行われること
となる。
【0082】また図5に示されるようにリモコン14が
S1 の位置(室内機1に対して近い距離で、左方向に在
るとき)のときは、図8のタイムチャートに示されるよ
うに左右ルーバ35が左方向に向くように、左右ルーバ
35のモータ35aを駆動し、上下ルーバ9が下向きと
なるように、上下ルーバ9のモータ9aを駆動し、室内
ファン8の風量を下げる例えば「弱風」となるように、
室内ファン8のファンモータ8aを駆動し、コンプレッ
サ13の能力を下げるように、コンプレッサ13の電源
周波数を下げる(例えば60Hzから50Hz)。ととな
る。むろん、上記以外のリモコン位置のときは、上記の
中間の制御がなされる。
【0083】したがって、第1の実施例と同様、リモコ
ン14を持った人が室内機1から近くに居ても、遠くに
居る人でも、当該人の居る所を人体に不快感を与えず
に、冷暖房することができる。
【0084】またリモコン位置検出器34から見ると、
リモコン位置検出に必要な受光素子としては、第1の赤
外フォトダイード28と、前方に透過率の異なる赤外線
透過窓41が配置された第2の赤外フォトダイオード4
0とだけですむから、受光素子を増やさずに、リモコン
14の方向と距離との両方を検知することができ、リモ
ン位置検出器34の構成が簡単ですむ。
【0085】なお、この実施例では所定の印刷パターン
を施したフィルム42を設けて、透過率の異なる赤外透
過窓41を構成したが、これに限らず、図11に示され
る第3の実施例のように例えば赤外線を不透過にした板
部材50に、上記フィルム42の印刷パターンと同じよ
うに開口部51を設けて、赤外透過窓41(透過制御部
材)を構成するようにしても、図12に示される第4の
実施例のように薄板52a〜52dの組合わせから厚み
寸法を室内機1の左右方向で異ならせて、透過率を4段
階に変化させた赤外透過窓41から透過制御部材を構成
してもよく、その構造には限定されるものではない。な
お、52a〜52dはそれぞれの透過率を構成する薄板
を示す。図13ないし図16は、請求項3,請求項5に
記載された発明の実施例となる第5の実施例を示す。第
5の実施例は、上記第2の実施例の変形例で、反射光に
よるリモコン位置検出誤差を抑制しようしたものであ
る。
【0086】すなわち、第2の赤外フォトダイード40
での受光光量は、図14に示されるようにリモコン14
から発信された赤外線20が室内Aの壁60によって反
射するする反射光61に左右されることがある。
【0087】特に室内機1の左右方向側が室内Aの壁6
0と近くに配置されて据え付けられる場合、その方向か
らリモコン14から赤外線20が来ると、受光光量比の
大きな誤差の発生を生じやすい。
【0088】そこで、本実施例は、リモコン検出器34
を構成する赤外透過窓41の透過率を、正面側において
はリモコン位置の違いに対して小さく変化させ、左右方
向側、すなわち端においてはリモコン位置の違いに対し
て多く変化させるようにした。
【0089】すなわち、リモコン検出器34を構成する
赤外透過窓41は、図13に示されるように室内機1の
左右方向に沿って透過率がイ〜ニの4段階で順次変化す
るものとすると、イとロとの間の透過率の差、ハとニと
の間の透過率の差を大きくし、ロとハとの間の透過率の
差を小さくした。具体的には、図15に示されるように
厚み寸法を変えて、それぞれイ〜ロの透過率を得る赤外
透過窓41の構造では、イの透過率を構成する薄板52
aとニの透過率を構成する薄板52dとに厚み寸法の厚
い部材を用い、他の薄板52b,52cに厚み寸法の薄
いものを用いることによって、透過率の差を変化させ
た。
【0090】このようにすると、たとえリモコン14の
赤外線20が壁60で反射して、赤外フォトダイオード
40に入射したとき、リモコン14の赤外線20がその
反射の影響が大きい方向から赤外フォトダイオード2
8,40に入射して、受光光量比が反射光により、大き
くずれることがあっても、リモコン位置による透過率の
差を大きくしているので、生じるリモコン位置を検出す
る誤差は小さくなる。これにより、反射光があっても、
精度良く、リモコン14の在る方向を検出することがで
きる。
【0091】また室内機1の正面方向に対しては、反射
の影響が小さいから、隣接するリモコン位置の方向を示
す透過率の差が小さくとも、精度良く、リモコン14の
在る方向が検出できる。
【0092】実験によれば、赤外フォトダイオードに入
る赤外線に反射光が含まれない場合、赤外フォトダイオ
ードに入る赤外線に反射光が10%含まれる場合、赤外
フォトダイオードに入る赤外線に反射光が30%含まれ
る場合で、リモコン位置の検出を行った結果、局所的に
透過率に変化を与えない従来のリモコン位置の検出で
は、図16の(a)に示されるように最大で47°生じ
ていたリモコン位置誤差を、図16の(b)に示される
ように最大で25°にも小さくすることができた。但
し、図面において、上記実施例と同じものには同一符号
を付してその説明を省略した。
【0093】なお、上述した実施例は、受信光量比から
室内機の左右方向に対するリモコン方向を検出する例を
揚げたが、これに限らず、受信光量比から室内機の上下
方向に対するリモコン方向を検出するようにしてもよ
い。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項3に記載の発明によれば、室内機から近くに居る人、
遠くに居る人に関わらず、その人の居る所を不快感を与
えずに快適に空調することができる。
【0095】しかも、請求項3に記載の発明は、上記効
果に加え、精度良く、リモートコントローラの位置から
人の居る所を検出することができるから、より快適に人
の居る所を空調することができる。
【0096】また請求項4に記載の発明によれば、第1
の受光素子と第2の受光素子以外、受光素子を増やさず
に、リモートコントローラの方向と距離との両者を検出
することができる。請求項5に記載の発明によれば、上
記請求項4での効果に加え、精度良く、リモートコント
ローラの位置を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の空気調和装置の制御
系を示すブロック図。
【図2】同実施例の空気調和装置を据付けた状態を示す
斜視図。
【図3】同実施例のリモコン位置に応じた制御を示すタ
イムチャート。
【図4】赤外フォトダイオードの受光光量とリモコンの
距離との関係を示すための線図。
【図5】この発明の第2の実施例の空気調和装置を据付
けた状態を示す斜視図。
【図6】同実施例のリモコンの赤外線を受信する受信系
を、リモコンと共に示す斜視図。
【図7】同実施例の空気調和装置の制御系を示すブロッ
ク図。
【図8】同実施例のリモコン位置に応じた制御を示すタ
イムチャート。
【図9】同実施例のリモコン位置による2つの赤外フォ
トダイオードの受光光量比を説明するための図。
【図10】同実施例の異なる透過率をもつ赤外透過窓の
透過率パターンを、リモコンの赤外線を受信する受信系
およびリモコンと共に示す斜視図。
【図11】この発明の第3の実施例の要部を示す斜視
図。
【図12】この発明の第4の実施例の要部を示す斜視
図。
【図13】この発明の第5の実施例のリモコンの赤外線
を受信する受信系を、リモコンと共に示す斜視図。
【図14】同実施例において、リモコンの赤外線に対す
る反射光の影響を説明するための図。
【図15】同実施例の異なる透過率をもつ赤外透過窓
を、リモコンの赤外線を受信する受信系と共に示す断面
図。
【図16】(a)および(b)は、反射光の影響による
リモコン位置の誤差を、透過率を局所的に変えたものと
変えないものとで対比して示す線図。
【符号の説明】
1…室内機、8…室内ファン、9…上下ルーバ、14…
リモートコントローラ、19…赤外線LED、28…赤
外フォトダイオード、31…制御部、34…リモートコ
ントローラ検出器、35…上下ルーバ、40…赤外フォ
トダイオード、41…赤外透過窓、43…除算回路、4
3,44…比較回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者が操作することにより、赤外線を
    発信するリモートコントローラと、 このリモートコントローラからの赤外線を受信する受光
    素子を有した室内機と、 前記受光素子で受信した赤外線の受信光量の二乗に反比
    例した値にしたがって、前記室内機から前記リモートコ
    ントローラまでの距離を検出する手段と、 この室内機からリモートコントローラまでの距離にした
    がって、前記室内機から吹出される吹出風の風向、風
    量、温度を制御する手段とを具備したことを特徴とする
    空気調和装置。
  2. 【請求項2】 使用者が操作することにより、赤外線を
    発信するリモートコントローラと、 このリモートコントローラからの赤外線を受信する第1
    の受光素子を有した室内機と、 前記第1の受光素子で受信した赤外線の受信光量の二乗
    に反比例した値にしたがって、前記室内機から前記リモ
    ートコントローラまでの距離を検出する手段と、 前記第1の受光素子と共に前記室内機に設けられ、前記
    第1の受光素子と共に前記リモートコントローラからの
    赤外線を受信する第2の受光素子と、 この第2の受光素子の前方にこの第2の受光素子の前方
    を横切るように設けられた、前記赤外線の透過率が前記
    第2の受光素子に入射する赤外線の各方向の部位によっ
    て異なる透過制御部材と、 前記第1の受光素子で受信した受信光量と、前記通過制
    御部材を透過して第2の受光素子で受信した受信光量と
    の比にしたがって前記室内機から前記リモートコントロ
    ーラが在る方向を検出する手段と、 前記検出した距離および方向にしたがって、前記室内機
    から吹き出される吹出風の風向、風量、温度を制御する
    手段とを具備したことを特徴とする空気調和装置。
  3. 【請求項3】 前記透過制御部材の透過率は、室内機の
    正面側においてはリモートコントローラの位置の違いに
    対して小さく変化し、室内機の左右方向側においてはリ
    モートコントローラの位置の違いに対して大きく変化し
    ていることを特徴とする請求項2に記載の空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】 使用者の操作によってリモートコントロ
    ーラから発信された赤外線を受信することにより、リモ
    ートコントローラの位置を検出するリモートコントロー
    ラ位置検出器であって、 前記リモートコントローラからの赤外線を受信する、並
    行に配置された第1の受光素子および第2の受光素子
    と、 前記第2の受光素子の前方にこの第2の受光素子の前方
    を横切るように設けられた、前記赤外線の透過率が前記
    第2の受光素子に入射する赤外線の各方向の部位によっ
    て異なる透過制御部材と、 前記第1の受光素子で受信した赤外線の受信光量の二乗
    に反比例した値にしたがって、前記リモートコントロー
    ラまでの距離を検出する手段と、 前記第1の受光素子で受信した受信光量と、前記通過制
    御部材を通過して第2の受光素子で受信した受信光量と
    の比にしたがって前記リモートコントローラが在る方向
    を検出する手段とを具備してなることを特徴とするリモ
    ートコントローラ位置検出器。
  5. 【請求項5】 前記透過制御部材の透過率は、正面側に
    おいてはリモートコントローラの位置の違いに対して小
    さく変化し、端側においてはリモートコントローラの位
    置の違いに対して大きく変化していることを特徴とする
    請求項4に記載のリモートコントローラ位置検出器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1054601A (ja) * 1996-08-02 1998-02-24 Samsung Electron Co Ltd 空気調和機のルーバ駆動装置及びその制御方法

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JPH1054601A (ja) * 1996-08-02 1998-02-24 Samsung Electron Co Ltd 空気調和機のルーバ駆動装置及びその制御方法

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