JPH0658357B2 - 超音波による樹脂の硬化状態検査方法 - Google Patents
超音波による樹脂の硬化状態検査方法Info
- Publication number
- JPH0658357B2 JPH0658357B2 JP62307461A JP30746187A JPH0658357B2 JP H0658357 B2 JPH0658357 B2 JP H0658357B2 JP 62307461 A JP62307461 A JP 62307461A JP 30746187 A JP30746187 A JP 30746187A JP H0658357 B2 JPH0658357 B2 JP H0658357B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- inspecting
- ultrasonic wave
- reflected
- ratio
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種樹脂の硬化状態を超音波を利用して非破
壊的に検査する方法に関する。
壊的に検査する方法に関する。
樹脂の成形加工は、一般に成形材料に対して熱と圧力と
を適宜作用させ、流動性を与える可塑化と、型内に充て
んして所望の形を与える賦形と、そして硬化との3段階
の過程を経て行われる。このうち硬化についてみると、
熱硬化性の樹脂に対しては型内で高分子化反応が完了す
るまで硬化温度に保持しておいて硬化反応を完結させる
が、熱可塑性の樹脂に対しては賦形後冷却して流動性を
なくすようにする。しかし、いずれの場合も硬化時間が
短いと、成形中の発生ガスの量は少なく、また作業の能
率向上にも役立つことから硬化速度を速めることが望ま
しい。ところが硬化速度を速めるため硬化剤の添加量を
増すと、可塑化に悪影響を及ぼして流動性が悪くなり、
反対に流動性を向上させるために硬化剤の添加量は少な
くすると、固化が所定の速度で進まず硬化時間が長くな
る。一方、硬化剤の混合状態にむらがあると固化も平均
して進行せず所望の硬化状態が得られないことになる。
一例としてCRTの変圧器のコイルの絶縁材料として使
用されている樹脂についてみると、均一に硬化している
か否かによって絶縁,強度等の性能が左右されるが、硬
化状態は前記の如く成形条件によって一定せず、このた
め硬化状態の検査を必要とする。非破壊的に検査する方
法としては、特開昭55−164353号公報が知られ
ている。これは硬化した樹脂と未硬化の樹脂とで音速が
異なることを利用し、樹脂中の音速を測定することによ
って硬化状態を知ろうとするものである。この方法は、
樹脂全体が硬化しているか未硬化かを判別するには有力
な手段であるが、上述したように、硬化部分の中に未硬
化部分が存在する状態、特に、分散して存在する状態で
は、超音波は硬化部分を伝搬して検出されるために、正
確な状態判定ができない。
を適宜作用させ、流動性を与える可塑化と、型内に充て
んして所望の形を与える賦形と、そして硬化との3段階
の過程を経て行われる。このうち硬化についてみると、
熱硬化性の樹脂に対しては型内で高分子化反応が完了す
るまで硬化温度に保持しておいて硬化反応を完結させる
が、熱可塑性の樹脂に対しては賦形後冷却して流動性を
なくすようにする。しかし、いずれの場合も硬化時間が
短いと、成形中の発生ガスの量は少なく、また作業の能
率向上にも役立つことから硬化速度を速めることが望ま
しい。ところが硬化速度を速めるため硬化剤の添加量を
増すと、可塑化に悪影響を及ぼして流動性が悪くなり、
反対に流動性を向上させるために硬化剤の添加量は少な
くすると、固化が所定の速度で進まず硬化時間が長くな
る。一方、硬化剤の混合状態にむらがあると固化も平均
して進行せず所望の硬化状態が得られないことになる。
一例としてCRTの変圧器のコイルの絶縁材料として使
用されている樹脂についてみると、均一に硬化している
か否かによって絶縁,強度等の性能が左右されるが、硬
化状態は前記の如く成形条件によって一定せず、このた
め硬化状態の検査を必要とする。非破壊的に検査する方
法としては、特開昭55−164353号公報が知られ
ている。これは硬化した樹脂と未硬化の樹脂とで音速が
異なることを利用し、樹脂中の音速を測定することによ
って硬化状態を知ろうとするものである。この方法は、
樹脂全体が硬化しているか未硬化かを判別するには有力
な手段であるが、上述したように、硬化部分の中に未硬
化部分が存在する状態、特に、分散して存在する状態で
は、超音波は硬化部分を伝搬して検出されるために、正
確な状態判定ができない。
本発明は、上記の問題点に鑑み、各種樹脂の硬化状態を
非破壊的に検査することができる超音波による樹脂の硬
化状態検査方法を提供することを目的とする。
非破壊的に検査することができる超音波による樹脂の硬
化状態検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係わる超音波による
樹脂の硬化状態検査方法は、樹脂の硬化状態の検査方法
であって、樹脂に対して探触子により超音波を入射し、
その超音波の樹脂の表面より反射する反射波のエコー高
さ(h1)と、樹脂を通過し樹脂の底面より反射する反
射波のエコー高さ(h2)との比(h1/h2)を測定
し、該比(h1/h2)と樹脂に混入される硬化剤の混
合比との相関関係より樹脂の硬化状態を検査する構成に
したことを特徴とする。
樹脂の硬化状態検査方法は、樹脂の硬化状態の検査方法
であって、樹脂に対して探触子により超音波を入射し、
その超音波の樹脂の表面より反射する反射波のエコー高
さ(h1)と、樹脂を通過し樹脂の底面より反射する反
射波のエコー高さ(h2)との比(h1/h2)を測定
し、該比(h1/h2)と樹脂に混入される硬化剤の混
合比との相関関係より樹脂の硬化状態を検査する構成に
したことを特徴とする。
以下本発明の一実施例を図面を参照して説明する。第1
図はケース内に封入された樹脂の検査方法説明図、第2
図は硬化剤の混合比(%)と超音波の減衰の度合(d
B)との相関関係を示す図である。図において、1は被
検体となる樹脂、2は樹脂1を封入したケース、3はケ
ース2上に当接されている探触子(この場合は垂直探触
子)である。いま探触子3より樹脂1に向けて超音波を
放射すると、超音波はケース2に入射され、ケース2の
厚みを介してケース2の内周面と樹脂1の表面との境界
面4に達し、境界面4にて一部は反射し残りは樹脂1へ
入射される。この反射波5は探触子3に受信された後図
示しない超音波探傷器(以下単に探傷器という)にSエ
コーとして受信される。樹脂1へ入射した超音波は、樹
脂1内を伝搬してケース2の内周面と樹脂1の底面との
境界面6に達し、境界面6にて大部分が反射する。この
反射波7は探触子3を介して前記探傷器にBエコーとし
て受信される。
図はケース内に封入された樹脂の検査方法説明図、第2
図は硬化剤の混合比(%)と超音波の減衰の度合(d
B)との相関関係を示す図である。図において、1は被
検体となる樹脂、2は樹脂1を封入したケース、3はケ
ース2上に当接されている探触子(この場合は垂直探触
子)である。いま探触子3より樹脂1に向けて超音波を
放射すると、超音波はケース2に入射され、ケース2の
厚みを介してケース2の内周面と樹脂1の表面との境界
面4に達し、境界面4にて一部は反射し残りは樹脂1へ
入射される。この反射波5は探触子3に受信された後図
示しない超音波探傷器(以下単に探傷器という)にSエ
コーとして受信される。樹脂1へ入射した超音波は、樹
脂1内を伝搬してケース2の内周面と樹脂1の底面との
境界面6に達し、境界面6にて大部分が反射する。この
反射波7は探触子3を介して前記探傷器にBエコーとし
て受信される。
受信されたSエコーの高さをh1,Bエコーの高さをh
2とし、両エコーの高さの比h1/h2(dB)を求
め、該比h1/h2と、樹脂1に混入される硬化剤の混
合比(%)との相関関係を求めると第2図に示すような
グラフとなる。図中、縦の実線は測定値のばらつきの範
囲を示す。第2図は実験により求めたもので、本実験に
おいて使用した樹脂1は、図の横軸に示す硬化剤の混合
比が図中点線で示す約10%において硬化状態と未硬化状
態との領域に分かれる性質を有するものであるが、図の
縦軸の超音波の減衰の度合いを示すエコー高さの比h1
/h2も同様に、硬化剤の混合比約10%を境にして急変
していることが分かる。従って前記比h1/h2の急変
領域を測定することにより硬化および未硬化の各状態の
領域を判定することが可能になり、簡単かつ容易に硬化
状態を検査することができる。
2とし、両エコーの高さの比h1/h2(dB)を求
め、該比h1/h2と、樹脂1に混入される硬化剤の混
合比(%)との相関関係を求めると第2図に示すような
グラフとなる。図中、縦の実線は測定値のばらつきの範
囲を示す。第2図は実験により求めたもので、本実験に
おいて使用した樹脂1は、図の横軸に示す硬化剤の混合
比が図中点線で示す約10%において硬化状態と未硬化状
態との領域に分かれる性質を有するものであるが、図の
縦軸の超音波の減衰の度合いを示すエコー高さの比h1
/h2も同様に、硬化剤の混合比約10%を境にして急変
していることが分かる。従って前記比h1/h2の急変
領域を測定することにより硬化および未硬化の各状態の
領域を判定することが可能になり、簡単かつ容易に硬化
状態を検査することができる。
上述の特開昭55−164353号公報に記載されてい
るような音速を測定する方法では、超音波の受信強度に
関係なく最初に到達した超音波によって伝搬時間を測定
するのに対し、本発明の方法では、超音波の減衰を測定
するものであるから、超音波が伝搬する体積の平均の減
衰率が求められる。従って、未硬化樹脂が大きな塊にな
って存在する場合は勿論のこと、分散して存在する場合
でも確実に測定することができるのである。
るような音速を測定する方法では、超音波の受信強度に
関係なく最初に到達した超音波によって伝搬時間を測定
するのに対し、本発明の方法では、超音波の減衰を測定
するものであるから、超音波が伝搬する体積の平均の減
衰率が求められる。従って、未硬化樹脂が大きな塊にな
って存在する場合は勿論のこと、分散して存在する場合
でも確実に測定することができるのである。
なお、硬化および未硬化の領域の異なる他の各種樹脂に
ついて前記と同様の実験を行い、第2図に示すような相
関関係のグラフを作成しておくことにより、前記実施例
と同様に各種樹脂の硬化状態を簡単かつ容易に検査をす
ることが可能になる。
ついて前記と同様の実験を行い、第2図に示すような相
関関係のグラフを作成しておくことにより、前記実施例
と同様に各種樹脂の硬化状態を簡単かつ容易に検査をす
ることが可能になる。
以上述べた如く本発明に係わる超音波による樹脂の硬化
状態検査方法は、樹脂の表面より反射する反射波のエコ
ー高さh1と、樹脂を通過し樹脂の底面より反射する反
射波のエコー高さh2との比h1/h2を測定し、該比
h1/h2と樹脂に混入される硬化剤の混合比との相関
関係より樹脂の硬化状態を検査する構成としたから、各
種樹脂の硬化状態を非破壊的に簡単かつ容易に検査をす
ることができる実用上の効果を奏する。
状態検査方法は、樹脂の表面より反射する反射波のエコ
ー高さh1と、樹脂を通過し樹脂の底面より反射する反
射波のエコー高さh2との比h1/h2を測定し、該比
h1/h2と樹脂に混入される硬化剤の混合比との相関
関係より樹脂の硬化状態を検査する構成としたから、各
種樹脂の硬化状態を非破壊的に簡単かつ容易に検査をす
ることができる実用上の効果を奏する。
図面は本発明の一実施例の説明図で、第1図はケースに
封入された樹脂の検査方法説明図、第2図は硬化剤の混
合比と超音波の減衰の度合いとの相関関係を示す図であ
る。
封入された樹脂の検査方法説明図、第2図は硬化剤の混
合比と超音波の減衰の度合いとの相関関係を示す図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】樹脂の硬化状態の検査方法であって、樹脂
に対して探触子により超音波を入射し、その超音波の樹
脂の表面より反射する反射波のエコー高さ(h1)と、
樹脂を通過し樹脂の底面より反射する反射波のエコー高
さ(h2)との比(h1/h2)を測定し、該比(h1
/h2)と樹脂に混入される硬化剤の混合比との相関関
係より樹脂の硬化状態を検査する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62307461A JPH0658357B2 (ja) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | 超音波による樹脂の硬化状態検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62307461A JPH0658357B2 (ja) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | 超音波による樹脂の硬化状態検査方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01148959A JPH01148959A (ja) | 1989-06-12 |
JPH0658357B2 true JPH0658357B2 (ja) | 1994-08-03 |
Family
ID=17969348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62307461A Expired - Lifetime JPH0658357B2 (ja) | 1987-12-07 | 1987-12-07 | 超音波による樹脂の硬化状態検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0658357B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007057327A (ja) * | 2005-08-23 | 2007-03-08 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 高分子材料劣化診断法 |
WO2010005375A1 (en) * | 2008-07-07 | 2010-01-14 | Reosense Ab | Measurement of curing |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55164353A (en) * | 1979-06-08 | 1980-12-22 | Kuraray Co Ltd | Hardening characteristic measuring unit by acoustic measurement |
-
1987
- 1987-12-07 JP JP62307461A patent/JPH0658357B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01148959A (ja) | 1989-06-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4289032A (en) | Method of discriminating kinds of golf balls | |
GB2027201A (en) | Measuring changes in rheological properties during polymerization | |
US20170074831A1 (en) | Focusing wedge for ultrasonic testing | |
ATE70915T1 (de) | Verfahren zur bestimmung der art von punktfoermigen und laengserstreckten einzelfehlern in werkstuecken mittels ultraschall. | |
JPH0658357B2 (ja) | 超音波による樹脂の硬化状態検査方法 | |
Lionetto et al. | Air-coupled ultrasound: A novel technique for monitoring the curing of thermosetting matrices | |
CN106092003A (zh) | 多层聚合物管状制品层厚无损测量方法 | |
Jeong et al. | A novel method for extracting acoustic nonlinearity parameters with diffraction corrections | |
Fay et al. | Studies of inhomogeneous substances by ultrasonic back-scattering | |
Aleksandrovas et al. | Ultrasound-based density estimation of composites using water-air interface | |
JPH08271488A (ja) | Frpm管の材質評価方法 | |
US2838930A (en) | Device for non-destructive testing of materials by means of supersonic pulses | |
JPH0148504B2 (ja) | ||
CN109341815A (zh) | 超声波定距多点测量装置及其测量方法 | |
JPH02155634A (ja) | 繊維強化複合材料の非破壊検査方法 | |
JPH0129402B2 (ja) | ||
JP2012032285A (ja) | 発泡体の検査方法 | |
RU2231054C1 (ru) | Способ определения степени полимеризации композиционных материалов | |
JPH0471811A (ja) | 熱硬化性樹脂成形における硬化時間設定方法 | |
Ghodhbani et al. | Real-time polymerization monitoring of a thermosetting resin around its glassy transition temperature | |
JPS6229957Y2 (ja) | ||
SU1552099A1 (ru) | Способ контрол качества вафельных листов | |
SU453630A1 (ru) | Способ ультразвукового контроля качества соединения слоев биметалла | |
RU2060494C1 (ru) | Способ ультразвукового контроля структуры материала | |
SU1293631A1 (ru) | Акустический способ контрол параметров водозаполненных поверхностных трещин материала |