JPH0656877A - 抗ウイルス活性および抗ガン活性を有する2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ(2,6,8−置換)−プリンヌクレオシド類およびその中間体 - Google Patents

抗ウイルス活性および抗ガン活性を有する2’−デオキシ−2’,2’−ジフルオロ(2,6,8−置換)−プリンヌクレオシド類およびその中間体

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JPH0656877A
JPH0656877A JP5149191A JP14919193A JPH0656877A JP H0656877 A JPH0656877 A JP H0656877A JP 5149191 A JP5149191 A JP 5149191A JP 14919193 A JP14919193 A JP 14919193A JP H0656877 A JPH0656877 A JP H0656877A
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ジェラルド・バール・グリンディー
Cora Sue Grossman
コーラ・スー・グロスマン
Larry Wayne Hertel
ラリー・ウェイン・ハーテル
Julian Stanley Kroin
ジュリアン・スタンリー・クロイン
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 抗腫瘍活性および抗ウイルス活性を有するプ
リンヌクレオシド化合物を提供する。 【構成】 式(I)で示される2−デオキシ−2,2−
ジフルオロ(2,6,8−置換)プリンヌクレオシド類
およびこれらのヌクレオシド類を含有する抗腫瘍活性お
よび抗ウイルス活性を示す医薬組成物。 〔式中、Zは2,6,8−位にアルキル、アルコキシ、
アミン、ハロゲン等の置換基を有するプリン−9−イル
基、1−デアザプリン−9−イル基、3−デアザプリン
−9−イル基、8−アザプリン−9−イル基、2−アザ
プリン−9−イル基ならびに7−デアザプリン−9−イ
ル基である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗腫瘍活性および抗ウ
イルス活性を有する置換プリンヌクレオシド類、および
その使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】かってガンの処置は不可能と考えられて
いたが、長足の進歩によって、致命的であることが多か
ったこの疾患の災害を制御できるようになった。現在で
は生存率を高めるのに貢献する幾つかの薬物が、日常的
に臨床に使用されている。最も広く使用されている抗腫
瘍剤は、メトトレキセート、ドキソルビシン、ビンクリ
スチンのようなビンカアルカロイド類、およびプリンヌ
クレオシド等である。抗腫瘍活性を示すデオキシジフル
オロプリンヌクレオシド類については、ハーテルらが報
告している[ハーテル(Hertel)ら、ヌクレオタイズ・ア
ンド・ヌクレオサイズ(Nucleotides and Nucleoside
s)、8巻、951〜55頁(1989年)、およびヨー
ロッパ特許明細書第329348号、同第339161
号、同第184365号、および同第211354
号]。
【0003】また抗ウイルス剤も、ヌクレオシド類の一
般的系統群中に見いだされることが分かった。例えば9
−(2−ヒドロキシエトキシメチル)グアニンはヘルペ
スウイルスに対する強力な抗ウイルス剤であり、一方、
デオキシジフルオロプリンヌクレオシド類は強力な抗ウ
イルス活性を示すことが分かっている(ヨーロッパ特許
明細書第345751号、同第122707号、同第3
39161号、および米国特許第4526988号、同
第4965374号、同第4692434号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し処置を受ける対象
に対して、安全性が一層高い有効な化合物を開発する研
究は続けられている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(I):
【化5】 [式中、Zは式:
【化6】 (ここで、R1およびR2は、それぞれ独立してアルキ
ル、アルキルハロゲン、アルコキシ、アミン、ハロゲ
ン、水素、ヒドロキシ、シアノ、チオ、チオアルキル、
ヒドラジド、カルボキシアミド、チオアミド、スルホン
アミド、スルフィンアミド、アルキルアミン、チオアミ
ン、ヒドロキシアミン、NH(アルキル)、N(アルキ
ル)2、O(アリール)、O(置換アリール)、N(ア
リール)、N(置換アリール)からなる群から選ばれ、
3は水素、ヒドロキシ、アミン、NH(アルキル)、
ハロゲン、アルコキシ、チオアルキルからなる群から選
ばれる)からなる群から選ばれる]で示される化合物、
および薬学的に許容し得るその塩を提供する。
【0006】「アルキル」の語は、単独または組み合わ
せて、炭素原子1〜7個、一層好ましくは炭素原子1〜
4個を含む直鎖式、環式、または分枝鎖式脂肪族炭化水
素をいい、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、およ
びsec−ブチルのようなものをいう。「アリール」の
語は、単独または組み合わせて、フェニル、ナフチル、
チエニル、およびそれらの置換誘導体のような炭素環式
またはヘテロ環式基をいう。「芳香族」の語は、単独ま
たは組み合わせて、(4n+2)π非局在化電子を含ん
でいるベンゼン様の構造を表わす。「置換」の語は、単
独または組み合わせて、シアノ、ハロゲン、カルボアル
コキシ、トルオイル、ニトロ、アルコキシ、アルキル、
アミノ、およびジアルキルアミノから選ばれた1または
それ以上の基による置換を表わす。「ハロゲン」の語
は、単独または組み合わせて、クロロ、フルオロ、ブロ
モ、またはヨードをいう。「アルコキシ」の語は、単独
または組み合わせて、一般式AO(ここで、Aはアルキ
ル)をいう。「チオアルキル」の語は、単独または組み
合わせて、一般式BS(ここで、Bはアルキルまたは水
素)をいう。「抗ウイルス有効量」の文言は、哺乳動物
におけるウイルス感染の存在を予防し、または抑制する
ことができる式(I)の化合物の好適な量を表わす。
「感受性ある新生物」の文言は、式(I)の化合物によ
って処置できる哺乳動物組織の異常増殖を表わす。「薬
学的有効量」の文言は、腫瘍およびウイルス感染に由来
する疾患状態に罹患している哺乳動物を処置できる式
(I)の化合物の量を表わす。「不活性溶媒」の文言
は、反応が起こり得るが、それ以外には実質的に反応に
関与しない媒質を提供する物質を表わす。「活性成分」
の文言は、単独または組み合わせて、式(I)の化合
物、または薬学的に許容し得るその塩を表わす。「薬学
的に許容し得る」の文言は、製剤中の他の成分と適合し
得、受容個体に対して有害でない担体、希釈剤、または
賦形剤を表わす。「単位用量形態」の文言は、ヒト対象
およびその他の哺乳動物に単位用量として好適な物理的
に独立した単位を表わし、各単位毎に、所望の治療効果
を生じることを期待して計算された活性成分の予定量を
好適な製薬用担体とともに含有してなる製剤形態をい
う。
【0007】本発明は、1態様として式(I)の化合物
の製造に有用な式(II)で示される中間体化合物を提供
する。
【0008】式(II)の中間体化合物は、米国特許第4
526988号に報告されているように、C−1に脱離
基を有する2−デオキシ−2,2−ジフルオロカルボハ
イドレートをヌクレオシド塩基と結合させることによっ
て作成される。結合を容易にするため2−デオキシ−
2,2−ジフルオロカルボハイドレートに導入する脱離
基は、有機合成で標準的に使用されるものであって、ト
ルエンスルホン酸基、エタンスルホン酸基、イソプロパ
ンスルホン酸基、p−メトキシベンゼンスルホン酸基、
p−ニトロベンゼンスルホン酸基、m−クロロベンゼン
スルホン酸基、およびハロゲンから選ばれ得るが、好ま
しくはハロゲン、最も好ましくはヨードである。
【0009】ハロゲン脱離基は、トリエチルアミンのよ
うな好適な酸捕獲剤の当量量の存在で2−デオキシ−
2,2−ジフルオロカルボハイドレートをアリールスル
ホニルハロゲン化物またはアリールスルホニル無水物と
反応させることによって容易に提供される。これによっ
てアリールスルホニル脱離基がC−1の位置に導入され
る。ついで例えばヨウ化テトラブチルアンモニウムによ
り、アリールスルホニル脱離基をハロゲン脱離基に置き
換える。
【0010】一般に2−デオキシ−2,2−ジフルオロ
カルボハイドレートの遊離ヒドロキシ基を保護ヒドロキ
シ基(X)へ変換して、ヌクレオシド塩基との反応を防
止することが望ましい。この保護基は合成有機化学で普
通に使用されるものである。化学者であれば、2−デオ
キシ−2,2−ジフルオロカルボハイドレートに効率よ
く導入され、反応が完了したら容易に除去することがで
きる保護基を選ぶことは熟知している。当業界で既知の
ヒドロキシ保護基については、「プロテクティブ・グル
ープス・イン・オーガニック・ケミストリー(Protectiv
e Groups in Organic Chemistry)」、第3章[マコーミ
ー(McOmie)編、プレナム・プレス社(Plenum Press)、ニ
ューヨーク(New York)、(1973年)]、および「プ
ロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シン
セシス(Protective Groups in Organic Synthesis)」、
第2章[グリーン(Greene)、ジョン(John)、J・ウイリ
ー・アンド・サンズ社(J. Wiley and Sons)、ニューヨ
ーク、(1981年)]に記載されている。好ましい保
護基はベンゾイル、モノ置換ベンゾイル、ジ置換ベンゾ
イル、アセチル、ピバルアミド、トリフェニルメチルエ
ーテル、およびシリルエーテルを生成する基、特にt−
ブチルジメチルシリルであるが、最も好ましいのはベン
ゾイルである。
【0011】2−デオキシ−2,2−ジフルオロカルボ
ハイドレートへヒドロキシ保護基を導入するには、選ば
れた保護基の性質に基づいて標準的な反応条件が用いら
れるが、これらは、関連する参考文献として本明細書に
添付した米国特許第4526988号に詳細に説明され
ている。
【0012】式(I)の化合物を作成するのに使用され
るヌクレオシド塩基物質は当業者にとって既知であるか
ら、その合成に関して詳細な説明は不要であろう。ただ
しある種のヌクレオシド塩基に存在するアミノ基は2−
デオキシ−2,2−ジフルオロカルボハイドレートと結
合させる前に保護することができる。使用するアミノ保
護基は、好ましくはシリル、t−ブトキシカルボニル、
ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、
ホルミル、およびアセチルから選ばれる。
【0013】ヌクレオシド塩基を一層芳香性にして、ヌ
クレオシド塩基および2−デオキシ−2,2−ジフルオ
ロカルボハイドレート間の結合を容易にするため、ヌク
レオシド塩基上のケト酸素原子をエノール形へ変換して
おくことが望ましい。エノール化はシリル保護基を作成
することによって最も都合よく達成される。前述のシリ
ル保護基をこの目的に使用し得る。
【0014】2−デオキシ−2,2−ジフルオロカルボ
ハイドレートとヌクレオシド塩基の結合反応は、約50
℃〜約200℃で、好ましくはジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、またはヘキサメチルホスホルア
ミドのような溶媒中で実施する。上昇温度で結合反応を
実施する場合は、低沸点溶媒の蒸留を避けるため、任意
の便宜的な不活性反応溶媒を使用し得る。
【0015】ハーテルは式(II)の中間体化合物を作成
するための別法を報告している[シンセシス・サイトト
キシシティー・アンド・メタボリズム・オブ・ザ・
2',2'−ジフルオロ−アナログズ・オブ・デオキシア
デノシン(dFdA)・アンド・デオキシグアノシン
(dFdG)(Synthesis, Cytotoxicity and Metabolis
m ofthe 2',2'-Difluoro-Analogs of Deoxyadenosine
(dFdA) and Deoxyguanosine(dFdG))、ヌクレオサイズ・
アンド・ヌクレオタイズ、8巻、5および6号、951
〜55頁(1989年)]。
【0016】プリンヌクレオシド塩基のC−2、C−
6、C−8の置換基位置を通常の当業者既知の方法で修
飾して、脱保護して式(I)の化合物を生成し得る式
(II)の中間体を作成し得る。例えばこれらの位置の1
またはそれ以上でハロゲンを求核置換反応によって置換
し、得られた求核置換基を修飾して、所望の置換基を作
成し得る。例えばシアノ求核置換基を酸化してカルボキ
シアミドを作成し、あるいは還元してメチレンアミンを
作成できる。
【0017】式(I)の化合物を得るには、保護基を除
去する必要がある。
【0018】大部分のシリル保護基は水またはアルコー
ルによって容易に切断される。t−ブチルジメチルシリ
ル保護基の除去には、気体ハロゲン化水素との接触のよ
うな酸性条件が必要である。
【0019】アシル保護基は、アルカリ金属水酸化物の
ような強塩基またはかなりの強塩基で、ほぼ環境温度な
いし約100℃の温度で、簡単な加水分解により除かれ
る。保護基毎にそれぞれ少なくとも1当量の塩基量が必
要である。そのような加水分解は、水酸基をもつ溶媒
中、特に水性アルコール中で都合よく実施される。また
反応は任意の便宜的な溶媒、例えばエチレングリコール
等を含む多価アルコール類、テトラヒドロフランのよう
なエーテル類、アセトンおよびメチルエチルケトンのよ
うなケトン類、およびジメチルスルホキシドのようなそ
の他の極性溶媒中で実施し得る。
【0020】アシル保護基の切断は、例えばナトリウム
メトキシド、カリウム−t−ブトキシド、ヒドラジン、
ヒドロキシルアミン、アンモニア、アルカリ金属アミ
ド、ジエチルアミンのような第2級アミン等のようなそ
の他の塩基でも実施し得る。
【0021】またアシル保護基は、メタンスルホン酸、
塩酸、臭化水素酸、硫酸のような酸触媒、または酸性イ
オン交換樹脂でも除去できる。
【0022】好ましくは加水分解は混合物の還流温度の
ような比較的高温で実施するが、特に強酸を使用するよ
うな場合は、環境温度程度の低い温度を用い得る。
【0023】エーテル保護基の除去は、既知の方法によ
り、例えばエタンチオールおよび塩化アルミニウムで実
施する。
【0024】当然のことながら、ヒドロキシ基、または
アミノアシル基、またはアルキル基を有する本発明の化
合物は、選択的に脱保護することができ、あるいはその
ような基を除去して、標準的な条件によって選択的に置
換し得る。
【0025】どの反応段階でも、反応試薬の例外的な過
剰は必要でない。有機合成で一般的なように、試薬の使
用量は適度な過剰、即ち1.05倍〜2倍の範囲である
ことが望ましい。
【0026】上記の方法を修飾して個々の置換基の反応
官能性に適合させることが必要であり得る。そのような
修飾は通常の当業者に自明のことである。
【0027】以下に示す式(I)の化合物: (a)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
ラノシル−1−β−(2−アミノ−6−クロロプリ
ン)、(b)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メトキシ
プリン)、(c)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−
D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−エト
キシプリン)、(d)2−デオキシ−2,2−ジフルオ
ロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−
ジメチルアミノプリン)、(e)2−デオキシ−2,2
−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−ア
ミノ−6−メチルアミノプリン)、(f)2−デオキシ
−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
(2−アミノ−6−ヨードプリン)、(g)2−デオキ
シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
−(2−アミノ−6−シアノプリン)、(h)2−デオ
キシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−
β−(2−アミノ−6−チオプリン)、(i)2−デオ
キシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−
β−(2−アミノ−6−カルボキシアミドプリン)、
(j)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
ラノシル−1−β−(2−ヒドロキシアデノシン)、
(k)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
ラノシル−1−β−(2−フルオロアデノシン)、
(l)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
ラノシル−1−β−プリン、(m)2−デオキシ−2,
2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−
アミノプリン)、(n)2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−メチルプリン)、(o)2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
6−クロロ−1−デアザプリン)、(p)2−デオキシ
−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
(6−クロロ−7−デアザプリン)、(q)2−デオキ
シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
−(2,6−ジクロロ−3−デアザプリン)、(r)2
−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル
−1−β−(6−アミノ−3−デアザプリン)、(s)
2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
ル−1−β−(2,6−ジクロロプリン)、および薬学
的に許容し得るその塩は本発明の範囲に包含される。
【0028】好ましい式(I)の化合物は(a)〜
(f)の化合物、および薬学的に許容し得るその塩であ
る。
【0029】一般に式(I)の化合物は中性であるが、
式(I)の個々の化合物は任意の多数の無機塩基、およ
び無機酸および有機酸と反応して、薬学的に許容し得る
塩を生成し得るのに十分な酸性または塩基性官能基をも
つことができる。酸付加塩を作成するのに広く使用され
る酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン
酸等のような無機酸、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム、またはアンモニウム酸付加塩等、およびp−トルエ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロ
モフェニルスルホン酸、カルボン酸、コハク酸、クエン
酸、安息香酸、酢酸等のような有機酸である。そのよう
な薬学的に許容し得る塩を例示すれば、硫酸塩、ピロ硫
酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リ
ン酸一水素塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸
塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸
塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸
塩、ヘプタン酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロ
ン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フ
マル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジカルボン
酸塩、ヘキシン−1,6−ジカルボン酸塩、安息香酸
塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安
息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸
塩、フタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸
塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニ
ル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、ヒドロキシ酪酸塩、グ
リコール酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパ
ンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフ
タレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩等が挙げられ
る。好ましい薬学的に許容し得る酸付加塩は、塩酸およ
び臭化水素酸のような鉱酸で生成する酸付加塩、および
マレイン酸およびメタンスルホン酸のような有機酸で生
成する酸付加塩である。
【0030】塩基付加塩は、アンモニウム、またはアル
カリまたはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、重炭酸
塩等のような無機塩基から誘導されたものである。本発
明の塩類を作成するのに有用なそのような塩基は、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、重
炭酸カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等で
ある。カリウムおよびナトリウム塩の形が特に好まし
い。
【0031】式(I)および(II)の化合物の種々のア
ノマー形が存在し得ることが認められている。ただし本
発明は何れの特定のアノマーにも限定されず、すべての
単一のアノマー、およびそれらの混合物を包含する。好
ましいのはβ−アノマー類である。
【0032】また式(I)の化合物、および薬学的に許
容し得るその塩類は、水、メタノール、エタノール、ジ
メチルホルムアミド等のような溶媒とさまざまな溶媒和
物として存在できる。そのような溶媒和物の混合物も調
製できる。そのような溶媒和物の供給源は、結晶化の溶
媒、調製および結晶化の溶媒に本来備わったもの、また
はそのような溶媒に偶然由来するものであり得る。これ
らの溶媒和物もまた本発明の範囲に包含される。
【0033】本発明の式(I)に包含される薬学的に許
容し得る塩類は、好適な共通の不活性溶媒、または実質
的に不活性な溶媒、または溶媒混合物中で、酸または塩
基の等モル量または過剰量を式(I)の化合物と反応さ
せることによって調製する。特に好ましい溶媒は、出発
物質および生成した塩の相対溶解度に依存するものであ
って、塩を得るために、特定の試薬の溶液ではなく、ス
ラリーを使用し得る。塩生成反応は約−10℃〜約10
0℃、好ましくはほぼ室温で実施し、溶媒を便宜的な手
段で除去する。
【0034】
【実施例】以下に示す実施例は、本発明の具体的な特徴
を説明するためのものであって、これによって発明の範
囲を限定するものではなく、そのように解釈すべきもの
でもない。
【0035】実施例1 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−クロロプリン) 2−アミノ−6−クロロプリン(307ミリモル、52
g)のジメチルアセトアミド(2リットル)懸濁液へ、
粉末化した水酸化カリウム(368ミリモル、20.6
g)を窒素大気下に0℃で加えた。混合物を30分間撹
拌して、溶液とした。2−デオキシ−2,2−ジフルオ
ロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−
α−ヨウ化物(307ミリモル、150g)のジメチル
アセトアミド(400ml)溶液をこれに添加した。反応
混合物を放置して室温へ戻し、窒素大気下に撹拌した。
ついで食塩水で反応を停止し、酢酸エチルで抽出した。
有機層を食塩水、1N HCl、重炭酸ナトリウム飽和
溶液、水で順次洗浄し、ついで硫酸ナトリウムで乾燥
し、真空で蒸発して粗製物を得た。
【0036】粗製物をシリカゲルクロマトグラフィーで
精製して、β:αアノマー比が3:1である2−デオキ
シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−3,5
−ジベンゾイル−1−(2−アミノ−6−クロロプリ
ン)中間体を得た。結晶化により、2−デオキシ−2,
2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベン
ゾイル−1−(2−アミノ−6−クロロプリン)中間体
のβ−アノマー(47.22g)を24%の単離収量で
単離した。
【0037】中間体をメタノールに0℃で懸濁し、混合
物を無水アンモニアで飽和することにより脱保護した。
生じた溶液を室温に加温し、1夜撹拌した。ついで溶液
を窒素でばっ気し、蒸発して標題の生成物を得た。これ
を塩化メチレンのような非極性溶媒で洗浄することによ
って精製し、ベンゾエート副生成物を除去した。1H N
MR(300MHz、CD3OD);δ 3.90 (m,3H,4'
−H,5'−H)、4.58 (m,1H,3'−H)、6.27 (d
d,1H,1'−H)、8.31 (s,1H,8−H)。
【0038】実施例2 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−メトキシプリン) β:αアノマー比が3:1である実施例1の生成物
(0.5ミリモル、160.5mg)をメタノール(25m
l)およびナトリウムメトキシド(1ミリモル、54m
g)と混合した。ついで溶液を窒素大気下に2時間還流
し、反応を水で停止した。標題の生成物(75.3mg)
を蒸発して油状物質とし、逆層HPLCにより、48%
の単離収量で分離した。FD−MS m/e 317=
M;1H NMR(300MHz、CD3OD);δ 3.88
(m,3H,4'−H,5'−H)、4.03 (s,3H,OM
e)、4.58 (m,1H,3'−H)、6.17 (dd,1H,
1'−H)、8.08 (s,1H,8−H)。
【0039】実施例3 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−エトキシプリン) 実施例1の生成物(3.11ミリモル、1.0g)をエタ
ノール(100ml)およびナトリウムエトキシド(6.
22ミリモル、423mg)へ加えた。溶液を窒素大気下
に2時間還流し、反応を水で停止して標題の生成物を得
た。これを蒸発して固体とした。標題の生成物(805
mg)をシリカゲルクロマトグラフィーにより78%の単
離収量で単離した。FD−MS m/e 331=M; 元素分析(C1215254); 計算分析値:C 43.51; H 4.56; N 21.14; 実測値:C 43.40; H 4.62; N 20.88。1 H NMR(300MHz、CD3OD);δ 1.42 (t,3
H,6−OCH 2CH3 )、3.89 (m,3H,4'−H,
5'−H)、4.54 (m,3H,3'−H,6−OCH2 CH
3)、6.18 (dd,1H,1'−H)、8.06 (s,1H,8
−H)。
【0040】実施例4 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−ジメチルアミノプリン) 実施例1の生成物(0.5ミリモル、160.5mg)をメ
タノール(25ml)およびジメチルアミン(40%水溶
液2.5ml)へ加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を真
空で蒸発することにより、標題の生成物(165mg)を
100%の単離収量で単離した。FD−MS m/e 3
30=M;1H−NMR(300MHz、CD3OD);δ 2.
66 (s,6H,6−N(CH3)2)、3.86 (m,3H,4'
−H,5'−H)、4.53 (m,1H,3'−H)、6.13 (d
d,1H,1'−H)、7.91 (s,1H,8−H)。
【0041】実施例5 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−メチルアミノプリン) 実施例1の生成物(0.2ミリモル、64.3mg)をエタ
ノール(10ml)およびメチルアミン(40%水溶液1
ml)へ加え、室温で2.5時間撹拌した。溶媒を真空で
蒸発することによって標題の生成物(48.7mg)を得
た。シリカゲルクロマトグラフィーにより、77%の収
量で単離した。FD−MS m/e 316=M;1H−N
MR(300MHz、CD3OD);δ 3.03(s,3H,6−
NHCH3 )、3.88 (m,3H,4'−H,5'−H)、4.5
8 (m,1H,3'−H)、6.12 (dd,1H,1'−
H)、7.93 (s,1H,8−H)。
【0042】実施例6 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−ヨードプリン) 実施例1の生成物(3.1ミリモル、1.0g)を10℃
で塩酸(10ml、47〜51%)へ加えた。得られた溶
液をこの温度で2時間撹拌した。溶液を氷で希釈し、冷
濃水酸化アンモニウム溶液で中和し、蒸発した。混合物
を酢酸エチルおよび水で分液した。有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、真空で蒸発することにより、標題の生成
物(1.05g)を82%の単離収量で採取した。FD
−MS m/e 413=M;1H NMR(300MHz、C
3OD);δ 3.90 (m,3H,4'−H,5'−H)、4.
57 (m,1H,3'−H)、6.17 (dd,1H,1'−
H)、8.30 (s,1H,8−H)。
【0043】実施例7 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−シアノプリン) シアン化第1銅(1ミリモル、89.5mg)のピリジン
(5ml)混合物へ実施例6の生成物(0.25ミリモ
ル、164mg(純度63%))を添加した。混合物を1
0分間130〜135℃で加熱したのち、蒸発乾固し
た。生じた黒色の残留物を熱アセトニトリルで抽出した
(3×5ml)。プールした抽出物を真空で蒸発し、得
られた残留物を熱イソプロパノール(3×5ml)で抽出
した。プールした抽出物を真空で蒸発し、かっ色の固体
を得た。シリカゲルクロマトグラフィーにより標題の生
成物(20mg)を26%の単離収量で単離した。FD−
MS m/e 312=M;1H NMR(300MHz、CD3
OD);δ 3.90(m,3H,4'−H,5'−H)、4.57
(m,1H,3'−H)、6.27 (dd,1H,1'−H)、
8.48 (s,1H,8−H)。
【0044】実施例8 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
−カルボキシアミドプリン) 実施例7の生成物(0.15ミリモル、47mg)をメタ
ノール(2.5ml)および水(2.5ml)へ加え、−10
℃に冷却した。濃水酸化アンモニウムで溶液のpHを
8.5に調節した。過酸化水素(0.24ミリモル、0.
02ml、30%)を添加し、反応混合物を放置して室温
へ戻した。2時間後、過酸化水素(0.02ml)を追加
して、反応をさらに1時間続けた。溶媒を蒸発すること
により標題の生成物を採取した。FD−MS m/e 3
31=M+1;1H NMR(300MHz、CD3OD);δ
3.90 (m,3H,4'−H,5'−H)、4.57 (m,1
H,3'−H)、6.28 (dd,1H,1'−H)、8.38
(s,1H,8−H)。
【0045】実施例9 2−デオキシ−2,2−ジフル
オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−ヒドロキシ
アデノシン) 2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
ル−1−(2,6−ジアミノプリン)(2ミリモル、6
04mg)、亜硝酸ナトリウム(12ミリモル、828m
g)および水(15ml)の溶液を60℃に加温し、氷酢
酸(1ml)で処理した。5分後、溶液を室温に冷却し
た。溶液をHP20樹脂へ通し、メタノール、ついで水
で溶出することにより、標題の生成物を精製した。水層
を真空で蒸発した。FD−MS m/e 303=M;1
NMR(300MHz、CD3OD);δ 3.70 (m,3H,
4'−H,5'−H)、4.44 (m,1H,3'−H)、5.98
(dd,1H,1'−H)、7.86 (s,1H,8−H)。
【0046】実施例10 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−フルオロ
アデノシン) 2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
ル−3,5−ジベンゾイル−1−(2,6−ジアミノプ
リン)(2ミリモル、1.02g)のフッ化水素−ピリ
ジン混合溶液(17ml、混合比60:40)へ−30℃
で亜硝酸tert−ブチル(2.8ミリモル、0.33m
l)を添加した。混合物を30分間撹拌し、内容物を氷
水中へ投入し、塩化メチレンで抽出することによって分
離した。有機層を水および飽和重炭酸ナトリウム溶液で
洗浄し、ついで真空で蒸発した。シリカゲルクロマトグ
ラフィーによって精製し、2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−3,5−シベンゾイル−
1−(2−フルオロアデノシン)(500mg、49%)
を得た。この中間体(2ミリモル、1.03g)をテト
ラヒドロフラン(50ml)に溶解し、水素化リチウムア
ルミニウム(1ミリモル、38mg)で処理した。生じた
混合物を窒素大気下に2時間撹拌した。水素化リチウム
アルミニウム(4×1ミリモル)を48時間かけて混合
物へ追加した。水を滴下することによって反応を停止
し、ついで水(100ml)へ投入した。生成物を酢酸エ
チルで抽出し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
し、真空で蒸発した。塩化メチレンを添加すると、標題
の生成物(425mg)は固体として得られ、これを濾過
によって70%の単離収量で採取した。FD−MS m/
e 305=M;FD−FAB m/e 306.0817
6=M+1;(計算値306.08137):1H NM
R(300MHz、CD3OD);δ 3.88 (m,3H,4'−
H,5'−H)、4.56 (m,1H,3'−H)、6.18 (d
d,1H,1'−H)、8.08 (s,1H,8−H)。
【0047】実施例1で説明した方法と実質的に同様に
して、好適なプリンヌクレオシド塩基を使用することに
より、実施例11〜実施例14の化合物を作成した。
【0048】実施例11 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−プリン FD−MS m/e 273=M+1;1H NMR(300
MHz、CD3OD);δ 3.88 (m,3H,4'−F,5'−
H)、4.57 (m,1H,3'−H)、6.47 (dd,1H,
1'−H)、8.80 (s,1H,8−H)、8.97 (s,1
H,2−H)、9.11 (s,1H,6−H)。
【0049】実施例12 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノプ
リン) FD−MS m/e 287=M;1H NMR(300MH
z、CD3OD);δ 3.84(m,3H,4'−F,5'−
H)、4.52 (m,1H,3'−H)、6.22 (dd,1H,
1'−H)、8.30 (s,1H,8−H)、8.97 (s,1
H,2−H)、8.56 (s,1H,6−H)。
【0050】実施例13 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
6−メチルプリン) FD−MS m/e 301=M;1H NMR(300MH
z、CD3OD);d 2.05(s,3H,6−Me)、δ
3.88 (m,3H,4'−H,5'−H)、4.58 (m,1
H,3'−H)、6.22 (dd,1H,1'−H)、8.23
(s,1H,8−H)。
【0051】実施例14 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(6−クロロ−
7−デアザプリン) FD−MS m/e 514=M+1。
【0052】実施例15 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(7−デアザア
デノシン) 実施例14の生成物(3.54g、6.89ミリモル)を
飽和アンモニア/メタノール溶液で処理した。溶液を8
0℃で48時間加熱し、水で反応を停止し、標題の生成
物を得、これを蒸発して固体とした。シリカゲルクロマ
トグラフィーによって固体1.54gを76%の収量で
単離した。MS m/e 287=M+1; 元素分析(C1112243・0.05H2O); 計算分析値:C 44.75; H 4.44; N 18.98; 実測値:C 44.87; H 4.50; N 18.86。
【0053】実施例16 2−デオキシ−2,2−ジフ
ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジク
ロロプリン) 2,6−ジクロロプリン(15ミリモル、2.84g)
の無水テトラヒトロフラン(150ml)溶液へ、トリフ
ェニルホスフィン(18.8ミリモル、4.90g)およ
びジエチルアゾジカルボキシレート(18.8ミリモ
ル、2.96ml)を加えた。2−デオキシ−2,2−ジ
フルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾエー
ト(15ミリモル、5.67g)を無水テトラヒトロフ
ラン溶液として加えた。溶液を窒素大気下に室温で1夜
撹拌し、2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボ
フラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β−(2,6
−ジクロロプリン)中間体(3.78g)を46%の収
量で得た。ジイソプロピルエチルアミンのメタノール溶
液を添加することにより、中間体を脱保護した。標題の
生成物を逆層HPLCにより単離した。1H NMR(3
00MHz、CD3OD);δ 3.93 (m,3H,4'−H,
5'−H)、4.60 (m,1H,3'−H)、6.34 (dd,1
H,1'−H)、8.54 (s,1H,8−H)。
【0054】式(I)の化合物は、経口、直腸経由、経
皮、皮下、静脈内、筋肉内、および鼻腔内等を含む種々
の経路によって投与することができる。
【0055】本発明は、別の態様として式(I)の化合
物、または薬学的に許容し得るその塩を、薬学的に許容
し得る担体、希釈剤、または賦形剤と合わせて含有する
医薬品製剤を提供する。式(I)の化合物は好ましくは
投与前に製剤化する。
【0056】そのような製剤中の有効成分は、製剤に対
して0.1重量%〜99.9重量%を含有する。
【0057】医薬品製剤は周知の方法により、容易に入
手可能な成分で調製する。組成物を調製するには、有効
成分を好ましくは担体と混合するか、担体で希釈する
か、あるいはカプセル、袋(サシエ)、紙、またはその
他の容器の形であるキャリアーに充填する。担体を希釈
剤として使用する場合、それは固体、半固体または液体
物質であって、有効物質に対して基剤、賦形剤または媒
質として作用するものである。従って本発明の組成物
は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシエ(袋)剤、
カシエ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロッ
プ剤、エーロゾル(固体または液体媒質で)、軟膏剤
(例えば10重量%までの活性化合物を含有するも
の)、ゼラチン軟カプセルおよびゼラチン硬カプセル、
坐薬、滅菌注射溶液ならびに滅菌包装粉末剤等の形をと
り得る。
【0058】好適な担体、賦形剤、希釈剤の例を挙げる
と、乳糖、デキストロース、スクロース、ソルビット、
マンニット、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウ
ム、アルギネート類、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸
カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリド
ン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、オ
キシ安息香酸メチル、オキシ安息香酸プロピル、タル
ク、ステアリン酸マグネシウム、鉱油等がある。また製
剤には、滑沢剤、湿潤剤、甘味剤、フレーバー、乳化剤
および懸濁化剤、防腐剤等を添加することができる。本
発明の組成物は当業界周知の技術を用いることによっ
て、患者に投与したのち、有効成分を迅速に、あるいは
持続的にまたは遅延して放出し得るように製剤化するこ
とができる。
【0059】この製剤は、好ましくは単位用量形態に製
剤化され、各投与量は一般に有効成分を約0.1mg〜約
3000mg、好ましくは約1〜約500mg含有する。た
だし化合物の実際の投与量は、処置すべき容態、投与す
べき特定の化合物、選ばれた投与経路、個々の患者の年
齢、体重および反応、患者の症状の重篤度等を含む関連
する状況を勘案して医師が決定すべきことであるのは当
然であり、従って上記の投与量の範囲は本発明の範囲を
なんら限定するものではない。
【0060】製剤例1 下記の成分を使用してゼラチン硬カプセル剤を調製す
る。 含有量(mg/カプセル) 有効成分 250 乾燥デンプン 200 マグネシウム 10 合計460mg 上記の成分を混和し、内容量460mgをゼラチン硬カプ
セルに充填する。
【0061】製剤例2 下記の成分を使用して錠剤を調製する。 含有量(mg/錠) 有効成分 250 微結晶セルロース 400 コロイド状二酸化ケイ素 10 ステアリン酸 合計665 上記の成分を混和して、665mgずつの錠剤に打錠す
る。
【0062】製剤例3 下記の成分を含有するエーロゾル溶液を調製する。 重量% 有効成分 0.25 エタノール 29.75 プロペラント22 70.0 (クロロジフルオロメタン)活性化合物をエタノールと
混合し、混合物をプロペラント22の一部へ加え、−3
0℃に調節して充填装置へ移す。ついで必要量をステン
レス鋼容器へ加え、残りのプロペラントで希釈する。つ
いでバルブ部材を容器へ装着する。
【0063】製剤例4 有効成分60mgずつを含有する錠剤を下記のようにして
調製する。 含有量(mg/錠) 有効成分 60mg デンプン 45mg 微結晶セルロース 35mg ポリビニルピロリドン(10%水溶液として) 4mg カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg タルク 1mg 合計150mg 有効成分、デンプンおよびセルロースを45号メッシュ
のU.S.ふるい(米国標準ふるい)へ通して、十分に混
和する。得られた粉末とポリビニルピロリドンを含有す
る水溶液を混和し、ついで混合物を14号メッシュの
U.S.ふるいへ通す。こうして調製した顆粒を50℃で
乾燥し、18号メッシュのU.S.ふるいへ通す。あらか
じめ60号メッシュのU.S.ふるいを通しておいたカル
ボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネ
シウムおよびタルクをこの顆粒に加えて混和したのち、
打錠機に掛けて150mgずつの錠剤を得る。
【0064】製剤例5 有効成分80mgずつを含有するカプセル剤を下記のよう
にして調製する。 含有量(mg) 有効成分 80mg デンプン 59mg 微結晶セルロース 59mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 合計200mg 有効成分、セルロース、デンプンおよびステアリン酸マ
グネシウムを混和し、45号メッシュのU.S.ふるいへ
通して、内容量200mgのゼラチン硬カプセルへ充填す
る。
【0065】製剤例6 有効成分225mgずつを含有する坐薬を下記のようにし
て調製する。 有効成分 225mg 飽和脂肪酸グリセリンエステル 2000mg 合計 2225mg 有効成分を60号メッシュのU.S.ふるいへ通し、最小
必要限度の加熱によりあらかじめ熔融させておいた飽和
脂肪酸のグリセリンエステル中に懸濁する。ついでこの
混合物を公称容量2gの坐薬型へ注入して、放冷する。
【0066】製剤例7 用量5ml中に有効成分50mgずつを含有する懸濁剤を下
記のようにして調製する。 有効成分 50mg カルボキシメチルセルロースナトリウム 50mg シロップ 1.25ml 安息香酸溶液 0.10ml フレーバー 任意量 着色料 任意量 精製水 5ml 有効成分を45号メッシュのU.S.ふるいへ通し、カル
ボキシメチルセルロースナトリウムおよびシロップと混
合して、むらのないペーストを作る。安息香酸溶液、フ
レーバー、着色料を若干の水で希釈し、撹拌しながらこ
れに加える。ついで十分な水を加えて、所望の容量に調
節する。
【0067】製剤例8 静脈内注射製剤を下記のように調製する。 有効成分 100mg アルギン酸ナトリウム 500mg 等張食塩水 1000ml 上記の成分からなる溶液を対象へ一般に1分間当たり1
mlの速度で静脈内投与する。
【0068】
【発明の効果】本発明はもう1つの態様として、式
(I)の化合物の薬学的有効量をそのような処置を必要
とする哺乳動物へ投与することからなる哺乳動物におけ
る感受性ある新生物の処置方法を提供する。
【0069】式(I)の化合物および薬学的に許容し得
るその塩類は、腫瘍に起因する疾患状態に罹患している
哺乳動物を処置するのに予想外に優れている。本方法に
より期待し得る処置は、適宜、医学的治療および予防的
処置をともに含む。当然のことながら本発明で投与する
化合物の具体的な用量は、例えば投与する特定の化合
物、投与経路、および処置すべき容態等を含む個々の状
況に応じて決定されるべきである。化合物は経口、局
所、または非経口的に効果的に投与される。標準的な1
日用量は、式(I)の化合物の約1mg/M2〜約100
0mg/M2である。本発明で使用する代表的な化合物の
活性は、通常の当業者が固体および非固体抗腫瘍薬とし
てこれらの化合物を使用する可能性を試験する際に、共
通して用いる標準的なスクリーニングによって証明され
た。例えばこれらのスクリーニングは、ビンカアルカロ
イド類のような商業的に入手可能な抗ガン薬の抗腫瘍活
性を証明するのに用いられた[ミラー(Miller)ら、ジャ
ーナル・オブ・メジシナル・ケミストリー(J. Med. Che
m.)、20巻、3号、409頁(1977年)、スウイ
ーニー(Sweeney)ら、キャンサー・リサーチ(Cancer Res
each)、38巻、2886頁(1978年)、グリンデ
ィー(Grindey)、キャンサー・セルズ(Cancer Cells)、
2巻、163頁(1990年)参照]。本発明で使用す
る代表的な式(I)の化合物は、急速に***を行なうヒ
ト白血病細胞(CCRE−CEM細胞系)の増殖を抑制
するので細胞障害性である。表1に、式(I)の代表的
な幾つかの化合物の試験結果を示す。表1において、1
列目の欄は代表的な化合物、2列目の欄はIC50(50
%増殖抑制濃度)(μg/ml)を示す。20μg/ml以下
のIC50を示す化合物は有効であると見なす。
【0070】
【表1】 化合物 IC50(μg/ml) (a)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-クロロプリン)(実施例1) 0.007 (b)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-メトキシプリン)(実施例2) 0.037 (c)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-エトキシプリン)(実施例3) 0.2 (d)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-ジメチルアミノプリン)(実施例4) 4.6 (e)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-メチルアミノプリン)(実施例5) 0.054 (f)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-ヨードプリン)(実施例6) 0.093 (g)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-シアノプリン)(実施例7) 2.5 (h)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-チオプリン) 4.3 (i)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-ヒドロキシアデノシン)(実施例9) 0.7 (j)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-フルオロアデノシン)(実施例10) 0.094 (k)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-プリン(実施例11) 1.3 (l)2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル- 1-(2-アミノ-6-メチルプリン)(実施例13) 2.6
【0071】哺乳動物で感受性ある新生物を処置する式
(I)の化合物の活性をさらに証明するため、代表的な
腫瘍系であるHC1ヒト結腸ガン腫の担ガン動物で実施
例3および5の化合物を試験した。HC1ヒト結腸ガン
腫の異種移植片は、ピーター(Peter)およびジャネット
・フックトン(Janet Houghton)両博士[セント・ジュー
ド・チルドレンズ・ホスピタル(St. Jude Children's H
ospital)、メンフィス(Memphis)、TN]によって19
87年に得られた。この腫瘍は適度によく分化する上行
結腸の腺ガンである[ブリティッシュ・ジャーナル・オ
ブ・キャンサー(British Journal of Cancer)、37
巻、213〜223頁(1987年)]。初代継代腫瘍
を標準的な手技を用いて液体窒素中に貯蔵した。腫瘍を
連続継代Nu/NuCD−1マウス[チャールズ・リバ
ー・ラボラトリーズ(Charles RiverLaboratries)、ポー
テージ(Portage)、MI]で維持した。
【0072】HC1ヒト結腸ガン腫に対するこれらの化
合物の有効性を試験する研究は、まず腫瘍を継代動物か
ら取り出し、滅菌的手技を用いてこれを1〜3mm平方の
断片に刻むことから始めた。抗生物質培地1および脳心
臓潅流[ディフコ(Difco)、デトロイト(Detroit)、M
I]の双方を用いて、腫瘍片の無菌状態を検査した。宿
主動物の補助領域で套管針により腫瘍片を皮下に移植し
た。腫瘍移植14日後に、好適な計画に基づく薬物治療
を開始した。すべての実験で、薬物はエマルホール(Emu
lphor)に溶解した。すべての動物は薬物処置の開始時お
よび終了時に体重を測定した。食餌および水は自由に与
えた。治療開始14日後に、コンピューターへ連結した
電気的カリパスを使用して、すべての腫瘍の2次元計測
(幅および長さ)を実施した。次式を用いてこれらの数
値から腫瘍重量を計算した。
【0073】
【数1】 腫瘍重量(mg)=腫瘍の長さ(mm)×腫瘍の幅(mm)2/2
【0074】腫瘍重量は、解析のためすべてのデータを
小数点1位までのグラムの近似値で表わした。薬物毒性
に起因すると考えられる死亡が処理群の20%を超えた
場合は、治療活性の解析に加えなかった。最大耐容量
で、腫瘍重量により測定した腫瘍増殖の60%以上の抑
制が達成された場合は、化合物を有効と見なした。
【0075】下記の表2において、1列目の欄は試験し
た化合物の実施例番号、2列目の欄は投与量、3列目の
欄は投与経路、4列目の欄は投与計画、5列目の欄は腫
瘍抑制%、6列目の欄は研究完了前に観察された中毒死
を表わす。
【0076】
【表2】 試験化合物の 投与量 投与 投与 腫瘍抑制 中毒死実施例番号 (mg/kg) 経路 計画 (%) 3 100 腹腔内 毎日×10日 98 0/10 0.5ml 3 50 腹腔内 毎日×10日 97 0/10 0.5ml 3 25 腹腔内 毎日×10日 98 0/10 0.5ml 5 80 腹腔内 1、3、5、7、9日; 95 0/8 0.5ml 14日後測定 5 40 腹腔内 1、3、5、7、9日; 94 1/8 0.5ml 14日後測定 5 20 腹腔内 1、3、5、7、9日; 93 0/8 0.5ml 14日後測定 5 10 腹腔内 1、3、5、7、9日; 92 0/8 0.5ml 14日後測定 5 05 腹腔内 1、3、5、7、9日; 92 0/8 0.5ml 14日後測定
【0077】本発明はさらにもう1つの態様として、式
(I)の化合物の抗ウイルス有効量をそのような処置を
必要とする哺乳動物へ投与することからなる哺乳動物に
おけるウイルス感染症の処置方法を提供する。
【0078】式(I)の化合物および薬学的に許容し得
るその塩類は、そのような病状の処置に通常用いられる
態様で、ウイルス感染症の処置に有効であり、広範囲の
ウイルスによって起こった感染症、より詳細にはヘルペ
ス属のウイルスによって起こった感染症を処置または予
防するのに使用できる。式(I)の化合物が使用できる
代表的なウイルス類としては、すべてのインフルエンザ
A株およびB株、パラインフルエンザ、呼吸シンシチア
ルウイルス、各種のエコーおよびワクシニアウイルス、
麻疹ウイルス、セムリキ森林熱ウイルスおよびレトロウ
イルス、B型肝炎ウイルス、ヒト・シトメガロウイル
ス、ヒト免疫不全ウイルス等、および後天性免疫不全症
候群(エイズ)の病因論的薬剤が挙げられる。
【0079】式(I)の化合物は、そのような病状の処
置に通常の態様でウイルス感染症の処置に使用される。
式(I)の化合物の抗ウイルス効果は、式(I)の代表
的な化合物を使用して実施したヒト・シトメガロウイル
スおよびB型肝炎ウイルスに関する下記の報告のような
試験管内試験の証明によって判明した。
【0080】ヒト・シトメガロウイルス試験:WI−3
8細胞[アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクショ
ン(AmericanType Culture Collection)、CCL−3
5]を、24穴プレートで10%ウシ胎児血清およびペ
ニシリン/ストレプトマイシンを補給したMEM培地
[ギブコ(GIBCO)]に接種した。プレートを加湿インキ
ュベーターで、5%二酸化炭素中、37℃で3日間イン
キュベートした。ヒト・シトメガロウイルス(HCM
V)AD169株(アメリカン・タイプ・カルチャー・
コレクション)を各ウエルへ添加し(培地100μl当
たり40プラーク形成単位)、そのまま室温で2時間、
ウイルスを細胞へ吸着させた。実施例5の化合物を10
0%ジメチルスルホキシドへ20mg/mlの濃度で溶解
し、培地で希釈して、1組の実験では最終濃度50、2
5、12.5、6.25、3.13、1.6、0.8、0.
4、0.2、0.1μg/mlの系列、別の1組の実験では
32、10、3.2、1、0.32μg/mlの系列を調製
した。各濃度毎に2回ずつ実験を行なった。すべての実
験系で、サイトビーン(Cytovene)(DHPG)を陽性対
照として使用した。
【0081】感染細胞を、5%二酸化炭素中で培地を変
えることなく、加湿インキュベーターで37℃で10日
間インキュベートした。インキュベーションののち、細
胞を10%ホルマリンで少なくとも15分間固定し、水
洗した。水洗後、細胞をクリスタルバイオレットで少な
くとも15分間染色し、自然乾燥した。HCMV誘導プ
ラーク数を倒立顕微鏡を使用して計数した。実施例5の
化合物の各濃度で処理した細胞内に出現したウイルスプ
ラーク数を、未処理細胞(「無薬物対照」)のウイルス
プラーク数と比較し、ウイルスプラーク形成の抑制%を
計算した。ウイルスプラーク形成を50%抑制するのに
要した実施例5の化合物の濃度を線形回帰分析を用いて
決定した。これらの検討結果を表3に示す。
【0082】
【表3】 特定濃度(μg/ml)におけるプラーク抑制% 化合物 50 25 12.5 6.25 3.12 1.6 0.8 0.4 0.2 実施例5 ST 89.6 81 86.2 62 41.4 38 17.2 24 サイトビーン 100 100 100 98 91 65.5 40 31 31 ST=僅かに毒性
【0083】B型肝炎ウイルス試験: プラスミドの組立て:標準的な組換えDNA技術を用い
てプラスミドを組み立てた[J.サンブルック(Sambroo
k)ら、モレキュラー・クローニング(Molecular Clonin
g)、ア・ラボラトリー・マニュアル(A Laboratory Manu
al)、第2版(1989年)、コールド・スプリング・
ハーバー・プレス社(Cold Sping Harbor Press)、コー
ルド・スプリング・ハーバー、NY参照]。プラスミド
pTHBVはヒトB型肝炎ウイルス(HBV)ゲノム
(サブタイプadw)の頭−尾2量体、pUC9のEc
oRI部位へのクローンを含んでいる。プラスミドはL
TR−CAT−neoからのBamHIを伴なうSV4
0初期プロモーターの制御下に抵抗性であり、エシェリ
キア・コリDNAポリメラーセIのクレノー断片との反
応により、2塩基を末端修復したのち、pTHBVのS
alI部位へサブクローンした。
【0084】細胞およびトランスフェクション:Hep
G2細胞(ヒト肝芽腫、ATCC HB8065)をピ
ルビン酸ナトリウム、10%ウシ胎児血清、ペニシリン
100単位/ml、およびストレプトマイシン100μg
/mlを補給したEARLEの最少必須培地[グランド・
アイランド・バイオロジカル・カンパニー(Grand Islan
d Biological Company)(GIBCO)、ベセスダ・リサーチ・
ラボラトリーズ(Bethesda Research Laboratories)(BR
L)、ライフ・テクノロジーズ社(Life Technologies, In
c.)、ギャザースバーグ(Gathersburg)、MD]からなる
増殖培地で日常的に継代した。Hep10A細胞はHe
pG2細胞から誘導した。簡単に説明すると、60mmの
培養皿で増殖培地へHepG2細胞を接種し、約50%
集密になったら、グラハムおよびバン・デル・エブが報
告したリン酸カルシウム沈殿法[F.L.グラハム(Graha
m)およびバン・デル・エブ(Van der EB)、ビロロジー(V
irology)、52巻、456〜467頁(1973年)]
を用いてpTHBVneoでトランスフェクトした。ト
ランスフェクション4時間後、10%ジメチルスルホキ
シドおよび20%グルコースで細胞に5分間衝撃を与え
たのち、24時間自然回収した。トランスフェクトした
細胞を継代し、ゲネチシン800μg/mlを含有する増
殖培地の存在で再接種した。細胞のゲネチシン耐性細胞
の出現をチェックした。ゲネチシン耐性細胞系を樹立
し、ゲネチシン400μg/mlを含有する増殖培地で日
常的に継代した。この細胞系をHep10Aと名付け
た。
【0085】薬物処理およびサザンプロット分析:He
p10A細胞を96穴の微量滴定板へ1ウエル当たり約
50000細胞の密度で接種し、集密になるまで増殖さ
せ、2〜4日間集密状態に維持してB型肝炎ウイルス誘
導体HBV DNA濃度を安定化させた[M.A.セルズ
(Sells)ら、ジャーナル・オブ・ビロロジー(J. Virolog
y)、62巻、2836〜2844頁(1987年)、
B.E.コルバ(Korba)ら、アンチバイラル・リサーチ(An
tiviral Res.)、15巻、217〜228頁(1991
年)参照]。この時点で、細胞を2'−デオキシ−2'−
フルオロアラビノ−5−ヨードウリジン(FIAU)お
よび実施例5の化合物で、毎日新しい薬物を含有する培
地と取り替えながら10日間処理した。FIAUは陽性
対照として使用した。10日目に培養上清試料を採り、
必要時まで4℃で貯蔵した。好適なプライマーを使用す
る上清試料のPCR分析を実施し、HBVサブタイプa
dwの表面抗原遺伝子の「a」決定基から477塩基対
断片を増幅した。アガロースゲルで電気泳動したのち、
1×食塩液クエン酸ナトリウム(SSC)(1×SSC
=0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナトリウ
ム)を使用する毛細管操作[サザン(Southern)、197
5年]によってDNAをナイロンメンブラン[オプティ
ブロット(Optiblot)(商標)、IBI社、ニューヘイブ
ン(New Haven)、CT]へ移した。真空で30分間焼成
したのち、ランダムプライミング法[ファインバーグ(F
einberg)およびフォーゲルシュタイン(Vogelstein)、1
983年]によって、ブロットを32P標識した1×10
6cpm/mlへ15〜18時間ハイブリッド形成した。ハイ
ブリダイゼーションは50%N,N−ジメチルホルムア
ミド、6×食塩液−リン酸ナトリウム−エチレンジアミ
ン四酢酸(SSPE)、1.0%ドデシル硫酸ナトリウ
ム(SDS)、およびサケ***DNA 50μg/ml[1
×SSPE=0.18M NaCl、10nM NaH2
4(pH7.4)、エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)1ミリモル]を使用して42℃で実施した。ハイブ
リッド形成したブロットを下記の順に洗浄した:2×S
SC/0.1%SDS(室温、1時間)2回、0.1×S
SC/0.1%SDS(室温、30分間)1回、0.1×
SSC/SDSで0.1%補給(65℃、15分間)1
回。フィルターをX線フィルムへ露光し、デンシトメト
リーにより定量した。これらの検討結果を表4に示す。
【0086】
【表4】 特定濃度(μg/ml)におけるプラーク抑制%化合物 0.1 1.0 10.0 100.0 実施例5 56.9 81.9 84.6 83.9 FIAU 10.8 35.5 65.3 81.7
【0087】上記の成績から、HBV DNA複製を5
0%抑制するのに必要なFIAUおよび実施例5の化合
物の濃度は、それぞれ5.4μg/mlおよび<0.1μg/
mlであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コーラ・スー・グロスマン アメリカ合衆国46250インディアナ州イン ディアナポリス、バロン・コート5838番 (72)発明者 ラリー・ウェイン・ハーテル アメリカ合衆国46239インディアナ州イン ディアナポリス、クワイエット・コート 2313番 (72)発明者 ジュリアン・スタンリー・クロイン アメリカ合衆国46234インディアナ州イン ディアナポリス、ヒルトップ・ドライブ 8418番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Zは式: 【化2】 (ここで、R1およびR2は、それぞれ独立してアルキ
    ル、アルコキシ、アミン、ハロゲン、水素、ヒドロキ
    シ、シアノ、チオ、チオアルキル、ヒドラジド、カルボ
    キシアミド、チオアミド、スルホンアミド、スルフィン
    アミド、アルキルアミン、チオアミン、ヒドロキシアミ
    ン、NH(アルキル)、N(アルキル)2、O(アリー
    ル)、O(置換アリール)、N(アリール)、N(置換
    アリール)からなる群から選ばれ、R3は水素、ヒドロ
    キシ、アミン、NH(アルキル)、ハロゲン、アルコキ
    シ、チオアルキルからなる群から選ばれる)からなる群
    から選ばれる]で示される化合物、および薬学的に許容
    し得るその塩。
  2. 【請求項2】 (a)2−デオキシ−2,2−ジフルオ
    ロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−
    クロロプリン)、(b)2−デオキシ−2,2−ジフル
    オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
    −メトキシプリン)、(c)2−デオキシ−2,2−ジ
    フルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ
    −6−エトキシプリン)、(d)2−デオキシ−2,2
    −ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−ア
    ミノ−6−ジメチルアミノプリン)、(e)2−デオキ
    シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
    −(2−アミノ−6−メチルアミノプリン)、(f)2
    −デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル
    −1−β−(2−アミノ−6−ヨードプリン)、(g)
    2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
    ル−1−β−(2−アミノ−6−シアノプリン)、
    (h)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
    ラノシル−1−β−(2−アミノ−6−チオプリン)、
    (i)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
    ラノシル−1−β−(2−アミノ−6−カルボキシアミ
    ドプリン)、(j)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ
    −D−リボフラノシル−1−β−(2−ヒドロキシアデ
    ノシン)、(k)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−
    D−リボフラノシル−1−β−(2−フルオロアデノシ
    ン)、(l)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−プリン、(m)2−デオキシ
    −2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−アミノ−6−メチルプリン)、(n)2−デオキ
    シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
    −(6−クロロ−7−デアザプリン)、(o)2−デオ
    キシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−
    β−(2,6−ジクロロ−3−デアザプリン)、(p)
    2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
    ル−1−β−(6−アミノ−3−デアザプリン)、
    (q)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
    ラノシル−1−β−(2,6−ジクロロプリン)からな
    る群から選ばれた請求項1に記載の化合物、および薬学
    的に許容し得るその塩。
  3. 【請求項3】 好適な薬学的に許容し得る担体、希釈
    剤、または賦形剤と、請求項1の化合物の薬学的有効量
    を含有してなる哺乳動物において感受性ある新生物およ
    びウイルス感染を処置するのに有用な医薬組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1の化合物が(a)2−デオキシ
    −2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−アミノ−6−クロロプリン)、(b)2−デオキ
    シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
    −(2−アミノ−6−メトキシプリン)、(c)2−デ
    オキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1
    −β−(2−アミノ−6−エトキシプリン)、(d)2
    −デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル
    −1−β−(2−アミノ−6−ジメチルアミノプリ
    ン)、(e)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メチルア
    ミノプリン)、(f)2−デオキシ−2,2−ジフルオ
    ロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−
    ヨードプリン)、(g)2−デオキシ−2,2−ジフル
    オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
    −シアノプリン)、(h)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
    6−チオプリン)、(i)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
    6−カルボキシアミドプリン)、(j)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−ヒドロキシアデノシン)、(k)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−フルオロアデノシン)、(l)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−プ
    リン、(m)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メチルプ
    リン)、(n)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D
    −リボフラノシル−1−β−(6−クロロ−7−デアザ
    プリン)、(o)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−
    D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジクロロ−3
    −デアザプリン)、(p)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(6−アミノ−
    3−デアザプリン)、(q)2−デオキシ−2,2−ジ
    フルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジ
    クロロプリン)からなる群から選ばれたものである請求
    項3に記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 ウイルス感染症に罹患している哺乳動物
    において、そのような処置を必要とする哺乳動物へ請求
    項1の化合物の薬学的有効量を投与することからなるウ
    イルス感染症の処置方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の化合物が(a)2−デオキシ
    −2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−アミノ−6−クロロプリン)、(b)2−デオキ
    シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
    −(2−アミノ−6−メトキシプリン)、(c)2−デ
    オキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1
    −β−(2−アミノ−6−エトキシプリン)、(d)2
    −デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル
    −1−β−(2−アミノ−6−ジメチルアミノプリ
    ン)、(e)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メチルア
    ミノプリン)、(f)2−デオキシ−2,2−ジフルオ
    ロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−
    ヨードプリン)、(g)2−デオキシ−2,2−ジフル
    オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
    −シアノプリン)、(h)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
    6−チオプリン)、(i)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
    6−カルボキシアミドプリン)、(j)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−ヒドロキシアデノシン)、(k)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−フルオロアデノシン)、(l)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−プ
    リン、(m)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メチルプ
    リン)、(n)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D
    −リボフラノシル−1−β−(6−クロロ−7−デアザ
    プリン)、(o)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−
    D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジクロロ−3
    −デアザプリン)、(p)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(6−アミノ−
    3−デアザプリン)、(q)2−デオキシ−2,2−ジ
    フルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジ
    クロロプリン)からなる群、および薬学的に許容し得る
    その塩から選ばれたものである請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 新生物に罹患している哺乳動物におい
    て、そのような処置を必要とする哺乳動物へ請求項1の
    化合物の薬学的有効量を投与することからなる感受性あ
    る新生物の処置方法。
  8. 【請求項8】 請求項1の化合物が(a)2−デオキシ
    −2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−アミノ−6−クロロプリン)、(b)2−デオキ
    シ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β
    −(2−アミノ−6−メトキシプリン)、(c)2−デ
    オキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1
    −β−(2−アミノ−6−エトキシプリン)、(d)2
    −デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル
    −1−β−(2−アミノ−6−ジメチルアミノプリ
    ン)、(e)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メチルア
    ミノプリン)、(f)2−デオキシ−2,2−ジフルオ
    ロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−
    ヨードプリン)、(g)2−デオキシ−2,2−ジフル
    オロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6
    −シアノプリン)、(h)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
    6−チオプリン)、(i)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−
    6−カルボキシアミドプリン)、(j)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−ヒドロキシアデノシン)、(k)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−
    (2−フルオロアデノシン)、(l)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−1−β−プ
    リン、(m)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−1−β−(2−アミノ−6−メチルプ
    リン)、(n)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D
    −リボフラノシル−1−β−(6−クロロ−7−デアザ
    プリン)、(o)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−
    D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジクロロ−3
    −デアザプリン)、(p)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(6−アミノ−
    3−デアザプリン)、(q)2−デオキシ−2,2−ジ
    フルオロ−D−リボフラノシル−1−β−(2,6−ジ
    クロロプリン)からなる群、および薬学的に許容し得る
    その塩から選ばれたものである請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 式(II): 【化3】 [式中、Xはヒドロキシ保護基であって、Zは式: 【化4】 (ここで、R1およびR2は、それぞれ独立してアルキ
    ル、アルコキシ、アミン、ハロゲン、水素、ヒドロキ
    シ、シアノ、チオ、チオアルキル、ヒドラジド、カルボ
    キシアミド、チオアミド、スルホンアミド、スルフィン
    アミド、アルキルアミン、チオアミン、ヒドロキシアミ
    ン、NH(アルキル)、N(アルキル)2、O(アリー
    ル)、O(置換アリール)、NH(アリール)、N(置
    換アリール)からなる群から選ばれ、R3は水素、ヒド
    ロキシ、アミン、NH(アルキル)、ハロゲン、アルコ
    キシ、チオアルキルからなる群から選ばれる)からなる
    群から選ばれたプリンヌクレオシド塩基である]で示さ
    れる中間体、および薬学的に許容し得るその塩。
  10. 【請求項10】 (a)2−デオキシ−2,2−ジフル
    オロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1
    −β−(2−アミノ−6−クロロプリン)、 (b)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
    ラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β−(2−アミ
    ノ−6−メトキシプリン)、(c)2−デオキシ−2,
    2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベン
    ゾイル−1−β−(2−アミノ−6−エトキシプリ
    ン)、(d)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β−(2
    −アミノ−6−ジメチルアミノプリン)、(e)2−デ
    オキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−
    3,5−ジベンゾイル−1−β−(2−アミノ−6−メ
    チルアミノプリン)、(f)2−デオキシ−2,2−ジ
    フルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル
    −1−β−(2−アミノ−6−ヨードプリン)、(g)
    2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
    ル−3,5−ジベンゾイル−1−β−(2−アミノ−6
    −シアノプリン)、(h)2−デオキシ−2,2−ジフ
    ルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−
    1−β−(2−アミノ−6−チオプリン)、(i)2−
    デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−
    3,5−ジベンゾイル−1−β−(2−アミノ−6−カ
    ルボキシアミドプリン)、(j)2−デオキシ−2,2
    −ジフルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾ
    イル−1−β−(2−ヒドロキシアデノシン)、(k)
    2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシ
    ル−3,5−ジベンゾイル−1−β−(2−フルオロア
    デノシン)、(l)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ
    −D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β
    −プリン、(m)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−
    D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β−
    (2−アミノプリン)、(n)2−デオキシ−2,2−
    ジフルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイ
    ル−1−β−(2−アミノ−6−メチルプリン)、
    (o)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフ
    ラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β−(2,6−
    ジクロロ−1−デアザプリン)、(p)2−デオキシ−
    2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−3,5−ジ
    ベンゾイル−1−β−(6−クロロ−7−デアザプリ
    ン)、(q)2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−
    リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−β−
    (2,6−ジクロロ−3−デアザプリン)、(r)2−
    デオキシ−2,2−ジフルオロ−D−リボフラノシル−
    3,5−ジベンゾイル−1−β−(6−アミノ−3−デ
    アザプリン)、(s)2−デオキシ−2,2−ジフルオ
    ロ−D−リボフラノシル−3,5−ジベンゾイル−1−
    β−(2,6−ジクロロプリン)からなる群から選ばれ
    た請求項9に記載の中間体、および薬学的に許容し得る
    その塩。
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