JPH0656451U - 窓 台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現場での木口化粧が不要で、かつ、安全性や
意匠性が高く、さらに、安価に容易に製造できる木質の
窓台を提供する。 【構成】 全体が少なくとも略矩形状板からなる基材
（２）の表面から長手側面および短手側面にかけて、可
撓性を有する化粧シート状物（１）が一体に貼着された
窓台。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、木質窓台の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、安価な窓台として、図４に示すように、集成材や、合板、パーティクル ボード、ＬＶＬ、ＬＶＢ、ＭＤＦ等の木質系板材を基材２とし、その表面に天然 木化粧単板や塩化ビニール樹脂シート、メラミン樹脂含浸シート等からなる化粧 シート状物１を短手方向両端部の木口部を残して、表面から長手方向側面にかけ て連続的に貼着（通称ラッピング）された矩形状板が一般的であり、施工時に現 場で窓幅の寸法に合わせて短手側面の角部を所定寸法に直角に切断加工した後、 窓下に取り付けて、表面に露出する木口部に平面部と同様の見掛けを有する塩化 ビニール樹脂シート等からなるエッジ化粧材３を貼着して仕上げていた。

【０００３】 しかしながら、上記のような現場での木口化粧作業は、木口部にラフな寸法お よび形状のエッジ化粧材３を接着剤を介して貼着した後、接着剤が硬化して木口 形状に沿ってカッター等の刃物で切除していた為、施工が終了するまで時間がか かるとともに技術も要し、例え接着作業にホットメルトのような高速接着法を用 いたとしても仕上がりが均一にはならない問題があった。

【０００４】

【考案が解決すべき課題】

この考案は、窓台における施工上の問題点を解消するもので、取り付けが比較 的容易で、かつ、安価に製造でき、安全性や形状の自由度の高い窓台を提供する ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記課題を解決するために成されたもので、全体が少なくとも略 矩形状板や、長手一側面が弓状に形成された基材の表面から長手側面および短手 側面にかけて、可撓性を有する化粧シート状物が一体に貼着された窓台により解 決したものである。

【０００６】 以下、この考案を図面に基づいて説明する。

【０００７】 図１はこの考案の窓台の背面図、図２はこの考案の窓台の断面図、図３はこの 考案の窓台の斜視図、図４は従来の窓台の斜視図、１は化粧シート、２は基材、 ３はエッジ化粧材、４は窓台である。

【０００８】 この考案の窓台に用いる基材２は、合板、パーティクルボード、ＬＶＬ、ＬＶ Ｂ、ＭＤＦ等の木質系板材を単体、あるいは適宜複合して用いられる。厚さとし ては２０〜４０ｍｍ程度の範囲でよく、長さ、幅は窓幅に応じて限定されない。

【０００９】 つぎに、基材２の表面から長手側面および短手側面にかけて、可撓性を有する 化粧シート状物１が一体に貼着される。化粧シート状物１は、一体に貼着する為 に可撓性を有するものが条件とされ、例えば、塩化ビニール樹脂シート等が挙げ られるが、耐摩耗性や耐汚染性を向上させる為に複数枚積層したいわゆるダブリ ング塩化ビニール樹脂シートを用いればさらに好ましい。

【００１０】 ここで、化粧シート状物１を貼着する前に、基材２に安全性やデザイン性を付 与させる為に、求める形状に適宜切削、切断加工を施してもよい。

【００１１】 化粧シート状物１の貼着方法としては、基材２の表面から長手側面のみならず 短手側面（木口部）にまで一体に貼着する為、真空プレス機を用いる。具体的に は、化粧シート状物１が表面から長手側面および短手側面にまで仮置きされた基 材２を真空プレス機のセット（図示せず）した後、化粧シート状物１と基材２と の間の空気を抜くことによって基材２の形状に沿って化粧シート状物１が密着さ れる。なお、はみ出した化粧シート状物１は適宜手段によって取り除けばよい。

【００１２】

【作用】

この考案において、基材の表面から長手側面および短手側面にかけて、可撓性 を有する化粧シート状物を一体に貼着するのは、従来のように、窓下に取り付け 後、木口部の化粧作業を省略させる為である。

【００１３】

【実施例】

長さ８４０ｍｍ、幅２５０ｍｍ、厚さ１５ｍｍのＭＤＦを２枚積層接着して総 厚３０ｍｍのＭＤＦ製の基材２を作製し、基材の両角部を安全性を高める為に５ ０ｍｍＲに切削加工した。また、長手側面もデザイン性を付与させる為にゆるや かな弓状の曲面に切削加工した。

【００１４】 ついで、表面に木目模様を有する寸法が基材２より若干大きめで厚さ０．３ｍ ｍの塩化ビニール樹脂シートからなる化粧シート状物１を基材２上面に仮置きし た後、真空プレス機にセットし、化粧シート状物１と基材２との間の空気を抜い て化粧シート状物１を基材２の形状に沿って密着させた。最後に、はみ出した化 粧シート状物１を取り除いて求める窓台４を得た。

【００１５】 上記の窓台４を、窓幅の寸法を測定した後、図３に示すように、その寸法に納 まるよう窓台４の短手側面の角部を直角に切断加工し、窓下に取り付けることに より、短手側面の木口部を化粧する手間を完全に省略でき、きわめて容易に短時 間に施工することができた。

【００１６】

【考案の効果】

この考案によれば、基材の表面から長手側面および短手側面にかけて、可撓性 を有する化粧シート状物が一体に貼着されている為、現場で施工する際、わずか 窓幅の寸法に納まるように短手側面の角部を切断する作業のみで施工することが でき、従来のように木口部をエッジ化粧材等で化粧する時間を要する面倒な作業 を完全に省略することができるとともに、基材の表面を可撓性を有する化粧シー ト状物で一体に貼着する為、比較的容易に安価に製造できながら基材形状の自由 度や窓台としての安全性を向上させることができる。

【００１７】

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の窓台の背面図

【図２】この考案の窓台の断面図

【図３】この考案の窓台の斜視図

【図４】従来の窓台の斜視図

【符号の説明】

１ 化粧シート状物 ２ 基材 ３ エッジ化粧材 ４ 窓台

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 全体が少なくとも略矩形状板からなる基
   材（２）の表面から長手側面および短手側面にかけて、
   可撓性を有する化粧シート状物（１）が一体に貼着され
   たことを特徴とする窓台。
2. 【請求項２】 長手一側面が弓状に形成されたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲請求項１記載の窓台。