JPH0653806B2 - 均一ポリマ−粒子の製造方法 - Google Patents

均一ポリマ−粒子の製造方法

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JPH0653806B2 JP61261517A JP26151786A JPH0653806B2 JP H0653806 B2 JPH0653806 B2 JP H0653806B2 JP 61261517 A JP61261517 A JP 61261517A JP 26151786 A JP26151786 A JP 26151786A JP H0653806 B2 JPH0653806 B2 JP H0653806B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は均一な粒径を有する均一ポリマー粒子の製造方
法に関する。さらに詳しくは、イオン交換樹脂の母材、
クロマトグラフィー用の充填剤、酵素固定用の担体また
はアフィニティークロマトグラフィー用の担体をはじ
め、発泡体の原料としても利用されうる均一ポリマー粒
子の製造方法に関する。
[従来の技術] 球状(広義に回転楕円体状を含む、以下同様)ポリマー
粒子の製造方法として分散法とスプレー法が知られてい
る。
分散法では、界面活性剤を含む分散媒体中に小滴状に分
散させたポリマーの希薄溶液をその溶剤を揮発させるこ
とによって固化させるか(特開昭56-24430号公報参
照)、この分散液に小滴の凝固剤を徐々に加えて固化さ
せる(特開昭 57-159801号公報参照)ことによってポリ
マー粒子がえられる。この方法では広い粒径分布を有す
る粒子をうることができる。またこの方法では固化した
小滴から溶剤、分散媒体および界面活性剤を除くために
水だけでなく有機溶剤による洗浄が必要である。
また分散法の別法として重合性モノマーを分散媒体中に
分散させたのち重合させることによってポリマー粒子を
うる方法も知られており、かかる方法によってえられた
粒子も広い粒径分布を有している。この粒子を電子顕微
鏡で拡大して観察するとさらに微小な球状粒子が凝集し
て粒子を形成している状態が見受けられる。この構造が
原因だと思われるが、この方法でえられた粒子の懸濁液
をマグネチックスターラーなどで撹拌すると微小なポリ
マークズが多量に生じる。
スプレー法では、ポリマー溶液を凝固剤中に噴霧するこ
とによってポリマー粒子がえられる。この粒子も広い粒
径分布を持ち、また粒径も比較的大きい(特開昭 52-12
9788号公報参照)。
近年、一定の流速の噴流に周期的な乱れを与えて均一液
滴をうる技術(以下、振動法という)が見出された。
この技術を重合性モノマーの分散法による製造方法に応
用して均一なポリマー粒子がすでにえられている(特開
昭57-102905 号公報参照)。しかしながら、この粒子は
先に指摘したようにポリマークズが発生しやすいという
欠点を有する。
振動法を応用してポリマー溶液からポリマー粒子やカプ
セルがつくられた例(特開昭 52-129686号公報および特
開昭 59-112833号公報参照)もあるが、特開昭 52-1296
86号公報に開示された例ではポリマーの非常に希釈な溶
液、したがって低粘度の溶液が使用され、特開昭 59-11
2833号公報に開示された例ではノズル自身を直接振動さ
せているので振動数が小さく限定され、粒径の大きな粒
子がつくられる。いずれの例でも多重管状ノズルが用い
られ、微妙なバランスをとりながら2種以上の溶液を同
時に噴出させている。
[発明が解決しようとする問題点] 前記のように従来技術では、ポリマー粒子の粒径分布が
広いあるいはポリマー粒子から微小なポリマークズが発
生するという欠点があり、さらにかかるポリマー粒子を
製造する際には、多重管状ノズルのような複雑な装置を
使用し、微妙な操作を必要とするという欠点があった。
本発明の目的は、これらの欠点を解消し、微小なポリマ
ークズが発生しない球状の均一ポリマー粒子を容易にう
ることができる均一ポリマー粒子の製造方法を提供する
ことにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、これらの問題点が以下の製造方法によっ
て解決されうることを見出した。すなわち、ポリマー溶
液を開口部から一定の流速で流出させながら、振動発生
源からの振動を与えることにより流出溶液に一定の周期
的な乱れを加えながら同一符号の電荷を帯びた均一な液
滴として気相中に噴出させたのち、衝突による該液滴の
大きな変形を生じさせない飛行距離以上、すなわち、30
cm以上の飛行距離を経過させ、ついで該ポリマー溶液に
含まれているポリマーの非溶剤であって該ポリマー溶液
の溶剤と相溶性を呈し、かつ該ポリマー溶液の溶剤の表
面張力以下で該液滴が自然に濡れるほどの表面張力を有
する凝固剤中に侵入させたばあい、ポリマークズが発生
せずに、また、粒径分布の狭い球状の均一ポリマー粒子
が多重管状ノズルのような複雑な装置を使用しないでも
えられることを本発明者らは見出し、本発明を完成する
に至った。
[実施例] 本明細書でいう球状とは、回転楕円体状のなめらかな表
面を有する形状を意味する。また、均一な粒子とは、JI
S標準篩を用いて粒子を水やアルコールなどを分散液と
した湿式篩によって分級し、各篩の上にとらえられた粒
子をそれぞれ集め、一昼夜放置したのちにそれぞれの沈
降体積を測定し、式: (式中、Diは篩の目開き、Viは目開きDiの篩上にとらえ
られた粒子の沈降体積を示す)より計算された容積平均
粒径の±20%の範囲内に、さらに好ましくは±10%の範
囲内に該粒子群の80容積%以上の粒子があることを意味
する。
なお、5μm未満の微小な粒子やポリマークズの有無
は、顕微鏡またはコールターカウンタ(コールター社
製、コールタカウンタ)で確認される。
本発明の目的のひとつであるポリマークズの発生しない
強固なポリマー粒子をうるためには、ポリマー溶液の濃
度はポリマーの分子量にもよるが、数重量%以上でなけ
ればならない。このような溶液は測定温度にもよるが10
cP以上の粘度を有し、好ましくは50cP以上の粘度を有す
る比較的重合度の大きいポリマーの溶液である。さら
に、その溶液の粘度は、2000cPをこえるばあいは振動法
によって1000μm以下の粒径を有する液滴を形成させる
ことは困難となるので、2000cP以下であるのが好まし
い。
振動法によって均一な液滴をつくるためには、ポリマー
溶液の粘度とその表面張力、噴流の流速、液滴を噴出す
る開口部の口径および振動発生源からの振動の振動数と
その変位を互いに関連させて特定の範囲(以下、この範
囲内に上記の要因が調整されてい状態を同調している状
態という)に調整されなければならない(T.Sakai、Pro
c.ICLASS-1982、p37、1982参照)。
液滴径が1000μmをこえれば開口部を直接機械的に振動
させることによっても同調させることができる(前記文
献参照)。しかしながら、液滴径が小さくなると同調す
る振動数が大きくなり、開口部を直径振動させるために
は大きなエネルギーが必要になるので、溶液に直接周期
的な乱れを加える方法が好ましい。とくに液滴径が 250
μm以下のばあいでは、本発明者らの先願明細書(特開
昭62-191033号公報参照)に開示されているように同調
する振動数は3000〜40000Hz である。
第1図には、このような液滴をうるための装置が示され
ている。
第1図において、振動棒(6)は適当な振動発生源、たと
えば磁歪素子、電歪素子または電磁コイル式振動子に連
結されている。これらの振動エネルギーを効率的に振動
棒(6)に伝えるためにはシリンダー(2)とのシールには接
触抵抗の小さいOリング(7)が使用されるのが好まし
い。開口部(12)を有するノズル(5)と振動棒(6)の先端と
の距離は、シリンダー(2)のネジ(11)とシリンダー固定
用ナット(4)によって任意に調整しうる。ノズル(5)はノ
ズル固定用ナット(3)によってシリンダー(2)に固定され
る。ノズル(5)とシリンダー(2)の間はOリング(8)でシ
ールされている。シリンダー(2)は固定台(1)にシリンダ
ー固定用ナット(4)によって固定される。
ギヤーポンプなどから送られるポリマー溶液は入口(9)
からシリンダー(2)内に入り、ノズル(5)上で振動棒(6)
の往復運動によって周期的に圧力変化を受けながら開口
部(12)から噴出する。必要ならばヒーター(13)でシリン
ダー(2)内のポリマー溶液を加熱することもできる。温
度センサー(14)は、そのため温度管理用としても使用さ
れる。
ノズル(5)と振動棒(6)の先端との間の距離は、とくに振
動数が超音波領域に含まれるほど高いばあいには、5mm
以上とすることが好ましい。この間隔が2mm未満のばあ
い、キャビテーションが生じ、振動棒(6)の先端やノズ
ル(5)の内面が侵食されるおそれがある。
周波数をより安定的に保持するために必要ならば固定台
(1)に冷却水出入口(10)を設けることもできる。
本装置を使用したばあい、低粘度溶液はもちろんのこと
高温高圧下で高粘度溶液を種々の振動数で周期的に変化
する圧力を加えながらノズル(5)から噴出させ、均一な
液滴にすることができる。
一度形成された均一な液滴はノズル(5)から遠ざかると
ともに空気抵抗などによって乱れた動きをとるようにな
り、多くの液滴は互いに衝突しあって合体する。しかし
ながら、ジェイ・エイチ・シュナイダーとシー・ディー
・ヘンドリックス、レビュー・オブ・サイエンティフィ
ック・インストルメンツ、35巻、1349頁、1964年(J.H.
Shneider and C.D.Hendricks,Review of Scientific I
nstruments、35、1349、1964)に示されているように各
液滴に同一符号の電荷を帯びさせればこの合体を比較的
長時間防ぐことができる。
以上のようにして気相中に吐出させたポリマー溶液の液
滴は、そのポリマーの非溶剤であってその溶剤と相溶性
を呈し、かつ該ポリマー溶液の溶剤の表面張力以下でそ
の液滴が自然に濡れるほどの表面張力を有する凝固剤中
に衝突する大きな変形を生じさせない速度にまで失速さ
せる飛行距離以上を経過させたのちに侵入せしめられ、
球状の均一ポリマー粒子となる。
凝固剤の表面張力がポリマー溶液の溶剤の表面張力より
大きく、液滴が自然に濡れないばあいには、たとえば液
滴の比重が凝固剤よりも大きくとも小滴は長時間凝固剤
表面上に浮かび、この小滴の上に次々に新しい小滴が衝
突し、大きな合体物になる。しかし凝固剤に落下した液
滴がすみやかに凝固剤で被れると新しい液滴と衝突して
も合体せず、この液滴もすみやかに凝固剤で被れるの
で、液滴各々が独立したポリマー粒子となる。このよう
な凝固剤は大まかな目安としてポリマー溶液の溶剤の表
面張力に近似するが、望ましくはそれより小さい表面張
力を有するもののなかから選ばれる。
本発明者らの先願(特願昭61-24591号)明細書に開示さ
れているようにポリマー溶液の粘度が高く、液滴径が小
さくなると同調する開口部から噴出するポリマー溶液の
流速、換言すれば液滴の初速度は数m/秒から数+m/
秒にも達するので、この液滴を直ちに凝固液に侵入させ
ると衝突の衝撃によって砕け散ったり、偏平に変形す
る。これを避けるためには液滴の飛行速度を小さくして
から凝固剤に侵入させなければならない。
液滴に同一符号の電荷を帯びさせると液滴の合体を比較
的長時間防止することができると前記したが、液滴に同
一符号の電荷を帯びさせることのもうひとつの効果とし
て本発明者らは液滴の飛行速度を急激に失速させること
を見出した。とくに粒径の小さい液滴では同調する初期
速度が大きく、同一符号の電荷を与えなければ2mの飛
行距離を経過した後でも凝固剤に侵入する際に偏平に変
形することがあるが、同一符号の電荷を与えれば同じ液
滴が飛行距離30cmでも変形せずに凝固液に侵入するほど
の効果がえられる。
また開口部から凝固剤までの距離、すなわち液滴の飛行
距離を可能な限り小さくすることは液滴の合体を防止す
るうえでも重要である。したがって回転楕円体とはいえ
ないような大きな変形を与えないかぎりにおいて液滴の
飛行距離を短かくするべきである。
一方、液滴が同一符号の電荷を帯びると互いに反発しあ
うために多数の液滴の拡がった集団が形成される。これ
らの液滴は反対符号の電荷をもった物体や接地された導
体に引き寄せられる。すなわち、飛散した液滴は、凝固
剤の容器壁や電荷を与えるための電極に付着しやすい。
これらは不均一粒子となったり、電場の力を弱めるなど
の障害になる。しかしながら、導電性の凝固剤を金属製
の容器に入れ、この容器を接地すれば、すべての液滴を
凝固剤の中に引き寄せることができる。
以上のようにして球状の均一ポリマー粒子がえられる
が、さらにこれらの粒子を使用目的に応じて改良するた
めに種々の後処理を加えることもできる。とくに非溶剤
中での加温処理は粒子の構造をより安定にするために有
益である。
本発明に使用できるポリマーは溶剤に溶解するものすべ
てであるが、とくに有用なものの例を以下に示す。
ポリスチレンは圧力損失が小さく、微小粒子が混入しな
いクロマトグラフィー用充填剤としてあるいは圧力損失
が小さく、微小なポリマークズが発生せず、選択性の優
れた吸着体として有用である。
またスチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−クロル
メチル化スチレン共重合体のように架橋とイオン交換基
を導入することができるポリマーは、圧力損失が小さ
く、イオン交換速度が大きく微小なポリマークズが発生
しないイオン交換樹脂の母材として有用である。
さらに、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアル
コール共重合体は活性水酸基を有する圧力損失が小さ
く、選択性の優れた担体としてアフィニティークロマト
グラフィー用に有用である。
また種々の天然高分子物質、たとえばセルロース、絹、
コラーゲンなどおよびこれらの誘導体もそのままクロマ
トグラフィー用としてあるいはアフィニティークロマト
グラフィー用の担体として有用である。
その他多くのビニル重合体、縮合重合体が上述の用途の
ために使用することができる。
これらのポリマー溶液の溶剤は便覧、たとえばJ.Brandr
up、polymer Handbook、2nd edition、John wiley and
Sons、Inc.1975などで知ることができるが、後述するよ
うに好ましい凝固剤は水溶液であるので、これらに対し
て相溶性を持たせるために水溶性の溶剤であることが好
ましい。N-メチル -2-ピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
アセトンアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどは、多くのポリマー溶液の溶剤として使
用することができる。またこれらの混合溶剤やこれらに
エタノール、メタノール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリンなどを加えた混合溶剤を使
用することも可能である。さらに粒子の多孔度を調整す
るために抽出可能な成分、たとえばポリエチレングリコ
ール、ポリビニルピロリドンのような水溶性ポリマーを
加えることもできる。
セルロースの溶剤には、公知のジメチルスルホキシドと
ホルムアルデヒドとの混合溶剤、銅アンモニア水溶液、
チオシアン酸カルシウム水溶液などを使用することがで
きる。
その他ポリマーの種類に応じて適切な溶剤を選択すれば
よい。
凝固剤の表面張力は前記したようにポリマー溶液の溶剤
の表面張力に近似するかまたは低く、凝固剤は、前記し
たように導電性であることが望ましい。かかる凝固剤と
しては界面活性剤を添加した水、アルコール水溶液、前
記した溶剤の水溶液あるいはこれらの混合液はえられる
ポリマー粒子の微細構造を使用目的に応じて調整するた
めにもとくに好ましいものである。
かくして本発明の製造方法によって種々の天然および合
成高分子物質からポリマークズの発生しない球状の均一
ポリマー粒子を容易にかつ安価にうることができる。
以下、本発明の製造方法を実施例にもとづいて説明する
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。
実施例1 酢酸セルロース(酢化度55%)の濃度が5%(重量%、
以下同様)となるようにN-メチル -2-ピロリドンとプロ
ピレングリコールを重量比で4対6の割合で混合した混
合液に溶解してポリマー溶液を作製した。この溶液の粘
度は90℃で78cPであった。また、混合溶剤の表面張力
は、各々の溶剤の25℃における値の算術平均で求めると
38dym/cmであった。
この溶液を第1図の装置を用いて直径50μmの孔が5mm
間隔で直線状に2個並んだ開口部(12)を有するノズル
(5)から噴出させた。ここで振動棒(6)の先端からノズル
(5)までの距離を15mmとし、ポリマー溶液の温度を90℃
に保ち、磁歪素子と連結した振動棒(6)の振動数を25KHz
とし、噴流の流速を18m/秒にして、均一な液滴がで
きるように同調させた。
ノズル(5)の下面から約2mmの位置に幅20mm、平行板間
距離10mmの平行板電極を開口部(12)の方向と平行、すな
わち、液滴が流出する方向と平行に置き、シリンダーと
の間で500Vの電圧を与えた。またシリンダーは接地し
た。
凝固剤を入れた直径約40cmの接地したステンレス製円筒
容器をノズル(5)の直下に置き、ノズルから凝固剤まで
の距離を40cmにした。凝固剤として室温下で40%のエタ
ノール水溶液を用いた。この溶液の表面張力は25℃で32
dym/cmであった。
えられた粒子は真球状でマグネチックスターラーで長時
間攪拌しても微小なポリマークズが発生しないものであ
った。
この粒子を水に懸濁させ、44μm、63μm、74μm88μ
m、 105μm、 125μmおよび 149μmの湿式篩で分級
し、各篩に集められた粒子をそれぞれ水に懸濁させ、一
昼夜放置したのち沈降体積を測定した。えられた粒子の
容積平均粒径は 111μmで容積平均粒径の±20%の範囲
内に97容量%以上の粒子があった。また、44μm未満の
粒子は確認できなかった。
実施例2 酢化度61.5%の酢酸セルロース濃度が5%となるように
ジメチルスルホキシドとプロピレングリコールの6対4
混合液に溶解してポリマー溶液を作製し、凝固液には家
庭用洗剤(花王(株)製、ルナマイルド)の 0.2%水溶
液を用いたほかは実施例1と同様にして均一ポリマー粒
子をえた。ポリマー溶液の粘度は90℃で52cPであった。
またこの混合溶液の表面張力は各々の溶剤の25℃におけ
る値の算術平均で求めると39dym/cmであった。凝固剤の
表面張力は25℃で20dym/cmであった。
この粒子を水に浸したまま 120℃で30分間加熱した。こ
の処理によって、粒子は一様におよそ20%収縮した。
えられた粒子は真球状でマグネチックスターラーで長時
間攪拌しても微小なオリマークズが発生しないものであ
った。
実施例と同様にして湿式篩で分級し、粒径分布を測定し
たところ、えられた粒子の容積平均粒径は 103μmで、
容積平均粒径の±20%の範囲内に97容量%以上の粒子が
あった。また44μm未満の粒子は確認できなかった。
実施例3 ポリスチレン7%をN-メチル -2-ピロリドンに溶解して
ポリマー溶液を作製した。この溶液の粘度は90℃で250c
P であった。また、この溶剤の表面張力は25℃で41dym/
cmであった。この溶液を用いて実施例2と同様にして均
一ポリマー粒子をえた。
えられた粒子は真球状でマグネチックスターラーで長時
間攪拌しても微小なポリマークズが発生しないものであ
った。
実施例1と同様にして湿式篩で分級し、この粒子の粒径
分布を求めたところ、えられた粒子の容積平均粒径は 1
16μmで、容積平均粒径の±20%の範囲内に97容量%以
上の粒子があった。また、44μm未満の粒子は確認でき
なかった。
実施例4 セルロース濃度が4%となるようにチオシアン酸カルシ
ウムを成分として60%含有する水溶液に溶解してポリマ
ー溶液を作製した。この溶液の粘度は 100℃で420cP で
あった。この溶剤の表面張力は25℃で73dym/cmであっ
た。このポリマー溶液を用い、凝固液にはエタノール50
%水溶液を用い、第1図の装置において振動棒(6)の先
端からノズル(5)までの距離を5mmとし、ポリマー溶液
の温度を 100℃に保持したほかは実施例1と同様にして
均一ポリマー粒子をえた。凝固液の表面張力は25℃で30
dym/cmであった。
えられた粒子は真球状でマグネチックスターラーで長時
間攪拌しても微小なポリマークズが発生しないものであ
った。
実施例1と同様にして湿式篩で分級し、粒径分布を測定
したところ、えられた粒子の容積平均粒径は 112μmで
容積平均粒径の±20%の範囲内に97容量%以上の粒子が
あった。また44μm未満の粒子は確認できなかった。
以上の実施例では、開口部(12)の口径50μmのノズルを
使用したが、この口径をかえ、それに対応した同調条件
でポリマー溶液の均一な液滴を形成させることにより液
滴の直径をポリマー粒子の使用用途に対応して1000μm
以下、 500μm以下または 250μm以下の粒径分布の狭
い範囲を有するものを好適にうることができる。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法により容易にえられるポリマー粒子
は、微小なポリマークズの発生しない粒径分布の狭い球
状の均一ポリマー粒子であるので、圧力損失が小さく、
イオン交換速度の大きいイオン交換樹脂の母材、圧力損
失が小さく選択性に優れ、しかも吸着速度の大きい吸着
体、圧力損失が小さく微小なポリマークズの流れがない
クロマトグラフィー用充填剤などに広く応用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いたポリマー液滴製造装置
である。 (図面の主要符号) (5):ノズル (6):振動棒 (9):液体入口 (12):開口部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマー溶液を開口部から一定の流速で流
    出させながら、振動発生源からの振動を与えることによ
    り流出溶液に一定の周期的な乱れを加えながら同符号の
    電荷を帯びた均一な液滴として気相中に噴出させたの
    ち、30cm以上の飛行距離を経過させ、ついで該ポリマー
    溶液に含まれているポリマーの非溶剤であって該ポリマ
    ー溶液の溶剤と相溶性を呈し、かつ該ポリマー溶液の溶
    剤の表面張力以下の表面張力を有する凝固剤中に侵入さ
    せることを特徴とする均一ポリマー粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリマー溶液の粘度が10〜2000cPである特
    許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】ポリマー溶液に加える一定の周期的な乱れ
    の振動数が1000〜40000Hz である特許請求の範囲第1項
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリマー溶液に加える振動発生源からの振
    動が振動数3000〜40000Hz の振動である特許請求の範囲
    第1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリマー溶液の溶剤が水溶性を有するもの
    である特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  6. 【請求項6】液滴の直径が1000μm以下である特許請求
    の範囲第1項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】液滴の直径が 250μm以下である特許請求
    の範囲第1項記載の製造方法。
  8. 【請求項8】凝固剤が導電性を有するものである特許請
    求の範囲第1項記載の製造方法。
  9. 【請求項9】凝固剤が水溶液である特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
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