JPH0653701U - 軸流タービンノズル翼の構造 - Google Patents
軸流タービンノズル翼の構造Info
- Publication number
- JPH0653701U JPH0653701U JP8845592U JP8845592U JPH0653701U JP H0653701 U JPH0653701 U JP H0653701U JP 8845592 U JP8845592 U JP 8845592U JP 8845592 U JP8845592 U JP 8845592U JP H0653701 U JPH0653701 U JP H0653701U
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- Japan
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- nozzle blade
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 翼背面の圧力分布を制御し、その圧力勾配に
より翼間で生じる2次流れが主流側へ流れ込むのを抑制
することができる軸流タービンノズル翼の構造を提供す
る。 【構成】 各断面の後縁部を結ぶ線が一直線(L)をな
す軸流タービンノズル翼の構造である。翼の中央部分に
おける前縁と後縁とを結ぶ線とタービン軸線とのなす角
度(θa)が、ケーシング側およびハブ側における前縁
と後縁都を結ぶ線とタービン軸線とのなす角度(θb、
θc)よりも大となるように設定されている。
より翼間で生じる2次流れが主流側へ流れ込むのを抑制
することができる軸流タービンノズル翼の構造を提供す
る。 【構成】 各断面の後縁部を結ぶ線が一直線(L)をな
す軸流タービンノズル翼の構造である。翼の中央部分に
おける前縁と後縁とを結ぶ線とタービン軸線とのなす角
度(θa)が、ケーシング側およびハブ側における前縁
と後縁都を結ぶ線とタービン軸線とのなす角度(θb、
θc)よりも大となるように設定されている。
Description
【0001】
本考案はターボジェットエンジンあるいはターボフアンエンジン等で用いられ る軸流タービンノズル翼の構造に関する。
【0002】
図6は、従来使用されているガスタービンエンジンの一例を示す。このガスタ ービンエンジンでは、空気取入口1から取り入れられた流入空気は、まず低圧圧 縮機2で圧縮される。そして、低圧圧縮機2から送り出された圧縮空気の一部は 、ファン空気排出ダクト3を通過して直接エンジン外へバイパス推力として噴射 される。
【0003】 一方、低圧圧縮機2から送り出された圧縮空気は、高圧圧縮機4でさらに高圧 圧縮され、その後燃焼室5に送られて供給燃料と混合されてガス化され燃焼され る。そして燃焼室5から排出された排気ガスは、圧縮機タービン6およびファン タービン7を回転させるともに、排気ダクト8よりコア推力として噴出される構 造になっている。 なお、圧縮機タービン6やファンタービン7は、ともに静翼列及び動翼列から 構成される。
【0004】
ところで、この種のガスタービンエンジンにおいて圧縮機タービン6等を構成 する静翼列(ノズル)の個々の翼9の形状は、燃焼室5から出てきたガスを後方 の動翼列を回転させるのに好適な方向及び速度に変換させることができるように 定められ、通常、図7に示すように全体が斜めに配されるとともに、前縁が膨ら みかつ後方に向かうに従い漸次小径となるように形成されている。
【0005】 この種の従来のタービンノズル翼9において、運転時の燃焼ガスの流れを調べ てみると、ハブ10やケーシング11に近い箇所では境界層内の剪断流れのため 図7に示すように2次流れ12が生じる。そして、この2次流れ12が下流側に 向かうに従い次第に広がり、主流13の流れを乱してしまう不具合があった。
【0006】 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、翼背面の圧力分布を制御し、その 圧力勾配により翼間で生じる2次流れが主流側へ流れ込むのを抑制することがで きる軸流タービンノズル翼の構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
本考案では係る目的を達成するために、各断面の後縁部を結ぶ線が一直線をな す軸流タービンノズル翼の構造において、中央部分における前縁と後縁とを結ぶ 線とタービン軸線とのなす角度が、ケーシング側およびハブ側における前縁と後 縁都を結ぶ線とタービン軸線とのなす角度よりも大となるように設定されている 構成とした。
【0008】
本考案にかかる軸流タービンノズル翼では、翼前縁側において、翼背面とケー シング面およびハブ面とのなす角度は鋭角となる。このため、空力特性により、 ケーシング側およびハブ側に近い部分の圧力は中央部分の圧力よりも小になり、 中央部分からケーシング側あるいはハブ側へ向かう圧力勾配が生じる。この結果 、翼間に発生する2次流れが主流(翼の中央部)に巻き上がるのを防止できる。
【0009】
以下、本考案にかかる軸流タービンノズル翼について図1〜図5を参照しなが ら説明する。 本考案にかかる軸流タービンノズル翼20は、図1に示すようにタービンの軸 線方向(言い換えれば燃焼ガスの流入方向)に対して全体が斜めに傾斜して配置 され、しかも前縁が膨らみかつ後方に向かうに従い漸次小径となるように形成さ れるとともに腹面20aに凹部がまた背面20bに凸部が形成されるように全体 が湾曲して形成されている。
【0010】 この種のノズル翼20の形状を決定する方法の一つとしてスタッキング法があ る。この方法は、例えば、翼の各横断面形状を定め、それをタービン半径方向に 積み上げて翼の形状を定める方法である。
【0011】 ここで示すノズル翼20は、後縁20cがスタッキング軸Lに設定されている 。なお、スタッキング軸Lは、ノズル翼20のケーシング側の後縁Paとハブ側 の後縁Pbとを通る直線であり、ノズル翼20の横断面の後縁部を結ぶ線は一直 線上、すなわちスタッキング軸L上に位置することになる。また、ノズル翼20 では、ノズル翼のミーン(中央部分)側における前縁と後縁とを結ぶ線とタービ ン軸線とのなす角度θaが、ケーシング側およびハブ側における前縁と後縁都を 結ぶ線とタービン軸線とのなす角度θb、θcよりも大となるように設定されて いる。
【0012】 上記角度θa〜θcは、タービンの大小、出力等によっても異なるが、概ね3 5°〜65°の範囲で、図5に示すように(θc、θb)<θaのように定めら れ、具体的な値としては、例えばケーシング側の角度θb、ミーン側の角度θa 、ハブ側の角度θcがそれぞれ55°、56°、54°に設定される。なお、そ れら3つの断面の間に位置する各翼の横断面の角度は、それら翼横断面の角度を なめらかに連続する値に設定される(図5参照)。
【0013】 しかして、上記構成の軸流タービン翼構造によれば、前方の燃焼器から流入す るガスの一部分は、ノズル翼20の前縁20dにあたって左右に分れる。このと き、ノズル翼20の背面20bでは、ノズル翼入口の境界層のためにケーシング 11側及びハブ10側の近傍に2次流れ12による渦が発生する。
【0014】 ここで、このノズル翼の前縁20d側において背面20bが、ケーシング11 とハブ10とのなす角度は鋭角となる。このため、空力特性により、ミーン側の 圧力はケーシング側あるいはハブ側に近い部分の圧力よりも大になり、中央部分 からケーシング側あるいはハブ側へ向かう圧力勾配が生じる。この結果、翼間に 発生する2次流れが主流(翼の中央部)に巻き上がるのを防止でき、主流部の流 れが妨げられない。したがって、後方の動翼に対し、ロスが少なく所定角度度を 持ちかつ乱れの少ない流れを供給できる。
【0015】 なお、本考案の軸流タービンノズル翼の構造は、前記実施例に限られることな く、各部材の形状、材質、寸法等の具体的な構成要素は、実施にあたり適宜変更 可能である。 例えば、上記実施例では、ノズル翼20のケーシング側の後縁Paとハブ側の 後縁Pbとを通る直線であるスタッキング軸Lはエンジンの回転中心を通ってい るが、スタッキング軸Lは必ずしもエンジンの回転中心を通らなくてもよく、ま た燃焼ガスの流入方向に対して傾いてもよい。
【0016】
本考案によれば、各断面の後縁部を結ぶ線が一直線をし、かつ翼の中央部分に おける前縁と後縁とを結ぶ線とタービン軸線とのなす角度が、翼のケーシング側 およびハブ側における前縁と後縁都を結ぶ線とタービン軸線とのなす角度よりも 大となるように設定されているから、ノズル翼の背面の圧力分布がミーン側が最 も高くケーシング側及びハブ側へ向かうに従い低くなるため、翼間に発生する2 次流れによる渦はミーン側である主流部に巻き上がることがなく、この結果、ガ ス流の流れを乱すことなく、ロスが少なく理想に近い翼形状とすることができる 。
【図1】本考案にかかる軸流タービンノズル翼の構造を
示す概略斜視図である。
示す概略斜視図である。
【図2】同軸流タービンノズル翼の構造を示す平面図で
ある。
ある。
【図3】図2におけるX矢視図である。
【図4】図3におけるY矢視図である。
【図5】軸流タービンノズル翼の各横断面の角度を説明
する図である。
する図である。
【図6】ガスタービンエンジンの全体構造を示す概略図
である。
である。
【図7】軸流タービンノズル翼の従来例を示す平面図で
ある。
ある。
20 軸流タービンノズル翼 20a 軸流タービンノズル翼の後端 20b 軸流タービンノズル翼の前端
Claims (1)
- 【請求項1】 各断面の後縁部を結ぶ線が一直線をなす
軸流タービンノズル翼の構造において、中央部分におけ
る前縁と後縁とを結ぶ線とタービン軸線とのなす角度
が、ケーシング側およびハブ側における前縁と後縁都を
結ぶ線とタービン軸線とのなす角度よりも大となるよう
に設定されていることを特徴とする軸流タービンノズル
翼の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8845592U JPH0653701U (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 軸流タービンノズル翼の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8845592U JPH0653701U (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 軸流タービンノズル翼の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0653701U true JPH0653701U (ja) | 1994-07-22 |
Family
ID=13943276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8845592U Pending JPH0653701U (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 軸流タービンノズル翼の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0653701U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003522890A (ja) * | 2000-02-17 | 2003-07-29 | オールストム パワー エヌ.ヴイ. | 軸流ターボ機械のためのエーロフォイル |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP8845592U patent/JPH0653701U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003522890A (ja) * | 2000-02-17 | 2003-07-29 | オールストム パワー エヌ.ヴイ. | 軸流ターボ機械のためのエーロフォイル |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19981110 |