JPH0652954U - 樹脂接着剤塗布装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、複合曲線で成形された不規則な形状
の被加工物、殊に肩パッドの芯材の表裏面に樹脂接着剤
を均一に、しかもドッド状に自動塗布することができ、
品質良好な塗布製品の多量生産を可能とした樹脂接着剤
塗布装置を提供する。 【構成】周壁面に多数の通孔２を有し、水平軸線回りに
回転する横型の円筒状容器１と、この円筒状容器１内に
投入され、かつ円筒状容器１の回転により転動浮游する
被加工物１１に対して熱溶着性樹脂を噴霧するノズル７
とを備えた構成を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、樹脂接着剤を被加工物にドッド状に塗布する装置に関し、殊に不規 則な形状の被加工物の塗布に最適である。

【０００２】

【従来の技術】

図２及び図３で示す洋服のショルダー部に装填される肩パッド１０は、ポリエ ステル繊維の不織布を肩の曲線に対応するよう複合曲線で成形した芯材１１を布 地１２で包んで覆った構造である。

【０００３】 この肩パッド１０は前記芯材１１を布地１２で包んで、その周縁を縫着するの が一般的で有るが、この場合、芯材１１と布地１２とは分離しているため、曲面 の内側に布地の弛みにより皺が発生して見栄えを悪くしている。これを改善する ために、予め布地１２に樹脂接着剤を塗布し、これを所定形状に裁断して芯材１ １に熱接着させ、布地１２を芯材１１に密着させ、曲面部の布地の弛みや皺の発 生を防止している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

肩パッドの表皮となる布地は、装填する洋服の色と合わせて選定される。しか し、上記のように予め布地に樹脂接着剤を塗布したものでは、布地の色が自ずと 限定され、必ずしも要求する色に合わせることが難しい。

【０００５】 そこで、芯材側に樹脂接着剤を塗布すれば、これに接着する布地は特定する必 要がない。ところが、芯材は複合曲線で成形された不規則な形状であり、これの 表裏面に樹脂接着剤を均等に塗布することは非常に手間がかかり、多量生産に難 点がある。

【０００６】 本考案の目的は、上記従来の問題を解決した樹脂接着剤塗布装置を提供するこ とである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案の要旨は、周壁面に多数の通孔を有し、水 平軸線回りに回転する横型の円筒状容器と、この円筒状容器内に投入され、かつ 円筒状容器の回転により転動浮游する被加工物に対して熱溶着性樹脂を噴霧する ノズルとを備えたものである。

【０００８】

【作用】

上記の構成により、横向きで回転する円筒状容器内に投入された多量の被加工 物は転動浮游し、向きを多方向に変化する。これに対してノズルから噴霧される 熱溶着性樹脂は、被加工物の表裏面に万遍無く、かつドッド状に塗布される。

【０００９】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１において、１は周壁面に 多数の通孔２を有し、水平軸線回りに回転する横型の円筒状容器である。この円 筒状容器１内の周壁には撹拌用のブレード３が突設され、前面には開口部４を有 している。

【００１０】 前記開口部４とは反対側の側壁の中心には回転支持軸５が固着され、モータ６ と回転伝達機構を介して連繋されている。

【００１１】 前記開口部４の前方には、樹脂接着剤を噴霧するノズル７が円筒状容器１内に 向けて配置されている。このノズル７には樹脂接着剤タンク８と制御弁９を介し て配管接続されている。

【００１２】 また、円筒状容器１の外側の周壁面部位にヒータ１３とフアン１４とからなる 温風乾燥装置が配置されている。尚、この温風乾燥装置はヒータ１３の熱源を止 めてフアン１４のみを作動することにより冷風を供給することができる。

【００１３】 本考案は上記の通りの構造であるから、円筒状容器１内に多数の肩パッド１０ の芯材１１を投入し、円筒状容器１を回転する。これにより、芯材１１は円筒状 容器１内でブレード３によって撹拌され、かつ転動浮游して向きを多方向に変化 する。

【００１４】 これに対して開口部４からノズル７によって樹脂接着剤を噴霧することにより 、複合曲線で成形された不規則な形状の芯材１１の表裏面に樹脂接着剤がドッド 状（点状）で万遍無く均一に塗布される。

【００１５】 前記樹脂接着剤を一定時間噴霧して塗布した後に円筒状容器１の回転を継続さ せ、ヒータ１３を加熱してフアン１４作動し、温風を通孔２を通して円筒状容器 １内に供給し、樹脂接着剤を塗布した芯材１１に温風を吹き掛けて樹脂接着剤を 乾燥固化する。

【００１６】 その後、ヒータ１３を加熱を停止させ、フアン１４のみで送風して、円筒状容 器１内の温度を降下すると共に、前記乾燥固化した樹脂接着剤を安定化する。

【００１７】 上記に実施例では被加工物を肩パッド１０の芯材１１で説明したが、本考案は 、この芯材１１に限定されるものではなく、その他の不規則形状の被加工物にも 適用することができる。また。上記円筒状容器１の回転速度及びノズル７からの 樹脂接着剤の噴霧時間は被加工物の形状や円筒状容器１内への投入量に応じて適 宜変更される。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案による樹脂接着剤塗布装置は、周壁面に多数の通孔を有し 、水平軸線回りに回転する横型の円筒状容器と、この円筒状容器内に投入され、 かつ円筒状容器の回転により転動浮游する被加工物に対して熱溶着性樹脂を噴霧 するノズルとを備えた構成であるから、複合曲線で成形された不規則な形状の被 加工物、殊に肩パッドの芯材の表裏面に樹脂接着剤を均一に、しかもドッド状に 自動塗布することができ、品質良好な塗布製品の多量生産を可能とする利点を有 している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の要部断面図

【図２】肩パッドの平面図

【図３】図２Ａ−Ａ線断面図

【符号の説明】

１ 円筒状容器 ２ 通孔 ３ ブレード ４ 開口部 ５ 回転支持軸 ６ モータ ７ ノズル ８ 樹脂接着剤タンク ９ 制御弁 １０ 肩パッド １１ 芯材 １２ 布地 １３ ヒータ １４ フアン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周壁面に多数の通孔を有し、水平軸線回
   りに回転する横型の円筒状容器と、この円筒状容器内に
   投入され、かつ円筒状容器の回転により転動浮游する被
   加工物に対して熱溶着性樹脂を噴霧するノズルとを備え
   たたことを特徴とする樹脂接着剤塗布装置。