JPH0651123B2 - 微粉砕機 - Google Patents

微粉砕機

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JPH0651123B2
JPH0651123B2 JP18663290A JP18663290A JPH0651123B2 JP H0651123 B2 JPH0651123 B2 JP H0651123B2 JP 18663290 A JP18663290 A JP 18663290A JP 18663290 A JP18663290 A JP 18663290A JP H0651123 B2 JPH0651123 B2 JP H0651123B2
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chamber
crushing
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powder
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徹 森脇
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不二パウダル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は微粉砕機に関し、主として、鉱石、セラミッ
クス、食品などの固形物を粉砕して粒度分布幅の狭い微
粉(100μm前後から数μm)を作るのに用いられ
る。
〔従来の技術〕
従来のこの種装置としては、例えば、(1)特公昭50−
21695号公報、(2)実公昭60−39081号公
報、および(3)特開昭64−43352号公報に開示さ
れたものが知られている。
前記(1),(2)の公報に開示された装置では、粉砕ロータ
により粉砕された粉体は、気流に乗せられて上端が大径
の截頭円錐状の案内板に沿って粉砕ロータと同芯の分級
用羽根車の上端に向かって運ばれる。分級用羽根車で
は、粉砕された粉体中の微粉のみが排風機による気流に
よって羽根車内を通過され、装置の出口側へと移動され
る。しかし、羽根車内を通過しない粉体中の粗粉は、案
内板の内側に沿って下降し、案内板の下端を潜って外方
に移動されるときに、粉砕ロータにより再度粉砕作用を
受ける。
これらの装置においては、粉体中の微粉と粗粉は、回転
羽根車の遠心力の影響を大きく受ける粗粉を截頭円錐状
の案内板に沿って上下方向に循環を繰り返しながら粉砕
ロータにより粉砕し、粉体中の微粉を羽根車の回転によ
る遠心力に逆って排風機の気流に乗せ、羽根車の内方に
導く吸引作用により分級が行なわれていた。そして、分
級作用により装置から取り出される粉体は、排風機の風
量と羽根車の回転による遠心力とを変えることにより、
所望の粒径のものが得られていた。
また、前記第3の公報に開示された装置では、粉砕室と
分級室とを区分する仕切り板の周辺部に設けられた円弧
状の長穴から、粉砕室で粉砕された粉体搬送用の気流が
噴出され、この気流は分級室の内壁に沿って旋回移動さ
れた後、仕切り板の円弧状の長穴に対向する截頭円錐形
の反射部材により反転され、分級室内の回転羽根車の外
周に近接して旋回移動された気流は、仕切り板の中央部
の円形開口を経て粉砕室に戻される。この粉砕室の戻り
気流において、気流で搬送される粉体中の微粉のみが排
風機による吸引作用によって、分級用羽根車の中へ吸引
され、羽根車内に吸引されない粉体中の粗粉は、仕切り
板の中央部の開口を経て、再度粉砕室において粉砕作用
を受ける。この方式における分級作用の原理は、前記第
1,第2の公報に開示されたものと同じである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記従来の第1,第2の装置では、粉体を運ぶ気流は羽
根車の上側大径部から羽根車へ流入するため、羽根車の
下側小径部での気流の通過速度は遅く、気流の粉体粒子
に対する搬送力は小さい。これに対し、羽根車による遠
心力はその半径に比例するので、羽根車の下側ほど小さ
くなる。それ故、羽根車は下側になるほど小径にして、
同一の粉体粒径に対して、羽根のどの位置でも気流によ
る搬送力Cと羽根車による遠心力Fの関係が同じになる
ように配慮されていた。
しかしながら、通過気流の設定流量が変ると羽根に沿う
通過速度の低減割合が異なるだけでなく、この低減割合
は、羽根車の半径の低減割合とは必ずしも一致しなくな
る。それ故、ある風量に対しては、羽根の全長に対して
遠心力F/搬送力Cの値をほぼ同じにすることができて
も、いずれの風量に対しても、羽根の全長について、常
に同一の遠心力F/搬送力Cを望むことは、実際上不可
能となる。このため、羽根車の両端において篩目に相当
する限界粒径が異なるだけでなく、装置出口で得られる
粉砕された粉体の粒度分布幅が広くなる不都合があっ
た。
また、前記第1,第2の装置では、粉砕ロータにより粉
砕された粉体は、分級室の内壁と截頭円錐状の案内板と
が形成する環状部を上昇する旋回気流によって運ばれる
が、その間、粉体中の粗粉は微粉より大きな遠心力を受
けるため、分級室の内壁にそって上昇される。次に、気
流は、案内板の上端と分級室の天井とに挟まれる空間を
旋回しながらUターンした後、後続する排風機の作用に
より回転する羽根車の中へ旋回しながら吸引される。こ
の際、粗粉は曲率半径の小さい気流のUターン時に一旦
分級室の天井に押し付けられた後、下降中の旋回気流に
伴う遠心力によって案内板の内壁側へ移動されることに
なる。
一方、羽根車の上端とハウジングとの間の隙間には、欠
落している羽根の代りに、垂下フランジの如き障害物が
ハウジングに設けられているが、この部分が羽根車を通
過する気流の近道となる個所となるため、気流の通過速
度が最も早くなる。したがって、案内板の内壁へ向って
移動途中の粗粉が相対的に早い風速の気流に乗って羽根
車の中へ取り込まれ、目的とする限界粒径より大きな、
通常トビと称される粗粉がこの部分から微粉中に混入し
て微粉の質を低下することがあった。
また、前記第3の公報に記載された装置では、反射部材
により反転した気流は、回転羽根車の外周に近接して、
粉砕室の方に旋回移動する途中において限界粒度以下の
微粉だけを羽根車の中へ取り込むが、気流が反射部材に
よって反転する場合に気流中の粉体の中には、大きな粒
子ほど慣性力が強く、反射部材に衝突し、跳ねかえって
直接羽根車の中へ飛び込むものもあり、トビと称される
粗粒が目的とする微粉の中に混じる欠点があった。
この発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、供
給される粉砕用原料を限界粒度を越えずに、しかも粒度
分布幅の狭い粉体に粉砕することができる、粉砕効率の
高い微粉砕機を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明においては、粉砕
室に供給される粉砕用原料を回転式の粉砕手段で粉砕
し、粉砕された粉砕物中の一定粒度以下の微粉を分級室
内の分級手段によって排風機に接続された搬送室から装
置外に取り出すとともに、一定粒度以上の粗粉を粉砕室
に戻して繰り返し粉砕する微粉砕機において、粉砕手段
は、第1駆動軸に固設の回転円板と、この円板の両側で
これに平行な2個の環状円板に保持されて径方向外方に
突出される多数の羽根板と、羽根板の外周側を取り囲む
粉砕室の内周面に設けられる歯付ライニング部材とによ
り形成され、分級手段は、一端が閉塞された円筒形の外
周部に、軸線と平行な短冊形の羽根が多数設けられてい
る第2駆動軸に保持された回転羽根車と、この回転羽根
車を取り囲む二重円筒のハウジングとにより形成され、
粉体の循環手段は、粉砕室の外周部の側面に形成される
環状開口部を分級室の二重円筒の内筒に連結する粉砕物
輸送通路と、分級室の二重円筒間に形成される環状空間
部を粉砕室の中心開口部に連結する粗粉戻し通路とによ
り形成され、分級室と搬送室との間の仕切り部材の内周
面には、回転羽根車の外周面に近接し、外気または圧力
空気源に接続される環状の空気溜りと、該空気溜りを分
級室と搬送室とに連絡する一次側隙間と二次側隙間とを
設けて、微粉砕機を構成したものである。
分級室の内筒内へ粉砕物を円滑に輸送するために、粉砕
物輸送通路の出口側開口部は、分級室内の内筒の手前側
で回転羽根車の中心に対し偏心して接続し、予備旋回気
流を形成させることが好ましい。
〔作用〕
粉砕用原料を供給して装置を運転すると、第1駆動軸に
よって回転される羽根板を備えた粉砕手段と、第2駆動
軸によって回転される回転羽根車、および搬送室に接続
される排風機とにより、装置内空間部に給気口から搬送
出口に向かう搬送気流が形成される。粉砕室に供給され
た粉砕用原料は、搬送気流によって回転円板の周辺部に
搬送され、ここで原料は羽根板および粉砕室の周壁への
衝突作用を受けて粉砕される。
粉砕後の粉体は、粉砕物輸送通路を上昇する気流によっ
て分級室の回転羽根車の外周部に運ばれるが、吸引気流
によって旋回気流による遠心力より大きな吸引力を受け
る一定粒度以下の微粉は、回転羽根車内に取り込まれ
て、搬送室から装置外に取り出される。これに対し、旋
回気流によって吸引力より大きな遠心力を受ける粗粉
は、分級室の二重円筒間に形成される環状空間部から粗
粉戻し通路を経て粉砕室の中心開口部に戻され、一定粒
度以下の微粉になるまで、繰り返し粉砕作用を受ける。
〔実施例〕
第1図ないし第6図はこの発明の一実施例を示す。
第1図において、本体ケース2内は、供給装置1を備え
た供給室A、粉砕手段を収納する粉砕室B、粉砕物を粉
砕室Bからその上側の分級室Dに運ぶ通路と分級により
排除された粗粉を分級室Dから粉砕室Bに戻る通路から
成る循環ケースC、回転羽根車3を収納する分級室D、
および搬送出口4に排風機が接続される搬送室Eとから
なっており、供給室Aと搬送室Eのフレーム側中央部に
は、それぞれ水平方向に突出する軸受ケース5,6がそ
れらのフランジ部5a,6aの重合部分をねじ止めされ
ている。
8は軸受ケース5内の軸受7,7に支持された水平方向
の第1駆動軸で、この第1駆動軸8の一端は粉砕室Bま
で突出されるとともに、他端は軸受ケース5より外方に
突出されている。粉砕室B内の第1駆動軸8には、粉砕
手段を構成する回転円板9のボス部9aがキー10によ
って一体に結合され、回転円板9は第1駆動軸8の先端
小径部に形成されたおねじ部と螺合するナット11によ
り第1駆動軸8に対する軸方向の位置が決められてい
る。軸受ケース5より外方に突出している第1駆動軸8
の他端は、粉砕手段を回転する図示しない駆動モータに
減速手段を介して結合されている。
粉砕手段は、第1駆動軸8に取り付けられる回転円板9
と、この回転円板9の周縁部と直角に交叉して放射方向
に突出する複数個、例えば5個の結合部材12と、この
結合部材12の左右両端に固定される回転円板9と平行
な2個の環状円板13,14と、これらの環状円板1
3,14の周辺部において、挟持された段付ピン15a
により揺動可能に支持されて外方に突出する所要個数の
羽根板15とで構成された、いわゆるターボ型羽根車
で、回転によって強力なファン効果を発揮する性能を有
する。
第1駆動軸8に取り付けられる回転円板9は、第1駆動
軸8に装着のスペーサー16によって位置決めされ、装
置本体の内周面の手前には、各羽根板15の先端部との
間に、隙間δ1が設定された値(例えば、1mm前後)を
保つように歯付ライニング部材17が挿入されており、
この歯付ライニング部材17の外周部と装置本体の内周
面との間に環状の冷却用ジャケット18が形成されてい
る。粉砕室Bの供給室A側の側面には、環状円板13と
羽根板15とに対向して歯付ライニング部材17に当接
する環状のサイドライニング部材19が取り付けられて
いる。
駆動軸8より上方の供給室A内には、駆動軸8と直角な
方向にフィードスクリューを備えた供給装置1が設けら
れ、この供給装置1は、微粉砕機の装置外に設けられた
図示しないモータにより駆動され、フィードホッパー
(図示せず)内の粉砕用原料を粉砕室Bに供給する。軸
受7に当接するスペーサー16とこれに嵌合して軸受ケ
ース5の内側開口部を塞ぐフロントカバー22の重合部
には、環状の空気溜り23が形成されており、この空気
溜り23は、その両側の供給室Aと軸受ケース5内の空
間部に連通されるとともに、軸受ケース5に設けられた
通気路24により圧力空気源または外気と連通されてい
る。25は軸受ケース5の開口部に取り付けられた外側
カバーである。
それ故、運転中は、圧力空気源または外気と通じている
空気溜り23から外気より圧力の低い負圧状態の供給室
A側に空気が流れ込み、供給室A内の粉体がスペーサー
16とフロントカバー22との隙間部分に侵入するのを
阻止するため、粉体が侵入した場合に起す各種トラブル
の発生は防止される。
粉砕室Bの上側に位置する分級室Dの中央部には、第2
駆動軸30に固定される中空円筒形の回転羽根車3が設
けられている。この回転羽根車3の外周面には、設定さ
れた中心角で軸線方向と平行に配列される短冊形の羽根
26が円周に沿って多数設けられており、隣接する羽根
26,26の間に、回転羽根車3の外周面を貫通する吸
気通路27が形成されている。この回転羽根車3は、搬
送室Eに突出する部分がボス部28から突出する数枚の
ステープレート29と一体に結合されていて、軸受ケー
ス6から突出する水平方向の第2駆動軸30の基端側に
ボス部28と係合するキー31により一体に結合されて
いる。また、回転羽根車3の循環ケースC側の先端の開
口部は、エンドカバー32によって循環ケースCと連通
するのを防止されている。
回転羽根車3は、カバー32を第2駆動軸30の端面に
ねじ止めするボルト33により、回転羽根車3のボス部
28と軸受ケース6内の軸受34との間に挿入された位
置決めスペーサー35を介して軸受け34の内輪に押圧
されている。
粉砕室Bの反駆動側には、環状円板14の右側に軸方向
と直角な隙間δ2を隔てて、粉砕室Bの円形開口部に仕
切り板51の支持用の耳部51a,51aが嵌められて
いる。耳部51a,51aを除く仕切り板51の外周と
歯付ライニング部材17の歯部に続く円筒面である粉砕
室Bの内径との間には若干の隙間(a)が形成されてい
る。仕切り板51は、その中心部に環状円板14の中央
円形開口部に連通する扇形の開口部51bが設けられて
いる。
仕切り板51の反駆動側の外方には、粉砕機構と分級機
構を連結する循環ケースCが取り付けられている。循環
ケースCの内部は、仕切り用のシュート54aにより内
側と外側とに区分されている。外側の粉砕物輸送通路5
5は、粉砕室Bの周辺部開口が分級室Dを形成する二重
円筒の内筒20と結合されており、粉砕室Bで粉砕され
た粉砕物を搬送気流に乗せて分級室Dに供給する。
また、循環ケースCの内側の粗粉戻し通路54は、分級
室Dの内筒20と外筒21とによって形成される環状空
間部の底部開口部(c)を粉砕室Bの中央開口部51bに
接続して、分級室Dに搬送された気流中の粗粉を粉砕室
B側に戻す役割を受け持つ。二重円筒20,21は分級
用の回転羽根車3を同芯に取り囲んでおり、内筒20の
外側には截頭円錐状筒体53aが滑らかに繋がり、この
筒体53aの下面には、粉砕物輸送通路55の出口側開
口が回転羽根車3の中心線の延長部に対して偏心した位
置関係で連通されている。内筒20の駆動側縁端20b
は開口していて、対向する中間円板36との間に軸方向
に若干の隙間δ3を形成する。循環ケースCの下部およ
び上部の駆動側端面は、本体ケース2の外面フランジ部
2aと前記の中間円板36の周辺部とを覆う上下のフラ
ンジを形成している。循環ケースCの下部の駆動側開口
部52の内径は、粉砕室Bの周辺部の環状開口部の内径
よりやや小さく、仕切り板51の外周との間に若干の隙
間δ4(例えば10mm前後)が形成されている。循環ケ
ースCは、下部開口部52を底面として反駆動側へ向か
って狭まる截頭円錐状筒体52aを張り出している。
前記環状フランジ53bと搬送室Eのフランジを兼ねる
仕切り壁38aとの間に固定された中間円板36は、循
環ケースCの二重円筒20,21とともに分級室Dを形
成し、中間円板36の中心開口部に回転羽根車3を通
し、分級室Dに面する側は反駆動側に径が小さくなる円
錐面を形成していて、旋回気流の一部が内筒20の先端
開口部をUターンして、二重円筒20,21の環状空間
に向かう場合に、粗粉が慣性により中間円板36に衝突
した後、外径側に跳ねかえるようにされている。
中間円板36は、回転羽根車3の外周面と嵌合する内周
面の部分に、環状の二次空気溜り39が形成されてい
る。二次空気溜り39は、回転羽根車3の外周面と中間
円板36の内周面との間に形成される半径方向の寸法が
δ5の一次側隙間40により、分級室D側と連通されて
おり、二次空気溜り39の反対側は、仕切り壁38aの
中央開口に挿入され中間円板36により押圧されたシー
ルリング37の内径との間に形成される半径方向の寸法
がδ6(δ6<δ5)の二次側隙間41により搬送室E側
に連通されている。一次側隙間40の長さl5は、二次
側隙間41の長さl6より若干短く定められる。
中間円板36の搬送室E側に形成される環状の一次空気
溜り42は、中間円板36の円周方向に等分して設けら
れた多数の連通路43により二次空気溜り39に連絡さ
れて、装置本体に設けられた空気取入口44から流入す
る空気を二次空気溜り39に一様に配分する役割を担
う。それ故、運転中負圧になっている分級室Dと搬送室
Eには、圧力空気源または外気と連通された二次空気溜
り39の空気が一次側隙間40と二次側隙間41を通し
て絶えず吹き出し、回転羽根車3と中間円板36との隙
間部分に分級前の気流中の粉体が侵入するのを妨げて、
この粉体がこれらの隙間40,41を通して搬送室E側
に移動するのを防止する。
ステープレート29の最大径部は、外周が渦巻状に形成
された搬送室Eの最小断面に近接した大きさに定められ
ており、軸受ケース6の内側開口は、スペーサー35の
外周と嵌合するフロントカバー45により塞がれてい
る。スペーサー35とその外周部のフロントカバー45
との重合部には、通気路46によって圧力空気源または
外気と連通される環状の空気溜り47が設けられ、この
空気溜り47は、スペーサー35の外周とフロントカバ
ー45の内周との間に形成されるシール用隙間48によ
り搬送室Eと連絡されている。それ故、運転中は負圧の
搬送室E内に通気路46、空気溜り47、およびシール
用隙間48を通って吹き出す空気によりエアーシールが
行なわれ、搬送室E内の微粉は、搬送出口4に接続され
た図示しない排風機により搬送室Eから取り出される。
軸受ケース6の外側カバー49から外側に突出した第2
駆動軸30は、減速手段を介してモータ(共に図示せ
ず)に接続され、粉砕手段と別個に回転される構成にな
っている。
次に、装置の動作について説明する。
微粉砕機の各モータを駆動して装置を運転状態にする
と、供給装置1のフィードスクリューによって供給室A
に供給された粉砕用原料は、装置内に形成される吸引気
流によって供給室A側の環状円板13の中央部開口を通
って回転円板9に沿って粉砕室Bの内周壁側に搬送さ
れ、回転してくる多数の羽根板15と歯付ライニング部
材17とにより粉砕される。
粉砕手段により粉砕された粉砕物は、歯付ライニング1
7の内側17aを旋回移動する気流によって持ち出さ
れ、仕切り板51の外周と循環ケースCの下部環状フラ
ンジ52の内径とによって形成される周辺部隙間δ4
通って循環ケースCの粉砕物輸送通路55を上昇し、該
通路55が截頭円錐状筒体53aに対して偏心して接続
されることにより、予備旋回気流を形成しながら分級室
Dの内筒20の中へ運ばれる。
分級室D内に運ばれた粉砕物には、吸引気流による回転
羽根車3内への吸引力と、回転羽根車3の周りの旋回気
流による遠心力の両方が作用するが、回転羽根車3の近
傍では、粉砕物中の微粉に対しては吸引力の方が遠心力
より大きく、粉砕物中の粗粉に対しては遠心力の方が吸
引力より大きくなる。このため、回転羽根車3の径方向
に向かう粉砕物のうち、微粉だけは吸引気流に載って羽
根26の間の吸気通路27から回転羽根車3内に移動す
る。なお、気流には内筒20の中へ入る前に、予備旋回
速度が付与されているため、内筒20の入口(b)におい
て、すでに粗粉と微粉とを選別するに十分な遠心力が粉
体に作用しているので、最初から正しい選別作用が行な
われる。つまり、粉砕物を運ぶ気流が内筒20の中にお
いて、中間円板36に向かって旋回移動する間、終始、
粗粉と微粉のそれぞれの半径方向外側と内側への移動方
向は変らず、しかも回転羽根車3の外周において、限界
粒子径を一定に保つことができる。
かくして、回転羽根車3の内部へ微粉を持ち込んだ気流
は回転羽根車3を支持するステープレート29の間を通
り、搬送出口4から図示していない微粉取り出し装置に
運ばれる。
一方、微粉の多くを取り除かれた残りの気流は、内筒2
0の開口側縁端を外方にUターンした後、内筒20と外
筒21との間の環状空間部から循環ケースCの粗粉戻し
通路54を下降し仕切り板51の中央開口51bを経
て、ターボ型羽根車のファン効果により、環状円板14
の中央開口部を通って羽根板15の周辺部に運ばれ、回
転羽根車3内に吸引される粒度以下になるまで繰り返し
粉砕作用を受ける。
この場合、粉砕手段の回転円板9は、粉砕室Bと分級室
Dとの間の循環気流と、供給装置1から供給される粉砕
用原料を粉砕手段の周辺部に搬送する一次気流とを区分
して互に干渉しないようにするため、循環気流によって
粉砕手段の方に搬送された粗粉を遅滞なく繰り返し粉砕
して粉砕効率を向上する。
また、分級室Dでは、気流が旋回しながら内筒20の中
へ入り、回転羽根車3の周囲を経て、内部のボス部28
の周りのスロート部に達するのであるが、その際、気流
の径路の延べ長さは、反駆動側から侵入する場合と搬送
室E寄りから侵入する場合とでほとんど変らず、従って
気流が受ける流体抵抗に大した差がないから、回転羽根
車3を通過する微粉を含む気流の侵入速度は、回転羽根
車3の吸気通路27の長さ方向に関して等しくなる。そ
の上、回転羽根車3のボス部28を通過する気流の受け
る軸方向の抵抗は、渦巻型をなす搬送室E内で回転する
数枚のステープレート29の作用により円周上、一様に
なるから、吸気通路27を通過する気流の速度は、円周
上の分布が一様となる。
一方、これまでの研究結果によって、搬送気流が粒子を
回転羽根車3の内部に引き込む力は、粒子の外周長さと
気流速度の積に比例することが知られているため、運転
条件によって回転羽根車3の内部に引き込むことができ
る限界粒子径は、吸気通路27の長さ方向にわたって同
じにすることができる。
それ故、この実施例の装置によると、搬送出口4から取
り出される粒子の粒度分布幅は、限界粒子径が羽根の長
さ方向に変化する従来の場合に比べて狭くして、均一な
微粉を得ることができる。
また、分級室Dの内筒20の中に旋回しながら侵入する
気流は、最初から粗粉、特に‘トビ’と称される大粗粒
を内筒20の内壁に沿って運び入れ、回転羽根車3に接
近させることなく、内筒20の開口側縁端において外方
にUターンさせ、慣性により粗粉または大粗粉が中間円
板36に衝突した場合にも、反撥後に分級室D内におい
て常に径方向外方に移動するため、粗粉または大粗粒が
回転羽根車3の内部に紛れ込むことはほとんどない。
その上、運転中負圧状態になっている装置内には、圧力
空気源または外気に通じている空気溜り23,39,4
7から供給室A、分級室D、搬送室Eおよび軸受ケース
5,6内に空気が吹き出されてエアーシール作用をする
ため、気流中に含まれる粉体が分級作用を受けずに搬送
室Eから外側に送り出されるのを防止するとともに、軸
受7,34内に侵入してトラブルを発生するのをなくす
ことができる。
この場合、分級室Dと搬送室Eの両方にエアーシールを
行なう二次空気溜り39では、隙間寸法が大きく長さが
短い一次側隙間40を通って流出する空気量は、逆の寸
法関係になっている二次側隙間41から流出する空気量
より多くなる。そして、一次側隙間40のエアーシール
は、分級室D内の限界粒子径より大きな粗粒(トビ)が
搬送室E側に移動するのを阻止し、搬送室Eから取り出
される粒度分布幅が広くなるのを防いで製品の品質を高
めるのに役立ち、二次側隙間41は、搬送室Eに搬送さ
れた微粉が分級室Dに戻るのを阻止して分級効率の低下
するのを防止する。
さらに、粉砕手段と回転羽根車3とは別駆動になってい
るため、両者の回転数と排風機による吸引風量とをそれ
ぞれ独立に最適運転状態に調整することにより、所望の
粒度と粒度分布幅を持った製品を能率良く作り出すこと
ができる。
〔発明の効果〕
この発明は、上述の通り構成されているので、次に記載
する効果を奏する。
請求項1の微粉砕機においては、 (1)微粉を運ぶ気流が分級室の回転羽根車の中へ侵入す
るときに受ける抵抗は、回転羽根車の円周面上のいずれ
の位置から侵入する場合にもほぼ同じであるため、気流
が回転羽根車の吸気通路を通過する速度は、回転羽根車
の外周面の全体に対して均一になる。これに対し、回転
羽根車の近傍では、粒子を搬送する気流の搬送力と、回
転羽根車の旋回気流による遠心力との関係は、回転羽根
車における羽根の軸方向のどの位置でもほぼ同じにな
る。
したがって、回転羽根車の外周部における限界粒子径が
ほぼ同じになるため、粒度分布幅の狭い均一な製品を能
率良く作り出すことができる。
(2)また、搬送気流中に含まれる粗粉や粗粒は、分級室
内の旋回気流によって吸引気流による吸引力より大きな
遠心力を受けるため、回転羽根車の外周面にほとんど接
近することがない上、分級室と搬送室とに空気溜りから
吹き出される空気流によって分級室内の粗粉や粗粒がこ
の隙間部分を通って搬送室に移動されるのを効果的に防
止されるため、搬送室から装置外に取り出される微粉中
に限界粒径以上の粗粉や粗粒が含まれるのを防止するこ
とができる。
(3)その上、粗粉または粗粒を含んで分級室から粉砕室
に戻される循環気流と、粉砕用原料を粉砕室に供給する
一次気流とは、粉砕手段の回転円板によって互に干渉し
ないように区分されているから、循環気流によって粉砕
手段の方に搬送された粗粉または粗粒を、繰り返し能率
良く粉砕して分級室の方に搬送することができる。
請求項2の微粉砕機においては、粉砕室から分級室へ粉
砕物を輸送する気流の通路が分級室の内筒の延長部を形
成する筒体に対して偏向して連通されることによって、
粉砕物を運ぶ気流は内筒に侵入する以前において予備旋
回運動を与えられているため、分級のための回転羽根車
の周囲において、粉体の遠心力による選別作用が回転羽
根車の軸方向入口側から正常に働くとともに、粗粉が粉
砕物輸送通路の出口側から引き続き内筒の壁際に集合し
て移動するため、目的とする微粉の中へ粗粉や粗粒が紛
れ込む恐れがない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の縦断面図、第2図は、第
1図の右側面図、第3図は粉砕手段だけの縦断面図、第
4図は粉砕手段の回転円板に結合部材が取り付けられて
いる状態を示す左半分の正面部、第5図は粉砕手段の環
状円板の左半分を示す正面図、第6図は循環ケースを取
り除いて示した粉砕室の右側面図である。 3…回転羽根車、8…第1駆動軸 9…回転円板、13,14…環状円板 15…羽根板 17…歯付ライニング部材 20…内筒(二重円筒) 21…外筒(二重円筒) 26…回転羽根車の羽根 30…第2駆動軸 36…中間円板(仕切り部材) 37…シールリング(仕切り部材) 39…二次空気溜り、40…一次側隙間 41…二次側隙間、54…粗粉戻し通路 55…粉砕物輸送通路 A…供給室、B…粉砕室 C…循環ケース、D…分級室 E…搬送室 δ5…一次側隙間の径方向寸法 δ6…二次側隙間の径方向寸法 l5…一次側隙間の長さ l6…二次側隙間の長さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉砕室に供給される粉砕用原料を回転式の
    粉砕手段で粉砕し、粉砕された粉砕物中の一定粒度以下
    の微粉を分級室内の分級手段によって排風機に接続され
    た搬送室から装置外に取り出すとともに、一定粒度以上
    の粗粉を粉砕室に戻して繰り返し粉砕する微粉砕機にお
    いて、 粉砕手段は、第1駆動軸に固設の回転円板と、この円板
    の両側でこれに平行な2個の環状円板に保持されて径方
    向外方に突出される多数の羽根板と、羽根板の外周側を
    取り囲む粉砕室の内周面に設けられる歯付ライニング部
    材とにより形成され、 分級手段は、一端が閉塞された円筒形の外周部に、軸線
    と平行な短冊形の羽根が多数設けられている第2駆動軸
    に保持された回転羽根車と、この回転羽根車を取り囲む
    二重円筒のハウジングとにより形成され、 粉体の循環手段は、粉砕室の外周部の側面に形成される
    環状開口部を分級室の二重円筒の内筒に連結する粉砕物
    輸送通路と、分級室の二重円筒間に形成される環状空間
    部を粉砕室の中心開口部に連結する粗粉戻し通路とによ
    り形成され、 分級室と搬送室との間の仕切り部材の内周面には、回転
    羽根車の外周面に近接し、外気または圧力空気源に接続
    される環状の空気溜りと、該空気溜りを分級室と搬送室
    とに連絡する一次側隙間と二次側隙間とが設けられてい
    ることを特徴とする 微粉砕機。
  2. 【請求項2】循環手段の粉砕物輸送通路の出口側開口部
    は、分級室内の内筒の手前側で回転羽根車の中心に対し
    偏心して接続される特許請求の範囲第1項記載の微粉砕
    機。
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