JPH0650270U - コネクタ及びプラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気信号の接続に使用されるコネクタに関
し、コネクタの小型化を図るとともに、コネクタの防塵
化も兼ね備えたコネクタを提供することを目的とする。 【構成】 ハウジング２の一端側に開口されて設けられ
たプラグ嵌合用の嵌合孔に臨ませたコンタクト３を配設
してなるコネクタ１において、前記嵌合孔内にスライダ
ー４を摺動自在に内設し、前記スダイダー４の少なくと
も先端側の形状を前記嵌合孔の開口部１ａを略閉塞する
形状とし、該スライダー４の後端側には前記コネクタ１
のコンタクト３に摺接可能な短絡用コンタクト５を設
け、前記ハウジング２の他端側で反力をとって常に前記
ハウジングの開口部１ａへ前記スライダー４を付勢する
弾撥体を設けたコネクタ１に存する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気信号の接続に使用されるコネクタとプラグに係り、詳しくは該 コネクタにプラグの接続を判別するためのスイッチ機能を付加させたコネクタ及 び該コネクタに嵌合されるプラグに関する。

【０００２】

【従来の技術】

雌雄のコンタクトを当接させて電気的接続を図るコネクタにおいて、本来の目 的である回路の電気的接続を図る以外に、コネクタとプラグの接続が行なわれた か否かを判断するために電気機器側のコンタクトにマイクロスイッチやスライド スイッチまたはリーフスイッチを付属させ、これらのスイッチの機械的なＯＮ・ ＯＦＦによってコネクタとプラグの接続を判断するものである。

【０００３】 このような従来のコネクタでは、前記のスイッチを当該コネクタの側端やコネ クタの開口部内に設けていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述のスイッチ付きコネクタでは、本来のコネクタにスイッチ機構を付属させ たものなのでコネクタ本体の大きさが大きくなって小型化できないという問題が あり、また、スイッチの機構部がコネクタの開口部から侵入する塵埃によって接 触不良を起こすという欠点があった。

【０００５】 本考案は、上記の課題に鑑みてなされたもので、コネクタの小型化を図るとと もに、コネクタの防塵化も兼ね備えたコネクタと該コネクタに嵌合されるプラグ を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案の上記課題を解決し上記目的を達成するための要旨は、ハウジングの一 端側に開口されて設けられたプラグ嵌合用の嵌合孔に臨ませたコンタクトを配設 してなるコネクタにおいて、前記嵌合孔内にスライダーを摺動自在に内設し、前 記スライダーの少なくとも先端側の形状を前記嵌合孔の開口部を略閉塞する形状 とし、該スライダーの後端側には前記コネクタのコンタクトに摺接可能な短絡用 コンタクトを設け、前記ハウジングの他端側で反力をとって常に前記ハウジング の開口部へ前記スライダーを付勢する弾撥体を設けたコネクタに存する。 そして、前記のコネクタの嵌合孔に差し込まれて嵌合されるプラグにおいて、 該プラグに植設されたコンタクトの一部のコンタクトが、前記コネクタの短絡用 コンタクトで短絡された回路以外の回路を短絡させるように、予め短絡されてい ることに存する。

【０００７】

【作用】

上記コネクタとプラグによって、コネクタにプラグが嵌合されていない状態で は、コネクタに内設されたスライダーが開口部側に付勢されており、該スライダ ーの短絡用コンタクトと摺接しているコネクタ側のコンタクトが短絡されている 。 そして、前記コネクタの開口部からプラグが差し込まれて嵌合孔に嵌合される と、前記スライダーが開口部側と反対方向の奥側へと弾撥体に抗して押し込まれ 、前記スライダーに設けられた短絡用コンタクトがコネクタのコンタクトと離間 して前記短絡していたコンタクト同士が電気的に切断される。

【０００８】 この動作と同時に、コネクタ側の各コンタクトがプラグ側のコンタクトと対に なって摺接して電気的に導通し、このコネクタ側のコンタクトの一部（前記短絡 していたコンタクト以外のコンタクト）が、プラグ側の予め短絡したコンタクト と電気的に接続されるので、電気的に短絡した状態となる。このように、プラグ をコネクタに接続・非接続の状態変化により、コネクタのコンタクトにおける短 絡箇所が変わって、従来の付属スイッチの代わりとなるのである。

【０００９】 また、防塵化の点においては、プラグがコネクタに差し込まれていない時には 、前記スライダーが、コネクタの開口部側に常に弾撥体で付勢されて、該開口部 を閉塞した状態にするので、コネクタの周囲の塵埃等がコネクタの嵌合孔内に侵 入するのを防止できるものである。

【００１０】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。 図１は、本考案に係るコネクタとプラグの構造を示す縦断面図であり、図２は 同じく嵌合状態の縦断面図であり、図３乃至図４はスライダー本体の形状を示す 各視図と断面図であり、図５はコネクタの組立状態を示す各視図である。図にお いて、符号１はコネクタ、２はハウジング、３はコネクタ側のコンタクト、４は スライダー、４ａはスライダー本体、５は短絡用コンタクト、６はプラグ、６ａ はプラグ本体、７はプラグ側のコンタクト、８は弾撥体を各々示している。

【００１１】 本考案に係るコネクタ１は、ハウジング２の一端側に、断面矩形状で開口され て設けられたプラグ嵌合用の嵌合孔に臨ませたコンタクト３を水平方向（紙面の 前後方向）に複数個配設してなるコネクタにおいて、前記嵌合孔内にスライダー ４を摺動自在に内設し、前記スライダー４の少なくとも先端側の形状を前記嵌合 孔の開口部１ａを略閉塞する形状とし、該スライダー４の後端側には前記コネク タ１のコンタクト３に摺接可能な短絡用コンタクト５を設け、前記ハウジング２ の他端側で反力をとって常に前記ハウジングの開口部１ａに向けて前記スライダ ー４を付勢する弾撥体（例えばコイルスプリング）８を設けてなる。

【００１２】 前記ハウジング２のコンタクト３は、一実施例として図５（イ）若しくは図６ に示すように、６ピンにして配設されている。

【００１３】 そして、前記ハウジング２に摺動自在に内設されるスライダー４は、図３に示 すように、前記ハウジング２の嵌合孔を全面的に閉塞するような断面矩形状体で 、その本体４ａの側壁には、ハウジング２に内設された場合にその開口部１ａか ら抜け落ちないようにするためのストッパー４ｃが突設され、また、図４に示す ように、弾撥体８を嵌装するための孔４ｂが２箇所に設けられている。

【００１４】 前記ハウジング２にスライダー４を摺動自在に内設した状態が図５に示す状態 である。そして、スライダー４の短絡用コンタクト５がコンタクト３の第３番ピ ンと第４番ピンに摺接して電気的に導通することによって、図６に示すように、 当該コンタクト３の６ピンのうち第３番ピンと第４番ピンが短絡される。

【００１５】 次に、プラグ６は、その先端側の形状は前記ハウジング２の開口部１ａに嵌合 される形状であり、プラグ本体６ａの先端側と後端側に貫通する各孔には、コン タクト７が６ピンにて水平方向に配設され、各々前記コネクタ１のコンタクト３ と対になって摺接するように同じピッチに配設されている。

【００１６】 そして、プラグ６のコンタクト７の６ピンのうち、図６に示すように、第４番 ピンと第５番ピンとが予め短絡されている。この第４番ピンはコネクタ１のコン タクト３の第４番ピンに、そして、前記第５番ピンはコネクタ１のコンタクト３ の第５番ピンに摺接するようになされている。

【００１７】 このように構成したコネクタ１とプラグ６を使用すれば、コネクタ１にプラグ ６が差し込まれていない場合、若しくは図１に示すようなプラグ６がコネクタ１ の開口部１ａから差し込まれてスライダー４を押し込み始めた状態では、スライ ダー４の短絡用コンタクト５がコンタクト３の第３番ピンと第４番ピンに摺接し ているので、当該第３番ピンと第４番ピンが短絡している。

【００１８】 次に、プラグ６がコネクタ１の嵌合孔に完全に嵌合するように差し込むと、弾 撥体８の弾発力に抗して前記スライダー４が前記プラグ６の先端部で押されてコ ネクタ１の奥側（図１の紙面左方向）に移動せしめられる。

【００１９】 これが図２に示す状態であり、プラグ６のコンタクト７がコネクタ１のコンタ クト３に各々摺接して電気的に導通するとともに、前記コンタクト７及びコンタ クト３の第４番ピンと第５番ピンが短絡し、同時に前記スライダー４の短絡用コ ンタクト５がコンタクト３の第３番ピン及び第４番ピンから離間する。

【００２０】 こうして、コネクタ１において、図６に示すように、プラグ６の接続状態では コンタクト３の第４番ピンと第５番ピンが短絡し、プラグ６の非接続状態ではコ ンタクト３の第３番ピンと第４番ピンが短絡する。 このように、プラグ６の接続・非接続によってコネクタ１のコンタクト３の短 絡箇所が変わることにより、従来の付属スイッチと同じ働きがなされるものであ る。

【００２１】 また、前記プラグ６をコネクタ１に接続しない状態では、弾撥体８によってス ライダー４が開口部１ａ側に付勢されて移動されているので、前記開口部１ａが スライダー本体４ａで全面的に閉塞された状態となり、塵埃等がコネクタ１の嵌 合孔に侵入するのが阻止される。

【００２２】 本考案に係るコネクタとプラグの一実施例を図示して示したが、この一実施例 に限らず、前記コンタクト３，７の形状や弾撥体の形状等を種々変更して実施で きるのは勿論であり、また、コンタクト３，７における短絡させるピンは任意に 設定できるものである。

【００２３】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るコネクタ及びプラグの構造は、ハウジング の一端側に開口されて設けられたプラグ嵌合用の嵌合孔に臨ませたコンタクトを 配設してなるコネクタにおいて、前記嵌合孔内にスライダーを摺動自在に内設し 、前記スライダーの少なくとも先端側の形状を前記嵌合孔の開口部を略閉塞する 形状とし、該スライダーの後端側には前記コネクタのコンタクトに摺接可能な短 絡用コンタクトを設け、前記ハウジングの他端側で反力をとって常に前記ハウジ ングの開口部へ前記スライダーを付勢する弾撥体を設けたコネクタとし、これに 嵌合されるプラグは、該プラグに植設されたコンタクトの一部のコンタクトが、 前記コネクタの短絡用コンタクトで短絡された回路以外の回路を短絡させるよう に、予め短絡されていることとしたので、プラグの接続・非接続がコネクタのコ ンタクトの短絡箇所の変更によって判断され、コネクタと別体の付属スイッチが 不要となって、コネクタの小型化が図れることになり、更に、コネクタに内設さ れたスライダーによってコネクタの開口部が閉塞可能となり防塵化が達成される 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコネクタとプラグの構造を示す縦
断面図である。

【図２】同じく嵌合状態の縦断面図である。

【図３】スライダー本体の形状を示す正面図（イ）、側
面図（ロ）、底面図（ハ）、背面図（ニ）である。

【図４】同じくスライダーの横断面図である。

【図５】スライダーを内接したコネクタの横断面図
（イ）、縦側断面図（ロ）、と正面図（ハ）である。

【図６】コネクタとプラグの回路図である。

【符号の説明】

１ コネクタ、２ ハウジング、３ コネクタ側のコン
タクト、４ スライダー、４ａ スライダー本体、５
短絡用コンタクト、６ プラグ、６ａ プラグ本体、７
プラグ側のコンタクト、８ 弾撥体。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングの一端側に開口されて設けら
   れたプラグ嵌合用の嵌合孔に臨ませたコンタクトを配設
   してなるコネクタにおいて、前記嵌合孔内にスライダー
   を摺動自在に内設し、前記スライダーの少なくとも先端
   側の形状を前記嵌合孔の開口部を略閉塞する形状とし、
   該スライダーの後端側には前記コネクタのコンタクトに
   摺接可能な短絡用コンタクトを設け、前記ハウジングの
   他端側で反力をとって常に前記ハウジングの開口部へ前
   記スライダーを付勢する弾撥体を設けたことを特徴とし
   てなるコネクタ。
2. 【請求項２】 請求項１のコネクタの嵌合孔に差し込ま
   れて嵌合されるプラグにおいて、該プラグに植設された
   コンタクトの一部のコンタクトが、前記コネクタの短絡
   用コンタクトで短絡された回路以外の回路を短絡させる
   ように、予め短絡されていることを特徴としてなるプラ
   グ。