JPH0649801U - アキュムレータのピストン - Google Patents

アキュムレータのピストン

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JPH0649801U
JPH0649801U JP6255793U JP6255793U JPH0649801U JP H0649801 U JPH0649801 U JP H0649801U JP 6255793 U JP6255793 U JP 6255793U JP 6255793 U JP6255793 U JP 6255793U JP H0649801 U JPH0649801 U JP H0649801U
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JP
Japan
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piston
molding
accumulator
pressure side
cylinder
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Application number
JP6255793U
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Inventor
孝之 中村
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Otics Corp
Original Assignee
Otics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形のみで高い寸法精度を有し、成形後には
高い寸法安定性を保持し、もって成形後の切削加工を省
略してコストダウンを図ることができるとともに、軽量
化によって瞬間的な油圧の変化に即応できるアキュムレ
ータのピストンを提供する。 【構成】 アキュムレータ1は、シリンダ4と、その内
部に摺動可能に配された筒部12及び仕切部13からな
るピストン5とを備えている。ピストン5は、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂により一体成形されている。筒
部12の外周には取付条23が一体成形され、該取付条
23の外周には熱可塑性エラストマからなるシールリッ
プ14が筒部12の成形時の一工程中で一体成形されて
いる。なお、ピストンの外周に前記成形で取付溝を形成
し、該取付溝にOリングを嵌め込んだ構成とすることも
できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、油圧回路に設けられて、脈動や衝撃圧力を吸収したり、油圧エネル ギを蓄積したりするために使用されるアキュムレータに関し、特にピストンの構 造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に示すように、自動車の自動変速機の油圧回路に設けられる従来のアキュ ムレータのピストン31は、正圧側のみがテーパ状に広がった円筒状の筒部12 と、正圧側と背圧側とを仕切る仕切部13とが、アルミニウムダイカストにより 一体成形されてなるものであった。
【0003】 仕切部13の正圧側の周縁部にはかしめ部36が切削加工され、該正圧側には 鋼製の円板よりなるスプリング支持部材15が前記かしめ部36をかしめること により固定されている。このスプリング支持部材15の内周縁にはスプリング固 定部17が湾曲形成され、該スプリング固定部17には正圧側スプリング16が その一端において固定されている。また、筒部12の正圧側及び背圧側の各端部 の外周には取付溝34が切削加工され、該取付溝34にはゴム製のOリング35 が嵌着されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記アキュムレータは、ピストン31等を製造するのに、粗形材を ダイカスト成形した後、その粗形材の端面や取付溝34を切削加工する必要があ ったため、手間と時間がかかるともに、設備費と加工費がかさんでいた。また、 ピストン31は、瞬間的な油圧の変化に即応するために、さらなる軽量化が要求 されるようになった。
【0005】 そこで、最近では、ガラス繊維で強化したナイロン66樹脂により射出成形さ れてなる軽量なピストンが開発されている。しかし、ナイロン66は原料中及び 空気中の水分によって不定的に膨潤するため(水膨潤性)、射出成形のままでは 寸法精度が不十分であり、射出成形後に取付溝等を切削加工する必要があった。 しかも、切削加工後のピストンは空気中及びアキュムレータのオイル中の水分に よってさらに膨潤するため、寸法変化が起こり、特に取付溝の径が大きくなる。 よって、仮に取付溝にOリングを嵌着したとしても、シリンダに対する締め代が 大きくなり過ぎ、不適当である。そこで、この取付溝には切り目のある特殊な合 成樹脂製のシールリングを嵌着する必要があり、このシールリングは高価であっ た。
【0006】 本考案の目的は、上記問題を解決し、成形のみで高い寸法精度を有し、成形後 には高い寸法安定性を保持し、もって成形後の切削加工を省略してコストダウン を図ることができるとともに、軽量化によって瞬間的な油圧の変化に即応できる アキュムレータのピストンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のアキュムレータのピストンは、ポ リフェニレンサルファイド樹脂(PPS)により成形されてなる構造とした。こ のPPSは、耐熱性、耐油性、低収縮性及びシリンダと同程度の線膨脹率を有し ており、水膨潤性は有していない。また、PPSは、例えばガラス繊維を30〜 50%程度混合したり、ガラス繊維及び無機フィラーを20〜30%程度混合し たりする等、周知のFRP(繊維強化樹脂)の手法によって適宜に強化してもよ い。また、成形法としては、射出成形が最も一般的である。
【0008】 ここで、前記ピストンの筒部の外周に、シリンダとの間をシールするシール部 をピストンの成形時に一体成形することができる。この「シール部」は、ピスト ンと同種材料により一体成形したものでもよいし、ピストンと異種材料により二 色一体成形したものでもよい。また、シール部の形状としては、リップ状、波状 、Oリング状等を例示することができる。
【0009】 また、前記ピストンの筒部の外周に、取付部をピストンの成形時に形成し、該 取付部にシリンダとの間をシールするシール部材を嵌め込んでもよい。「シール 部材」の形状としては、リップ状、波状、Oリング状等を例示することができる 。「取付部」としては、このシール部材と嵌合する溝、条等を例示することがで きる。請求項2記載のアキュムレータのピストンは、これらの例示の一つであり 、前記ピストンの外周に前記成形で形成された取付溝を備え、前記取付溝にOリ ングが嵌め込まれてなる構成のものである。
【0010】
【作用】
請求項1記載のアキュムレータのピストンは、PPSが低収縮性及びシリンダ と同程度の線膨脹率を有しており、水膨潤性は有していないので、成形のみで高 い寸法精度を有し、成形後には高い寸法安定性を保持し、もって成形後の切削加 工を省略してコストダウンを図ることができる。また、このピストンは、従来の アルミニウム製のものより軽量であり、瞬間的な油圧の変化に即応できる。
【0011】 請求項2記載のアキュムレータのピストンによれば、上記作用に加えて、ピス トンの外周に前記成形で形成された取付溝は、その成形のみで高い寸法精度を有 し、成形後には高い寸法安定性を保持するので、前述した特殊なシールリングで なくても、安価なOリングを嵌着して使用することができ、シール性を満足でき る。
【0012】
【実施例】
以下、本考案を自動車の自動変速機の変速ショックを軽減するためにその油圧 回路に設けられるアキュムレータに具体化した実施例について、図1を参照して 説明する。本実施例のアキュムレータ1は上段の大径部2と下段の小径部3との 二段に形成されたシリンダ4と、該シリンダ4内に摺動可能に配されたピストン 5とを備えている。
【0013】 シリンダ4は、蓋体6により密閉されている。この蓋体6にはシリンダ4内に 開口する正圧側通路7が設けられ、該正圧側通路7にはシフトバルブ8やクラッ チ9からの油10が流入するようになっている。前記大径部2の下端部と小径部 3の下端部には、ピストン5が背圧側に摺動したときにシリンダ4内の油10を 逃がす背圧側通路11が開口している。
【0014】 ピストン2は、正圧側(図1において上部)のみがテーパ状に広がり、背圧側 (図1において下部)が均一径となった略円筒状の筒部12と、正圧側と背圧側 との間を仕切る仕切部13とが、PPSにより一体成形されてなるものである。 筒部12の正圧側の上端と背圧側の下端の各外周には取付条23が一体成形され 、該取付条23の外周には熱可塑性エラストマからなるシールリップ14が筒部 12の成形時の一工程中で一体成形されている。正圧側の上端のシールリップ1 4はシリンダ4の大径部2の内壁に、背圧側の下端のシールリップ14は小径部 3の内壁に、それぞれ摺動可能に当接し、シリンダ4との間をシールするように なっている。
【0015】 仕切部13の正圧側には、ピストン5の成形時にインサート成形されて周縁が 固定されたスプリング支持部材15と、該スプリング支持部材15に一端が支持 された正圧側スプリング16とが配設されている。このスプリング支持部材15 は鋼製の円板よりなり、一旦、その内周縁を湾曲状に起こし、該内周縁に正圧側 スプリング16の下端を巻き込んで固定するスプリング固定部17が設けられて いる。正圧側スプリング16の上端は前記蓋体6の内壁に当接し、該正圧側スプ リング16はピストン5を背圧側に付勢するようになっている。また、仕切部1 3の背圧側には背圧側スプリング18が配され、該背圧側スプリング18により ピストン5は正圧側に付勢されるようになっている。
【0016】 前記シフトバルブ8とアキュムレータ1との間の油圧回路には、クラッチ9側 へ必要以上の油10を流さないようにするオリフィス19や、クラッチ9側が解 放された時に供給された油10を迅速に逃がすチェックバルブ20が配設されて いる。
【0017】 次に、上記のように構成されたアキュムレータ1の作動を、自動車の変速時に シフトバルブ8が作動し、クラッチ9に向かう供給油圧が瞬間的に増加する場合 について説明する。本実施例では、シフトバルブ8からクラッチ9へ向かう油圧 回路の途中にアキュムレータ1が設けてあるので、一旦、前記正圧側通路7を通 じてアキュムレータ1の正圧側に油圧増加分の油10の一部が流れ込み、ピスト ン5を背圧側に摺動させる。このピストン5はPPSよりなり軽量なので、油圧 の瞬間的な変化に即応することができる。また、クラッチ9には、アキュムレー タ1の正圧側と同じ油圧が作用し、正圧側スプリング16、背圧側スプリング1 8、アキュムレータ1の正圧側に作用する油圧等のバランスにより、アキュムレ ータ1の正圧側の油圧を滑らかに変化させる。すなわち、クラッチ9側の油圧を 滑らかに変化・供給させることになり、クラッチ9の係合が緩やかに行われ、変 速ショックを車体に生じさせない。
【0018】 上記のように、本実施例のアキュムレータ1は、ピストン5の成形時の一工程 で、仕切部13の正圧側にスプリング支持部材15をインサート成形するので、 従来におけるスプリング支持部材を取付けるためのピストンの切削加工工程とか しめ取付工程とが不要になり、また、同時にシールリップ14も一体成形される ので、従来におけるシールリップを取付けるためのピストンの切削加工工程とシ ールリップの嵌着工程とが不要となり、製造工程数の減少化、製造設備の省略化 を図ることができる。また、ピストン5はPPSよりなり、従来のアルミニウム 製のものより軽量になるので、瞬間的な油圧の変化に対する即応化を図ることが できる。しかも、PPSは低収縮性及びシリンダ4と同程度の線膨脹率を有して おり、水膨潤性は有していないので、ピストン5は成形のみで高い寸法精度を有 し、成形後には高い寸法安定性を保持し、もって成形後の切削加工を省略してコ ストダウンを図ることができる。
【0019】 なお、本考案は前記実施例の構成に限定されず、例えば以下のように考案の趣 旨から逸脱しない範囲で任意に変更して具体化することもできる。 (1)シールリップ14は、例えば図2に示すように断面三角波状の凸条21を 備えたものでもよく、図3に示すように断面半円状凸条22を備えたものでもよ い。 (2)ピストン5の外周に取付条23をピストン5の成形時に一体成形し、これ とは別体形成したシールリップ14を該取付条23に後から嵌着してもよい。こ の場合も、ピストン5の切削加工工程が不要になり、切削設備の省略化を図るこ とができる。
【0020】
【考案の効果】
以上詳述したように、請求項1記載のアキュムレータのピストンは、成形のみ で高い寸法精度を有し、成形後には高い寸法安定性を保持し、もって成形後の切 削加工を省略してコストダウンを図ることができるとともに、軽量化によって瞬 間的な油圧の変化に即応できる、という優れた効果を奏する。
【0021】 請求項2記載のアキュムレータのピストンによれば、上記効果に加え、前述し た特殊なシールリングでなくても、安価なOリングを嵌着して使用することがで き、シール性を満足できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を具体化した実施例のアキュムレータの
断面図である。
【図2】シールリップの別例を示す断面図である。
【図3】シールリップの他の別例を示す断面図である。
【図4】従来例のアキュムレータの要部断面図である。
【符号の説明】
1 アキュムレータ 4 シリンダ 5 ピストン

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンサルファイド樹脂により
    成形されてなるアキュムレータのピストン。
  2. 【請求項2】 前記ピストンの外周に前記成形で形成さ
    れた取付溝を備え、前記取付溝にOリングが嵌め込まれ
    てなる請求項1記載のアキュムレータのピストン。
JP6255793U 1993-10-26 1993-10-26 アキュムレータのピストン Pending JPH0649801U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014526018A (ja) * 2011-06-27 2014-10-02 サビック・イノベーティブ・プラスチックス・アイピー・ベスローテン・フェンノートシャップ ポリアミド−ポリ(アリーレンエーテル)組成物含有ピストンガイドリング

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