JPH064883Y2

JPH064883Y2 - 分離装置

Info

Publication number: JPH064883Y2
Application number: JP5382689U
Authority: JP
Inventors: 勝彦小野
Original assignee: 株式会社大塚鉄工所
Priority date: 1989-05-10
Filing date: 1989-05-10
Publication date: 1994-02-09
Anticipated expiration: 2004-02-09
Also published as: JPH02147204U

Description

【考案の詳細な説明】利用産業分野この考案は、工作機等のクーラント液に含まれる非磁性
切粉、あるいは磁性切粉を除去し、液の再利用を計る分
離装置に係り、沈殿槽底部に沈殿した切粉をスクレパー
で傾斜フレーム部上を槽外へ掻上げ排出するに際し、傾
斜フレーム部の槽底部から排出口への掻上げ面に対して
暫時間隔を狭めたガイドプレートを配設して、スクレパ
ーで掻上げる切粉を押圧、圧縮することにより、切粉形
状に関わらず掻上げ排出が可能で搬出効率を向上させた
分離装置に関する。

背景技術工作機におけるバイト等や加工材の冷却並びに発生した
切粉除去のために所謂クーラント液が大量に用いられて
おり、これを再利用するためには、大量に混入した種々
形状の切粉等をクーラント液より除去する必要があり、
切粉等で汚濁液となったクーラント液を清浄化する濾過
体や分離装置が、これまで多数提案されている。

特に、アルミニウム材、プラスチックス材等の加工時に
発生する非磁性切粉が混入したクーラント液等の濾過装
置は、ダーティー槽とクリーン槽の２槽構成とし、その
間に網、紙等のフィルター類を用いたり、スリット材を
多段に配置したり、所要形状の部材を多段に配置する構
成などの所謂、濾過体を使用し清浄化する構成が提案さ
れている。

また、非磁性切粉がクーラント液中で沈殿することを利
用した構成、すなわち、汚濁したクーラント液を沈殿槽
に導入し、底部に沈殿した切粉を槽外へ掻上げ排出可能
となした、当該濾過、分離装置の分野で最も多用されて
いる、所謂、フライングスクレパーコンベアを備えた分
離装置がある。

従来技術の問題点フライングスクレパーコンベアを備えた沈殿槽を有する
分離装置(1)は、第２図に示す如く、沈殿槽(2)にはその
水平底部(3)の一方側から所要角度にて連続的に立ち上
がり、終端に排出口５を有する傾斜フレーム部(4)が設
けてあり、沈殿槽(2)の導入口(6)側と傾斜フレーム部
(4)上端間にスプロケット(7)にて張架、回転可能に配置
されたチェーン(8)等に設けられたスクレーパ(9)によ
り、底部(3)に沈殿した切屑を、底部(3)と傾斜フレーム
部(4)上を移動させて排出口(5)から装置(1)外に排出す
る掻上げ排出を可能にした構成からなる。

クーラント液と共に沈殿槽(2)に流入する切粉形状は、
バイト、ドリル、砥石等の工具の違いにより、また、加
工条件、目的とする精度、面粗度により、種々形状のも
のがある。

かかる分離装置(1)において、切粉形状が粒状、片状の
ものは容易に排出ができるが、第３図に示す如く、カー
ルした棒状のもの（ａ図）、糸状のものが絡まり球形と
なったもの（ｂ図）、板状のもの（ｃ図）は、掻上時に
スクレーパより落下したり、あるいは循環する戻りスク
レーパに接触して落されるなど、排出が難しく沈殿槽
(2)内に残留する問題があった。

考案の目的この考案は、フライングスクレパーコンベアを備えた沈
殿槽を有する分離装置において、切粉形状並びに磁性に
関わらず掻上げ排出が可能で搬出効率を向上させた分離
装置の提供を目的としている。

考案の構成この考案は、沈殿槽に底部の一方側から連続的に立ち上がった傾斜フ
レーム部を有し、沈殿槽と傾斜フレーム部内に張架、回
転可能に配置されたフライングスクレパーコンベアに
て、沈殿槽底部に沈殿した切粉を装置外に掻上げ排出可
能にした分離装置において、傾斜フレーム部の沈殿槽底部から排出口への掻上げ面に
対して暫時間隔を狭めてスクレパーで掻上げる切粉を押
圧、圧縮可能にしたガイドプレートを装置内に配設した
ことを特徴とする分離装置である。

図面に基づく考案の開示第１図はこの考案による分離装置の構成を示す縦断正面
概略説明図である。

構成この考案による分離装置(10)は、例えば、加工工場の床
下に設けたピット内に、本体の沈殿槽(11)を配設する。
この沈殿槽(11)の水平な底部はその一方側から所要角度
にて連続的に立ち上がり、終端に排出口(14)を有する傾
斜フレーム部(12)を構成している。

沈殿槽(11)及び傾斜フレーム部(12)内には、沈殿槽(11)
の上部の導入口(12)側と傾斜フレーム部(13)上端部間
に、スプロケット(17)(17)及び図示しないスプロケット
にて張架、回転可能に配置し、所要間隔で配置された２
条のチェーン(18)が、例えば、傾斜フレーム部(13)上端
に配設されたギヤードモーター（図示せず）にて回転駆
動され、この２条のチェーン(18)間に装架されかつ一定
間隔で多数配置されたスクレパー(19)が、沈殿槽(11)の
底部(15)及び傾斜フレーム部(13)の掻上げ面(16)に当接
して底部(15)に沈殿した切粉を槽外へ排出可能にした構
成の所謂フライングスクレパーコンベアが設けてある。

さらに、分離装置(10)内には、傾斜フレーム部(13)の沈
殿槽(11)の底部(15)側から排出口(14)への掻上げ面(16)
に対してガイドプレート(20)が配設してある。

作用・効果ガイドプレート(20)は、沈殿槽(11)の底部(15)に対して
はチェーン(18)の上方の所要位置から、傾斜フレーム部
(13)の排出口(14)近傍の掻上げ面(16)に対してはチェー
ン(18)に近接する位置まで、暫時掻上げ面(16)との間隔
を狭めるように配置してあり、スクレパー(19)で掻上げ
搬出する切粉(21)に対して、暫時当接し、ついで掻上げ
面(16)へ押圧、さらに圧縮する機能を有する。

ガイドプレート(20)には、平板状のみならず格子状のも
のを用いることができる。

沈殿槽(11)の底部(15)に沈殿した切粉(21)は、循環する
フライングスクレパーコンベアの各スクレーパ(19)によ
り掻上げ面(16)へと摺動移動し、さらに掻上げ面(16)上
を移動するが、第３図に示す如き従来、掻上げ時にスク
レーパより落下し易いカールした棒状のもの、糸状のも
のが絡まり球形となったもの、板状のもの等は、ガイド
プレート(20)により暫時当接し、ついで掻上げ面(16)へ
押圧、さらに圧縮されるため、スクレーパ(19)より落下
することなく掻上げ搬出され、排出口(14)から切粉受け
箱(22)へと回収される。

すなわち、この考案による分離装置(10)は、沈殿槽(11)
の水平底部(15)でスクレーパ(19)が搬送してきた切粉(2
1)は確実に掻き上げられて排出されることにより、今ま
で排出不能であった種々形状の切粉の排出を可能にし
た。

第１図の分離装置(10)は、非磁性切粉の掻き上げ排出を
想定した構成であるが、加工材が磁性であっても第３図
ａ〜ｃ図に示す如き切粉が発生するため、第１図の構成
において、沈殿槽(11)の底部(15)と傾斜フレーム部(13)
の裏面側に磁石を配設することにより、非磁性切粉の自
然沈殿のみならず、磁性切粉の強制沈降を図りフライン
グスクレパーコンベアで、今まで排出不能であった種々
の形状の磁性切粉の掻き上げ排出を可能にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による分離装置の構成を示す縦断正面
概略説明図である。第２図は従来の分離装置の構成を示す縦断正面概略説明
図である。第３図ａ〜ｃ図は傾斜フレーム部の掻上げ時にスクレー
パより落下する切粉の説明図である。 10…分離装置、11…沈殿槽、12…導入口、13…傾斜フレ
ーム部、14…排出口、15…底部、16…掻上げ面、17…ス
プロケット、18…チェーン、19…スクレパー、20…ガイ
ドプレート、21…切粉、22…切粉受け箱。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】沈殿槽に底部の一方側から連続的に立ち上
がった傾斜フレーム部を有し、沈殿槽と傾斜フレーム部
内に張架、回転可能に配置されたフライングスクレパー
コンベアにて、沈殿槽底部に沈澱した切粉を装置外に掻
上げ排出可能にした分離装置において、傾斜フレーム部の沈殿槽底部から排出口への掻上げ面に
対して暫時間隔を狭めてスクレパーで掻上げる切粉を押
圧、圧縮可能にしたガイドプレートを装置内に配設した
ことを特徴とする分離装置。