JPH0648648B2 - 電磁アクチエ−タ - Google Patents

電磁アクチエ−タ

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JPH0648648B2
JPH0648648B2 JP61180304A JP18030486A JPH0648648B2 JP H0648648 B2 JPH0648648 B2 JP H0648648B2 JP 61180304 A JP61180304 A JP 61180304A JP 18030486 A JP18030486 A JP 18030486A JP H0648648 B2 JPH0648648 B2 JP H0648648B2
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magnetic circuit
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徳良 大橋
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は永久磁石を磁気回路中に有し、作動すべき時に
外部からの電源から瞬時通電等により駆動させる電磁ア
クチェータに関するものである。
従来の技術 従来より電磁コイルの発熱をさけたり、駆動回路側の省
電力化をはかるため、永久磁石を使用し電磁コイルは瞬
間励磁だけに利用して、状態の保持は永久磁石により行
なう形式の電磁アクチェータが使われている。特に近
年、駆動電源としてAC電源からだけではなく、乾電池等
の使用が増えており、そのため電源となる電池の温度特
性や負荷抵抗特性等の影響により電磁アクチェータに印
加される電圧条件に制限がでてくる。したがって、自己
保持型ソレノイドの作動する電圧を電源に対応した一定
の範囲内に収める必要が発生してくる。これらに対して
従来より電磁アクチェータの構成部品の材料の磁気特性
の精度、部品の寸法精度を上げたりして、その作動する
に必要な電圧のバラツキをおさえたりしているが、それ
でも要望される一定の範囲内に収めるのが難しいため種
々の作動電圧調整方法が採用されている。
以下図面を参照しながら、前述した従来の電磁アクチェ
ータの一例について説明する。
第5図は従来例の構造の概略を示すものである。第5図
において、永久磁石1は厚み方向に着磁するとともにそ
の方向に貫通孔1aを設けている。その上には磁性材料
製の固定吸着体2を設けており、磁性材料製の可動鉄芯
3が吸着面4で吸着離脱動作できる様になっている。磁
性材料製の第1固定継鉄5a、第2固定継鉄5bと永久
磁石1、固定吸着体2、可動鉄芯3とで永久磁石1の磁
気回路6を形成し、可動鉄芯3を固定吸着体2に吸着面
4で吸着保持している。
駆動用の電磁コイル7はその中央部を可動鉄芯3が上下
に摺動する様案内するとともに、前記磁気回路6を励磁
する様になっている。第2固定継鉄5bの前記永久磁石
1の貫通孔1aに対応する位置にめすネジ部が設けられ
ておりその部分におすネジ部を有した磁性材料製の調整
鉄芯8が貫通孔1aを貫通する形でねじ込まれており、
前記固定吸着体2との隙間lが可変できる構造となって
いる。永久磁石1、第2固定継鉄5b、調整鉄芯8、固
定吸着体2の間で、可動鉄芯3を含まない調整磁気回路
9が形成されている。可動鉄芯3の先端にはバネ受け1
0が装着されており、第1固定継鉄5aとの間に圧縮バ
ネ11が設けられている。
以上の様に構成された電磁アクチェータについて、以下
その動作を説明する。
基本的な動作原理として、外部からの駆動電源により電
磁コイル7に、前記磁気回路6の磁界方向とは逆方向の
磁界が発生する様に電圧を瞬間的に印加することによ
り、吸着面4での可動鉄芯3と固定吸着体2との吸着保
持力が弱まり、この吸着保持力をうわまわる圧縮バネ1
1の反撥力により、吸着面4より離反し可動鉄芯3を押
し上げる様になっている。また逆に図には示していない
が可動鉄芯3が押し上げられた状態では、電磁コイル7
に永久磁石1と同方向の磁界を生じる電圧を印加するこ
とにより圧縮バネ11の反撥力に打勝って再び可動鉄芯
3を吸着保持位置に戻すことができる。
ここで、前述の可動鉄芯3と固定吸着体2との間の吸着
保持状態での吸着保持力をF、圧縮バネ11の反撥力を
fとし、可動鉄芯3を押し上げる、すなわち作動させる
時に必要な電磁コイル7への印加電圧を作動電圧Vとす
ると、作動電圧Vの値は作動原理からも理解できる様に
Fとfとの差(F−f)値に依存し決定される。すなわ
ち、吸着保持力Fが大又は反撥力fが小の場合は作動電
圧Vが大に、逆にFが小又はfが大の場合はVが小とな
る。また、可動鉄芯3が吸着面4より離れている状態で
は圧縮バネ11の反撥力fが大きい程、再吸着するため
の作動電圧Vは大となる。従って、圧縮バネ11の強さ
は離反する時と吸着する時で作動電圧Vには逆に作用す
る。
ここで、磁気回路6を通る永久磁石1による磁束Φ
磁気回路6を構成する可動鉄芯3、第1固定継鉄5a、
第2固定継鉄5b、固定吸着体2等の透磁率すなわち磁
気特性や吸着面4の表面粗度及び永久磁石1そのものの
磁気特性のバラツキの影響を大きく受けるものである。
一方、吸着保持力Fは磁束Φ1に比例する様な形で決定
される。
このことは、電磁アクチェータを同じ構造で組み立て製
造しても個別の物ごとに吸着保持力Fが構成部品の磁性
材料の特性等のバラツキによって大きく変化することを
示しており、したがって圧縮バネ11の反撥力fが仮に
一定としても(F−f)の差力がバラつくことになるの
で結果として個別の物毎に作動電圧Vがバラつくことに
なる。
そこで、前述の様に外部からの駆動電源の電圧に制限が
あり、作動電圧Vを一定の範囲内に収める必要が生じる
場合、その対応方法して(F−f)を一定幅に収める様
に圧縮バネ11の反撥力fを調整するか、磁気回路6の
磁束Φを変化させ吸着保持力Fを調整する方法が採用
されている。
本従来例は、後者の吸着保持力Fを調整する方法を示し
ているが、その動作は以下の様になっている。
前述の構成により固定吸着体2と調整鉄芯8との隙間l
は、調整鉄芯8のネジ部を回転させることにより可変で
き、かつ隙間lは磁気ギャップとなるので調整磁気回路
9の磁気抵抗を可変できることを意味している。すなわ
ち、隙間lを小さくすると調整磁気回路9の磁気抵抗が
小さくなり、永久磁石1によるトータルの磁束Φが磁気
回路6と調整回路9に分散して流れる(両磁気回路以外
への漏れ磁束については理解しやすい様にゼロとして考
える)ことより、調整磁気回路9を流れる磁束Φ2が大
きくなり、逆に磁気回路6を流れる磁束Φ1が小さくな
り吸着保持力Fが小さくなる。一方、逆に隙間lを大に
すると調整磁気回路6の磁気抵抗が大きくなるのでΦ2
が小さくなり、逆にΦ1が大きくなるので、吸着保持力
Fが大きくなる。
この様に、調整鉄芯8と固定吸着体2との隙間lを可変
できることにより、調整磁気回路9の磁気抵抗を変化さ
せその磁束Φを変えて、最終的に磁気回路6の磁束Φ
を変えることになる。すなわちこれは可動鉄芯3の固
定吸着体2への吸着保持力Fを変えることになり、圧縮
バネ11の反撥力fとの差(F−f)を一定幅に収める
様にして作動電圧Vのバラツキを一定範囲内に収められ
ることを意味している。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、以下に示す様な問
題点があった。
第6図は、調整鉄芯8と固定吸着体2との隙間lを可変
していった時の図を示している。第6図(A)はl=o,
第6図(B)はl=l4,第6図(c)はl=lとした場合
である。l6は調整鉄芯3の先端が第2固定継鉄5bの
永久磁石1の下端面とほぼ同一位置になった状態を示
す。
lの増加と作動電圧Vの関係を第7図に示す。第7図に
おいて、縦軸は作動電圧Vを、横軸は隙間lを示してい
るが隙間lが増えていく程作動電圧Vが高くなってい
る。しかしその相関関係は直線的ではなくl=o付近で
はlのわずかの変化でVは大きく変化するがl=l4
6近辺ではVの変化は非常に少なくなっている。これ
はl=o近辺ではlの変化で調整磁気回路9の磁気抵抗
が大きく変化するがlが大きくなると、寸法変化の割に
は、すでに磁気抵抗がかなり大きくて、磁束Φの変化
はほとんど発生しないためである。
これらから分る様に、作動電圧Vの必要な調整が第7図
に示すVからV2程度と低い場合、わずかのlの寸法
幅に規制しなければならない。逆にVがV1〜V2と同じ
幅としてV3からV4程度と高い場合はかなりのlの許容
がある。このことは、調整作動電圧Vが低い時は、隙間
l寸法がわずかに変化するだけで作動電圧Vが大きく変
化することになるので、寸法精度を上げる必要があり非
常に調整しにくいということになる。しかも本従来例の
様に調整鉄芯8のおすネジと、第2固定継鉄5bのめす
ネジとのガタつき程度でも作動電圧Vが変わることにな
り、ガタつきのない様にして調整しなければならない。
一方、逆に調整作動電圧Vが高い場合は、同じ調整電圧
幅でもVが低い場合に比較し、隙間lの許容差が大きく
異なることになる。同じ作動電圧Vの調整幅でも高,低
により隙間lの許容幅が異なり、やはり調整作業がやり
にくくなる。
以上、従来の調整方法は、非常に精度を要求される場合
と比較的許容度が大きい場合とが混在しており、調整作
業が非常に困難であるという問題点を有していた。
しかも、調整鉄芯8が第2固定継鉄5bより出張って固
定されることになるので、外部から応力が加わることに
より隙間lが変化し、作動電圧Vの特性がかわってしま
うという問題点を有していた。
本発明は上記の問題点に対して、作動電圧Vと隙間lの
関係を直線的に近くして、作動電圧Vが低くても高くて
も調整がしやすい電磁アクチェータを提供するものであ
る。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、永久磁石、調整
鉄芯を挿入した固定吸着対、可動鉄芯、固定継鉄間に形
成した磁気回路と、この磁気回路を励磁する電磁コイル
とを備え、前記磁気回路の前記固定吸着体を通る部分を
前記固定吸着体そのものを通る分流磁気回路と一端前記
固定吸着体から前記調整鉄芯を通り再び前記固定吸着体
を通る第1調整磁気回路に分けて形成するとともに、前
記可動鉄芯を含まない前記固定吸着体,前記調整鉄芯,
前記固定継鉄,前記永久磁石間に第2調整磁気回路を設
けるものである。
作 用 本発明は、上記した構成によって第1調整磁気回路と第
2調整磁気回路の2つの調整磁気回路の磁気抵抗を、調
整鉄芯の固定吸着体への挿入量を変化させることにより
同時に調整し、結果として可動鉄芯と固定吸着体を通る
磁束を調整するものである。
しかも、挿入量と磁束の関係が直線的になる、すなわち
言いかえると挿入量と作動電圧の関係が直線的になるこ
とより、作動電圧調整が容易となるのである。
実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
第1図は本発明の実施例における電磁アクチェータの断
面図を示すものである。
第1図において、永久磁石1は厚み方向に着磁するとと
もにその方向に貫通孔1aを設けている。その上には磁
性材料製の固定吸着体2を設けており、その永久磁石1
側の前記貫通孔1aに対応した位置にめすネジ部を有し
た挿入孔2aをあけており、磁性材料製の可動鉄芯3が
吸着面4で吸着離脱動作できる様になっている。また固
定吸着体2の挿入孔2aには、磁性材料製のおすネジ部
を持った調整鉄芯8が前記永久磁石1の貫通孔1aを貫
通する形で挿入されるネジ止めしているとともにその挿
入量Lを可変できる様にしている。
磁性材料製の第1固定継鉄5a、第2固定継鉄5bと永
久磁石1、調整鉄芯8を挿入した固定吸着体2、可動鉄
芯3とで永久磁石1の磁気回路6を形成し可動鉄芯3を
固定吸着体2に吸着面4で吸着保持している。駆動用の
電磁コイル7はその中央部を可動鉄芯3が上下に摺動す
る様案内するとともに、前記磁気回路6を励磁する様に
なっている。第2固定継鉄5bの永久磁石1の貫通孔1
aに対応する位置には、貫通孔1aと同程度の大きさの
孔12が設けられ、外部より調整鉄芯8を回転できる様
にしている。
ここで、磁気回路6は、固定吸着体2を通る部分では固
定吸着体2そのものを通る分流磁気回路12と、固定吸
着体2から一端調整鉄芯8を通り再び固定吸着体2を通
過する第1調整磁気回路13とに分かれている。
一方、更に永久磁石1、第2固定継鉄5b、調整鉄芯
8、固定吸着体2の間で可動鉄芯3を含まない第2調整
磁気回路9が形成されている。可動鉄芯3の先端にはバ
ネ受け10が装着されており、第1固定継鉄5aとの間
に圧縮バネ11が設けられている。
さて以上の様な構成において、その作動原理は基本的に
は従来例で述べたと同一であるので省略するが従来例と
は異なるのは磁気回路6を通る磁束Φが、固定吸着体
2を通る時、固定吸着体2そのものを通る分流磁気回路
12の磁束Φaと一端調整鉄芯3を流れてから再び固
定吸着体2を流れる第1調整磁気回路13のΦbに分
かれることである。しかもこの磁束Φbが調整鉄芯8
の挿入量Lによって変化、すなわち可変できる点であ
る。
このことは、磁気回路6を流れる磁束Φが、調整鉄芯
8の挿入量Lの可変により、従来例と同様な第2調整磁
気回路9の磁束Φの変化の影響を受けるだけでなく、
更に磁束Φbの変化により直接Φ自身も変化を受け
ることを意味している。
以下その動作について図面を参照しながら説明する。第
2図は本実施例の調整鉄芯8と固定吸着体2に設けた挿
入孔2aの先端部との距離すなわち挿入量Lを変化して
いった時の図を示している。第2図において(A)は挿入
量L=Lo≒0の状態であり、(B)はL=L1、(C)はL=
2とした時を示している。各々第2調整磁気回路9を
通る磁束をΦ2、磁気回路6を通る磁束をΦ1、第1調整
磁気回路13を通る磁束をΦ1b、分流磁気回路12を
通る磁束をΦ1aとすると、Φ1=Φ1a+Φ2bとなる。
一方、永久磁石1によるトータルの磁束をΦとすると、
Φ=Φ1+Φ2となる。但し分かりやすいようにこれらの
磁気回路以外への漏れ磁束は無視するものとする。
ここで詳細に各々の条件で磁束がどう変化するかをみる
と、第2図(A)の状態すなわちL=L0=Oでは、第2調
整磁気回路9での調整鉄芯8と第2固定継鉄5bとの間
の磁気ギャップが非常に大きく磁気抵抗が大きいため、
磁束Φ2は非常に小さな値となる。一方逆に、第1調整
磁気回路13を流れる磁束Φ1bは固定吸着体2の挿入
孔2aの最奥部と調整鉄芯8の先端部との距離はゼロの
ため磁気ギャップもゼロに等しくなり、磁気抵抗が非常
に少なくなり、Φ1bも最大の値となる。分流磁気回路
12を通る磁束Φ1aは固定吸着体2の断面積から、挿
入孔2aの断面積を引いた面積で決定される磁束量とな
っている。
次に第2図(B)状態、すなわちL=Lでは、調整鉄芯
8と第2固定継鉄5bとが近づき両者間の磁気ギャップ
がL=Oの場合より小さくなり、第2調整磁気回路9の
磁気抵抗が小さくなって磁束が通りやすくなりΦ2は増
加する。一方、Φ1bは、固定吸着体2の挿入孔2aの
最奥部と調整鉄芯8の先端との距離が増加するため第1
調整磁気回路13の磁気抵抗が増えて、L=L0≒Oの
場合に比べて磁気抵抗増加分に応じた値に小さくなる。
逆にその減少分は磁束Φ2にプラスした形で、第2調整
磁気回路9を流れることになる。一方Φ1aは、第2調
整磁気回路9の影響を受けるまでに到らず、L=L0
Oの場合とあまり変らない。
更に第2図(C)の状態すなわちL=Lでは、調整鉄芯
8と第2固定継鉄5bとの磁気ギャップが最小となり、
第2調整磁気回路9の磁気抵抗が非常に小さくなり、磁
束が通りやすくなる。すなわちL=L0≒O,L=L1
に比較してΦ2は最大となる。一方Φ1bは固定吸着体2
と調整鉄芯8との距離が非常に大きくなり、第1調整磁
気回路13の磁気抵抗が大きくなって、最小となりΦ1
bはゼロ近くなる。そしてその減少分はΦ2にプラスさ
れ、第2調整磁気回路9を流れることになる。更に分流
磁気回路12を流れる磁束Φ1aの一部は、第2調整磁
気回路9の磁気抵抗が非常に小さくなり磁束を通しやす
くなった影響を受け、Φにプラスする形で流れてしま
い、Φ1aはL=L≒O,L=L時よりも小さくな
る。
なお、この様な動作を保障するためには、固定吸着体2
の磁路断面積は挿入孔2aを設けることにより、挿入孔
2aが無い場合と比較して、固定吸着体2を通る磁束が
変化すなわち減少するだけの挿入孔2aの断面積との関
係が成立していないければならない。
ここで上述の磁束変化の詳細を以下図を用いて説明す
る。なお、各条件での磁束は例えば、L=L1の時のΦ1
b(L1)と表記するものとする。
第3図(A)〜(D)において縦軸は各条件の磁束量を、横軸
は調整鉄芯8の固定吸着体2への挿入量Lを示してい
る。
第3図(A)の実線18は、分流磁気回路12の磁束Φ1
の変化を示しており、Lの増加とともに、L0〜L1では
Φ1aはほとんど変らないが、L1〜L2で大きく減少し
ていく。Φ1a(L0)からΦ1a(L2)までの減少量
は、後述の第3図(C)中の一点鎖線20のように磁束Φ2
の一部として流れることになり、Φ2を増加させること
となる。
次に第3図(B)の実線19は、第1調整磁気回路13の
磁束Φ1bの変化を示しており、L=L0≒Oの時最大と
なり以降Lの増加とともに減少している。Φ1b(L0)か
らΦ1b(L2)までの減少量は、前述と同様第3図(C)の
点線21に示す様にΦ2の一部となってくる。
第3図(C)の実線22は第2調整磁気回路9の時束Φ2
変化を示しており、これは前述のΦ1aの減少分を示す
一点鎖線20とΦ1bの減少分を示す点線21を加えた
量となってくる。
更に第3図(D)における実線23は磁気回路6を通る時
束Φ1の変化を示しており、Φ1=Φ1a+Φ1bの関係よ
り、Φ1aを示す点線24とΦ1bを示す一点鎖線25を
加えたものとなる。
なおここで、Φ1とΦ2とを加えたものが永久磁石1によ
るトータルのΦとなるが第3図(C),(D)からも理解でき
る様にΦ1とΦ2は、その他への漏れ磁束がないものと仮
定しているので、Φ=Φ1+Φ2は一定となってくる。
さて、以上の様に本実施例は可動鉄芯3と固定吸着体2
間の吸着保持力Fを決定する磁気回路6の磁束Φ1を、
第3図(D)に示す様な形で調整鉄芯8の挿入量Lを変化
させることで調節できることを示している。しかも、L
とΦ1の関係はほぼ直線的な関係となってくる。すなわ
ち、挿入量Lと吸着保持力Fの変化の関係がほぼ直線的
になることになるので、作動電圧Vとの関係もほぼ直線
的になることを意味している。
第4図において、横軸に挿入量Lを、縦軸を作動電圧V
にして、本実施例の挿入量Lと作動電圧Vの関係を示し
ている。図から理解できる様に、本実施例では作動電圧
Vの必要な調整がV1からV2程度と低い場合でも、逆に
1からV2と同じ幅としてVがV3からV4のように高い
場合でも、挿入量Lの規制量はほとんど変らない。しか
も従来例の様に、L寸法がわずかに変化するだけで作動
電圧Vが大幅に変化する様なこともないので、調整鉄芯
8のネジ部のガタつきがあっても作動電圧Vの変化はほ
とんど見られないことになる。
なお、調整鉄芯8の下端部が第2固定継鉄5bの端面か
ら飛び出す、すなわちL=L2以上に挿入量を変化させ
ることは可能だが、この場合第2固定継鉄5bと調整鉄
芯8との磁気ギャップはほとんど変化しないので作動電
圧Vの調整範囲も狭くなり、調整効果が少なくなる。そ
こで通常、挿入量Lは作動電圧Vとの直線関係が維持で
きるL=L0≒O〜L=L2程度で使用している。逆に通
常は構成部品のバラツキを含めてもこの範囲で充分なこ
とが多い。このことは、従来例の様に調整鉄芯8が第2
固定継鉄5bから外部へ出す必要がないことであり、外
力によって調整鉄芯8の調整位置が変化し作動電圧Vの
特性が変化することを防げることにもなる。
なお、上記の調整範囲での調整ができない場合は、圧縮
バネ11の反撥力fを変更する方法との組み合わせで対
応できる。
発明の効果 以上の様に本発明は、調整鉄芯の固定吸着体への挿入量
を変化させることにより、第1調整磁気回路、第2調整
磁気回路の磁気抵抗を同時に変化させ、結果として可動
鉄芯と固定吸着体とを通る磁束を変化調整できる様にす
るとともに、その磁束と挿入量との相関関係を直線的に
なる様にするものである。これは、挿入量と自己保持型
ソレノイドの作動電圧との相関関係を直線的なものにす
ることであり、挿入量調整により作動電圧の調整が非常
に容易になるという効果となる。
更に、挿入量と作動電圧の関係が急激に変化する様な範
囲を解消することになり、調整鉄芯のガタつき程度で作
動電圧の特性が変わることを防ぐことが可能となる。
また、調整鉄芯に対する外力の印加も防ぐことができ作
動電圧特性の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電磁アクチェータの概略構
造を示す断面図、第2図は第1図の固定吸着体付近の断
面図、第3図は同調整鉄芯の挿入量と各々の磁束の関係
を示す図、第4図は同作動電圧と調整鉄芯の挿入量を示
す図、第5図は従来の電磁アクチェータの概略構造を示
す断面図、第6図は、第5図の固定吸着体付近を示した
断面図、第7図は同調整鉄芯と固定吸着体との隙間lと
作動電圧との関係を示す図である。 1……永久磁石、2……固定吸着体、3……可動鉄芯、
6……磁気回路、8……調整鉄芯、9……第2調整磁気
回路、13……第1調整磁気回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】永久磁石,調整鉄芯を挿入した固定吸着
    体、可動鉄芯、固定継鉄間に形成した磁気回路と、この
    磁気回路を励磁する電磁コイルとを備え、前記磁気回路
    の固定吸着体を通る部分を前記固定吸着体そのものを通
    る分流磁気回路と一端前記固定吸着体から前記調整鉄芯
    を通り再び前記固定吸着体を通る第1調整磁気回路に分
    けて形成するとともに、前記可動鉄芯を含まない前記固
    定吸着体、前記調整鉄芯、前記固定継鉄、前記永久磁石
    間に第2調整磁気回路を設けた電磁アクチェータ。
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JPS6336502A (ja) 1988-02-17

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