JPH0645751Y2 - コルゲート管の継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコルゲート管の継手、詳しくは、管周方向に螺
旋状の凹凸を有し、電力ケーブルの保護管、上下水管、
集配水管、灌漑用水管等として用いられるコルゲート管
の継手に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種コルゲート管の継手としては、実開昭62-1
33084号公報に示されているように、コルゲート管の山
部間の溝部内に嵌挿される本体部と該本体部の上面から
側方に突出されて前記山部の上面を覆う突出部とを有す
る水止材が提供されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来の継手の場合には、コルゲート管の接合部外周
に水止材を巻締めたとき、該水止材の突出部同志が突合
されるだけで、突出部が重ね合わせられる構造とはなっ
ていないため、当該接合部から管内流体が漏洩すること
があった。即ち、水止材の突出部が山部の上面で突合さ
れるだけの場合には、コルゲート管が湾曲したり、軸方
向に引張られたときに突合される突出部の間に間隙が生
じ、この間隙を伝って管内流体が漏洩することがあっ
た。

本考案は上述のような従来の欠点を解消したもので、確
実にシールできるは勿論、接続具の突条を管外周の凹部
に嵌入すると共に、帯状体が重ね合うように巻締めるこ
とによって、管が強固に接続され抜き出ることがないよ
うにしたコルゲート管の継手を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案に係るコルゲート管の継手は、周方向に螺旋状の
凹凸を有する２本の管を、該管の接合端部において凹凸
ピッチを合せるようにして突合せ、その接合部外周に接
続具を巻締める。接続具は可撓性材からなる長尺帯状体
の略中央部に長手方向の突条と該突条の両側にラップ部
を有し、その一側のラップ部に他側のラップ部が重ね合
わされる凹溝部を設けた構成からなっている。この接続
具の突条を管の凹部に嵌入すると共に、それぞれのラッ
プ部を重ね合せるようにして管の接合部に巻締め、更に
その外周にシートを巻付けて固定したことを特徴として
いる。

〔考案の作用〕

本考案は、管の接合部外周面において接続具の突条が管
の凹部に嵌合する。この接続具の帯状体は管の接合部外
周面に跨って重ね合され、更にその外周がシートによっ
て巻締められるため、管の外周面に圧接すると共に、ラ
ップ部が相互に重ね合わわされて巻付け固定される。

〔実施例〕

次に実施例を添附の第１図乃至第３図において説明す
る。

第１図は接続状態を示す１部切断側面図、第２図は接続
状態の１部拡大断面図、第３図は接続具の斜視図であ
る。

本考案の継手は、第１図及び第２図に示す如く、周方向
に螺旋状の凹部３と凸部４とを有する２本の管１、２を
接続するもので、該２本の管１、２を接合端部において
上記凹部３、凸部４のピッチが合うように切除して突合
せる。この２本の管１、２の接合部外周に接続具５を巻
締めてある。接続具５は軟質の合成樹脂等の可撓性材か
らなり、第３図に示す如く、長尺帯状体６の略中央部に
中空の突条７が長手方向に設けられている。突条７は管
１、２の凹部３の断面形状と略同じ断面形状のものを例
示してあるが、凹部３に嵌入する断面形状であれば例示
した形状に限定されない。また、帯状体６の両側には相
互に重ね合わされるラップ部14、15が形成されており、
その一側のラップ部14に突条７の方向に突出した係止突
縁８、他側のラップ部15には突条７と反対方向に突出し
た係止突縁９が設けてある。そして両係止突縁８、９に
針金10を埋設してあり、更に一方のラップ部15には浅い
凹溝部11が設けられており、該凹溝部11に他方のラップ
部14が重ね合わされるようになっている。このような接
続具であると、それを重ね合せるように巻締めたとき、
帯状体６の一側に設けたのラップ部15の凹溝部11に他側
のラップ部14が当接して重ね合せた部分が嵩張らず、し
かも係止突縁８、９が係合するように重ね合せることも
可能になる。この接続具５の突条７を管１、２の凹部３
に嵌入すると共に、帯状体６のそれぞれのラップ部14、
15が重ね合うように管１、２の接合部外周に巻締めてあ
る。このように接続具５を巻締めると、管１、２の接合
部外面において接続具５の突条７が管１、２の凹部に嵌
合する。また、接続具５の帯状体６は２本の管１、２に
跨って重なり合い、それらの外周面に密着すると同時
に、帯状体６同志も密着するようになる。

なお、接続具５を巻締める際に、管１、２と接続具５と
の間やそれぞれのラップ部の間に接着剤を介在させる
と、一層強固に密着するので好ましい。また、接続具５
の突条７に合成樹脂等の充填材12を充填すると、シール
効果を一層高めることができる。

接続具５を巻締めた後、更にその外周にシート13を巻付
ける。このシート13は、例えばゴム、エラストマー部材
等からなり、該シート13の巻付けによって突条７が凹部
に圧接すると共に、ラップ部14、15が相互に重ね合わさ
れて締付け固定されるので、引張力に一層耐えられるよ
うになる。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば、接続具の突条が管の凹部
に嵌合して圧接し、また帯状体のラップ部が管の接続部
外周面に跨がり密着状態で重なり合って締付け固定され
るので、確実にシールできて水漏れのおそれがなく、管
が強固に接続されて抜き出ることもない等コルゲート管
の継手として幾多の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は接続状態を示す１部切断側面図、第２図は接続
状態の１部拡大断面図、第３図は接続具の斜視図であ
る。 図中１及び２は管、３は凹部、４は凸部、５は接続具、
６は帯状体、７は突条、11は凹溝部、14及び15はラップ
部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】周方向に螺旋状の凹凸を有する２本の管
   を、該管の接合端部において凹凸ピッチを合せるように
   して突合せてから接合部外周に接続具を巻締めて接続す
   る継手であって、前記接続具は可撓性材からなる長尺帯
   状体の略中央部に長手方向の突条と該突条の両側にラッ
   プ部を有し、かつ、その一側のラップ部には他側のラッ
   プ部が重ね合わされる凹溝部を設けた構成からなり、該
   接続具の突条を管の凹部に嵌入すると共に、それぞれの
   ラップ部を重ね合せるようにして管の接合部に巻締め、
   更にその外周にシートを巻付けて固定したことを特徴と
   するコルゲート管の継手。