JPH0643898Y2 - ドロップアウト検出回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はドロップアウト検出回路に関し、特にFM復調
回路におけるドロップアウト検出回路に関する。

背景技術 従来この種の装置として第１図に示すものがあり、FM-R
F信号はBPF（バンドパスフィルタ）１を介してコンパレ
ータ２とFM復調器３へ供給される。コンパレータ２の出
力（Ｂ）はリトリガ可能なMMV（モノステーブルマルチ
バイブレータ）４のトリガ入力となり、このMMV4の出力
（Ｃ）がリトリガ可能なMMV5のトリガ入力となってい
る。そして、このMMV5の出力（Ｄ）とMMV4の出力（Ｃ）
とがエクスクルーシブオアゲート６の２入力となり、こ
のゲート出力（Ｅ）が、復調器３の出力におけるDOC
（ドロップアウト補償器）７の補償信号となるのであ
る。

第２図は第１図の回路の動作を示す各部信号波形であ
り、FM信号のBPF1を経た信号（Ａ）はコンパレータ２に
よって所定基準レベルＶと比較され、（Ｂ）の様な比較
出力が得られる。ここで、MMV4のリトリガ可能な周期を
信号（Ａ）の最大周期より若干大に設定しておけば、こ
のMMV4の出力（Ｃ）によって、MMV5の出力は（Ｄ）の如
くなってゲート６の出力は（Ｅ）のようになる。すなわ
ち、FM信号が存在しかつ所定の周期以下であればMMV4は
リトリガされ続けるのでゲート６によるDOC検出信号は
発生されない。しかしドロップアウトによってFM信号が
欠落して所定周期以上になれば、MMV4がトリガされなく
なるので、パルスが発生されてドロップアウト検出がな
される。

従来装置は以上の様に構成されているので、FM信号が所
定の周期内にあるにも拘らず、急激にFM信号の周期や位
相が変化した場合には、再生信号に悪影響を与えるとい
う欠点がある。

考案の概要 この考案は上記のような従来のものの欠点を排除すべく
なされたものであり、その目的とするところは、比較的
短期間の入力信号周期を検出してこれ等周期を順次比較
してドロップアウトを確実に検出可能としたドロップア
ウト検出回路を提供することにある。

本考案のドロップアウト検出回路は、入力信号の所定レ
ベル以上のピークの発生周期に応じたレベルを有する傾
斜状信号を発生する信号発生手段と、この信号発生手段
の出力を積分する積分手段と、この積分出力と信号発生
手段の出力とをレベル比較する比較手段とを有し、この
比較出力によってドロップアウト検出をなすようにした
ことを特徴とする。

実施例 以下に、第３図を用いて本考案の実施例につき説明す
る。図において、第１図と同等部分は同一符号により示
されており、FM信号はBPF1とレベル検出器８とに供給さ
れている。両出力（Ａ）、（ａ）はコンパレータ９へ印
加されてレベル比較され、この比較出力（Ｂ）は充放電
回路10へ印加されている。この回路10の出力（Ｃ）はコ
ンパレータ13の１入力となると共に積分回路としてのLP
F（ローパスフィルタ）１とレベルシフト回路12とを経
てコンパレータ13の他入力となっている。このコンパレ
ータ13の出力（Ｄ）がドロップアウト検出信号となる。

第４図は第３図の回路の各部動作信号波形を示してお
り、BPF1の出力（Ａ）に対してレベル検出回路８出力は
ａの様になり、よって、コンパレータ９の出力は（Ｂ）
の如くなる。充放電回路10として、入力（Ｂ）の低レベ
ルで充電され高レベルで放電される構成とすれば、その
出力は、入力信号の所定レベル以上のピークの発生周期
に応じたレベルの傾斜状信号となる。その波形は（Ｃ）
の様な鋸歯状波となり、この鋸歯状波のレベルは信号
（Ａ）の周期に比例したものとなる。

一方、この信号（Ｃ）の平均レベルを時定数が比較的小
なるLPF11によって検出しこれをレベルシフトして波形
ｃを得て、このレベルｃと鋸歯状波（Ｃ）とをコンパレ
ータ13によりレベル比較する。よって、このコンパレー
タ出力は（Ｄ）のようになり、入力信号の周期が平均よ
りも大なる場合にパルス（Ｄ）が生じてドロップアウト
の検出が可能となるのである。

上記実施例では、コンパレータ９と充放電回路10とを分
離して示しているが、コンパレータとしていわゆるオー
プンコレクタタイプのものを使用すれば、両者を共通化
することができる。また、コンパレータ13による比較に
際して、LPF11の出力をレベルシフトしているが、鋸歯
状波をレベルシフトしても良いし、レベルシフトする代
りにアンプやアッテネータを用いて信号の振幅を調整し
ても良い。更に、鋸歯状波のかわりに３角波を使用して
も同様である。

効果 本考案によれば、入力信号のピークの発生毎に立ち上る
傾斜状信号をこれの積分レベルと比較することにより、
ピーク発生周期の変動速度を知り、これが大となったと
き、いわゆるドロップアウトの他に、ピーク発生期間の
変動速度の大なる場合をもドロップアウトとすることに
より、再生信号に生じる歪等のような悪影響を除去する
ことができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドロップアウト検出回路の例を示すブロ
ック図、第２図は第１図の回路の動作を示す各部信号波
形図、第３図は本考案の実施例の回路ブロック図、第４
図は第３図の装置の動作を示す各部信号波形図である。 主要部分の符号の説明 9,13……レベルコンパレータ 10……充放電回路 11……LPF

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】入力信号の平均レベルを検出するレベル検
   出手段と、前記入力信号中の前記平均レベル以上のピー
   クの現れる時間間隔に応じたピークレベルを有する信号
   を発生する信号発生手段と、この信号発生手段の出力を
   積分する積分手段と、この積分出力のレベルを高レベル
   側にレベルシフトするレベルシフト手段と、前記レベル
   シフト手段の出力と前記信号発生手段の出力とをレベル
   比較する比較手段とを有し、この比較出力によってドロ
   ップアウト検出をなすようにしたことを特徴とするドロ
   ップアウト検出回路。
2. 【請求項２】前記信号発生手段は、前記入力信号とこの
   入力信号の平均レベルに応じた信号とをレベル比較する
   コンパレータと、このコンパレータ出力の周期に応じた
   レベルを有する傾斜状信号を発生する手段とからなるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のド
   ロップアウト検出回路。