JPH064384Y2 - Ｌｅｄ表示式標識装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ＬＥＤランプを用いて各種表示を行なうよう
にした標識装置に関するものである。

〔従来の技術及び問題点〕

従来、例えば赤地のボードに白色の反射塗料等により矢
印を表示したものが、道路工事や交通事故の処理等の際
の案内標識として一般に利用されている。

しかし、このような交通標識は、通常比較的大きく且つ
固いボードにより構成されているため、持ち運びが不便
であり、また表示、この場合白色の矢印は反射塗料等の
反射材料により形成されているので、例えば自動車のヘ
ッドランプ等により光が当たったときには、光を反射す
ることにより容易に視認され得るが、歩行者や自転車の
場合、さらにはヘッドランプの故障している自動車の場
合には、交通標識に対して光を照射しないこともあり、
このような場合には該交通標識は光を反射しないため視
認が困難である等、安全性の点で問題があった。

〔考案の目的〕

本考案は、以上の点に鑑み、持ち運びが簡便で且つ視認
性の良好である、安全性が高い標識装置を提供すること
を目的としている。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

上記目的は、本考案によれば、互いに上縁で連結された
二枚の可撓性を有するシートと、少なくとも一方のシー
トの表面に適宜に固定配置された複数のＬＥＤランプ
と、上記シートの表側に配設された透明シート及び該シ
ートの裏側に配設された防水シートから成り且つ該シー
トを包囲するように形成された保護カバーと、上記ＬＥ
Ｄランプを点灯させるための駆動回路とを含んでおり、
さらに上記保護カバーがその両側縁及び上縁にポールを
挿入するための袋状部を備えていて、使用時に該袋状部
内にそれぞれ棒状のポールを挿入することにより、該保
護カバーに剛性を付与して平面性を保持し、本装置が自
立し得るようにしたＬＥＤ表示式標識装置によって達成
される。

この考案によれば、装置全体が基本的には可撓性のシー
ト及び保護カバーにより構成されていることから、不使
用時には、保護カバーの袋状部からポールを抜いておく
ことにより、本標識装置を巻いたり折り畳んでおくこと
ができるので、持ち運びが簡便になり、さらに保管のた
めのスペースが少なくて済むことになる。また、使用の
際には上記保護カバーの袋状部内にそれぞれポールを挿
入することにより、該保護カバーに剛性を付与して平面
性を保持し得るので、従来のボード式標識の場合と同様
に使用することができる。さらに二枚のシートを互いに
適宜の角度になるように開くことによって、非常に簡単
な構成により本ＬＥＤ表示式標識装置が自立し得ること
になる。しかもＬＥＤランプにより所定パターンを発光
表示するようにしていることから、その表示の視認性が
非常に高められることにより安全性が向上する。

また発光体としてＬＥＤランプを使用していることか
ら、白熱電球を使用する場合に比較して、消費電力が著
しく低減せしめられると共に、発熱も少なくなり、この
ため保護カバーが熱により焼けたり溶けたりするような
ことがない。

〔実施例〕

以下、図面に示した実施例に基づいて本考案を説明す
る。

第１図及び第２図は本考案によるＬＥＤ表示式標識装置
の一実施例を示している。この標識装置１０は、互いに
上縁が連結された二枚の可撓性を有するシート１１（第
４図の展開図参照）と、第１図に示すように該シート１
１の一方１１ａの表面に備えられた反射シート等により
形成されている所定パターン、図示の場合矢印の表示１
２と、このシート１１の表面で表示１２の輪郭に沿って
固定配置された複数のＬＥＤランプ１３と、該シート１
１の表面を覆う透明シート１４と、該シート１１の裏面
を覆う防水シート１５とから構成されている。

各ＬＥＤランプ１３は、第３図に示すように、それぞれ
基板２１の上面に複数個（図示の場合、４個）のＬＥＤ
２２を取り付けることにより構成されており、シート１
１の表示１２の輪郭に沿って設けられた貫通孔に対して
裏側から各ＬＥＤ２２が該シート１１の表側に突出する
ように取り付けられていると共に、図示しない駆動回路
により点灯せしめられるようになっている。尚、各ＬＥ
Ｄランプ１３は、好ましくは鎖線で示すようにすべての
ＬＥＤ２２を収容し得る一つのキャップ２３により覆わ
れていて、これにより一つの電球のように観察され得
る。

透明シート１４は、その周囲が防水シート１５の周囲の
折り返し部分により覆われ、縫着、接着、融着等により
互いに液密的に袋状に形成された保護カバー１６を構成
している。これにより、本標識装置１０を屋外で使用す
る場合にも、ＬＥＤランプ１３の配線部分が雨水等によ
り濡れるようなことがない。

防水シート１５は、第４図の展開図に示すように、二枚
のシート１１をまとめて覆うように形成されており、上
縁及び下縁と上下方向の中心（第１図においては、シー
ト１１の上縁及び両側縁）がそれぞれ符号１５ａ，１５
ｂ，１５ｃで示すように棒状のポールを挿入するために
袋状に形成されてる。これにより、本標識装置１０を使
用しない場合には、該袋状部１５ａ，１５ｂ，１５ｃか
らポールを抜いた状態にしておくことにより、容易に丸
めたり折り畳むことができるようになっているが、本標
識装置１０を使用する場合には、該袋状部１５ａ，１５
ｂ，１５ｃの一端から上記袋状部１５ａ，１５ｂ，１５
ｃ内にポール１７を挿入することにより、該防水シート
１５に剛性を付与して平面性を保持し得るようになって
いる。

本考案実施例は以上のように構成されており、本標識装
置１０は、基本的には、シート１１と保護カバー１６に
より構成されていることから、これを用しない場合に
は、防水シート１５の袋状部１５ａ，１５ｂ，１５ｃか
らポールを抜いておくことにより、丸めたり折り畳んで
容易に持ち運びができると共に、保管のためのスペース
が少なくて済む。また使用する場合には、広げて防水シ
ート１５の袋状部１５ａ，１５ｂ，１５ｃ内にそれぞれ
ポール１７を挿入することにより、該防水シート１５に
剛性を付与して平面性を保持させることによって、上記
防水シート１５の側縁の袋状部１５ａ，１５ｂ，に挿入
されたポール１７の該袋状部から突出している下端を、
シート１１がそれぞれ平坦で且つ互いに適宜の角度とな
るように開いた状態で、地面等に立てれば、本装置１０
は自立し、この状態で使用することができる（第５図参
照）。

このようにして所定位置に設置された本標識装置１０
は、発光体としてＬＥＤランプ１３を使用しているの
で、白熱電球を使用した場合に比較して著しく消費電力
が少なく且つ発熱も少ないので駆動用の電源としてバッ
テリーの長時間使用が可能となり、しかもシート１１，
透明シート１４，防水シート１５が焼けたり溶けたりす
るようなこともない。

尚、上述した実施例においては、ＬＥＤランプ１３が矢
印形に配置されているが、これに限らず例えばＬＥＤラ
ンプがドットマトリックス状に配置されていてもよい。
この場合、制御回路として公知の構成のドットマトリッ
クス制御回路が使用され、表示すべき所定の表示に対応
するパターンが前以てメモリに記憶されている。このパ
ターンとしては、例えば上述したような矢印形のパター
ンの他に「工事中」等の文字を記憶させておき、状況に
応じて各表示パターンを切り替えて発光表示させること
ができる。

また、上述した実施例においては、一方のシート１１ａ
にのみＬＥＤランプが配設されて所定パターンの表示が
行なわれるようになっているが、双方のシート１１にＬ
ＥＤランプを配設することにより、両面表示を行なうよ
うにすることも可能であることは明白である。

さらに、上記の説明では、本標識装置を交通標識として
使用する場合を例として説明したが、これに限らず本標
識装置は各種用途に利用可能であり、使用目的に応じた
表示、例えば本標識装置を店舗の看板として使用する場
合には、店名、商品名あるいはガソリンスタンドの料金
表示等の表示を行なうことができることになる。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、互いに上縁で連結
された二枚の可撓性を有するシートと、少なくとも一方
のシートの表面に適宜に固定配置された複数のＬＥＤラ
ンプと、上記シートの表側に配設された透明シート及び
該シートの裏側に配設された防水シートから成り且つ該
シートを包囲するように形成された保護カバーと、上記
ＬＥＤランプを点灯させるための駆動回路とを有してお
り、さらに上記保護カバーがその両側縁及び上縁にポー
ルを挿入するための袋状部を備えていて、使用時に該袋
状部内にそれぞれ棒状のポールを挿入することにより、
該保護カバーに剛性を付与して平面性を保持し且つ自立
し得るように、ＬＥＤ表示式標識装置を構成したから、
装置全体が基本的には可撓性のシート及び保護カバーに
より構成されているため、不使用時は保護カバーの袋状
部からポールを抜いておくことにより、本標識装置を巻
いたり折り畳んだりしておくことができるので、持ち運
びが簡便になり、さらに保管のためのスペースが少なく
て済むこととなる。また、使用の際には上記保護カバー
の袋状部内にそれぞれポールを挿入することにより、該
保護カバーに剛性を付与して平面性を保持し得るので、
従来のボード式標識の場合と同様に使用することができ
る。

さらに二枚のシートを互いに適宜の角度になるように開
くことによって、非常に簡単な構成により本ＬＥＤ表示
式標識装置が自立し得ることになり、しかもＬＥＤラン
プにより所定パターンを発光表示するようにしているこ
とから、その表示の視認性が非常に高められることによ
り、安全性が向上することとなる。また発光体としてＬ
ＥＤランプを使用していることから、白熱電球を使用す
る場合に比較して、消費電力が著しく低減せしめられる
と共に、発熱も少なくなり、このため保護カバーが熱に
より焼けたり溶けたりするようなことがない。

かくして本考案によれば、持ち運びが簡便で、且つ視認
性の良好である、安全性が高い標識装置が提供され得る
こととなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるＬＥＤ表示式標識装置の一実施例
を示す正面図、第２図は第１図のII−II線断面図、第３
図は第１図の実施例におけるＬＥＤランプを示し、
（Ａ）は部分拡大断面図、（Ｂ）は部分拡大平面図、第
４図は第１図の実施例を展開した状態を示す図、第５図
は第１図の実施例の使用状態を示す斜視図である。 １０……ＬＥＤ表示式標識装置；１１……シート；１２
３……表示；１３……ＬＥＤランプ；１４……透明シー
ト；１５……防水シート；１５ａ，１５ｂ，１５ｃ……
袋状部；１６……保護カバー；１７……ポール；２１…
…基板；２２……ＬＥＤ；２３……キャップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】互いに上縁で連結された二枚の可撓性を有
   するシートと、少なくとも一方のシートの表面に適宜に
   固定配置された複数のＬＥＤランプと、該シートの表側
   に配設された透明シート及び該シートの裏側に配設され
   た防水シートから成り且つ該シートを包囲するように形
   成された保護カバーと、上記ＬＥＤランプを点灯させる
   ための駆動回路とを含んでおり、さらに上記保護カバー
   がその両側縁及び上縁にポールを挿入するための袋状部
   を備えていて、使用時に該袋状部内にそれぞれ棒状のポ
   ールを挿入することにより、該保護カバーに剛性を付与
   して平面性を保持し、本装置が自立し得るようにしたこ
   とを特徴とする、ＬＥＤ表示式標識装置。