JPH0643658U - 転写装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 未転写トナーの再利用を図ることができる転
写装置を提供する。 【構成】 複写機に組み込まれた転写装置Ｄ₁ は、ドラ
ム状感光体１の直下に配された１次転写用ローラ２と、
駆動用ローラ３と、転写ベルト４と、２次転写用ローラ
５とを備えている。転写ベルト４は、１次転写用ローラ
２および駆動用ローラ３の他に、第１〜第３ローラ６・
７・８により支持されている。第２ローラ７は現像装置
９の内部に配されている。現像装置９内には、第２ロー
ラ７の下方に、クリーニングブレード１３が設けられて
いる。クリーニングブレード１３は、現像装置９の内部
へ導かれた転写ベルト４の外面から２次転写後の未転写
トナーを掻き取り、現像装置９内へ回収する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は転写装置に関し、さらに詳しくは、複写機やプリンタなどの画像形 成装置に組み込まれ、感光体上における現像後のトナー画像を一旦、転写ベルト 上に転写し、次いでその転写ベルト上の画像を転写紙に転写する方式の転写装置 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の転写装置として、図４に示されるようなものが提案されている 。すなわち、その転写装置は、ドラム状感光体５１の近傍に配された１次転写用 ローラ５２と、この１次転写用ローラ５２から距離をおいて配された駆動用ロー ラ５３と、１次転写用ローラ５２および駆動用ローラ５３にエンドレス回転可能 に掛け渡され、１次転写用ローラ５２により感光体５１に圧接される中間転写体 としての転写ベルト５４とを備えている。感光体５１上における現像後のトナー 画像は一旦、転写ベルト５４上に転写される。

【０００３】 転写ベルト５４の下方近傍には２次転写用ローラ５５が配されている。この２ 次転写用ローラ５５は、１次転写用ローラ５２を離れて駆動用ローラ５３に至る までの転写ベルト５４の外面に圧接される。転写ベルト５４の内側には、２次転 写用ローラ５５に対向状にテンションローラ５８が配されている。このテンショ ンローラ５８は、転写ベルト５４に所定の張力（テンション）を与える。そして 、テンションローラ５８と２次転写用ローラ５５との間へ供給される転写紙Ｐに 、転写ベルト５４上のトナー画像を転写（２次転写）する。

【０００４】 １次転写用ローラ５２の上方には、現像用トナーを収納した現像装置５６が配 されている。現像装置５６における現像スリーブ５７は、１次転写用ローラ５２ の上方で感光体５１に接している。

【０００５】 駆動用ローラ５３の近傍にはクリーニング装置５９が配されている。クリーニ ング装置５９は、クリーニングブレード６０を備えており、そのクリーニングブ レード６０によって、駆動用ローラ５３とクリーニングブレード６０とで挟まれ た転写ベルト５４の外面から２次転写後の未転写トナーを除去する。除去された トナーはクリーニング装置５９内に回収された後、廃棄される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

このような転写装置にあっては、クリーニング装置内に回収された未転写トナ ーが廃棄されるようになっているため、その転写装置の組み込まれた画像形成装 置を使用する場合に、現像用トナーの再利用をすることができなかった。

【０００７】 この考案は上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、未転写トナ ーの再利用を図ることができる転写装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段およびその作用】

この考案は、感光体の近傍に配された１次転写用ローラと、この１次転写用ロ ーラから距離をおいて配された駆動用ローラと、１次転写用ローラおよび駆動用 ローラにエンドレス回転可能に掛け渡され、１次転写用ローラにより感光体に圧 接される中間転写体としての転写ベルトと、転写ベルトの近傍に配され、１次転 写用ローラを離れて再び１次転写用ローラに至るまでの転写ベルトの外面に圧接 される２次転写用ローラとを備え、転写ベルトは、２次転写用ローラを離れて１ 次転写用ローラに至るまでの部分の少なくとも一部が、感光体の近傍に配されか つ現像用トナーを収納した現像装置の内部へ導かれるように配されており、さら に、現像装置の内部に、その内部へ導かれた転写ベルトの外面から２次転写後の 未転写トナーを除去して現像装置内へ回収するためのクリーニング部材が設けら れてなる転写装置である。

【０００９】 すなわち、この考案の転写装置は、２次転写用ローラを離れた後の転写ベルト の少なくとも一部が現像装置の内部へ導かれるように転写ベルトを配するととも に、現像装置の内部にクリーニング部材を設けたことを要旨とする。そして、そ のクリーニング部材により、現像装置の内部へ導かれた転写ベルトの外面から２ 次転写後の未転写トナーを除去してその現像装置内へ回収しようとする。

【００１０】 ここで、クリーニング部材としてはたとえば、以下の実施例に示すようなクリ ーニングブレードやクリーニングブラシが好ましく用いられる。

【００１１】 クリーニング部材により転写ベルトの外面から除去された未転写トナーは、現 像装置内へ回収された後、同装置内の現像用トナーと混合されて、再び現像に用 いられる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面に示す２つの実施例に基づいてこの考案を詳述する。なお、これら によってこの考案が限定されるものではない。

【００１３】 実施例１ 図１において、複写機に組み込まれた転写装置Ｄ₁ は、ドラム状感光体１の直 下に配された１次転写用ローラ２と、１次転写用ローラ２から水平右側方向へ所 定距離をおいて配された駆動用ローラ３と、１次転写用ローラ２および駆動用ロ ーラ３にエンドレス回転可能に掛け渡され、１次転写用ローラ２により感光体１ に圧接される中間転写体としての転写ベルト４と、駆動用ローラ３の右上方に配 された２次転写用ローラ５とを備えている。

【００１４】 転写ベルト４は、ポリウレタンゴムとカーボンとを混練して得られた導電性ベ ルト本体にフッ素樹脂でコーティングを施したものである。転写ベルト４は、１ 次転写用ローラ２および駆動用ローラ３の他に、駆動用ローラ３を離れて１次転 写用ローラ２に至るまでの転写ベルト４を支持するための第１〜第３ローラ６・ ７・８により支持されている。

【００１５】 第１ローラ６は駆動用ローラ３の上方に配されている。第２ローラ７は、感光 体１の右側近傍に配されかつ現像用トナー１１を収納した現像装置９の内部に配 されている。第１ローラ６および第２ローラ７は、転写ベルト４の内面に接して いる。第３ローラ８は、第２ローラ７と１次転写用ローラ２との間であって第２ ローラ７よりも右側に、すなわち現像装置９の右側外部に配されている。第３ロ ーラ８は転写ベルト４の外面に接している。２次転写用ローラ５は、駆動用ロー ラ３を離れて第１ローラ６に至るまでの転写ベルト４の外面に圧接されている。 そして、駆動用ローラ３と２次転写用ローラ５との間へ供給される転写紙Ｐに、 転写ベルト４上のトナー画像を２次転写する。

【００１６】 図１において、感光体１、第３ローラ８および２次転写用ローラ５は、時計回 りに回転する。また、転写ベルト４は反時計回りに回転する。そして、転写ベル ト４は第２ローラ７の配された箇所で現像装置９内を移動する。

【００１７】 この転写装置Ｄ₁ の要部を示す図２において、１０および１１はそれぞれ、現 像装置９を構成する現像スリーブおよび攪拌用ローラである。現像スリーブ１０ は感光体１に接しており、攪拌用ローラ１１により攪拌された現像装置９内の現 像用トナー１２を感光体１に供給する。

【００１８】 現像装置９内には、第２ローラ７の下方に、クリーニング部材としてのクリー ニングブレード１３が設けられている。このクリーニングブレード１３は、現像 装置９の内部へ導かれた転写ベルト４の外面から２次転写後の未転写トナーを掻 き取り、現像装置９内へ回収する。

【００１９】 この転写装置Ｄ₁ にあっては、転写ベルト４が上記のように配され、クリーニ ングブレード１３が現像装置９内に設けられているので、２次転写後の未転写ト ナーは、現像装置９の内部へ導かれた転写ベルト４の外面から掻き取られて現像 装置９内へ回収される。回収された未転写トナーは現像装置９内の現像用トナー と混合されて、再び現像に用いられる。したがって、この転写装置Ｄ₁ が組み込 まれた複写機によれば、コピー１枚当たりのトナー消費量が従来よりも減少し、 経済的なコピーを行うことができる。

【００２０】 実施例２ 図３において、複写機に組み込まれた転写装置Ｄ₂ は、実施例１の転写装置Ｄ ₁ と同様に、１次転写用ローラ２、転写ベルト４、第２ローラ７、第３ローラ８ 、現像装置９などを備えている。転写ベルト４は実施例１と同じように配されて いる。現像装置９内には、第２ローラ７の下方に、クリーニング部材としてのク リーニングファーブラシ２３および掻き落とし板２４が設けられている。このク リーニングファーブラシ２３は、現像装置９の内部へ導かれた転写ベルト４の外 面に摺接して回転する。そして、転写ベルト４の外面から２次転写後の未転写ト ナーを擦り取る。掻き落とし板２４は、クリーニングファーブラシ２３に付着し た未転写トナーを掻き落として現像装置９内へ回収する。

【００２１】 この転写装置Ｄ₂ にあっては、転写ベルト４が上記のように配され、クリーニ ングファーブラシ２３および掻き落とし板２４が現像装置９内に設けられている ので、２次転写後の未転写トナーは、現像装置９の内部へ導かれた転写ベルト４ の外面から擦り取られて現像装置９内へ回収される。回収された未転写トナーは 現像装置９内の現像用トナーと混合されて、再び現像に用いられる。したがって 、この転写装置Ｄ₂ が組み込まれた複写機によれば、コピー１枚当たりのトナー 消費量が従来よりも減少し、経済的なコピーを行うことができる。

【００２２】

【考案の効果】

この考案に係る転写装置は上記のように構成されているので、この考案に係る 転写装置が組み込まれた画像形成装置にあっては、２次転写後の未転写トナーが 、現像装置の内部へ導かれた転写ベルトの外面から除去されて現像装置内へ回収 され、再び現像に用いられる。したがって、そのような画像形成装置によれば、 コピーやプリントなどの１枚当たりのトナー消費量が従来よりも減少し、経済的 なコピーやプリントなどを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１に係る転写装置が組み込ま
れた複写機の概略構成説明図。

【図２】その複写機の要部構成説明図。

【図３】この考案の実施例２に係る転写装置が組み込ま
れた複写機の要部構成説明図。

【図４】従来の転写装置が組み込まれた複写機の概略構
成説明図。

【符号の説明】

１ 感光体 ２ １次転写用ローラ ３ 駆動用ローラ ４ 転写ベルト ５ ２次転写用ローラ ９ 現像装置 １２ 現像用トナー １３ クリーニングブレード（クリーニング部材） ２３ クリーニングファーブラシ（クリーニング部
材） ２４ 掻き落とし板（クリーニング部材）

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 内田 理夫 大阪市中央区玉造１丁目２番28号 三田工 業株式会社内 (72)考案者 伊東 由起 大阪市中央区玉造１丁目２番28号 三田工 業株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 感光体の近傍に配された１次転写用ロー
   ラと、この１次転写用ローラから距離をおいて配された
   駆動用ローラと、１次転写用ローラおよび駆動用ローラ
   にエンドレス回転可能に掛け渡され、１次転写用ローラ
   により感光体に圧接される中間転写体としての転写ベル
   トと、転写ベルトの近傍に配され、１次転写用ローラを
   離れて再び１次転写用ローラに至るまでの転写ベルトの
   外面に圧接される２次転写用ローラとを備え、 転写ベルトは、２次転写用ローラを離れて１次転写用ロ
   ーラに至るまでの部分の少なくとも一部が、感光体の近
   傍に配されかつ現像用トナーを収納した現像装置の内部
   へ導かれるように配されており、 さらに、現像装置の内部に、その内部へ導かれた転写ベ
   ルトの外面から２次転写後の未転写トナーを除去して現
   像装置内へ回収するためのクリーニング部材が設けられ
   てなる転写装置。