JPH0643268Y2 - 排臭型洋風便器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は排臭型洋風便器に係り、特にファンから延びる
ダクトと排便管接続部材の吸気口との接続が簡単に行な
えるよう改良された排臭型洋風便器に関する。

［従来の技術］ 便鉢内からファンによって臭気（臭気成分含有空気）を
吸引し、この臭気をダクトから排便管に排出させるよう
にした排臭型洋風便器は、例えば実開昭64−5981号等に
より公知とされている（特に、同号公報第１図）。

［考案が解決しようとする課題］ 上記公知の排臭型洋風便器においては、排便管とダクト
とを便器内部において接続するよう構成されているの
で、両者の接続作業が面倒であった。

［課題を解決するための手段］ 本考案の排臭型洋風便器は、前部に便鉢を有し、該便鉢
にトラップ部を介して連通する排水口が下方に向って開
口している便器本体と、該排水口に接続された排便管接
続部材と、便鉢内から臭気を吸引するファンと、該ファ
ンの排風口を排便管接続部材の吸気口に連通するダクト
とを備える排臭型洋風便器において、先端が前記吸気口
となっている吸気管を前記排便管接続部材から延出さ
せ、該吸気管を便器本体の外部に突出させ、便器本体の
外部において前記ダクトと吸気管とを連結したことを特
徴とするものである。

［作用］ かかる本考案の排臭型洋風便器においては、吸気管が便
器外部に突出しており、吸気管先端の吸気口とダクトと
の接続作業を便器外部において行なうことができる。

［実施例］ 以下、図面を参照して実施例について説明する。

第１図は本考案の実施例に係る排臭型洋風便器の縦断面
図、第２〜６図は便器本体の構成図である。まず、第２
〜６図を参照して便器本体の構成について説明する。

洋風便器本体１の前部には便鉢２が設けられ、この便鉢
２の上縁にはリム通水路３が便鉢２を周回するように設
けられている。４はトラップ部、５は排水口である。リ
ム通水路３には導水路６及び給水口７を介してロータン
ク（図示略）から洗浄水が供給可能とされている。８は
リム通水路３の床面部分に間隔をおいて設けられた射水
孔である。

便鉢２の後面部分には温水洗浄ノズル９の取付口10が開
口している。この取付口10に装着された温水洗浄ノズル
９を跨ぐように、リム通水路３にはノズル跨ぎ部11が設
けられている。このノズル跨ぎ部11は、その床面部分が
それに隣接するリム通水路３の床面部分より高位となる
よう設けられている。なお、このようにノズル跨ぎ部11
を設けたのは、取付口10の高さを高くし、温水洗浄ノズ
ル９が便鉢内の水に水没しないようにするためである。
このノズル跨ぎ部11には温水洗浄ノズル９に水を注ぎか
けるための注水孔12が設けられている。

前記取付口10の背後側には温水洗浄ノズル９の設置室13
が設けられている。この設置室13は前記導水路６の側壁
面の一部を構成する側壁14と、側壁15及び後壁16にて三
方が囲まれている。側壁14、15はリム通水路３の後面に
連なっている。該側壁14、15の上面は便器本体１の後方
へ向って下り勾配となっている。後壁16は該側壁14、15
同志を連結するように便器本体１の幅方向に延在してい
る。

この後壁16の上面は便器本体１の前方へ向って上り勾配
となっている。この勾配は側壁14、15の上面の勾配と同
一とされており、これら側壁14、15の上面及び後壁16の
上面に跨がって被さるようにベースプレート17が装着可
能とされている。このベースプレート17を便器本体１に
固定し、ベースプレート17に温水洗浄ノズルを固定する
ことにより温水洗浄ノズル９が便器本体１に対し固定さ
れるよう構成されている。

このベースプレート17には、温水タンクの他、温水洗浄
装置の制御装置、暖房便座の制御装置、便座ボックスな
どが取り付けられる。また、このベースプレート17には
次に説明する排臭機構の一部を構成する排気ファン18
（第１図）も固定されている。

本実施例において、排臭機構は、該排気ファン18、前記
ノズル設置室13に臨むようにベースプレート17に穿設さ
れた開口17a、該開口17aと排気ファン18の吸込口18aと
を接続するホース19、便器本体１の上面に設けられた開
口20、該開口20と重なり合う位置を占めるベースプレー
ト17に設けられた開口17b、便器本体１の後面の上部と
下部とにそれぞれ設けられた開口22、23、排便管接続部
材24から延出し、該開口23から便器本体１の外部に突出
した吸気管25、該吸気管25の先端の吸気口26と前記排気
ファン18の排風口18bとを連通するダクト28（本実施例
ではフレキシブルホースよりなる。）を備えている。

排便管接続部材24は略筒状のものであり、上方から排水
口５が差し込まれ、排水口５の外周と排便管接続部材24
の上端内周との間はパッキン29にて気密に封じられてい
る。排便管接続部材24の下部は排便管30に外嵌してい
る。排便管接続部材24はフランジ部24a、24bを有してお
り、これらフランジ部24a、24bがトイレルーム床面31に
ビスないしボルトにより固定される。排便管接続部材24
の下半部分は二重筒状となっており、内筒24Aと外筒25A
との間の部分に連通するように前記吸気管25が延出され
ている。この吸気管25の先端側は、前記開口23を通って
便器本体１の後部に突出している。この吸気管25の先端
の吸気口26にダクト28が外嵌し、バンド32により固縛さ
れている。

このように構成された洋風便器において、ロータンクの
洗浄ハンドルを操作するとリム通水路３に洗浄水が供給
され、大部分の水はリム通水路３の射水孔８から便鉢２
に流出される。一部の水は、水流出口12から流出し、温
水洗浄ノズル９に注ぎかけられる。

温水洗浄ノズル９に温水を供給すると、ノズル先端側が
突出すると共に、上方に向って温水が噴出され、人体臀
部の温水洗浄がなされる。

排気ファン18を作動させると、便鉢２内の臭気が取付口
10、ノズル設置室13、開口17a、ホース19、排気ファン1
8、ダクト28、吸気口26、吸気管25、排便管接続部材24
の順に流れ、排便管30へ排出される。

この排臭型洋風便器においては、ダクト28と吸気管25と
の連結作業を便器本体１外にて行なえるから、きわめて
容易である。なお、このダクト28は便器本体１の後部を
引き回されているから目立たず、外観上の見栄えも良
い。

ただし、本考案では第７図の如く便器本体１にカバー片
33を一体に設け、ダクト28が隠されるようにしても良
い。また、第８図の如く着脱式のカバー34を便器本体１
に取り付けてダクト28を隠すようにしても良い。

上記実施例は本考案の一例であって、本考案は図示以外
の各種の洋風便器にも適用できる。例えば、排水口がト
ラップ部よりも前方に位置する洋風便器にあっては、ダ
クトを便器本体の前方側に引き回すようにしても良い。
この場合には、カバーにてダクトを隠すのが好ましい。

［効果］ 以上の通り、本考案の洋風便器によると、排気ダクトと
排便管接続部材との接続作業がきわめて簡単に行なえ
る。また、該ダクトの目視点検も可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例に係る洋風便器の縦断面図、第２図は洋
風便器本体の平面図、第３図は第２図のIII−III線断面
図、第４図は第２図のIV−IV線断面図、第５図及び第６
図は洋風便器の後部の斜視図、第７図及び第８図は別の
実施例に係る洋風便器の後部の斜視図である。 １…便器本体、２…便鉢、 ３…リム通水路、９…温水洗浄ノズル、 10…取付口、13…ノズル設置室、 18…排気ファン、24…排便管接続部材、 25…吸気管、26…吸気口、 28…ダクト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前部に便鉢を有し、該便鉢にトラップ部を
   介して連通する排水口が下方に向って開口している便器
   本体と、該排水口に接続された排便管接続部材と、便鉢
   内から臭気を吸引するファンと、該ファンの排風口を排
   便管接続部材の吸気口に連通するダクトとを備える排臭
   型洋風便器において、先端が前記吸気口となっている吸
   気管を前記排便管接続部材から延出させ、該吸気管を便
   器本体の外部に突出させ、便器本体の外部において前記
   ダクトと吸気管とを連結したことを特徴とする排臭型洋
   風便器。