JPH0642974Y2 - ネッキングオープンドラム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、容量200l等の大型オープンドラムに関する
もので、簡単な加工を付加することによって、積み重ね
ができ、外観上の体裁も良好な、物流の合理化をはかっ
たオープンドラムに関する （考案の背景） 従来、液体、粉粒体等を収容する容器200l以上の大型金
属ドラムの場合は、JIS規格等の制約により、材料の厚
みが厚いため、胴部に凸条、あるいは凹状のリブを設け
る程度で、蓋部、底部は、外側に巻締めて製作されてい
るため、積み重ねることができなかったり、積み重ねる
ことができるものは、特に形状が複雑で、加工に時間、
労力、費用がかかってしまうものばかりで、安価で物流
の合理化に役立つドラムが望まれていた。

（従来技術とその問題点） 昭和61年１月14日に公告された、実公昭61−1062号は、
大型高耐圧飲料缶が開示されている、この缶は、缶胴の
上端縁に外周肩壁を水平面に対し30°〜60°の角度を有
するテーパー形に形成したもので、密封性、耐内圧性、
耐機械的強度を向上し、充填密封速度を高め、内溶液が
注ぎ出し易いという、優れた実用性、有用性を共有する
ものであると述べられているが、この大型高耐圧飲料缶
は、胴部と一体の上端縁ではなく、別体のもので製作し
たものを、缶胴と二重巻締めして固着したものであり、
しかも、積み重ねることなどは、全然考慮されたもので
はなく、又、昭和47年12月４日に公開された、特開昭47
−38175号は、コンテナで、矩形状の特殊形状の底部側
を内側に狭めるように傾斜させ、上部側を外側に拡げる
ように傾斜させて上、下に積み重ねることができるもの
が開示されているが、頂部パネルの形状、底部パネルの
形状を特別な形状にして積み重ねられるようにしたもの
で、製作も困難をともない、製作時間、製作費用等の点
からみて、実用性、有用性に乏しいものであり、安価
で、実用性、有用性に優れ、物流の合理化に役立つドラ
ムが存在していなかった。

（考案の目的） 以上に述べた従来技術とその問題点において、従来の缶
では、最近の当業界における物流の合理化、並びに安価
に生産できる缶がないことを考慮して、この考案の目的
は、 物流の合理化ができる事、 輸送コストの低減ができる事、 保管スペースが低減できる事、 保管した際、安全な事、 簡単な加工、製作で安価に得られる事、 以上の目的を全て解決したドラムを提供することであ
る。

（実施例） この考案の実施例は、第１図、第２図に示すように、オ
ープンドラムで、缶胴（１）の上部（２）を、外径が小
になるように絞り（ネッキング）（３）込んで、この絞
り（３）込んだ部分の外径が、缶底部（６）のスカート
部（４）の内径より小径になるように絞り込んである。

缶胴（１）の胴体部の適所に数ヶ所の凸状、或は、凹状
のリブ（５）を設けてあることは、強度的に極く普通に
施されていることである。

尚、缶底部（６）の底蓋（７）は、積み重ねた際に、缶
胴上部の蓋部（８）が衝突しない程度に、上げ底のよう
になっている。

外蓋（９）、内蓋（10）、パッキン（11）、開封手段
（12）は、従来普通のオープンドラムのものであるの
で、特に説明はせず、省略する。又、リブ（５）を凹状
にした場合には、積み重ねた際、凹状のように係止しな
いので、この場合は、絞り込みを大きくして、絞り込み
直前の胴部に係止するようになることは、いうまでもな
い。

第３図に示したものは、従来の極く普通のオープンドラ
ムであって、缶胴の上部が、缶胴と同一径で、絞り込ま
れていないために、積み重ねると重なるだけで、不安定
であるために、積み重ねることができないものである。

尚、各図面に示されている数字が同じものは、同一のも
のを示している。

以上、本考案の特定の実施態様を例示して説明したが、
これらの実施態様は、例示にすぎず、限定するものでは
ないので、本考案の原理を逸脱することなく、この実施
態様に種々の変更ならびに改良を加えることのできるこ
とは、いうまでもない。例えば、オープンドラムでない
普通のドラムにも応用できるし、又、底蓋は、多重巻締
めの固着だけでなく、溶接による固着などでも良いこと
はいうまでもない。

（考案の効果） 安定した積み重ねができるために、物流の合理化がで
き、輸送コストも低減でき、保管スペースも少なくてす
み、保管に際して安定しているので安全であり、簡単に
加工製作することができるため、安価に得ることができ
る、実用的で有用性の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案のネッキングしたオープンドラムの
上部の一部を拡大した断面図、第２図は、この考案のネ
ッキングしたオープンドラムの上部と、積み重ねたオー
プンドラムの底部との関係を一部拡大した断面図、第３
図は、従来のオープンドラムの上部の一部を拡大した断
面図である。 添付図面において、数字の主なものを列挙すると、次の
通りである。 １……缶胴、２……缶胴の上部、３……絞り部、４……
スカート部、５……リブ、６……缶底部、７……底蓋、
８……蓋部、

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 斎藤 晴夫 東京都中央区日本橋３―12―２ 東邦シー トフレーム株式会社内 (72)考案者 近藤 光雄 東京都中央区日本橋３―12―２ 東邦シー トフレーム株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】凸状、または凹状のリブを数本、本体胴部
   に設けたオープンドラムにおいて、頂部は小径に絞って
   あり、底部は、胴部と同径で小径に絞った頂部に積み重
   ねられるような、内径をもったものであるネッキングオ
   ープンドラム。