JPH0641304A - ポリイミド樹脂 - Google Patents

ポリイミド樹脂

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JPH0641304A
JPH0641304A JP21541892A JP21541892A JPH0641304A JP H0641304 A JPH0641304 A JP H0641304A JP 21541892 A JP21541892 A JP 21541892A JP 21541892 A JP21541892 A JP 21541892A JP H0641304 A JPH0641304 A JP H0641304A
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JP
Japan
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acid
bis
polyimide resin
aminophenyl
group
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Application number
JP21541892A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Onishi
龍也 大西
Mayumi Tsunoda
真由美 角田
Teru Okunoyama
輝 奥野山
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、末端にアリナジック酸基を有する
ポリイミド樹脂であって、ポリイミドを構成する(A)
他の酸成分残基のうち50 mol%以上がベンゾフェノンテ
トラカルボン酸の残基であり、(B)ジアミン成分残基
のうち 1〜30mol%がジアミノシロキサンの残基である
ことを特徴とするポリイミド樹脂である。 【効果】 本発明のポリイミド樹脂は、密着性、耐薬品
性に優れ、かつ従来のポリイミド樹脂と同様に優れた耐
熱性、絶縁性、平坦性をも特性バランスよく保持したも
のであるから、半導体素子の保護膜や多層配線の層間絶
縁膜、FPC用基板として好適なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子等電子部品
の保護膜形成材料等に用いる耐薬品性、密着性に優れた
末端にアリナジック酸基を有するポリイミド樹脂に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は優れた耐熱性、絶縁
性、塗膜の平坦性を有するため、半導体素子の保護膜、
多層配線の層間絶縁膜、メモリ素子のα線シールド膜、
フレキシブル回路基板等として広く使用されている。
【0003】通常のポリイミド樹脂は、接着力が比較的
弱いために、例えば半導体素子の保護膜としてシリコン
面やシリコン酸化面上に塗布された場合、剥離が生じ易
い。特にウエハプロセスの途中で剥離が生じた場合に
は、ポリイミド膜の下の層の腐食や破壊が生じるため、
大きな問題となる。そこで下地材とポリイミド樹脂との
間に接着改良剤を用いる方法があるが、スパッタリン
グ、エッチング、ホール形成、洗浄といったプロセスで
求められる接着力としてはなお不十分である。また接着
改良剤を使用すると残留した接着改良剤が分解し、ガス
の発生が起こるという欠点がある。さらに、ポリイミド
樹脂は、近年の半導体素子等の製造プロセスの多様化に
伴う様々な処理薬品、例えばシリコン、シリコン酸化
膜、その他のケイ素系無機膜のエッチングに使用される
強フッ酸、レジストの剥離工程に使用されるアルカリ系
薬品に対して、十分な耐薬品性を有していないという欠
点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、耐薬品性、密着性に
優れ、かつ従来のポリイミド樹脂と同様の優れた耐熱
性、絶縁性、塗膜の平坦性をも保持し、半導体素子等の
製造プロセスにに好適なポリイミド樹脂を提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を重ね、ポリマーについて種
々の化学構造を検討した結果、末端にアリナジック酸基
を有することに加えて、特定の酸・ジアミン成分で構成
したポリイミド樹脂が、上記の目的を達成できることを
見いだし、本発明を完成したものである。
【0006】即ち、本発明は、化3の一般式で示され、
末端にアリナジック酸基を有するポリイミド樹脂であっ
て、
【0007】
【化3】 (但し式中、R1 は 4価の有機基を、R2 は 2価の有機
基を、n は0 又は1 以上の整数をそれぞれ表す) (A)酸成分の残基であるR1 のうち50 mol%以上が、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸の残基であり、(B)
ジアミン成分の残基であるR2 のうち 1〜30 mol%が、
化4の一般式で示されるジアミノシロキサンの残基であ
【0008】
【化4】 (但し、式中R3 およびR4 は 2価の有機基を、R5
8 は炭素数 1〜6 の炭化水素を、n は 0または 1〜12
の整数をそれぞれ表す)ことを特徴とするポリイミド樹
脂である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明のポリイミド樹脂は、前記の一般式
化3を有するもので、その分子末端にアリナジック酸を
結合させたものである。
【0011】本発明に用いるポリイミド樹脂の末端アリ
ナジック酸基形成成分としては、次の化学式化5で示さ
れる、アリル−ビシクロ[ 2,2,1]ヘプト−5-エン−2,
3-ジカルボン酸無水物が用いられる。
【0012】
【化5】
【0013】本発明に用いるポリイミド樹脂の前記一般
式化3中の 4価の有機基R1 を形成する酸成分として
は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、その無水物また
は低級アルキルエステルが挙げられ、これらは単独又は
混合して使用することができる。具体的な化合物として
は 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、
2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等が挙
げられる。ベンゾフェノンテトラカルボン酸は、全酸成
分のうち50 mol%以上配合することが望ましい。50mol
%未満では密着性が低下し好ましくない。ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸以外の酸成分としては例えば、ピロ
メリット酸、1,2,3,4-ベンゼンテトラカルボン酸、 3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸、 2,3,3′,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸、 3,3′,4,4′−ジ
フェニルエーテルテトラカルボン酸、 2,3,3′,4′−ジ
フェニルエーテルテトラカルボン酸、2,2-ビス(3,4-ジ
カルボキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(2,3-ジカル
ボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4-ジカルボキシフ
ェニル)メタン、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)メ
タン、1,1-ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エタン、
2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、 3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカ
ルボン酸、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,
5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6-ナフタレン
テトラカルボン酸、 3,4,9,10-テトラカルボキシペリレ
ン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン等と、その
無水物又はその低級アルキルエステルが挙げられ、これ
らは単独又は混合して前述したベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸成分と併用することができる。
【0014】本発明に用いるポリイミド樹脂の前記一般
式化3中の 2価の有機基R2 を形成するジアミン成分と
して、次の一般式化6で示されるジアミノシロキサンを
使用する。
【0015】
【化6】 (但し、式中R3 およびR4 は 2価の有機基を、R5
8 は炭素数 1〜6 の炭化水素基を、n は 0または12の
整数をそれぞれ表す) その具体的な化合物としてはビス(γ−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン、ビス(4-アミノブチ
ル)テトラメチルジシロキサン、ビス(γ−アミノプロ
ピル)テトラフェニルジシロキサン、 1,4−ビス(γ−
アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン等が挙げら
れ、これらは単独又は 2種以上混合して使用することが
できる。このジアミノシロキサンは、全ジアミン成分の
うち 1〜30mol%配合することが望ましい。この割合が
1 mol%未満では、無機膜に対する吸湿後の密着性が低
下し、また30 mol%を超えると耐熱性が低下し好ましく
ない。ジアミノシロキサン以外のジアミン成分として例
えば、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、
1,3-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-
アミノフェニル))プロパン、1,2-ビス(4-アミノフェ
ニル)エタン、1,1-ビス(4-アミノフェニル)エタン、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、 2,2′−ジアミノ
ジエチルスルフィド、 2,4′−ジアミノジフェニルスル
フィド、ビス(4-アミノフェニル)スルフィド、ビス
(3-アミノフェニル)スルホン、ビス(4-アミノフェニ
ル)スルホン、 4,4′−ジアミノジベンジルスルホキシ
ド、ビス(3-アミノフェニル)エーテル、ビス(4-アミ
ノフェニル)エーテル、ビス(4-アミノフェニル)ジエ
チルシラン、ビス(4-アミノフェニル)ジフェニルシラ
ン、ビス(4-アミノフェニル)エチルホスフィンオキシ
ド、ビス(4-アミノフェニル)フェニルホスフィンオキ
シド、ビス(4-アミノフェニル)−N−フェニルアミ
ン、ビス(4-アミノフェニル)−N−メチルアミン、1,
2-ジアミノナフタレン、1,4-ジアミノナフタレン、1,5-
ジアミノナフタレン、1,6-ジアミノナフタレン、1,7-ジ
アミノナフタレン、1,8-ジアミノナフタレン、2,3-ジア
ミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、1,4-ジアミ
ノ−2-メチルナフタレン、1,5-ジアミノ−2-メチルナフ
タレン、1,3-ジアミノ−2-フェニルナフタレン、 4,4′
−ジアミノビフェニル、 3,3′−ジアミノビフェニル、
3,3′−ジクロロ-4,4′−ジアミノビフェニル、 3,3′
−ジメチル-4,4′−ジアミノビフェニル、 3,4′ジメチ
ル-4,4′−ジアミノビフェニル、 3,3′−ジメトキシ-
4,4′−ジアミノビフェニル、 4,4′−ビス(4-アミノ
フェノキシ)ビフェニル、2,4-ジアミノトルエン、2,5-
ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,5-ジアミ
ノトルエン、1,3-ジアミノ-2,5−ジクロロベンゼン、1,
4-ジアミノ−2,5-ジクロロベンゼン、1-メトキシ−2,4-
ジアミノベンゼン、1,4-ジアミノ−2-メトキシ-5−メチ
ルベンゼン、1,4-ジアミノ−2,3,5,6-テトラメチルベン
ゼン、1,4-ビス(2-メトキシ-4−アミノペンチル)ベン
ゼン、1,4-ビス(1,1-ジメチル-5−アミノペンチル)ベ
ンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、o-
キシレンジアミン、m-キシレンジアミン、p-キシレンジ
アミン、 3,3′−ジアミノベンゾフェノン、 4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、2,6-ジアミノピリジン、3,5-ジ
アミノピリジン、1,3-ジアミノアダマンタン、 3,3′−
ジアミノ-1,1,1′−ジアダマンタン、N−(3-アミノフ
ェニル)−4-アミノベンズアミド、4-アミノフェニル−
3-アミノベンゾエート、2,2-ビス(4-アミノフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2-(3-アミノフェニル)
−2-(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,
2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2-ビス[4-(2-クロロ−4-アミノフ
ェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,1-ビ
ス(4-アミノフェニル)−1-フェニル−2,2,2-トリフル
オロエタン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェ
ニル]−1-フェニル−2,2,2-トリフルオロエタン、1,4-
ビス(3-アミノフェニル)ブタ−1-エン−3-イン、1,3-
ビス(3-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,
5-ビス(3-アミノフェニル)デカフルオロペンタン等が
挙げられ、これらは単独又は 2種以上混合して、前述し
たジアミノシロキサンと併用することができる。
【0016】本発明に用いるポリイミド樹脂は、前述し
た酸成分と前述したジアミン成分とを反応させた生成物
にアリナジック酸を付与するが、酸成分とジアミン成分
の反応モル比において、ジアミン成分が多くなるように
し、合成分子末端のアミノ基にアリナジック酸を反応さ
せることにより得られる。ここで酸成分とジアミン成分
からなる繰返し単位は、ブロック或いはランダムに含有
されるものである。
【0017】本発明に用いるポリイミド樹脂の重合度
は、前駆体であるポリアミック酸樹脂0.5g /N−メチ
ル−2-ピロリドン 100mlの濃度溶液を調整し、その30℃
における対数粘度が 0.2〜 3.0の範囲、より好ましくは
0.2〜 2.0の範囲とするのがよい。ポリアミック酸樹脂
は、酸成分とジアミン成分とを有機溶媒中で50℃以下の
反応温度下に 3〜24時間付加重合反応させる。このとき
同時に必要量のアリナジック酸無水物を付加させるか、
或いは酸成分とジアミン成分との付加重合反応のあと、
アリナジック酸無水物を付加させポリアミック酸を得
る。この重合反応における有機溶媒として、例えばジメ
チルスルホキシド、N,N′−ジメチルホルムアミド、
N,N′−ジエチルホルムアミド、N,N′−ジメチル
アセトアミド、N,N′−ジエチルアセトアミド、N−
メチル−2-ピロリドン、ヘキサメチレンホスホアミド等
が挙げられ、これらは単独又は 2種以上混合して使用す
ることができる。
【0018】こうして得られたポリアミック酸は、通常
のキャスト法、スピンコーティング法等により塗布した
後、 180〜400 ℃で加熱硬化することにより耐熱性、接
着性等に優れた強靭なポリイミド樹脂膜を得ることがで
きる。このためポリイミド樹脂膜形成後、さらに熱処
理、化学処理、吸湿処理等を行っても剥離が生じること
がなく、製品の歩留りおよび素子の信頼性を確保するこ
とができる。
【0019】
【作用】本発明のポリイミド樹脂は、酸成分の一部とし
てベンゾフェノンテトラカルボン酸を、またジアミン成
分の一部としてジアミノシロキサンを、それぞれ特定量
用いることによって、密着性を向上させ、また分子末端
にアリナジック酸を付与させることによって硬化後の樹
脂に架橋点をもたせ、フッ酸等に対する耐薬品性を向上
させ、さらに従来のポリイミド樹脂の優れた耐熱性、絶
縁性、平坦性をそのまま保持させ信頼性の高いものとす
ることができたものである。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。
【0021】実施例1 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに、
ビス(4-アミノフェニル)エーテルを18.00g( 0.090mo
l )と、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサン 2.49g( 0.010mol )と、N−メチル−2-ピロ
リドン 259.4gを投入し溶解した。この溶液に、室温で
乾燥窒素雰囲気下にて 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルン酸二無水物30.59g( 0.095mol )を溶液温度
の上昇に注意しながら加え12時間攪拌した後、アリナジ
ック酸無水物を 2.04g( 0.010mol )加えさらに 3時間
攪拌してポリアミック酸樹脂溶液を得た。このポリアミ
ック酸樹脂溶液の一部をメタノールで再沈殿し、得られ
たポリアミック酸樹脂粉末をN−メチル−2-ピロリドン
で溶解して0.5g/100ml 濃度とし、30℃の対数粘度を測
定したところ0.62dl/g であった。
【0022】実施例2 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに、
4,4′−ジアミノジフェニルメタンを18.22g( 0.092mo
l )と、ビス(γ−アミノプロピル)テトラフェニルジ
シロキサン 3.98g( 0.008mol )と、N,N′−ジメチ
ルアセトアミド245.6g を投入し溶解した。この溶液
に、室温で乾燥窒素雰囲気下にて 3,3′,4,4′−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物21.57g( 0.067mol
)と、ピロメリット酸二無水物 6.54g( 0.030mol )
を溶液温度の上昇に注意しながら加え10時間攪拌した
後、アリナジック酸無水物を 1.22g( 0.006mol )加え
さらに 3時間攪拌してポリアミック酸樹脂溶液を得た。
このポリアミック酸樹脂溶液の一部をメタノールで再沈
殿し、得られたポリアミック酸樹脂粉末をN−メチル−
2-ピロリドンで溶解して 0.5 g/100ml 濃度とし、30℃
の対数粘度を測定したところ 0.81 dl/g であった。
【0023】比較例1 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに、
ビス(4-アミノフェニル)エーテルを20.00g( 0.100mo
l )と、N−メチル−2-ピロリドン 200.9g を投入し溶
解した。この溶液に室温にて乾燥窒素雰囲気下にてピロ
メリット酸二無水物21.15g( 0.097mol )を溶液温度の
上昇に注意しながら加え12時間攪拌してポリアミック酸
樹脂溶液を得た。
【0024】このポリアミック酸樹脂溶液の一部をメタ
ノールで再沈殿し、得られたポリアミック酸樹脂粉末を
N−メチル−2-ピロリドンで溶解して0.5g/100ml 濃度
とし、30℃の対数粘度を測定したところ0.88dl/g であ
った。
【0025】比較例2 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに、
ビス(4-アミノフェニル)エーテルを18.00g( 0.090mo
l )と、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシ
ロキサン 2.49g( 0.010mol )と、N−メチル−2-ピロ
リドン 237.3gを投入し溶解した。この溶液に、室温で
乾燥窒素雰囲気下にて 3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物21.57g( 0.067mol )と、ピロ
メリット酸二無水物 6.54g( 0.030mol )を溶液温度の
上昇に注意しながら加え10時間攪拌してポリアミック酸
樹脂溶液を得た。このポリアミック酸樹脂溶液の一部を
メタノールで再沈殿し、得られたポリアミック酸樹脂粉
末をN−メチル−2-ピロリドンで溶解して 0.5 g/100m
l 濃度とし、30℃の対数粘度を測定したところ 0.83 dl
/g であった。
【0026】実施例1〜2および比較例1〜2で得たポ
リアミック酸樹脂溶液をガラス板に塗布し、100 ℃で30
分間、200 ℃で30分間加熱して樹脂膜を得た。その後、
窒素雰囲気下で 250℃で30分間、300 ℃で30分間加熱処
理してポリイミド樹脂の硬化物を得た。これらの硬化物
について、加熱減量温度、体積抵抗率、密着性、耐酸性
を試験したのでその結果を表1に示した。本発明はいず
れの特性においても優れており、本発明の効果を確認す
ることができた。
【0027】
【表1】 *1 :硬化物を窒素雰囲気中で 1分間に10℃の割合で昇
温させて、5 %重量減少した時の温度を測定した。 *2 :ポリアミック酸樹脂溶液をシリコンウェハー上に
塗布、加熱硬化したポリイミド樹脂硬化物を 120℃・2a
tmプレッシャークッカーした後、碁盤目テープ剥離試験
をおこなった。数字は25マス目中の剥がれたマス目の数
を示した。 *3 :ポリアミック酸樹脂溶液をガラス板上に塗布、加
熱硬化したポリイミド樹脂硬化物上に 2.5%フッ酸水溶
液を数滴滴下し、時間を変えて放置した後水洗し、テー
プ剥離によりポリイミド樹脂硬化物が剥離を始める放置
時間を測定した。
【0028】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明のポリイミド樹脂は、密着性、耐薬品性に優
れ、かつ従来のポリイミド樹脂と同様に優れた耐熱性、
絶縁性、平坦性をも特性バランスよく保持したものであ
り、半導体素子の保護膜や多層配線の層間絶縁膜、FP
C用基板として好適なものである。また、耐薬品性に優
れているため半導体素子の製造プロセスの多様化に伴う
処理薬品に対して安定で、その選択範囲が広がり製品歩
留りの向上に寄与するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1の一般式で示され、末端にアリナジ
    ック酸基を有するポリイミド樹脂であって、 【化1】 (但し式中、R1 は 4価の有機基を、R2 は 2価の有機
    基を、n は0 又は1 以上の整数をそれぞれ表す) (A)酸成分の残基であるR1 のうち50 mol%以上が、
    ベンゾフェノンテトラカルボン酸の残基であり、(B)
    ジアミン成分の残基であるR2 のうち 1〜30 mol%が、
    化2の一般式で示されるジアミノシロキサンの残基であ
    る 【化2】 (但し、式中R3 およびR4 は 2価の有機基を、R5
    8 は炭素数 1〜6 の炭化水素を、n は 0または 1〜12
    の整数をそれぞれ表す)ことを特徴とするポリイミド樹
    脂。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011065228A1 (ja) * 2009-11-30 2011-06-03 株式会社タムラ製作所 硬化性組成物、その硬化物及びその用途
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