JPH0641232A - 重合用触媒、それを用いた重合体の製造方法及び触媒成分の製造方法 - Google Patents

重合用触媒、それを用いた重合体の製造方法及び触媒成分の製造方法

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JPH0641232A
JPH0641232A JP21573392A JP21573392A JPH0641232A JP H0641232 A JPH0641232 A JP H0641232A JP 21573392 A JP21573392 A JP 21573392A JP 21573392 A JP21573392 A JP 21573392A JP H0641232 A JPH0641232 A JP H0641232A
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JP
Japan
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catalyst
group
polymerization
group iiia
lewis base
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JP21573392A
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English (en)
Inventor
Kiyohiko Yokota
清彦 横田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)IIIA族有機金属化合物、(b)ル
イス塩基及び(c)有機アルミニウムを主成分とする重
合用触媒、該重合用触媒を用い単量体を重合して重合
体、例えばポリオレフィンを製造する方法及びルイス塩
基の配位した原料を使用してIIIA族有機金属化合物
複核錯体を製造する方法である。 【効果】 該重合用触媒は、高温及び低濃度での重合活
性に優れ、かつ重合体の分子量を容易に制御することが
できる。また、本発明方法によると、すべてのIIIA
族金属において、有機金属化合物複核錯体を容易に製造
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な重合用触媒、そ
れを用いた重合体の製造方法、及び触媒成分の製造方法
に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、
高温での重合活性及び低濃度での重合活性に優れ、かつ
分子量を容易に制御しうる重合用触媒、及びこの重合用
触媒を用いて重合体を高い収量で製造する方法、並びに
触媒成分を簡単な操作で効率よく製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、IIIA族有機金属化合物である
ランタノイド系触媒は、チーグラー・ナッタ触媒やカミ
ンスキー触媒と異なり、助触媒を必要とせず、錯体単独
でエチレン重合活性を示すことが知られており、そし
て、この触媒系がチーグラー・ナッタ触媒に匹敵する活
性を発現しうることが報告され[「ジャーナル・オブ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Che
m.Soc.)」第107巻、第8091ページ(19
85年)]、注目を集めている。しかしながら、この触
媒系は極めて触媒寿命が短い上、触媒系内の不純物によ
り容易に失活するという欠点を有している。
【0003】ランタノイド錯体のうち、軽希土類錯体
は、価格や触媒活性の点から触媒として望ましいもので
あるが、その製造方法については、これまで「ジャーナ
ル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.A
m.Chem.Soc.)」第107巻、第8091ペ
ージ(1985年)、及び特表昭62−502750号
公報に記載されている方法以外に、よい製造方法がな
く、得られる錯体の種類が限られるため、新たな製造方
法の確立が望まれている。
【0004】一方、IIIA族有機金属化合物を触媒成
分として用いたオレフィンの重合に関する報告が数報あ
るが[ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
エティ(J.Am.Chem.Soc.)」第107
巻、第8091ページ(1985年)、特表昭62−5
02750号公報、特開平3−152105号公報]、
いずれも触媒の寿命が短かったり、活性が低かったりし
てポリマーの収量が少なく、十分に満足しうるものでは
ない。
【0005】また、Cp’MAl(CHを製造
する方法が報告されているが[「ACS Symp.S
er.」第212巻、第459ページ(1988
年)]、この方法においては、MとしてYb及びLuに
Cp’としてペンタメチルシクロペンタジエニル基に限
られるといった問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、重合活性に優れ、かつ分子量制御が容易
なIIIA族有機金属化合物系重合用触媒を提供すると
ともに、この重合用触媒を用いて重合体を収量よく製造
する方法及びIIIA族有機金属化合物複核錯体を簡便
で収率よく製造する方法を提供することを目的としてな
されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、IIIA族有
機金属化合物、ルイス塩基及び有機アルミニウムを主成
分とする触媒系が、高温での重合活性及び低濃度での重
合活性に優れ、かつ重合体の分子量を容易に制御するこ
とができ、この触媒を用いて単量体を重合すると収量よ
く重合体が得られること、及び触媒原料としてルイス塩
基の配位したものを用いることにより、IIIA族有機
金属化合物複核錯体が効率よく得られることを見出し、
この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(a)IIIA族有
機金属化合物、(b)ルイス塩基及び(c)有機アルミ
ニウムを主成分とする重合用触媒、該重合触媒を用い
て、単量体を重合することを特徴とする重合体の製造方
法、及びIIIA族有機金属化合物複核錯体を製造する
に当り、ルイス塩基の配位した原料を用いることを特徴
とするIIIA族有機金属化合物複核錯体の製造方法を
提供するものである。
【0009】本発明の重合用触媒における(a)成分の
IIIA族有機金属化合物としては特に制限はなく、例
えば一般式 Cp’2MR(A)n (I) (式中のCp’はシクロペンタジエニル基又は置換シク
ロペンタジエニル基を示し、2つのCp’は架橋してい
てもしていなくてもよいし、たがいに同じでも異なって
いてもよく、MはIIIA族の遷移金属、Rは水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素
数1〜20の酸素含有基又はケイ素含有基、Aは有機ア
ルミニウム又はルイス塩基、nは0又は1〜3の整数で
あり、nが2又は3の場合、各Aは同じでも異なってい
てもよい)で表わされる化合物が用いられる。
【0010】前記一般式(I)におけるCp’はシクロ
ペンタジエニル基又は置換シクロペンタジエニル基であ
って、その具体例としては、シクロペンタジエニル、メ
チルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタジエニ
ル、イソプロピルシクロペンタジエニル、1,2‐ジメ
チルシクロペンタジエニル、1,3‐ジメチルシクロペ
ンタジエニル、1,2,3‐トリメチルシクロペンタジ
エニル、1,2,4‐トリメチルシクロペンタジエニ
ル、1,2,3,4‐テトラメチルシクロペンタジエニ
ル、1,2,3,4,5‐ペンタメチルシクロペンタジ
エニル、t‐ブチルシクロペンタジエニル、1,3‐ビ
ス(t‐ブチル)シクロペンタジエニル、トリメチルシ
リルシクロペンタジエニル、1,3‐ビス(トリメチル
シリル)シクロペンタジエニル、インデニル、フルオレ
ニル、4,5,6,7‐テトラヒドロインデニル、フェ
ナンスリルなどの基を挙げることができる。なおこの場
合のCp’は、たがいに同じでも、また異なっていても
よい。
【0011】また、該IIIA族有機金属化合物には、
前記Cp’が2つ存在するが、それぞれのCp’は架橋
していてもよく、エチレンビス(インデニル)、メチレ
ンビス(インデニル)、1,3‐プロピレンビス(イン
デニル)、イソプロピリデンビス(インデニル)、エチ
レンビス(4,5,6,7‐テトラヒドロインデニ
ル)、エチレンビス(フルオレニル)、イソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)、ジメチ
ルシリレンビス(シクロペンタジエニル)、ジメチルシ
リレンビス(2,3,4,5‐テトラメチルシクロペン
タジエニル)、ジメチルシリレンビス(インデニル)な
どの基を挙げることができる。
【0012】Mは、IIIA族に属する遷移金属であ
り、具体例としては、スカンジウム、イットリウム及び
原子番号が57〜71のランタノイド金属を挙げること
ができる。
【0013】Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有基又はケ
イ素含有基であり、ハロゲン原子としては、ヨウ素、臭
素、塩素、フッ素など、炭素数1〜20の炭化水素基、
炭素数1〜20の酸素含有基及びケイ素含有基の具体例
としては、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピ
ル、n‐ブチル、t‐ブチル、イソブチル、ペンチル、
ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2‐エ
チルヘキシル、フェニル、トリル、キシリル、メシチ
ル、2,6‐ジ‐t‐ブチルフェニル、ベンジル、ジ‐
t‐ブチルメチル、トリフェニルメチル、メトキシ、エ
トキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トリメチルシリ
ル、トリメチルシリルメチル、ビス(トリメチルシリ
ル)メチルなどの基を挙げることができる。
【0014】Aは有機アルミニウム又はルイス塩基であ
って、それらは分子内で錯体を形成している。該Aの具
体例としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラ
ン、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジエチルチオエーテル、テトラヒドロチ
オフェン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジエ
チルアミン、t‐ブチルアミン、アニリン、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウムなどを挙げることができる。これらのA
が複数個存在する場合、各Aは同じでも異なっていても
よい。
【0015】該オレフィン重合触媒における(b)成分
のルイス塩基としては、例えばテトラヒドロフラン、テ
トラヒドロピラン、ジエチルエーテル、ジメチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン、t‐ブチルアミン、ア
ニリン、N,N‐ジメチルアニリン、トリエチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィ
ン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアセテー
ト、エチルベンゾエートなどが挙げられる。
【0016】一方、(c)成分の有機アルミニウムとし
ては、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキル
アルミニウムやアルミノキサンなどが挙げられる。該
(b)成分と(c)成分は錯体を形成していてもよい
し、それぞれ独立に加えてもよい。また、この(b)及
び/又は(c)成分の作用効果としては、例えば前記
(a)成分の被毒防止や系内水分などのスカベンジャー
としての作用が考えられる。
【0017】本発明の重合用触媒においては、前記
(a)、(b)及び(c)の各成分は、それぞれ1種用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】本発明の重合体の製造方法においては、前
記重合触媒の存在下に単量体を重合させる。ここで単量
体としては、α‐オレフィン類、ジエン類、環状オレフ
ィン類、環状ジオレフィン類、アクリル酸誘導体、ラク
トン類、環状エステル類などが用いられる。
【0019】α‐オレフィンとしては、通常一般式 CH=CH−R (II) (式中のRは水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素
基である)で表わされる末端に二重結合を有するオレフ
ィンが用いられる。前記一般式(II)で表わされるオ
レフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1‐
ブテン、3‐メチル‐1‐ブテン、1‐ヘキセン、4‐
メチル‐1‐ペンテン、1‐オクテン、1‐デセン、ス
チレンなどが挙げられ、これらは1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】また、ジエン類としては、ブタジエン、イ
ソプレン、1,5‐ヘキサジエンなど、環状オレフィン
としては、ノルボルネン、シクロペンテンなど、環状ジ
オレフィンとしては、ノルボルナジエン、エチリデンノ
ルボルネンなどがそれぞれ挙げられる。
【0021】さらに、アクリル酸誘導体としては、一般
【化1】 (式中のRは水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素
基、Rは水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基で
ある)で表わされ、例えばアクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルな
どが挙げられる。
【0022】またラクトン類としては、一般式
【化2】 (式中のRは水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素
基、nは1〜12の整数である)で表わされ、例えばβ
‐プロピオラクトン、β‐ブチロラクトン、γ‐ブチロ
ラクトンなどが挙げられる。
【0023】この重合反応における各触媒成分の使用条
件については特に制限はないが、該(a)成分と(c)
成分とのモル比を1:1ないし1:10000、好まし
くは1:1ないし1:1000、より好ましくは1:1
0ないし1:100の範囲とし、かつ(b)成分と
(c)成分とのモル比を1:1ないし10000:1の
範囲とするのが望ましい。また、重合温度は、通常は−
100〜400℃、好ましくは0〜250℃の範囲で選
ばれる。
【0024】さらに、重合形態については特に制限はな
く、気相、液相、その他公知のいずれの方法も採用する
ことができる。(a)、(b)及び(c)の各触媒成分
は、任意の順序で予め接触させ、重合系中に加えてもよ
いし、重合系中で接触させてもよく、単量体を導入した
のちに重合系中に加えてもよい。
【0025】本発明によると、前記(a)触媒成分にお
けるIIIA族有機金属化合物複核錯体は、ルイス塩基
の配位した原料を用いることにより、簡単な操作で容易
に製造することができる。その具体例について説明する
と、IIIA族有機金属化合物複核錯体であるCp’
MAl(CHは次に示す方法により、製造するこ
とができる。
【0026】まず、ルイス塩基の配位した原料化合物と
して、従来公知の方法[(J.Am.Chem.So
c.)第107巻、第8091ページ(1985年)]
で得られるCp’M(μ‐Cl)Li(THF)
を用い、これと2当量以上のメチルリチウムとを反応さ
せて、Cp’M(μ‐CHLi(THF)
形成させる。この化合物は単離してもよいし、単離しな
くてもよく、単離した場合には、この化合物に対して4
当量以上のトリメチルアルミニウムを、単離しなかった
場合は、該Cp’M(μ‐Cl)Li(THF)
に対して2当量以上、さらに加えたメチルリチウムに対
して当量以上のトリメチルアルミニウムを加え、反応さ
せることにより、Cp’MAl(CHで示され
る錯体が容易に得られる。なお、前記化学式において、
Cp’及びMは前記と同じ意味をもち、THFはテトラ
ヒドロフランを示す。この方法により、従来法では製造
できなかった、あるいは低収率でしか製造できなかった
錯体[Cp’MAl(CH]を高収率かつ効率
的に製造可能となった。
【0027】
【発明の効果】本発明の重合用触媒は、重合系中に含ま
れる水分量以下の触媒濃度で活性が維持でき、かつ15
0℃以上の重合温度においても活性が維持できる上、重
合度2から10万以上の広範囲にわたって重合度をコン
トロールすることができ、該触媒を用いて例えばオレフ
ィンを重合させることにより、ポリオレフィンが高い収
量で効率よく得られる。また、本発明の錯体製造方法に
よると、すべてのIIIA族金属において、有機金属化
合物複核錯体を容易に製造することができる。
【0028】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0029】実施例1 充分に窒素置換したシュレンクにトリメチルアルミニウ
ムの2.0Mトルエン溶液10mlを取り、さらにトル
エン100mlを加えた。この溶液を氷冷しつつ徐々に
テトラヒドロフラン10mlを加えた。この溶液の揮発
分を減圧下に留去した。残った液体はNMRよりトリメ
チルアルミニウムとテトラヒドロフランの1:1錯体で
あった。これにトルエンを加えテトラヒドロフラン・ト
リメチルアルミニウム錯体の1.0Mトルエン溶液に調
製した。
【0030】次に、充分に窒素置換したかくはん翼付き
1リットルオートクレーブに精製トルエン200mlを
導入し、窒素雰囲気下にテトラヒドロフラン・トリメチ
ルアルミニウム錯体の1.0Mトルエン溶液を1.0m
l(1.0mmol)添加し、重合槽温度を90℃に昇
温した。30分後触媒ビス(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)ルテチウムテトラメチルアルミニウムの0.
010Mトルエン溶液1.0ml(0.010mmo
l)を添加し、エチレンを導入し重合槽圧を3atmに
保ち、30分間重合させた。その結果、19.9gのポ
リエチレンが得られた。 Mn=1230、Mw=26
70、Mw/Mn=2.17であった。結果を表1に示
す。なお、分子量(Mw、Mn)はGPCにより測定
し、ポリエチレン換算により求めた。GPC測定条件は
装置=ウオーターズ ALC/GPC 150C、カラ
ム=東ソー(株) TSK HM+GMH6×2、溶媒
=1,2,4‐トリクロロベンゼン、温度=135℃で
ある。
【0031】実施例2 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体の量を0.50mmolとした以外は、
実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
【0032】実施例3 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体の量を0.050mmolとした以外
は、実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体を加えなかったこと以外は、実施例1と
同様に行った。その結果を表1に示す。
【0034】比較例2 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体の代りにトリメチルアルミニウムを1.
0mmol加えた以外は、実施例1と同様に行った。そ
の結果を表1に示す。
【0035】比較例3 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体の代りに、テトラヒドロフランを1.0
mmol加えた以外は、実施例1と同様に行った。その
結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1よりテトラヒドロフラン・トリメチル
アルミニウム錯体の添加量が増すに従い活性が向上し、
同時に分子量が低下していることが分かる。
【0038】実施例4 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体の代りに、テトラヒドロフラン・トリイ
ソブチルアルミニウム錯体を用い、重合槽温度を90℃
から20℃に変えた以外は、実施例1と同様に行った。
その結果、11.5gのポリエチレンが得られた。Mn
=263,000、Mw=815,000、Mw/Mn
=3.10であった。
【0039】実施例5 実施例1において、テトラヒドロフラン・トリメチルア
ルミニウム錯体の代りにテトラヒドロフラン・トリイソ
ブチルアルミニウム錯体を用いた以外は、実施例1と同
様に行った。その結果、18.3gのポリエチレンが得
られた。Mn=1380、Mw=2920、Mw/Mn
=2.12であった。
【0040】実施例6 実施例1において、エチレン導入前に水素0.5atm
を導入し、エチレン導入後重合槽圧を3.5atmとし
た以外は、実施例1と同様に行った。その結果、30.
6gのポリエチレンが得られた。Mn=993、Mw=
2190、Mw/Mn=2.21であった。水素添加に
より活性が向上し、同時に分子量が低下していることが
分かる。
【0041】実施例7 実施例5において、触媒をビス(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)イットリウムテトラメチルアルミニウム
とした以外は、実施例5と同様に行った。その結果を表
2に示す。
【0042】実施例8 実施例7において、重合槽温度を120℃とした以外
は、実施例7と同様に行った。その結果を表2に示す。
また、H‐NMR、13C‐NMR測定を行った結
果、得られたポリマーの末端にはビニル構造が確認され
た。 NMR測定条件;装置=JNM‐GSX400、測定モ
ード=SGNCN,SGCMLP、測定溶媒=1,2,
4‐トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼン、測定温度
=130℃
【0043】実施例9 実施例7において、重合槽温度を140℃とした以外
は、実施例7と同様に行った。その結果を表2に示す。
【0044】実施例10 実施例7において、重合槽温度を160℃とした以外
は、実施例7と同様に行った。その結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】実施例11 実施例7において、触媒量を0.050mmol、重合
槽温度を180℃とした以外は、実施例7と同様に行っ
た。得られた溶液をガスクロマトグラフ分析した。その
結果ポリマーの収量は2.1gで、重合度は2から12
であった。
【0047】比較例4 実施例10において、テトラヒドロフラン・トリイソブ
チルアルミニウム錯体を添加しなかったこと以外は、実
施例10と同様に行った。その結果、全く重合しなかっ
た。
【0048】実施例12 充分に窒素置換したかくはん翼付き1リットルオートク
レーブに精製トルエン200mlを導入し、窒素雰囲気
下にトリメチルアルミニウムの2.0Mトルエン溶液を
0.25ml(0.50mmol)、続いてテトラヒド
ロフランの1.0Mトルエン溶液1.0ml(1.0m
mol)を添加し、重合槽温度を90℃に昇温した。3
0分後触媒ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ルテチウムテトラメチルアルミニウムの0.010Mト
ルエン溶液1.0ml(0.010mmol)を添加
し、エチレンを導入し重合槽圧を3atmに保ち、30
分間重合させた。その結果、14.0gのポリエチレン
が得られた。Mn=1740、Mw=3790、Mw/
Mn=2.18であった。
【0049】実施例13 充分に窒素置換したかくはん翼付き1リットルオートク
レーブに精製トルエン200mlを導入し、窒素雰囲気
下にトリメチルアルミニウムの2.0Mトルエン溶液を
0.50ml(1.0mmol)、続いてトリエチルア
ミンの2.0Mトルエン溶液5.0ml(10.0mm
ol)を添加し、重合槽温度を90℃に昇温した。30
分後触媒ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)イ
ットリウムテトラメチルアルミニウムの0.010Mト
ルエン溶液1.0ml(0.010mmol)を添加
し、エチレンを導入し重合槽圧を3atmに保ち、30
分間重合させた。その結果、17.0gのポリエチレン
が得られた。Mn=3240、Mw=9700、Mw/
Mn=2.99であった。
【0050】実施例14 充分に窒素置換したシュレンク管にスターラーチップ、
精製トルエン10ml、精製メチルメタクリレート1m
lを導入し、窒素雰囲気下にテトラヒドロフラン・トリ
メチルアルミニウム錯体の1.0Mトルエン溶液を1.
0ml(1.0mmol)添加し、0℃に冷却した。3
0分後触媒ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ランタンテトラメチルアルミニウムの0.010Mトル
エン溶液0.50ml(0.0050mmol)を添加
し、1時間重合させたところポリメチルメタクリレート
が得られた。
【0051】実施例15 充分に窒素置換したシュレンク管にスターラーチップ、
精製トルエン10ml、精製γ‐ブチロラクトン1ml
を導入し、窒素雰囲気下に触媒ビス(シクロペンタジエ
ニル)イッテルビウムメチルの0.010Mトルエン溶
液1.0ml(0.010mmol)とテトラヒドロフ
ラン・トリメチルアルミニウムの1.0Mトルエン溶液
0.10ml(0.10mmol)を混合した溶液を加
え、室温下で8時間重合させたところポリγ‐ブチロラ
クトンが得られた。
【0052】実施例16 ビス[1,3‐ビス(トリメチルシリル)シクロペンタ
ジエニル]イットリウムテトラメチルアルミニウムの製
造 300mlのシュレンクにCp”2Y(μ‐Cl)2Li
(THF)[Cp”=ビス(トリメチルシリル)シク
ロペンタジエニル]3.0g(4.1mmol)を取
り、THF150mlに溶解し、ドライアイス‐メタノ
ールバスに浸した。それをかきまぜながら、CHLi
の1.5Mジエチルエーテル溶液5.5ml(8.3m
mol)を加えたのち、反応溶液をゆっくり室温まで戻
し、さらに30分間かきまぜた。減圧下で溶媒を留去
し、トルエン100mlを加え、再び減圧下で溶媒を留
去した。再びトルエン100mlを加え、トリメチルア
ルミニウムの2.0Mトルエン溶液9.0ml(18.
0mmol)を加えて3時間かきまぜた。次いでろ過に
よって不溶分を除き、減圧下で溶媒を留去すると油状残
渣が得られた。これを減圧下に50℃に加熱した。5時
間後得られた固体をペンタン100mlで抽出し、溶液
を減圧下で留去すると、目的物が白色固体として得られ
た。収量0.97g、収率53%であった。
【0053】実施例17 Cp”MAl(CH34(M=La、Nd、Sm、G
d及びLu)の製造 実施例16と全く同様な操作によりCp”MAl(C
が得られた。
【0054】実施例18 Cp*MAl(CH3(Cp*=1,2,3,4,
5‐ペンタメチルシクロペンタジエニル、M=Y、L
a、Nd)の製造 実施例16において、Cp”Y(μ‐Cl)Li
(THF)の代りにCp*2M(μ‐Cl)Li(T
HF)(M=Y、La、Nd)を用い、ペンタン抽出
をトルエン抽出とした以外は、実施例16と全く同様な
操作により、Cp*2MAl(CHが得られた。
【0055】比較例5 「ACS Symp.Ser.」第212巻、第459
ページ(1983年)記載の方法を用いてCp*2NdA
l(CH34の製造を試みた。
【0056】すなわち、Cp*2Nd(μ‐Cl)Li
(THF)3.0g(4.7mmol)を取り、TH
F150mlに溶解し、ドライアイス‐メタノールバス
に浸した。それをかきまぜながらCHLiの1.06
Mジエチルエーテル溶液8.9ml(9.4mmol)
を加えたのち、反応溶液をゆっくり室温まで戻し、さら
に30分間かきまぜた。減圧下で溶媒を留去し、ジエチ
ルエーテル150mlで抽出した。減圧下で濃縮し、−
20℃に冷却してCp*2Nd(μ‐CHLi(T
HF)を結晶として得た。収量1.1g(1.8mm
ol)、収率39%であった。
【0057】次いで、これを減圧下で75℃に加熱し
た。36時間後、得られた残渣をトルエン50mlに懸
濁させ、トリメチルアルミニウムの2.0Mトルエン溶
液1.8ml(3.6mmol)を加え、12時間かき
まぜた。ろ過後、ろ液を濃縮し、単離を試みたが、目的
物は得られなかった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)IIIA族有機金属化合物、
    (b)ルイス塩基及び(c)有機アルミニウムを主成分
    とする重合用触媒。
  2. 【請求項2】 (a)成分が、一般式 Cp’2MR(A)n (式中のCp’はシクロペンタジエニル基又は置換シク
    ロペンタジエニル基を示し、2つのCp’は架橋してい
    てもしていなくてもよいし、たがいに同じでも異なって
    いてもよく、MはIIIA族の遷移金属、Rは水素原
    子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素
    数1〜20の酸素含有基又はケイ素含有基、Aは有機ア
    ルミニウム又はルイス塩基、nは0又は1〜3の整数で
    あり、nが2又は3の場合、各Aは同じでも異なってい
    てもよい)で表わされるIIIA族有機金属化合物であ
    る請求項1記載の重合用触媒。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の重合用触媒を用い
    て、単量体を重合することを特徴とする重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 IIIA族有機金属化合物複核錯体を製
    造するに当り、ルイス塩基の配位した原料を用いること
    を特徴とするIIIA族有機金属化合物複核錯体の製造
    方法。
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