JPH0639475U - ファイル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】書類等のシート状物を、ダレや脱落なく収容す
ることができ、また使い勝手に優れたファイルを、安価
に得る。 【構成】一対の表紙２，３の一側縁同士を、背表紙４に
てつなぎ、一方の表紙２の他側縁に、折り片５と閉じ片
６とを連設する。一方の表紙２の内面両側縁に一対の起
立片７，７を対向させて、ファイル１を構成する。各起
立片７を、硬質合成樹脂や厚紙等の撓みにくい材料によ
って形成する。背表紙４及び折り片５と、起立片７，７
とで構成される枠体１０内に、書類等の各種シート状物
を収容する。背表紙４と折り片５を開いた際には、シー
ト状物を起立片７，７の間に収容し、背表紙４と折り片
５が退いた起立片７，７間の両側の開口からも、シート
状物の抜き差しを行なえるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、書類等のシート状物を収容するためのファイルに係り、詳しくは、 シート状物の外側を囲って収容するボックス式のファイルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ボックス式と呼ばれる箱形のファイルは、一般に、一対の表紙の一側縁同士を 背表紙でつなぎ、両表紙の内側にそれぞれ矩形の枠体を取付け、これら枠体を内 外に嵌合させて、その内部に書類等を、ダレや脱落なく収容できるようにしてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、双方の表紙に枠体を設けても、シート状物の収容量は一方の枠体の高 さ程度でしかなく、表紙を開け閉めしたりシート状物を出し入れする際に、手が 枠体にぶつかるなどして障害となることが多い。また、枠体を構成する四片のつ なぎ部分を、嵌合の繰り返しによって傷めることがあり、双方の表紙に枠体を設 けてコスト高となる割には、効果の少ないものであった。

【０００４】 そこで本考案は、使い勝手に優れ、書類等のシート状物をダレや脱落なく収容 することのできるファイルを安価に提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述の目的に従い、本考案は、一対の表紙と、両表紙の一側縁同士をつなぐ背 表紙とを有するファイルにおいて、前記表紙のいずれか一方の内面に、一対の起 立片を、前記背表紙の直交方向に対向させて突設し、同じくこれら表紙のいずれ か一方の他側縁に、前記背表紙と対向する折り片を連設したことを特徴としてい る。

【０００６】

【作用】

上記の構成によれば、書類等のシート状物は、一対の表紙及び起立片と、表紙 側部の折り片及び背表紙とに囲まれる箱体内部に収容される。また、両表紙を開 いた状態では背表紙の部分が退き、更に背表紙に対向する折り片も退くか、表紙 と平行に曲げ戻すことにより、両起立片の間の両側に、シート状物を抜き差しす る開口が開く。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の第１実施例を、図１乃至図３に基づいて説明する。

【０００８】 ファイル１は、一対の表紙２，３と、両表紙２，３の一側縁同士をつなぐ背表 紙４と、一方の表紙２の他側縁に連続する折り片５及び閉じ片６と、同じく一方 の表紙２の内面両端縁に対向する一対の起立片７，７とからなっている。

【０００９】 折り片５と起立片７，７は、背表紙４と略同一幅に形成され、また折り片５に 連なる閉じ片６は、折り片５や起立片７よりも幅広となっている。各起立片７は 、硬質合成樹脂や厚紙等の撓みにくい材料によってＬ字状に形成され、その一片 を、表紙２の端縁に沿って直交方向へ突出するように合わせながら、表紙２の内 側へ向けられた他片を、ビス８，８にて表紙２に固定される。おもて表紙となる 他方の表紙３には、めす型ホック９ａが設けられ、また閉じ片６には、おす型ホ ック９ｂが設けられている。

【００１０】 背表紙４と折り片５は、表紙２の両側縁に対向して立上がり、交差方向の起立 片７，７と共に枠体１０を構成し、書類等の各種シート状物Ｓが、この枠体１０ 内に収容される。また表紙３と閉じ片６は、一方の表紙２と対向するように内外 に重ねられ、表紙３と閉じ片６のホック９ａ，９ｂを止めると、図２に示す如く 、ファイル１が箱状に閉じ合わされる。またファイル１を開くと、表紙２，３と 背表紙４，折り片５及び閉じ片６が、図１の如く展開される。

【００１１】 図１の展開状態では、背表紙４と折り片５とが表紙２の側方へ倒され、起立片 ７，７間の両側が開口して、枠体１０の矩形形状が崩れるので、ファイル１を開 け閉めする際や、表紙２の正面方向からシート状物Ｓを抜き差しする際に、使用 者の手が背表紙４や折り片５にぶつからなくなる。しかも、起立片７，７間の両 側の開口からも、シート状物Ｓの抜き差しが行なえるので、使い勝手に優れたも のとなる。また、起立片７，７を天地に向けて、ファイル１を図３のように縦置 きした場合にも、地側の起立片７が、収容されたシート状物Ｓのズレを極力防止 しながら支承する。

【００１２】 更に、ファイル１を箱状態にする際には、表紙３と閉じ片６とが、ホック止め のために若干重なるだけで、各構成部分を無駄なく箱形状に利用するので、従来 の如き２つの枠体を内外に無駄に嵌合させないで済み、材料採りにも優れていて 、低コストに製作することができる。

【００１３】 図４及び図５に示す第２実施例のファイル２０は、一対の表紙２１，２２と、 両表紙２１，２２の一側縁同士をつなぐ背表紙２３と、両表紙２１，２２の他側 縁に連なる折り片２４及び閉じ片２５と、前記一方の表紙２１の内面両側縁に対 向する一対の起立片２６，２６とからなっている。

【００１４】 一方の表紙２１の内面一側縁寄りには、４穴用の綴じリング２７が設けられ、 他方の表紙２２の内面他側縁寄りには、クリップ２８が設けられており、本実施 例は、このように綴じリング２７とクリップ２８とを備え、また閉じ片２５を他 方の表紙２２側に設けた点で、第１実施例と異なっている。

【００１５】 ファイル２０の枠体２９は、第１実施例と同様に、背表紙２３及び折り片２４ と、一対の起立片２６，２６とによって構成され、綴じリング２７に綴じられた 各種のシート状物Ｓは、この枠体２９内に収容される。また、ファイル２０を箱 状態とした場合には、折り片２４と閉じ片２５とが内外に重ね合わされ、ホック ３０ａ，３０ｂとで閉じ合わされる。

【００１６】 このように構成される本実施例は、第１実施例と同様の効果を奏するが、特に 、従来のファイルで綴じリングを備えるタイプでは、一般に枠体が設けられてい ないために、ファイルを縦置きした場合には、シート状物が自重で下側へダレる ことがあったが、本実施例では、ファイル２０を縦置きしても、シート状物Ｓの 下縁を、地側の起立片２６が支承するので、シート状物Ｓを傷める虞が少なくな ると共に、起立片２６，２６間の折り片２４側の開口を利用して、シート状物Ｓ を容易に抜き差しすることができる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案のファイルは、以上のように構成されるから、ファイルを展開した状態 では、背表紙や折り片が表紙の側方へ倒され、起立片間の両側が開口するので、 ファイルを開け閉めする際や、シート状物を抜き差しする際に、使用者の手が背 表紙や折り片にぶつからなくなる。更に、両表紙を開いても、両起立片がシート 状物の収納状態を保持しながら、起立片間側部の開口からもシート状物を抜き差 しできるので、使い勝手に優れている。また、起立片を天地に向けて、ファイル を縦置きした場合にも、地側の起立片が、収容されたシート状物のズレを極力防 止しながら、脱落なく支承する。

【００１８】 更に、このファイルを箱状態にする際には、各構成部分を箱形状に無駄なく利 用するので、従来例のように枠体を二重に重ねないで済み、また材料採りにも優 れているから、低コストに製作することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示すファイルの展開斜視
図

【図２】図１のファイルを箱状にした斜視図

【図３】図１のファイルを縦置きにした展開斜視図

【図４】本考案の第２実施例を示すファイルの展開斜視
図

【図５】図４のファイルを縦置きにした要部展開図

【符号の説明】

１…ファイル ２，３…表紙 ４…背表紙 ５…折り片 ６…閉じ片 ７…起立片 ９ａ…めす型ホック ９ｂ…おす型ホック １０…背表紙４，折り片５及び起立片７，７とからなる
枠体 Ｓ…書類等のシート状物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の表紙と、両表紙の一側縁同士をつ
   なぐ背表紙とを有するファイルにおいて、前記表紙のい
   ずれか一方の内面に、一対の起立片を、前記背表紙の直
   交方向に対向させて突設し、同じくこれら表紙のいずれ
   か一方の他側縁に、前記背表紙と対向する折り片を連設
   したことを特徴とするファイル。