JPH0638847B2 - ゲル状芳香組成物 - Google Patents

ゲル状芳香組成物

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JPH0638847B2
JPH0638847B2 JP62094629A JP9462987A JPH0638847B2 JP H0638847 B2 JPH0638847 B2 JP H0638847B2 JP 62094629 A JP62094629 A JP 62094629A JP 9462987 A JP9462987 A JP 9462987A JP H0638847 B2 JPH0638847 B2 JP H0638847B2
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俊男 吉岡
由美子 林
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、香料、アルコール系有機溶剤、水及び非イオ
ン界面活性剤の組み合わせから成る芳香組成物と高吸水
性樹脂をそれぞれ別容器に充填したものを一つに組み合
わせたもので、使用時に自分の好みの容器に、それぞれ
を混合する事により容易にゲル状芳香剤を調整し得るゲ
ル状芳香組成物に関するものであり、室内及びトイレな
どで利用される。
[従来技術] 室内及びトイレ用の芳香消臭剤は、その剤型を保持する
為に種々の有機及び無機化合物が増粘ゲル化剤として使
用されている。例えば有機化合物としては、金属石鹸を
はじめ、多糖類の寒天やカラギーナン等が、無機化合物
としては、モンモリロナイトをはじめとする各種粘土鉱
物やシリカ等が、増粘ゲル化の目的に応じて適宜使用さ
れ、これらは何れもメーカー側でゲル状芳香剤を製造
し、香料の揮発と乾燥を防ぐために一定の容器に充填
し、密封して市販されている。
[発明が解決しようとする問題点] 例えば、寒天やカラギーナン等に香料を含有させた芳香
剤は、使用中に表面が固化して寒天あるいはカラギーナ
ンの被膜が出来、香料の揮発が不良化する。また保存時
に離水現象を生じ、開封時に水がこぼれ落ち衣服等を汚
すという欠点がある。
またメーカー側では、一定の容器に充填して市販してい
るため消費者が自分の好みの容器に入れて使用する事が
出来ず、自分のインテリア感覚で室内及びトイレに置く
事が出来ないという欠点がある。
本発明者等は、香料、アルコール系有機溶剤、水及び非
イオン界面活性剤の組み合わせから成る芳香組成物と高
吸水性樹脂をそれぞれ混合する事で容易にゲル状芳香剤
が得られ、上記欠点が解消される事を見出した。
本発明のゲル状芳香剤は、使用に際してもゲル体の表面
が固化する事がなく香りが一定の強さで揮発するもので
あった。
本発明は、芳香組成物と高吸水性樹脂から成るものなの
で、保存時に離水現象が起こる事は全くない。
本発明は、消費者が自分の好みの容器にそれぞれを混合
するだけでゲル状芳香剤が即成するゲル状芳香組成物で
あり、インテリア品として室内に置くことが出来る。
また、高吸水性樹脂と香料を組み合わせられないだろう
かという点について検討を行なった。
即ち香料保持用担体に香料を担持させて成る芳香剤との
混合物に水を添加すると容易にゲル状芳香剤が得られる
ものである。
特公昭61-22583に見られる技術は、消費者がゲル状芳香
剤用粉末組成物に水を加えるだけで、ゲル状芳香剤が得
られるので一見便利な芳香剤の様であるが、芳香剤とし
ての致命欠陥を有するものである。
実施例に見られる様にゲル芳香剤用粉末組成物に対して
50〜100倍量の水を加える事はゲル芳香剤用組成物中の
香料成分が仮に100%として計算しても、得られるゲル
状芳香剤組成物中の香料成分量はたかだか1%〜2%の
弱賦香の芳香剤しかえられなく、香りを楽しむための芳
香剤本来の目的から逸脱するものである。
更に、メーカー側がかってにゲル芳香剤用粉末組成物に
対して50〜100倍量の水を加えて下さいといっても一方
が粉末で他方が水の場合では重量換算が難しく、1〜10
倍量の範囲なら消費者としても調整が可能であるが50〜
100倍量では調整がかなり大変である。
本発明は芳香組成物と高吸水性樹脂とから成るゲル状芳
香組成物なので芳香組成物中の香料の配合量は1〜20重
量%の範囲で自由に変える事が出来、また芳香剤組成物
と高吸水性樹脂をそれぞれ混合するだけなので、消費者
がどの位の割合で混ぜ合わせなければならないかという
欠点がなく本発明を完成するにいたった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、香料、アルコール系有機溶剤、水及び非イオ
ン界面活性剤の組み合わせから成る芳香組成物と高吸水
性樹脂をそれぞれ別容器に充填したものを一組にしたも
ので、芳香組成物と高吸水性樹脂の割合は、重量比で10
0部対0.1〜20部がよく、高吸水性樹脂の量が0.1部以下
では両者を混合したときゲル化するのに時間がかかり、
20部以上ではすぐにゲル化するがゲルの表面が美しくな
くなるので好ましくは0.5〜10部の範囲で組み合わせる
のがよい。本発明における香料の種類はいずれでもよ
く、例えば極性の小さい炭化水素系から極性の大きいア
ルコール系のあらゆる香料を挙げる事が出来る。
アルコール系有機溶剤の種類はメタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、プロピレングリ
コール、1.3ブチレングリコール、3−メチル−3−
メトキシブタノール、3−メチル−1.3−ブタンジオ
ール等を挙げる事が出来る。
非イオン界面活性剤は香料を分散、乳化及び可溶化出来
るものならいずれでもよく、例えばソルビタンエステ
ル、P.O.E.ソルビタンエステル、P.O.E.ア
ルコールエーテル、P.O.E.アルキルエーテル、
P.O.E.ヒマシ油誘導体等を挙げる事が出来る。
[実施例及び比較例] はじめに比較例を挙げ、次に実施例を挙げて、本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお、以下において配合量は全て重量%を意
味する。
比較例1 多糖類の寒天からなる増粘ゲル組成物 寒天 1.7% プロピレングリコール 5.0% メチルパラベン 0.2% Tween60 1.5% (日光ケミカルズ社製) 香料 5.0% イオン交換水 86.6% イオン交換水に寒天を加えて90〜100℃で加熱溶解
し、Tween60、香料及びメチルパラベンを50〜
60℃で添加して、50gを一定の容器に流し込み、室温
で放冷したのち密封した。
比較例2 多糖類のカラギーナンからなる増粘ゲル組成物 カラギーナン 3.5% プロピレングリコール 3.0% メチルパラベン 0.2% Tween60 1.5% 香料 5.0% イオン交換水 86.6% イオン交換水にカラギーナンを加えて60〜70℃で加
熱溶解し、Tween60、香料及びメチルパラベンを
50〜60℃で添加して、50gを一定の容器に流し込
み、室温で放冷したのち密封した。
比較例3 香料50重量部に対してシリカゲル(シオノギ製薬製品カ
ープレックス)50重量部を加えて芳香剤とする。
この芳香剤100重量部に対して吸水性ポリマー粉末(太
陽化学社製バルガス500B)10重量部を加えてゲル芳
香剤用粉末組成物とした。
実施例1 芳香組成物 香料 1.5% イオン交換水 94.3% Tween60 4.0% 酸化防止剤 0.2% 着色剤 適量 イオン交換水を60〜70℃に加熱し、Tween6
0、香料、酸化防止剤及び着色剤を添加して室温で放冷
したのち100gをガラスビンに充填し、密封した。
高吸水性樹脂 吸水性ポリマー粉末(太陽化学社製バルガス500B)
0.5gをアルミパウチフィルムに充填し、密封した。
実施例2 芳香組成物 香料 1.5% エチルアルコール 10.0% イオン交換水 87.3% セオドールE−2020 1.0% (日本エマルジョン社製) 酸化防止剤 0.2% 着色剤 適量 イオン交換水とエチルアルコールを40〜50℃に加熱
し、セオドールE−2020、香料、酸化防止剤及び着
色剤を添加して室温で放冷したのち100gをガラスビ
ンに充填し、密封した。
高吸水性樹脂 吸水性ポリマー粉末(クラレイソプレンケミカル社製K
Iゲル201K)0.5gをアルミパウチフィルムに充
填し、密封した。
実施例3 芳香組成物 香料 10.0% エチルアルコール 30.0% イオン交換水 49.8% セオドールE−2020 10.0% 酸化防止剤 0.2% 着色剤 適量 イオン交換水とエチルアルコールを40〜50℃に加熱
し、セオドールE−2020、香料、酸化防止剤及び着
色剤を添加して室温で放冷したのち50gをガラスビン
に充填し、密封した。
高吸水性樹脂 吸水性ポリマー粉末(クラレイソプレンケミカル社製K
Iゲル201K)3.0gをアルミパウチフィルムに充
填し、密封した。
実施例4 芳香組成物 香料 20.0% エチルアルコール 45.0% イオン交換水 16.8% セオドールE−2020 18.0% 酸化防止剤 0.2% 着色剤 適量 イオン交換水とエチルアルコールを40〜50℃に加熱
し、セオドールE−2020、香料、酸化防止剤及び着
色剤を添加して室温で放冷したのち50gをガラスビン
に充填し、密封した。
高吸水性樹脂 吸水性ポリマー粉末(クラレイソプレンケミカル社製K
Iゲル201K)5.0gをアルミパウチフィルムに充
填し、密封した。
実施例5 芳香組成 香料 5.0% エチルアルコール 25.0% イオン交換水 59.8% Tween60 10.0% 酸化防止剤 0.2% 着色剤 適量 イオン交換水を60〜70℃に加熱し、Tween6
0、香料、酸化防止剤及び着色剤を添加して室温で放冷
したのち50gをガラスビンに充填し、密封した。
高吸水性樹脂 吸水性ポリマー粉末(太陽化学社製バルガス500B)
1.0gをアルミパウチフィルムに充填し、密封した。
[評価] これらの比較例及び実施例で得た製品の評価は、保存時
の香料の安定性及び中味の安定性、ゲルの経時での表面
状態(比較例1〜2は製品を開封してそのまま観察、比
較例3は水を加えて、実施例1〜5は芳香組成物と高吸
水性樹脂を混合して観察した)について行なった。
(保存時の香料の安定性) 製品を1カ月間、温度−5℃〜40℃に放置して、専門
パネルによる匂いの評価を官能で行なった。実施例1〜
5は、芳香組成物について評価した。評点は表−1に示
す評価基準に従って行なった。
(保存時の中味の安定性) 製品を1カ月間、温度−5℃〜40℃に放置して、外観
の変化、特に離水を観察した。実施例1〜5は、芳香組
成物について評価した。評点は、表−1に示す評価基準
に従って行なった。結果を表−3に示す。
(ゲルの経時での匂い立ち及び表面状態) 比較例1〜2は、製品を開放して、比較例3は、開放容
器中にゲル芳香剤用粉末組成物を1g入れ、水を100
g加えてゲル状芳香剤を試作したが、ゆるい粘度の芳香
剤した得られなかったが、このものを開放して、実施例
1〜5は、開放容器中に芳香組成物と吸水性ポリマーを
入れて混合し、得られたゲル状芳香剤を開放して22〜
25℃の室温に放置し、2週間後、1カ後にゲルの匂い
だち及び表面状態を観察した。匂いだちの評点は、表−
4に示す評価基準に従って行なった。表面状態の評点
は、表−1に示す評価基準に従って行なった。結果を表
−5に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】香料1〜20重量%、アルコール系有機溶剤
    0〜50重量%、水10〜98重量%及び非イオン界面活性剤
    1〜20重量%の組み合わせから成る芳香組成物と吸水量
    が自重の10倍以上の吸水性を有する高吸水性樹脂をそれ
    ぞれ別容器に充填したものを一つに組み合わせたもの
    で、使用時に自分の好みの容器に、それぞれを混合する
    事により容易にゲル状芳香剤を調整し得ることを特徴と
    するゲル状芳香組成物。
  2. 【請求項2】芳香組成物と高吸水性樹脂の割合が重量比
    で100対0.1〜20の組み合わせからなる特許請求の範囲第
    1項記載のゲル状芳香組成物。
JP62094629A 1987-04-17 1987-04-17 ゲル状芳香組成物 Expired - Lifetime JPH0638847B2 (ja)

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