JPH0636973Y2 - 能動型サスペンシヨン装置 - Google Patents

能動型サスペンシヨン装置

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JPH0636973Y2
JPH0636973Y2 JP1987172993U JP17299387U JPH0636973Y2 JP H0636973 Y2 JPH0636973 Y2 JP H0636973Y2 JP 1987172993 U JP1987172993 U JP 1987172993U JP 17299387 U JP17299387 U JP 17299387U JP H0636973 Y2 JPH0636973 Y2 JP H0636973Y2
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hydraulic
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車体と各車輪との間に油圧シリンダを介装
し、この油圧シリンダに供給する作動流体の圧力を圧力
制御弁を介して走行状態に基づいて指令値に応じて制御
することにより車体の姿勢変化を抑制するようにした能
動型サスペンション装置に関し、特にその油圧回路の改
良に関する。
〔従来の技術〕
自動車の油圧サスペンションとしては、例えば特開昭51
-42215号公報に示すようなハイドロニューマチックサス
ペンション装置が知られている。これはエンジンで駆動
される油圧ポンプを動力源とし、その動力源でつくり出
した油圧をポペット弁形式の切り換え弁を介して油圧シ
リンダに送り、車高調整を行うようにしたものである。
例えば停車すると油圧ポンプも停まるが、そのときポペ
ット弁形式の切り換え弁を手動操作して、油圧ポンプか
ら油圧シリンダ入口に至る回路と油圧シリンダから油タ
ンクに戻す回路とのポペット弁を強制的に遮断する。こ
のように切り換え弁をポペット弁形式に構成すれば、ス
プール弁形式に構成した場合のような、バルブスプール
とバルブガイドとの隙間からの油の内部漏洩は生じな
い。したがって、油圧シリンダ内の油圧を完全に閉じ込
め、所定の車高を維持することができる。
ところが、このようなポペット弁形式の切り換え弁はオ
ン・オフ制御であって、圧力フィードバック制御が構造
上できない。それゆえ、車体と車輪の相対変位に応じて
油圧シリンダの作動油圧をサーボバルブで自動制御して
サスペンション特性を能動的に変化させるようにした、
いわゆる能動型サスペンション装置にあっては、サーボ
バルブとしてポペット弁形式の切り換え弁を採用するこ
とは不適当であり、スプール弁形式とせざるを得ない。
上記の能動型サスペンション装置として、例えば特開昭
61-213910号公報に示されるものがある。これは、車両
のばね上及びばね下間に介装した油圧シリンダの圧力を
制御するスプール弁からなる切り換え弁と、この切り換
え弁をばね上及びばね下間の相対変位に応じて制御する
制御装置とを備え、油圧シリンダの上下両圧力室のいず
れか一方が振動入力により昇圧状態となったときに、そ
の圧力をパイロット圧として切り換え弁に供給して、こ
の切り換え弁を昇圧側の圧力室を減圧する方向すなわち
打ち消す方向に切り換えることにより、振動入力を油圧
シリンダで吸収するようにして、車体の振動及び揺動を
抑制するものである。
そのような能動型サスペンション装置にあっても、切り
換え弁がスプール弁であり、作動油の弁内漏洩は避け得
ないものであるから、エンジン駆動される油圧ポンプが
停車時に停止すると、それまで加圧状態にあって油圧シ
リンダの圧力が切り換え弁から洩れて低下し、その結果
車高が急激に低下してしまうという未解決の問題点があ
った。そのため、本出願人は、特願昭62-7482号によ
り、油圧ポンプが停止したときも必要に応じて所定のラ
イン圧が確保できるようにするため、各車輪と車体との
間に介装した油圧シリンダと、該油圧シリンダに作動圧
を供給する油圧供給装置と、その作動圧を姿勢変化制御
装置からの指令値に応じて制御する圧力制御弁とを備
え、前記圧力制御弁の一次側には前記油圧供給装置の出
力方向にのみ流体を通す流体逆止手段を設けるととも
に、前記圧力制御弁の流体戻し側には、前記油圧供給装
置の出力が所定圧以下に低下したときに流体の通過を阻
止する流体阻止手段を設けた能動型サスペンション装置
を提案している。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述のような能動型サスペンション装置
にあっては、万一、圧力制御弁に何らかの異常が発生し
た場合には、圧力制御弁が指令値と異なる作動を起こ
し、そのために油圧シリンダの圧力が適切に制御され
ず、操縦安定性や走行安定性が害されるということも起
こり得るという問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は、このような従来の問題点に着目してなされ
たものであり、各車輪と車体との間に介装した油圧シリ
ンダと、車両のエンジンを駆動源として作動し、前記油
圧シリンダに作動流体を供給する油圧供給装置と、車両
の走行状態に基づいて車体の姿勢変化を抑制する指令値
を出力する姿勢変化抑制制御装置と、前記油圧供給装置
に供給側流路及び戻り側流路を介して接続されると共
に、前記油圧シリンダ各々に給排流路を介して接続さ
れ、前記油圧シリンダに供給される作動流体を前記姿勢
変化抑制装置からの指令値に応じて個別に制御可能な圧
力制御弁とを備え、前記供給側流路には前記油圧供給装
置の出力方向にのみ作動流体を通す流体逆止弁を設ける
とともに、前記戻り側流路には、前記油圧供給装置の出
力が所定圧以下に低下したときに作動流体の通過を阻止
する流体閉止手段を設けた能動型サスペンション装置に
おいて、前記圧力制御弁の作動異常を検出する異常検知
手段と、該異常検知手段からの出力信号に基づき前記油
圧供給装置の出力を前記所定圧以下に低下させる圧力調
整手段とを設けたことを特徴としている。
〔作用〕
この考案においては、エンジンが作動中であって油圧供
給装置の油圧ポンプが駆動されているときには、油圧供
給装置の出力が所定圧以上となっているから、流体閉止
手段が開状態にあり、圧力制御弁と油圧タンクとの間の
戻り側流路は開放されている。この状態においては、圧
力制御弁は姿勢変化抑制制御装置からの指令値に従って
作動し、油圧シリンダ内の圧力を制御することにより、
車体の姿勢変化を抑制している。而して、エンジンが停
止して油圧供給装置の油圧ポンプが停止すると、油圧ポ
ンプの吐出圧力は直ちに低下する。このとき、圧力制御
弁の供給側流路では、これに設けた流体逆止手段の逆止
機能が働き、油圧ポンプ側への流体の逆流は阻止され
る。一方、圧力制御弁の戻り側流路では、これに設けた
流体閉止手段の閉止機構が働き、油圧供給装置にある油
タンクへの流体の戻りが阻止される。これにより、車両
が停止してもなお油圧シリンダ内の圧力が保持されて、
車体の急激な姿勢変化が抑制できる。
そして、油圧供給装置が作動中で、その吐出圧が所定圧
以上である状態で、万一、何らかの原因で圧力制御弁に
作動異常が発生したときには、これが異常検知手段で検
知されると、圧力調整手段によって油圧供給装置の出力
を所定圧以下に低下させる。これによって、エンジンが
停止した場合と同様に、流体逆止手段によって供給側流
路の逆流が防止されると共に、流体閉止手段によって戻
り側流路が閉止されるので、圧力制御弁及び油圧シリン
ダ側が所定圧に保持され、圧力制御弁による圧力制御が
中止される。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図〜第3図はこの考案の一実施例を示す図である。
第1図は油圧供給装置1を含む油圧回路を示し、油圧供
給装置1は、エンジン2の回転軸3に連結されて回転駆
動される油圧ポンプ4と、この油圧ポンプ4の吐出側に
接続された供給側流路5と、油圧ポンプ4に作動油を供
給するタンク6と、このタンク6に後述する圧力制御弁
11からの戻り油を戻す戻り側流路17と、供給側流路5と
戻り側流路17との間を連通する連通配管7に介挿された
電磁リリーフ弁8と、戻り側流路17に介装されたオイル
クーラ20とで構成されている。
ここで、電磁リリーフ弁8は、圧力調整手段としての機
能も併せ備え、電磁ソレノイド8aに供給される後述する
コントロールユニット28内に設けられた異常検知手段と
しての圧力制御弁異常検出装置27からの励磁電流Wが零
である非通電状態であるときには、供給側流路5のライ
ン圧力を定格圧力に維持するが、励磁電流Wが所定値と
なる電磁ソレノイド8aの通電状態ではライン圧を所定値
以下に低下させるように構成されている。
供給側流路5のさらに下流側には、油圧供給装置1の油
圧ポンプ4から吐出される圧力油をその出力方向にのみ
通す流体逆止手段としての逆止弁9(例えば、単純なイ
ンラインタイプのばね負荷形逆止弁でよい)、ライン圧
力を安定させるためのアキュムレータ10、圧力制御弁11
が順に接続されている。更にこの圧力制御弁11の先に車
体12と車輪13との間に介挿された能動型サスペンション
を構成する油圧シリンダ14が、給排流路5Aを介して接続
されている。15は、給排流路5Aに絞り16を介して取付け
られたアキュムレータである。
また、上記圧力制御弁11の戻りポートには、前記戻り側
流路17が接続され、油圧シリンダ14からの戻り油をタン
ク7に戻すようにしてある。そして、この戻り側流路17
の途中に、油圧供給装置1の出力が所定圧以下に低下し
たときに戻り油の通過を阻止する流体閉止手段として、
パイロット操作形逆止弁18が装着され、そのパイロット
流路19は供給側流路5における逆止弁9の上流側に接続
されている。
上記のパイロット操作形逆止弁18は、例えば通常のばね
負荷形逆止弁にパイロットピストンを組み込んだ周知の
構成を有し、弁体であるポペットを弁シートに押しつけ
て、一方向のみの流体の通過を許し、逆方向の流れは阻
止する。ところが、パイロット圧力が付加されると、そ
のポペットの先端をスプリングリターン式のパイロット
ピストンで押圧することによりポペットを弁シートから
押し上げ、流体を逆流させることができるものである。
更に、戻り側流路17には、前記パイロット操作形逆止弁
18の上流側から下流側にかけてバイパス流路17aを設け
て、そのバイパス流路17aにリリーフ弁VRが配設されて
いる。図示のリリーフ弁VRは、いわゆる直動形リリーフ
弁であるが、その他の形式のものでもよく、要はその一
次側の最高圧力を制限して、予め設定した圧力以上にな
るのを防止するものであればよい。この場合の設定圧力
は、後述の第3図に示すライン圧力の定格圧力Ps以下
で、オフセット圧力Po(例えば30kgf/cm2)以上の値Pa
としておく。
ここで、圧力制御弁11は、第2図に示すように、円筒状
の弁ハウジング21と、この弁ハウジング21に設けた挿通
孔21aに摺動可能に配設されたスプール22及びロッド23
と、このスプール22及びロッド23間に介在されたスプリ
ング24と、ロッド23を介してスプリング24の押圧力を制
御してスプール22をオフセット位置とその両端側の作動
位置との間に移動制御する比例ソレノイド25とを有す
る。ここに、弁ハウジング21には、それぞれ一端が前記
挿通孔21aに連通され、他端が油圧供給装置1の供給側
流路5に接続された入力ポート21bと、油圧供給装置1
のタンク6に戻り側流路17を介して接続された戻しポー
ト21cと、給排流路5Aを介して油圧シリンダ14の圧力室1
4aと連通する入出力ポート21dとが設けられている。そ
して、戻りポート21cには、これとスプール22の上端及
び下端との間に連通するドレン通路21e,21fが連通され
ている。
また、スプール22には、入力ポート21bに対向するラン
ド22a及び戻しポート21cに対向するランド22bが形成さ
れていると共に、両ランド22a,22bよりも小径のランド2
2cが下端部に形成され、ランド22aとランド22cとの間に
圧力制御室Cが形成されている。この圧力制御室Cは、
パイロット通路21gを介して入出力ポート21dに接続され
ている。
さらに、比例ソレノイド25は、軸方向に摺動自在の作動
子25aと、これを駆動する励磁コイル25bとからなり、コ
ントロールユニット28内に設けられ、励磁コイル25bに
車両の横加速度,上下加速度,前後加速度等の検出信号
に基づき、車体の姿勢変化を抑制する指令値を出力する
姿勢変化抑制制御装置26からの指令値Vが供給されてい
る。ここで、指令値Vと入出力ポート21dから出力され
る作動油圧Pとの関係は、第3図に示すとおりである。
すなわち、指令値Vが零であるときに、所定のオフセッ
ト圧力Poを出力し、この状態から指令値Vが正方向に増
加すると、これに所定の比例ゲインK1をもって出力圧力
Pが増加、油圧供給装置1のライン圧力の定格圧力Psに
達すると飽和し、指令値Vが負方向に増加するとこれに
比例して出力圧力Pが減少する。
この圧力制御制御弁11に比例ソレノイド25による押圧力
は、スプリング24介してスプール22に加えられており、
かつスプリング24の押圧力と圧力制御室Cの圧力とが釣
り合っている。この状態で、車輪13に、例えば路面の凸
部通過による上向きの車両のばね上共振周波数域に対応
する比較的低周波数の振動入力(又は凹部通過による下
向きの振動入力)が伝達されると、これにより油圧シリ
ンダ14のピストンロッド14bが上方(又は下方)に移動
しようとし、圧力室14aの圧力が上昇(又は減少)す
る。このように、圧力室14aの圧力が上昇(又は減少)
すると、これに応じて圧力室14aと給排流路5A、入出力
ポート21d及びパイロット通路21gを介して連通された圧
力制御室Cの圧力が上昇(又か下降)し、スプリング24
の押圧力との均衡が崩れる。すると、スプール22が上方
(又は下方)に移動し、入力ポー21bと入出力ポート21d
との間が閉じられる方向(又は開かれる方向)に変化す
るので、圧力室14aの圧力の一部が入出力ポート21dから
戻りポート21c及び戻り側流路17を介してタンク6に排
出され(又は油圧供給装置1ら入力ポート21b,入出力ポ
ート21d及び給排流路5Aを介して圧力室14aに油圧が供給
され)る。その結果、油圧シリンダ14の圧力室14aの圧
力が減圧(又は昇圧)され、上向きの振動入力による圧
力室14aの圧力上昇(又は下向きの振動入力による圧力
室14aの圧力減少)が抑制されることになり、車体12に
伝達され振動入力を低減することができる。
圧力制御弁11には、例えば入出力ポート21dに図外の圧
力センサが取付けられており、この圧力センサのからの
出力信号Uがコントロールユニット28内の圧力制御弁異
常検出装置27に入力される。この入力信号Uに基づき、
圧力制御弁異常検出装置27が目標となる油圧シリンダ14
の圧力との偏差を演算し、その値に基づいて圧力制御弁
11の異常を判断する。
次に、上記実施例の動作を説明する。
今、車両が、凹凸のない平坦な良路を定速直進走行して
おり、車高値も適正範囲内にあるものとする。
エンジンが稼働中は、油圧ポンプ4が駆動されて、その
供給側流路5の油圧はリリーフ弁8の設定値で定まる値
となる。するとその圧力は、パイロット流路19を介して
パイロット操作形逆止弁18のパイロットポートに入力さ
れる。これにより、パイロット操作形逆止弁18の逆止弁
としての機能は解除されるから、戻り側流路17は開放と
なり、タンク6への戻り流体の流通は自由である。
良路の定速走行状態では、車体のピッチ・ロール・バウ
ンス等の揺動を生じないので、各車輪毎に設けてある図
外の上下加速度検出器からの検出信号は零となってい
る。したがって、姿勢変化抑制制御装置26からの指令値
Vも零となっている。このとき、圧力制御弁11の比例ソ
レノイド25の励磁コイル25bには所定のオフセット電流
が供給されて励磁状態にあり、スプール22が所定の中立
位置に設定され、油圧シリンダ14の圧力室14aの圧力も
オフセット圧力Poに維持される。そして、路面からの細
かな凹凸による振動入力に応じて変動する油圧シリンダ
14の圧力室14aの小さな圧力変動に応じてスプール22が
微動して、振動入力が車体に伝達されることを抑制して
いる。
車輪13が例えば路面の比較的大きな凸部を通過して、そ
の振動入力が伝達された場合は、油圧シリンダ14のピス
トンロッド14bが上方に移動しようとして、圧力室14aの
圧力が上昇する。これにより、先に述べたようにスプー
ル22が中立位置から上方に移動し、戻りポート21cが開
いて圧力室14aの圧油の一部が戻り側流路17に放出され
て、開放状態のパイロット操作形逆止分18を経てタンク
6に排出される。その結果、車体13に伝達される振動入
力を低減することができる。
また例えば、図示しないステアリングホイールを時計方
向に操舵して右旋回状態とすると、そのときの車速及び
操舵角に応じて車体に横加速度が生じ、これにより車体
が左下がりに傾斜するロールが生じる。このように車両
がロール状態になると、そのロール開始時点で、車体12
の右側位置が上方に、左側位置が下方にそれぞれ変位す
る。すると、右側の位置に配設された図外の上下加速度
検出器からは正の上下加速度検出信号が出力されると共
に、左側の位置に配設された図外の上下加速度検出器か
らは負の上下加速度検出信号が出力され、これらの信号
が姿勢変化抑制制御装置26に供給される。
姿勢変化抑制制御装置26は、これらの信号に基づき演算
を行って、右側の車輪13Rに対応する油圧シリンダ14Rに
対しては負の指令値Vを出力し、一方左側の車輪13Lに
対応する油圧シリンダ14Lに対しては正の指令値Vを出
力する。
したがって、右側の油圧シリンダ14Rは、その比例ソレ
ノイド25の励磁電流が減少するので、その作動子25aが
上昇し、これに応じてスプール22が上昇して、入出力ポ
ート21dをタンク6への戻りポート21cに連通させる。一
方、左側の油圧シリンダ14Lは、その比例ソレノイド25
の励磁電流が増加するので、その作動子25aが下降し、
これに応じてスプール22が下降して、入出力ポート21d
を入力ポート21bに連通させる。このため、右側の油圧
シリンダ14Rが収縮方向となり、左側の油圧シリンダ14L
が伸長方向となるので、アンチロール効果を発揮するこ
とができる。
なお、車両がロールする場合のみでなく、前後方向にピ
ッチする場合や、上下方向にバウンドする場合にも、同
様にして車体の姿勢変化を抑制することができる。
車両が上記走行状態から停車し、エンジン2が停止する
と、同時に油圧供給装置1の油圧ポンプ4が停止して、
その吐出圧力は直ちに零となる。これにより、供給側流
路5における逆止弁9の上流側の圧力が零となるが、下
流側の圧力低下は逆止弁9で阻止される。このため、逆
止弁9以降において圧力制御弁11の一次側(高圧側)の
油圧はアキュムレータ10の内圧と同圧力に保持される。
また、供給側流路5における逆止弁9の上流側から分岐
しているパイロット流路19内の圧力も零になる。そこ
で、パイロット操作形逆止弁18は、そのパイロットピス
トンがスプリングリターンして、逆止弁として機能す
る。そのため、圧力制御弁11の戻りポート21cに接続し
が戻り側流路17の回路(低圧側)が閉止され、油圧シリ
ンダ14からタンク6へ戻る作動油の流れが阻止される。
かくして、逆止弁9から油圧シリンダ14を経てパイロッ
ト操作形逆止弁18に至る油圧回路内の圧力は、ほぼエン
ジン2の停止前の圧力に維持されるから、従来の如くに
停止と同時に油圧シリンダ14の圧力室14aが開放され
て、車高が急激に低下してしまうというような現象は生
じない。
なお、この場合の、エンジン2が停止し、アキュムレー
タ10の内圧がまだ十分大きい間に、パイロット操作形逆
止弁18が逆止弁として機能すると、圧力制御弁11から漏
洩した作動油の行き場がなくなり、油圧シリンダ14内の
圧力が過剰に上昇しようとする。そのときは、戻り側流
路17のバイパス流路17aに設けてあるリリーフ弁VRが機
能する。すなわち、その設定圧力Pa異常に上昇すると、
リリーフ弁VRが開き、過剰の圧力を逃がす。これによ
り、圧力制御弁11の戻りポート21cからパイロット操作
形逆止弁18におよぶ回路は圧力保持されるが、その保持
圧力の大きさは設定圧力Pa以下に制御される。
また、リリーフ弁VRは、パイロット操作形逆止弁18の誤
動作による油圧回路の異常昇圧を防止する。
すなわち、万一、車両走行中で油圧ポンプ4が高圧力を
発生しつつある状態のとき、パイロット操作形逆止弁18
が、例えばそのパイロット流路19の失陥やバルブの固着
等により逆止弁として作動してしまうと、油圧回路は過
剰圧力になる。その場合にも、リリーフ弁VRが上記と同
様に機能して油圧回路の圧力を定格圧力Psより小さい設
定圧力Paに制御するから、走行中に車高が突然フルリバ
ウンドまで上昇する現象を防止することができる。
ここで、万一、圧力制御弁11に何らかの異常が発生した
場合には以下のように作用する。すなわち、圧力制御弁
11からの出力信号Uに基づき圧力制御弁異常検出装置27
において圧力制御弁11の作動が異常であることが判断さ
れる。このとき圧力制御弁異常検出装置27から出力信号
Wが電磁リリーフ弁8に送られ、この出力信号Wに基づ
いて電磁リリーフ弁8が切り換えられて、油圧ポンプ4
の吐出油を分岐管7を介してタンク6へ連通させる。こ
れによりパイロット流路19内の圧力が零になるので、パ
イロット操作形逆止弁18は逆止弁として作用するように
なる。この状態にあっては、逆止弁9とパイロット操作
形逆止弁18の作用によって油圧シリンダ14内の圧力は所
定圧Pa以上に保たれる。そして、圧力制御弁11には油圧
供給装置1から作動油が供給されることがないので、た
とえ圧力制御弁11が異常な作動をしていても、それによ
る影響は特になく、油圧シリンダ14は従来のハイドロニ
ューマチックサスペンションと同様の機能を果たす。し
たがって、圧力制御弁11の異常によって不適切な油圧シ
リンダ14内の圧力制御が行われることはなくなる。
なお、上記実施例においては、油圧サスペンションの制
御弁として圧力制御弁11を適用した場合について説明し
たが、これに限定されるものはなく、他の流量制御型サ
ーボ弁等を適用し得るものである。
また、異常検知手段は圧力制御弁の入出力圧力に基づい
て異常を検知するものでなく、スプールの変位に基づく
もの等であってもよい。また、姿勢変化抑制制御装置と
異常検知手段とは、別個のコントロールユニットとして
設けてもよい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案によれば、油圧供給装置
と圧力制御弁とを接続する供給側流路に油圧供給装置の
出力方向にのみ流体を通す流体逆止手段をもうけるとと
もに、圧力制御弁と油圧供給装置とを接続する戻り側流
路に油圧供給装置の出力が所定圧以下に低下したときに
のみ流体の通過を阻止する流体閉止手段とを有して、油
圧供給装置の出力ポンプが停止したときも必要に応じて
所定のライン圧を確保することが可能となり、停車時に
車高が急激に低下してしまうという現象を完全に防止す
ることができるサスペンション制御装置において、前記
圧力制御弁の作動異常を検出する異常検知手段と、該異
常検知手段からの出力信号に基づき前記油圧供給装置の
出力を所定圧以下に低下させる圧力調整手段とを設けた
ことにより、圧力制御弁が車両の走行中即ち油圧供給装
置の正常作動中に何らかの原因で誤動作し、本来の適切
な油圧シリンダ内の圧力制御を行えなくなっても、走行
中に大きく車両姿勢が変化するなどの現象を防止して、
操縦安定性を確保することができるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す系統図、第2図はこ
の考案に適用し得る圧力制御弁の一例を示す断面図、第
3図は第2図の圧力制御弁の制御特性を示すグラフであ
る。 図中、1は油圧供給装置、2はエンジン、5は供給側流
路、8は電磁リリーフ弁(圧力調整手段)、9は逆止弁
(流体逆止手段)、11は圧力制御弁、12は車体、13は車
輪、14は油圧シリンダ、17は戻り側流路、18はパイロッ
ト操作形逆止弁(流体閉止手段)、19はパイロット流
路、26は姿勢変化抑制制御装置、27は圧力弁異常検出装
置(異常検知手段)である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪と車体との間に介装した油圧シリン
    ダと、車両のエンジンを駆動源として作動し、前記油圧
    シリンダに作動流体を供給する油圧供給装置と、車両の
    走行状態に基づいて車体の姿勢変化を抑制する指令値を
    出力する姿勢変化抑制制御装置と、前記油圧供給装置に
    供給側流路及び戻り側流路を介して接続されると共に、
    前記油圧シリンダ各々に給排流路を介して接続され、前
    記油圧シリンダに供給される作動流体を前記姿勢変化抑
    制装置からの指令値に応じて個別に制御可能な圧力制御
    弁とを備え、前記供給側流路には前記油圧供給装置の出
    力方向にのみ作動流体を通す流体逆止弁を設けるととも
    に、前記戻り側流路には、前記油圧供給装置の出力が所
    定圧以下に低下したときに作動流体の通過を阻止する流
    体閉止手段を設けた能動型サスペンション装置におい
    て、前記圧力制御弁の作動異常を検出する異常検知手段
    と、該異常検知手段からの出力信号に基づき前記油圧供
    給装置の出力を前記所定圧以下に低下させる圧力調整手
    段とを設けたことを特徴とする能動型サスペンション装
    置。
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