JPH0635624B2 - 高強度アルミニウム合金押出材の製造法 - Google Patents

高強度アルミニウム合金押出材の製造法

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JPH0635624B2
JPH0635624B2 JP60100282A JP10028285A JPH0635624B2 JP H0635624 B2 JPH0635624 B2 JP H0635624B2 JP 60100282 A JP60100282 A JP 60100282A JP 10028285 A JP10028285 A JP 10028285A JP H0635624 B2 JPH0635624 B2 JP H0635624B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、例えば車輌用部品、機械用部品、野球用バ
ット等に使用される高強度アルミニウム合金押出材、特
にAl-高Zn-Mg-Cu 系アルミニウム合金押出材の製造
法に関する。
定 義 なお、この明細書において、「%」はいずれも重量%を
示すものである。
従来の技術 従来、高強度アルミニウム合金展伸材としては、代表的
なものとしてA7075合金、A7178合金、A70
50合金等が知られている。
発明が解決しようとする問題点 ところが、最近では、これらの合金でさえなお、強度を
不満足とする用途が増え、その更なる強度の増大をはか
ることが強く要望されている。このために、近時上記の
ようなAl-Zn-Mg-Cu 系合金についても、その主要硬
化元素であるZn 、Mg 、Cu の添加量を更に増大させ
る試みがなされているが、これらの硬化元素を従来合金
の範囲を超えて多く含有せしめると、連続鋳造時に鋳造
割れが発生し、その製造が困難になる。
一方、この鋳造割れの防止対策として一般的には鋳造温
度を低くすることが考慮されるが、この場合には、応力
腐蝕割れ防止、結晶粒微細化等のために通常添加される
Mn 、Cr 、Zr 等が鋳造時に粗大ないし巨大な晶出物
を生成するという新たな問題点を発生する。このため、
鋳造温度を低下するにも自ずと限界があり、従来既知の
7000番系合金の許容範囲を超えてZn 、Mg 、Cu
の含有量を増大した高強度アルミニウム合金材料の工業
的な生産は著るしく困難であったのが実情である。もっ
とも、そのような合金を粉末冶金法によって製造しうる
ことは知られているが、高価格のものとなり、しかも酸
化物の混入による延性の低下の問題もあって、工業的実
生産には不向きなものであった。
問題点を解決するための手段 本発明者は種々の実験と研究の結果、Zn 、Mg 、Cu
等の硬化元素を多量に含む溶融アルミニウム合金を所定
の高圧下に凝固せしめることにより、凝固割れを生じさ
せることなく、しかもMn 、Cr 、Zr 等の添加元素に
よる粗大晶出物の生成をも防止して、押出加工に好適す
る欠陥のないビレットを作製しうることを見出し、この
発明を完成するに至った。
即ち、この発明は、 Zn;7〜12%、 Mg;2〜7%、 Cu;0.5〜3%を含有し、 あるいは更に Mn;0.2〜1.0%、 Cr;0.1〜0.4%、 Zr;0.05〜0.3%のうちの1種または2種以上を
含有し、残部アルミニウム及び不純物からなるアルミニ
ウム合金を溶解し、その溶湯を、300〜350℃に予
熱した加圧凝固用金型に注湯して300kgf/cm2以上の
高圧下に加圧凝固せしめることによりビレットに作製し
たのち、該ビレット押出加工することを特徴とする高強
度アルミニウム合金押出材の製造方法を要旨とするもの
である。
先ず、上記合金成分の限定理由について説明すると次の
とおりである。
必須成分としてのZn 、Mg 、Cu は、既知のとおり主
として合金の強度向上に寄与するものであり、いずれも
下限値未満では、即ちZn;7%未満、Mg;2%未満、C
u;0.5%未満では、この発明によって所期するところ
の従来合金の達成領域をこえる高強度を達成することが
できない。従ってまた上記下限値未満の含有量によると
きは、従来の常法によるビレットの連続鋳造が可能であ
り、この発明の製造方法を採用することの意義に乏し
い。また、上限値であるZn;12%、Mg;7%、Cu;3
%をそれぞれ超えるときは、本発明による高圧凝固法に
よるビレットの作製を行う場合に於ても、なお上記元素
の粗大晶出物が発生し、かえって合金材の高強度化の達
成を阻害する。殊に、Zn は12%をこえて含有しても
比較的な強度向上効果は望めず実質的に無意味である。
最も好適な含有量は、概ねZn;8〜10%、Mg;3〜5
%、Cu;1〜2%程度である。
任意的な含有成分として必要に応じて添加されるMn 、
Cr 、Zr は、いずれも結晶粒の微細化、耐応力腐蝕割
れ性の改善に効果を示す上から均等物として評価しうる
ものであり、Mn;0.2%未満、Cr;0.1%未満、Z
r;0.05%未満では上記効果に乏しく、Mn;1.0%
超過、Cr;0.4%超過、あるいはZr;0.3%超過の
場合には、合金中にそれらの粗大な晶出物を発生して所
期する合金の高強度化を達成することができない。
次に、製造工程について説明する。上記のようなZn の
高含有率のAl-Zn-Mg-Cu 系合金は、従来の常法とし
て行われているような連続鋳造法では、著るしい鋳造割
れの発生のために製造が困難であるが、この発明はこの
問題点を加圧凝固法の採用によって克服している。即
ち、上記アルミニウム合金を溶解し、その溶湯を加圧凝
固用金型内に注湯して加圧凝固せしめることにより、欠
陥のない結晶粒の微細なビレットの作製を行いうるもの
である。加圧凝固用金型は、これに押出機のコンテナを
利用するものとしてもよい。即ち、アルミニウム合金溶
湯を直接該コンテナに注入し、ステムで加圧しつつ凝固
させるものとしても良い。もちろん、この場合、上記コ
ンテナの前面は盲ダイスを付設して塞ぎ、加圧凝固中の
溶湯の噴き出しを防ぐものとすることが必要である。
また、上記の注湯に際しては、前記金型を予め300〜
350℃程度に加熱しておくものとする。これによりビ
レットに一層微細な組織を得ることを可能にする。即
ち、300℃程度未満であると、注湯後前記アルミニウ
ムの凝固がすぐに開始してしまい、加圧凝固による効果
が充分に達成され難い。一方350℃をこえる高温に加
熱しておくと、冷却速度が遅くなり、晶出物が成長して
上記微細化効果を充分に達成し難いものとなる傾向がみ
られる。
注湯後、すぐさま前記金型内の溶湯を加圧ピストンによ
り加圧し、凝固を進行せしめることによってビレットを
作製する。即ち、加圧凝固法によってビレットを作製す
る。この際の加圧力は十分な加圧凝固の効果を得るため
には少なくとも300kgf/cm2以上に設定することが必
要であり、好ましくは500〜1000kgf/cm2程度と
するのが良い。このように、所定の加圧状態下において
アルミニウム合金を凝固させることにより、鋳造割れを
生じさせることなく、かつ晶出物の小さなビレットを作
製しうる。従って、従来の鋳造法によってビレットを作
製する場合、組織の均一化と微細化をはかるために必要
とした爾後の加熱均質化処理を省略することが可能とな
り、そのための熱エネルギー及び処理時間の節約を達成
しうる。上記加圧力の大小は、ビレットの品質にさして
大きな影響を与えるものではない。しかしながら300
kgf/cm2未満では、加圧凝固法による鋳造割れ防止及び
結晶粒の微細化効果に不十分であり、反面例えば150
0kgf/cm2をこえるような高圧を付加しても、それに要
するエネルギーの増大に見合う効果の比例的向上を見る
ことができないためむしろ無益である。なお、加圧凝固
により、晶出物の微細化をはかりうる理由は、加圧によ
り金型と溶湯の間及び溶湯内の空隙が消滅し、冷却速度
が増大することが1つの要因になっているものと推測さ
れる。
上記の加圧凝固法により作製したビレットは、次にこれ
を押出加工して所期する高強度アルミニウム合金押出材
とする。ここに、ビレットは一旦冷却された固相状態の
ものを用いても良いが、好ましくは前記加圧凝固の進行
により、ビレットの温度が押出加工に適する温度、例え
ば液相温度の約1/2程度にまで低下し半溶融状態とな
った時点で加圧凝固工程を終了し、すぐさまそのまま押
出機のコンテナに装填して押出しを開始するものとなす
ことが推奨される。このような手順を採用することによ
り、押出加工に際してのビレットの加熱工程を省くこと
が可能となり、その加熱に要するエネルギー及び時間を
節約し、合金押出材の製造能率の向上及び製造コストの
低減の利益を享受しうる。
発明の効果 この発明は上述のように、組成面において特に極めて高
含有率にZn を含有し、Mg 及びCu も比較的高含有の
Al-Zn-Mg-Cu 系合金からなるものであるから、従来
合金より卓越した高強度を保有し、各種機械部品等に使
用してその一層の薄肉化、軽量化の達成を可能とする優
れた高強度アルミニウム合金を得ることができる。
かつ製造工程面では、上記組成のアルミニウム合金の溶
湯を300〜350℃に予熱した加圧凝固用金型に注湯
し300kgf/cm2以上の高圧凝固法によりビレットの作
製を行い、然る後該ビレットに押出加工を行うものとし
ている。従って、前記のような高強度合金でありなが
ら、ビレットの作製に鋳造割れを生じることなく、かつ
結晶粒の微細な延性に優れた高強度アルミニウム合金材
を押出材として高能率かつ低価格に製造することができ
る。
実施例 次にこの発明の実施例を比較例とともに示す。
上記第1表に示す各種化学組織の合金を液相温度+10
0℃に溶解し、その、溶湯を約320℃に加熱した加圧
凝固用金型に注湯したのち、すぐさまこれを100kgf/
cm2に加圧し、該加圧下に凝固させた。そして、およそ
液相温度の約1/2程度の温度にまで冷却したとき、加
圧凝固工程を終了し、得られた半溶融状態のビレット
(直径75mm、長さ100mm)をすぐさま押出機のコン
テナーに挿入し、直径12mmの丸棒に押出した。上記工
程において、ビレットは鋳造割れのない状態のものが得
られ、かつその押出しも支障なく行い得るものであっ
た。
そこで次いで、この押出材を460℃で溶体化処理し、
更に120℃×24時間の時効処理を施したのち、得ら
れた各試料の機械的性質を調べた。結果を第2表に示
す。なお、第1表中に示す比較合金は、Zn 、Mg 、及
びCu の含有量を、従来の製法による場合の製造上のほ
ぼ限界値とされている組成範囲のものを示した。
上記第2表の結果に示されるとおり、本発明合金による
ものは、主にZn の高率含有によって、従来の製法によ
る場合のZn 含有量の限界とされている比較合金のもの
に較べ、若干伸びが低下するもの引張り強さ、耐力に一
段と優れたものとなっていることが分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zn;7〜12%、 Mg;2〜7%、 Cu;0.5〜3%を含有し、 残部アルミニウム及び不純物からなるアルミニウム合金
    を溶解し、その溶湯を、300〜350℃に予熱した加
    圧凝固用金型に注湯して300kgf/cm2以上の高圧下に
    加圧凝固せしめることによりビレットに作製したのち、
    該ビレットを押出加工することを特徴とする高強度アル
    ミニウム合金押出材の製造法。
  2. 【請求項2】Zn;7〜12% Mg;2〜7% Cu;0.5〜3%、 を含有し、かつ Mn;0.2〜1.0% Cr;0.1〜0.4% Zr;0.05〜0.3%のうちの1種または2種以上を
    含有し、残部アルミニウム及び不純物からなるアルミニ
    ウム合金を溶解し、その溶湯を、300〜350℃に予
    熱した加圧凝固用金型に注湯して300kgf/cm2以上の
    高圧下に加圧凝固せしめることによりビレットに作製し
    たのち、該ビレットを押出加工することを特徴とする高
    強度アルミニウム合金押出材の製造法。
JP60100282A 1985-05-10 1985-05-10 高強度アルミニウム合金押出材の製造法 Expired - Lifetime JPH0635624B2 (ja)

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