JPH06348156A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH06348156A
JPH06348156A JP15795093A JP15795093A JPH06348156A JP H06348156 A JPH06348156 A JP H06348156A JP 15795093 A JP15795093 A JP 15795093A JP 15795093 A JP15795093 A JP 15795093A JP H06348156 A JPH06348156 A JP H06348156A
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JP
Japan
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film
heating
coefficient
friction coefficient
recording material
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JP15795093A
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Inventor
Hirohisa Sawada
宏久 沢田
Shigeo Miura
滋夫 三浦
Jiro Futagawa
次郎 二川
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧ローラ駆動方式のフィルム加熱方式加熱
装置について、摩擦係数の低い被加熱材を使用してもフ
ィルムと被加熱材がスリップすることなく安定したフィ
ルム搬送が行なえ、画像加熱定着装置にあってはフィル
ムと記録材のスリップに起因する定着画像の乱れや記録
材のシワ等の画像不良を防止する。 【構成】 加圧ローラ駆動方式のフィルム加熱方式加熱
装置において、フィルム14の外周面と加圧回転体11
との間の静摩擦係数及び動摩擦係数を、被加熱材通過域
外D・Dで高めたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱体(サーマルヒー
タ)と、該加熱体に密着して摺動走行する耐熱性フィル
ムを有し、このフィルムを介して被加熱材を加熱体に密
着させてフィルムと一緒に加熱***置を移動通過させて
加熱体の熱エネルギーをフィルムを介して被加熱材に付
与するフィルム加熱方式の加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなフィルム加熱方式の加熱装
置は、例えば特開昭63-313182号公報・特開平2-157878
号公報・特開平4-44075〜 44083号公報等に提案されて
おり、電子写真複写機・レーザビームプリンタ・ファク
シミリ・マイクロフィルムリーダプリンタ・画像表示
(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置におけ
る画像加熱定着装置、即ち電子写真・静電記録・磁気記
録等の適宜の画像形成プロセス手段により加熱溶融性の
樹脂等より成る顕画剤(トナー)を用いて記録材(エレ
クトロファックスシート・静電記録シート・転写材シー
ト・印刷紙など)の面に直接方式もしくは間接(転写)
方式で目的の画像情報に対応した未定着のトナー像を形
成担持させ、該トナー画像を該画像を担持している記録
材面に永久固着画像として加熱定着処理する画像加熱定
着装置として使用できる。
【0003】また、例えば、画像を担持した記録材を加
熱してつや等の表面性を改質する装置や仮定着処理する
装置などとして使用できる。
【0004】フィルム加熱方式の加熱装置は、加熱体と
して低熱容量のものを用いることができ、フィルムは薄
膜のものとすることで、従来の熱ローラ方式等の他の方
式の加熱装置に比べて省電力化やウエイトタイムの短縮
化(クイックスタート)が可能となるなどの利点を有し
ている。
【0005】図4及び図5にそれぞれ耐熱性フィルムと
してエンドレスベルト状のフィルムを利用したフィルム
加熱方式の加熱装置例の概略構成を示した。本例の加熱
装置は画像加熱定着装置である。
【0006】図4の装置において、14はエンドレスベ
ルト状の薄膜の耐熱性フィルムであり、互いに略並行に
配設された、駆動ローラ5と、テンションローラを兼ね
る従動ローラ6と、加熱体12との3部材間に懸回張設
されている。
【0007】1は加熱体12との間にフィルムを挟んで
圧接ニップ部(定着ニップ部)Nを形成する加圧ローラ
である。
【0008】加熱体12は全体に低熱容量のセラミック
ヒータであり、断熱材製のヒータ保持部材13に保持さ
せてあり、このヒータ保持部材13を補強部材(ステ
ー)16に取付け保持させてある。
【0009】駆動ローラ5が駆動源Mにより、図におい
て時計方向に回転駆動されることによりエンドレスベル
ト状の耐熱性フィルム14がその内面が加熱体12の面
に密着摺動しながら時計方向に回転駆動される。加圧ロ
ーラ1はこのフィルムの回転に伴い従動回転する。
【0010】駆動ローラ5によるフィルム14の回転駆
動がなされていて、かつ加熱体12が通電により所定の
温度に昇温している状態において、不図示の作像部側か
ら未定着トナー画像20を形成担持させた被加熱材とし
ての記録材19が前記圧接ニップ部Nのフィルム14と
加圧ローラ1との間に導入されると、該記録材19が回
転フィルム14の外面に密着してフィルム14と一緒の
重なり状態で圧接ニップ部Nを通過していく。
【0011】この圧接ニップ部通過過程で加熱体12の
熱エネルギーがフィルム14を介して記録材19に付与
されて記録材19上の未定着トナー画像20が加熱溶融
定着処理される。記録材19は圧接ニップ部Nを通過し
てフィルム14の面から分離されて排出されていく。
【0012】この図4の装置のようにエンドレスベルト
状フィルム14の内側に駆動ローラ5を設けてフィルム
を緊張状態にて回転駆動し、加圧部材である加圧ローラ
1は従動回転させる方式の装置を以下「フィルム駆動方
式」の装置と称す。
【0013】図5の装置は、エンドレスベルト状の耐熱
性フィルム14を張設部材間に懸回張設せずに加熱体1
2の外側にルーズに外嵌させ、加熱体12との間にフィ
ルム14を挾ませて加圧ローラ11を配設して圧接ニッ
プ部Nを形成させる。
【0014】そしてこの加圧ローラ11を駆動源Mによ
り図において反時計方向Aに回転駆動させることにより
該回転加圧ローラ11とフィルム14との摩擦力でフィ
ルム14をその内面を加熱体12の面に密着摺動させな
がら時計方向Bに回転駆動させる構成のものである。
【0015】加圧ローラ11によるフィルム14の回転
駆動がなされていて、かつ加熱体12が通電により所定
の温度に昇温している状態において、不図示の作像部側
から未定着トナー画像20を形成担持させた被加熱材と
しての記録材19が圧接ニップ部Nのフィルム14と加
圧ローラ11との間に導入されることで前述図4の装置
の場合と同様に記録材19上の未定着トナー画像20の
加熱溶融定着処理がなされる。
【0016】この図5の装置のように加圧ローラ11を
駆動してフィルム14を従動回転させる方式の装置を以
下「加圧ローラ駆動方式」の装置と称す。
【0017】この加圧ローラ駆動方式の加熱装置におい
て、加熱体12・フィルム14・加圧ローラ11は装置
に対して通紙可能な最大幅の記録材19の幅と同等もし
くはそれ以上の長手方向の幅を有している。
【0018】加圧ローラ11が駆動力を得てA方向に回
転すると、加圧ローラ11とフィルム14に挟まれた記
録材19が、加圧ローラ11の外周面の摩擦力によりF
方向に搬送される。
【0019】このとき記録材19の通過域内の範囲で
は、フィルム14には記録材19の表面の摩擦力f1が
働き、記録材19の通過域外で加圧ローラ11とフィル
ム14が直接当たる範囲ではフィルム14には加圧ロー
ラ11の表面の摩擦力f2が働く。
【0020】従って、摩擦力f1及び摩擦力f2の合力
によるフィルム搬送力F1をによりフィルム14はB方
向に従動回転する。
【0021】このときフィルム14の回転に抗して、加
熱体12とフィルム14の内面との間に摩擦力f3が働
くので、フィルム14が記録材19との間でスリップし
ないで安定して従動回転するには、摩擦力f3よりフィ
ルム搬送力F1を大きくする必要がある。フィルム14
と記録材19との間のスリップは、定着画像の乱れや記
録材へシワ発生の原因となる。
【0022】加圧ローラ11及びフィルム14の外周面
は記録材19によって搬送されてくる未定着のトナーや
紙粉が表面に付着するのを防止するため、表面層をPF
A,FEP等のフッ素系の材質など離形性のよい材質で
形成している。離形性のよい材質間の摩擦係数は一般的
に低いため、前述したフィルム14を回転させる加圧ロ
ーラ11の摩擦力f1は大きくできなかった。
【0023】よって従来は摩擦力f3を小さくするた
め、加熱体12とフィルム14の間の低摩擦化を図り、
加熱体12の表面に低摩擦層をコーティングしたりグリ
スを塗布したりしていた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述のフィルム駆動方
式の加熱装置(図4)と、加圧ローラ駆動方式の加熱装
置(図5)とでは、前者のフィルム駆動方式の装置に比
べて後者の加圧ローラ駆動方式の装置は、駆動ローラを
減らせるため装置の小型化やコストダウンが可能とな
る、フィルムの回転過程におけるフィルムの回転軸線方
向の一方側もしくは他方側への寄り移動力が小さくフィ
ルムの寄り移動制御手段を簡単化できる等の利点を有し
ている。
【0025】この加圧ローラ駆動方式の装置では、前述
したように、フィルム14がスリップしないで安定して
従動回転するには、フィルム14に働く摩擦力f1及び
摩擦力f2の合力によるフィルム搬送力F1より摩擦力
f3を小さくする必要があり、加熱体12とフィルム1
4の間の低摩擦化のために加熱体12の表面に低摩擦層
をコーティングしたり、グリスを塗布したりしていた。
しかし、以下のような欠点があった。
【0026】.加熱体12へのコーティングやグリス
塗布は、加熱体表面の摩擦係数を初期的に下げるが、耐
久性が無いため、加熱体12とフィルム14の摩擦力f
3を安定して下げるのは難しい。
【0027】.前述の如く、フィルム14と加圧ロー
ラ11の摩擦力f2は大きくできない。
【0028】.フィルム14と記録材19の摩擦力f
1は、フィルム14と被加熱材としての記録材19の摩
擦係数によって決まるが、OHPフィルムなど摩擦係数
の低い記録材を使用したときには摩擦力f1が下がって
しまう。
【0029】依って上記,の条件でフィルム14の
搬送力F1を確保するためには、摩擦係数の低い記録材
(被加熱材)を使用することが難しかった。
【0030】そこで本発明は、加圧ローラ駆動方式のフ
ィルム加熱方式加熱装置における上述のような問題を解
消する、即ちフィルム14と該フィルムを加熱体12に
圧接させ、かつ該フィルムを加熱体面に摺動させて回転
駆動する加圧回転体としての加圧ローラ11の摩擦力f
2を合理的な手段で高めることで、フィルム14の搬送
力を高めることができ、摩擦係数の低い被加熱材を使用
してもフィルムと被加熱材がスリップすることなく安定
したフィルム搬送が行なえ、これにより加熱装置が画像
加熱定着装置である場合においては定着画像の乱れや記
録材のシワ等の画像不良を防止できるようにしたものを
提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置である。
【0032】(1)エンドレスベルト状の耐熱性フィル
ムと、該フィルムの内側に配設された加熱体と、該加熱
体との間に前記フィルムを挟んで圧接ニップ部を形成
し、かつフィルム内面を加熱体面に摺動させつつフィル
ムを所定の速度で被加熱材搬送方向へ回転駆動させる加
圧回転体を有し、前記圧接ニップ部のフィルム外面と加
圧回転体との間に被加熱材を導入してフィルムと一緒に
圧接ニップ部を移動通過させることにより加熱体の熱エ
ネルギーをフィルムを介して被加熱材に付与するフィル
ム加熱方式の加熱装置において、フィルム外周面と加圧
回転体との間の静摩擦係数及び動摩擦係数を、被加熱材
通過域外で高めたことを特徴とする加熱装置。
【0033】(2)加圧回転体の外周面の被加熱材通過
域外の静摩擦係数及び動摩擦係数を高めたことを特徴と
する(1)に記載の加熱装置。
【0034】(3)フィルムの外周面の被加熱材通過域
外の静摩擦係数及び動摩擦係数を高めたことを特徴とす
る(1)もしくは(2)に記載の加熱装置。
【0035】(4)被加熱材が未定着画像を形成担持さ
せた記録材であり、該記録材に該未定着画像を加熱定着
させる定着装置であることを特徴とする(1)乃至
(3)の何れかに記載の加熱装置。
【0036】
【作用】装置に導入された被加熱材が摩擦係数の低いも
のでそのためフィルムと被加熱材との間の摩擦力f1が
下がっても、フィルム外周面と加圧回転体との間の静摩
擦係数及び動摩擦係数を被加熱材通過域外で高めた、即
ちフィルムと加圧回転体摩擦係数μ2を高めることで摩
擦力f2が高められていることで、フィルム搬送力F1
が低コスト・省スペースで高められ、従って、摩擦係数
の低い被加熱材を使用してもフィルムと被加熱材がスリ
ップすることなく、安定したフィルム搬送が行なえ、画
像加熱定着装置にあってはフィルムと記録材のスリップ
に起因する定着画像の乱れや記録材のシワ等の画像不良
を防止できる。
【0037】
【実施例】
〈第1の実施例〉図1〜図3は本発明の一実施例の加熱
装置(画像加熱定着装置)を示したもので、図1は装置
の要部の一部切欠き正面図、図2は要部の拡大横断面
部、図3は圧接ニップ部付近の拡大横断面模型図であ
る。
【0038】前述図5の加圧ローラ駆動方式の装置と共
通の構成部材・部分には同一の符号を符して再度の説明
を省略する。
【0039】図1において、24・25は装置シャシの
左右の側板であり、加圧ローラ11はその芯金軸11d
の両端部をそれぞれ軸受26・27を介して該左右の側
板24・25間に回転自由に支持させて配設してある。
11cは加圧ローラ11の芯金軸11dに同心一体に設
けた歯車であり、この歯車に駆動源Mから回転力が伝達
されることで該加圧ローラ11の回転駆動がなされる。
【0040】加熱体12は低熱容量の線状加熱体(以下
ヒータと記す)であって、図3の模型図のように、一例
として厚み0.635mm、幅6.5mm、長さ約37
5mmの熱伝導性良好なセラミックからなるアルミナ基
板12aと、その表面に長手に沿って通電発熱抵抗材料
を幅1.5mmに細帯状に塗工して形成した発熱体層1
2bを基本構成とするものである。
【0041】本実施例ではヒータ12と定着フィルム1
4の内面との摩擦係数μ3を下げるためにヒータ表面に
ガラスコート層12cを設けると共に、ヒータ表面に耐
熱性グリスを塗布してヒータ12と定着フィルム14と
の摺動性を良くしている。
【0042】ヒータ12は断熱材製のヒータ保持部材1
3に耐熱性接着剤で接着して保持させてあり、そのヒー
タ保持部材13を金属材料で構成された補強板16に取
付けてある。補強板16はヒータ保持部材13が撓まな
いように剛性を向上させるための役目をはたしている。
15は定着フィルム14を内側からガイドして、定着フ
ィルム14の搬送を安定化させるガイド部材であり、ヒ
ータ保持部材13に固定されている。
【0043】エンドレスベルト状の耐熱性定着フィルム
12は上記のヒータ12・ヒータ保持部材13・補強板
16・ガイド部材15の組み立て体に対してルーズに外
嵌してある。22・23は補強板16の両端部にそれぞ
れ取付けた左右一対のフィルム端面規制板である。
【0044】上記のヒータ12、ヒータ保持部材13、
補強板16、ガイド部材15、定着フィルム14、規制
板22・23の組立て体(ヒータ・フィルムアセンブ
リ)を、その左右両端側から外方へ突出させたヒータ保
持部材13の両端部13b・13bをそれぞれ装置シャ
シの左右側板24・25に設けた透孔24a・25aを
通して側板24・25の外側へ突出させた状態にして加
圧ローラ11の上側において左右側板24・25の間に
配置する。
【0045】そして左右側板24・25の上辺の外方折
曲げ片24b・25bと、左右側板24・25の透孔2
4a・25aからそれぞれ外方に突出させたヒータ保持
部材13の両端部13b・13bとの間に加圧ばね21
・21をそれぞれ縮設する。これによりヒータ・フィル
ムアセンブリに押し下げ力が作用してヒータ12が定着
フィルム14を挟んで加圧ローラ11の上面に総圧4〜
10Kgf程度で圧接して圧接ニップ部Nが形成された
状態に保たれる。
【0046】定着フィルム14は図3の模型図に示した
ように、例えばポリイミド、ポリイミドエーテル等の耐
熱ベースフィルム14cと、該フィルム14cの画像に
当接する外周面にPTFE,PFA等のフッ素樹脂系の
材料など離形性の良い材料で離形層14aを設けたエン
ドレスベルト状フィルムである。
【0047】本実施例では、厚み約50μmのポリイミ
ドの耐熱ベースフィルム14cに、離形層14aと耐熱
ベースフィルム14cとの接着を強固にするためのプラ
イマー層14bが約4μmの厚さコートされ、表面に離
形層14aを厚み10μmのPTFEがコートされてお
り、総厚約64μmで定着フィルム14を構成してい
る。
【0048】ヒータ12の発熱エネルギーの画像当接面
への伝達効率は定着フィルム14の厚みがより薄いほど
良く、定着フィルム14の搬送の安定性からは、定着フ
ィルム14の剛性を高めるために定着フィルム14はよ
り厚い方が良いため、定着フィルム14の厚みは20μ
m以上100μm未満が望ましい。
【0049】ヒータ12は発熱体層12bの両端よりA
C100Vが通電されることで該発熱体層12bの発熱
で急速昇温する。該発熱体層12bに対する通電が不図
示の制御系で制御されることによりヒータ12の温度が
所定の温度に制御される。
【0050】加圧ローラ11が駆動源MでA方向に回転
駆動されることにより該加圧ローラ11と定着フィルム
14との摩擦力で該フィルム14がその内面がヒータ1
2の面に密着摺動しながらB方向に回転駆動される。
【0051】前記の左右のフィルム端面規制板22・2
3は定着フィルム14の長手方向の位置を規制する部材
であり、定着フィルム14の端面との間に長手方向で1
〜2mmの距離をもって設けられ、定着フィルム14が
正規の位置にあるときは定着フィルム14と規制板22
・23は接触せず、定着フィルム14が回転中に長手方
向の一方側又は他方側に多少よったときに定着フィルム
14の端面と規制板22もしくは23の側面が当たるこ
とで、定着フィルム14を所定の範囲内にとどめておく
役目をする。
【0052】加圧ローラ11による定着フィルム14の
回転駆動がなされていて、かつヒータ12が通電により
所定の温度に昇温している状態において、不図示の作像
部側から未定着トナー画像20を形成担持させた被加熱
材としての記録材19(図3)が入口ガイド18に案内
されて圧接ニップ部Nの定着フィルム14と加圧ローラ
11との間に導入されることで前述図5の装置の場合と
同様に記録材19上の未定着トナー画像20の加熱溶融
定着処理がなされる。
【0053】本実施例において、加圧ローラ11は芯金
軸11dに同心一体にローラ状にゴム層11aを形成
し、そのゴム層11aの表面にトナー等が付着するのを
防ぐため離形層11bを形成してある。ゴム層11aは
シリコンゴム等の耐熱性のあるゴム材料、離形層11b
はFEP,PFA等の離形性の良いフッ素樹脂で構成し
ている。
【0054】本実施例ではゴム層11aをゴム硬度40
〜50°の液状シリコンゴムで構成し、その表面に離形
層11bとしてフッ素ゴムにFEPを分散した材料を3
0μm程度コーティングしている。
【0055】加圧ローラ11には記録材19の最大通紙
幅C内には離形層11bを設けているが、最大通紙幅C
外の部分は離形層11bを設けずゴム層11aが露出し
ているゴム層露出部D・Dであり、記録材19の左右に
5〜40mm程度の幅で設けられている。
【0056】本実施例では最大通紙幅257mmに対し
て、左右に3mmの距離をもたせて離形層11bを26
3mmの幅で設け、その左右にゴム層露出部D・Dを約
15mmの幅で設けている。
【0057】ここで、ゴム層露出部D・Dは摩擦係数
(動摩擦係数、静摩擦係数ともに)が高いため、前記定
着フィルム14の外周面との摩擦係数μ2を高くするこ
とができる。記録材19の通過域外であるため、トナー
等の汚れが付着することなく安定した摩擦係数が得られ
る。
【0058】加圧ローラ11が駆動力を得てA方向に回
転すると、加圧ローラ11と定着フィルム14に挟まれ
た記録材19が、加圧ローラ11の外周面の摩擦力によ
りF方向に搬送される。このとき記録材19の通過領域
内の範囲では定着フィルム14には記録材19の表面と
の摩擦係数μ1による摩擦力f1が働き、記録材19の
通過域外では加圧ローラ11のゴム層露出部D・Dと定
着フィルム14の外周面との前記摩擦係数μ2による摩
擦力f2が働く。よって、摩擦力f1及び摩擦力f2の
合力によるフィルム搬送力F1により定着フィルム14
はB方向に従動回転する。
【0059】このとき定着フィルム14の回転に抗し
て、ヒータ12と定着フィルム14の内面との間の前記
摩擦係数μ3による摩擦力f3が働くため、定着フィル
ム14がスリップしないで安定して従動回転するには、
定着フィルム14に働くフィルム搬送力F1を高くする
必要がある。
【0060】本実施例では、摩擦係数の低い記録材19
を使用し摩擦力f1が下がっても、摩擦係数μ2を高め
ることで摩擦力f2を高めており、フィルム搬送力F1
を高めることができる。
【0061】従って、定着フィルム14と記録材19と
のスリップがなく安定したフィルム搬送が行われ、定着
画像の汚れや記録材のシワ等の画像不良を防止できる。
【0062】特に本実施例では、加圧ローラ14のゴム
層の一部D・Dを露出させることにより摩擦係数を上げ
ており、別部材の追加や工程の追加等のコストアップも
ない利点がある。
【0063】〈第2の実施例〉上記第1の実施例では、
加圧ローラ11の外周の記録材19の通過域外の摩擦係
数を高めるために、ローラ両端部D・Dにおいて加圧ロ
ーラ11のゴム層11aの表面を露出させたが、表面を
荒らす加工をしたり、摩擦係数を高めるコーティング層
を設けたり、摩擦係数の高い材質のローラ状の部材を左
右に別体で設けても同等の効果がある。
【0064】〈第3の実施例〉前記第1の実施例及び上
記第2の実施例では、加圧ローラ11の摩擦係数を高め
たが、定着フィルム14の外周面の記録材19の通過域
外の静摩擦係数及び動摩擦係数を高めるコーティング、
表面の荒らし加工等にて定着フィルム14の外周面の摩
擦係数を高めても、フィルム外周面と加圧ローラ表面と
の間の静摩擦係数及び動摩擦係数を前記記録材の通過域
外で高めることができ同等の効果が得られる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
圧ローラ駆動方式を用いたフィルム加熱方式の加熱装置
において、フィルム外周面と加圧回転体(加圧ローラ)
表面との間の静摩擦係数及び動摩擦係数を被加熱材(記
録材)の通過域外で高めることにより、フィルムと加圧
回転体の摩擦力f2を高めることで、フィルムの搬送力
を低コスト・省スペースで高めることができ、摩擦係数
の低い被加熱材を使用してもフィルムと被加熱材がスリ
ップすることなく、安定したフィルム搬送が行なえ、画
像加熱定着装置にあっては定着画像の乱れや記録材のシ
ワ等の画像不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の加熱装置(画像加熱定着装置)の
要部の一部切欠き正面図
【図2】 要部の拡大横断面図
【図3】 圧接ニップ部付近の拡大横断面模型図
【図4】 フィルム駆動方式のフィルム加熱方式の加熱
装置の一例の構成略図
【図5】 加圧ローラ駆動方式のフィルム加熱方式の加
熱装置の一例の構成略図
【符号の説明】
11 加圧ローラ(加圧回転体) 12 加熱体 14 エンドレスベルト状の耐熱性フィルム(定着フ
ィルム) 19 記録材(被加熱材) N 圧接ニップ部(定着ニップ部) 11a 加圧ローラのゴム層 11b 離形層 C 最大通紙幅 D ゴム層露出部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスベルト状の耐熱性フィルム
    と、該フィルムの内側に配設された加熱体と、該加熱体
    との間に前記フィルムを挟んで圧接ニップ部を形成し、
    かつフィルム内面を加熱体面に摺動させつつフィルムを
    所定の速度で被加熱材搬送方向へ回転駆動させる加圧回
    転体を有し、前記圧接ニップ部のフィルム外面と加圧回
    転体との間に被加熱材を導入してフィルムと一緒に圧接
    ニップ部を移動通過させることにより加熱体の熱エネル
    ギーをフィルムを介して被加熱材に付与するフィルム加
    熱方式の加熱装置において、 フィルム外周面と加圧回転体との間の静摩擦係数及び動
    摩擦係数を、被加熱材通過域外で高めたことを特徴とす
    る加熱装置。
  2. 【請求項2】 加圧回転体の外周面の被加熱材通過域外
    の静摩擦係数及び動摩擦係数を高めたことを特徴とする
    請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 フィルムの外周面の被加熱材通過域外の
    静摩擦係数及び動摩擦係数を高めたことを特徴とする請
    求項1もしくは同2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 被加熱材が未定着画像を形成担持させた
    記録材であり、該記録材に該未定着画像を加熱定着させ
    る定着装置であることを特徴とする請求項1乃至同3の
    何れかに記載の加熱装置。
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