JPH0634759A - 粒子検出用カロリーメータ - Google Patents

粒子検出用カロリーメータ

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JPH0634759A
JPH0634759A JP19314492A JP19314492A JPH0634759A JP H0634759 A JPH0634759 A JP H0634759A JP 19314492 A JP19314492 A JP 19314492A JP 19314492 A JP19314492 A JP 19314492A JP H0634759 A JPH0634759 A JP H0634759A
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JP
Japan
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particle
absorbing plate
calorimeter
unit block
radiation
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Pending
Application number
JP19314492A
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English (en)
Inventor
Hideo Kadoi
日出雄 角井
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒子加速器の粒子衝突実験において素粒子検
出用に用いられるカロリーメータの単位ブロックを簡易
に構成する。 【構成】 中心軸20に沿った方向に略々同一長さの鉛
板24を複数枚所定の空隙30を隔てて積層して単位ブ
ロック42を構成する。この単位ブロック42を粒子1
4,16の衝突位置22から単位角度Δηごとに放射状
に配列する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シンクロトロン粒子
加速器内で粒子を衝突させて、その時衝突位置から全立
体角方向に飛散する素粒子のエネルギや軌跡等を測定す
るための粒子検出用カロリーメータの構造に関し、鉛板
等放射線吸収性板材の積層体の構造を簡略化したもので
ある。
【0002】
【従来の技術】シンクロトロン粒子加速器を用いた粒子
・粒子衝突実験は、図2に平面図で概要を示すように、
シンクロトロン粒子加速器を構成するリング状加速器1
3内に電子と陽電子または電子と陽子等の粒子14,1
6を互いに逆方向に加速して粒子・粒子衝突セクション
17で衝突させ、その時全立体角方向に飛散する素粒子
を粒子検出器18で測定することにより行なわれる。
【0003】粒子検出用器18の構造を図3に粒子軌道
に沿って半割りにした状態で示す。この粒子検出用器1
8は外観が8角形の筒状に形成され、その中心軸20上
にシンクロトロン粒子加速器10の真空ダクト12(図
2のリング状加速器13のうち粒子・粒子衝突セクショ
ン17を通過する部分)が配設される。
【0004】粒子検出器18は、真空ダクト12の周囲
を取り囲むようにして中心からドリフトチャンバー、薄
肉超電導電磁石(いずれも図示せず)が空間25に配設
され、その外側にカロリーメータ21が配設されてい
る。カロリーメータ21の外側にはリターンヨーク1
9、ミューオン検出器等(図示せず)を配設して、粒子
検出器18全体が構成されている。
【0005】カロリーメータ21は筒状のバレルカロリ
ーメータ21aとその両端のエンドキャップカロリーメ
ータ21b、21cで構成されている。カロリーメータ
21はその中心位置から単位角度Δη(図4)ごとに放
射状に放射線吸収性板材24として鉛板が多数枚積層配
列して構成されている。
【0006】パレルカロリーメータ21aを中心軸20
に直角に切った断面を図4に示す。バレルカロリーメー
タ21aは全周を15°ずつに分割したステンレス製の
台形容器60に鉛板を収容し、3容器単位にサポートベ
ース62に固定し、それを外周部のリターンヨーク19
に固定している。リターンヨーク19への固定はリニア
ガイド64を用い、中心軸20に沿った方向から順に滑
らせて挿入し固定している。ステンレス製容器60どう
しの隣接面の方向64は中心軸20の位置からの放射方
向66に対しずれているが、これは隣接面の方向64が
放射方向66に一致していると隣接面のすき間に沿って
進む素粒子を検出できないためである。
【0007】前記図3のA部の拡大図を図5に示す。極
性の異なる荷電粒子14,16を真空ダクト12の中心
軸上で互いに逆方向に周回させてカロリーメータ21内
の中心位置22で衝突させると、素粒子26が全立体角
方向に放射されて飛散する。この素粒子26はその放射
方向に単位角度Δηごとに積層配列された鉛板24中を
透過していき、この透過する時の軌跡を角度Δη単位で
検出することにより素粒子の性質を知ることができる。
また、素粒子26の到達位置(消滅位置)を検出するこ
とにより、そのエネルギを知ることができる。
【0008】鉛板24は複数枚積層したものを単位ブロ
ック28として、多数の単位ブロック28を順次積み上
げていくことによりカロリーメータ21全体を構成して
いる。
【0009】従来の単位ブロック28の構造を図6に示
す。これは、複数枚の鉛板24を所定の空隙30を介し
てη角に沿って積層し、上下にステンレス等のプレート
32,34を当てて、サポートロッド36を上下方向に
貫通させて、ナット38で両端から締め付けて組み立て
たものである。単位ブロック28全体は密閉されたステ
ンレス製容器60(図4)内に収容され、その中に検出
用液体を封入し、各鉛板24間に電圧を印加する。これ
により、素粒子26が透過すると鉛板24間に電気信号
が得られて、これを検出することにより、この単位ブロ
ック28を透過したことがわかり、これにより素粒子2
6の軌跡を角度Δη単位で検出することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記図5の単位ブロッ
ク28の構成によれば、鉛板24の長さおよび幅、サポ
ートロッド36を通す孔の位置等が1枚1枚全く異なる
ため、製造に手間がかかっていた。この発明は、前記従
来の技術における欠点を解決して、鉛板等の放射線吸収
性板材の積層体の構造を簡略化してその製造を容易にし
た粒子検出用カロリーメータを提供しようとするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、シンクロト
ロンの粒子加速器の粒子・粒子衝突セクションに配置さ
れる粒子検出器において、中央の真空ダクトの周囲を取
り囲むようにして中心からドリフトチャンバーおよびコ
イルを配置したその外側に配置され、粒子・粒子衝突セ
クションから飛散する素粒子が当たってシャワー現象を
起こさせるための多数の放射線吸収性板材を積層配置
し、これら放射線吸収性板材相互の空隙間に検出用液体
を充填して電圧を印加し、真空ダクト内の粒子衝突位置
から放射された素粒子を放射線吸収性板材に透過させ、
この時電圧の印加により放射線吸収板材間から得られる
電気信号により、この素粒子のエネルギや軌跡等を測定
する粒子検出用カロリーメータにおいて、放射線吸収性
板材の積層体の少くとも一部を、粒子の軌道に沿った方
向に略々同一長さに形成した複数枚の放射線吸収板材を
所定の空隙を隔てて積層して組み合わせた単位ブロック
として構成し、複数の単位ブロックを前記真空ダクト内
の素粒子衝突位置を中心とする放射方向に配置してなる
ものである。
【0012】
【作用】この発明によれば、粒子の軌道に沿った方向に
略々同一長さに形成した複数枚の放射線吸収板材を積層
して単位ブロックを構成したので、放射線吸収板材を1
枚1枚異なる長さに形成したり、異なる位置にサポート
ロッドを通す孔等を形成する必要がなくなるので、放射
線吸収板材を製造するのが容易になる。
【0013】なお、この発明によれば、単位ブロックの
角部が単位角度Δηから多少出っ張ったり、引っ込んだ
りするが、単位ブロックの高さをあまり高くしすぎなけ
れば素粒子の軌跡等の計測にとって問題ない程度の誤差
ですむ。
【0014】
【実施例】この発明の一実施例を図1に前記図5と同様
の状態(図3のA部拡大)で示す。中心軸20の方向か
ら見た状態は前記図4と同じである。このカロリーメー
タ21は、その中心位置22から放射方向に単位角度Δ
ηごとに放射線吸収性板材として鉛板24が積層配列さ
れている。鉛板24は複数枚積層したものを単位ブロッ
ク42として、多数の単位ブロック42をη角度に沿っ
て順次積み上げていくことによりカロリーメータ21全
体を構成している。
【0015】単位ブロック28の構造を図7に示す。こ
れは、この単位ブロック42は中心軸20に沿った方向
(η=90°方向)に略々同一長さの複数枚の鉛板24
を所定の空隙30を介して矩形状に積層し、上下にステ
ンレス等のプレート32,34を当てて、サポートロッ
ド36を上下方向に貫通させて、ナット38で両端から
締め付けて構成したものである。単位ブロック28全体
は密閉されたステンレス製容器60(図4)内に収容さ
れ、その中に検出用液体としてテトラメチルペンタン
(TMP)等が封入されている。
【0016】図7のB部の拡大図を図8に示す。2枚の
鉛板24は間にエポキシ等の絶縁材44を挾んで接合さ
れて1枚の検出板46を構成している。検出板46には
孔48が形成され、そこにサポートロッド32が通され
ている。サポートロッド32には絶縁体50がはめ込ま
れ、これで検出板46を支持することにより対向する鉛
板24相互間に空隙30を形成するとともに鉛板24相
互間の絶縁を行なっている。
【0017】空隙30には検出用液体52が充填されて
いる。そして、対向する鉛板24間に電源52によって
電圧Vが印加され、素粒子が透過するとこの間に電流が
流れ、これを電流計54で検出することにより、素粒子
がこの単位ブロック28を透過したことが検出される。
【0018】以上の構成のカロリーメータ21によれ
ば、図1において極性の異なる荷電粒子14,16を真
空ダクト12の中心軸上で互いに逆方向に周回させてカ
ロリーメータ21内の中心位置22で衝突させると、素
粒子26が全立体角方向に放射される。この素粒子26
はその放射方向に単位角度Δηごとに積層配列された鉛
板24中を透過していき、この透過を図8の電流計54
で検出することにより、素粒子26の軌跡を角度Δη単
位で検出することができる。素粒子26の到達位置(消
滅位置)を検出することにより、そのエネルギを知るこ
とができる。
【0019】そして、図7のように略々同一長さの鉛板
24を矩形に積層して単位ブロック42を構成したの
で、鉛板24を1枚1枚異なる長さに形成したり、異な
る位置にサポートロッド32を通す孔48を形成する必
要がなくなるので、鉛板24を製造するのが容易にな
る。
【0020】また、図1のように単位ブロック42の角
部が単位角度Δηから多少出っ張ったり、引っ込んだり
するが、単位ブロックの高さをあまり高くしすぎなけれ
ば素粒子の軌跡等の計測にとって問題ない程度の誤差で
すむ。
【0021】なお、単位ブロック42は中心軸20の周
りに15°ずつ分割されている(図4)ので、鉛板24
の幅は1枚1枚異なっている(中心軸20に近づくほど
幅が狭くなる)が、それでも長さ幅とも1枚1枚異なっ
ている場合に比べれば、長さを揃えられることや孔48
を長さ方向の同じ位置に開けられることなどにより各段
に製造が容易となる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、粒子の軌道に沿った方向に略々同一長さに形成した
複数枚の放射線吸収板材を積層して単位ブロックを構成
したので、放射線吸収板材を1枚1枚異なる長さに形成
したり、異なる位置にサポートロッドを通す孔等を形成
する必要がなくなるので、放射線吸収板材を製造するの
が容易になる。
【0023】なお、この発明によれば、単位ブロックの
角部が単位角度Δηから多少出っ張ったり、引っ込んだ
りするが、単位ブロックの高さをあまり高くしすぎなけ
れば素粒子の軌跡等の計測にとって問題ない程度の誤差
ですむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図で、図3のA
部拡大図である。
【図2】粒子検出用カロリーメータの概要を示す平面図
である。
【図3】図2の粒子検出用カロリーメータの構造を示す
断面図である。
【図4】図3の粒子検出器を中心軸20に直角に切った
断面図である。
【図5】従来装置における図3のA部拡大図である。
【図6】図4の単位ブロックの構成を示す拡大図であ
る。
【図7】図1の単位ブロックの構成を示す拡大図であ
る。
【図8】図6のB部拡大図である。
【図9】図1のバレルカロリーメータ21aの一部を示
す斜視図である。
【符号の説明】
10 シンクロトロン粒子加速器 12 真空ダクト 17 粒子・粒子衝突セクション 18 粒子検出器 20 中心軸(粒子の軌道) 21 カロリーメータ 22 カロリーメータ中心位置(粒子衝突位置) 24 鉛板(放射線吸収性板材) 25 ドリフトチャンバーおよびコイル配置空間 26 素粒子 30 空隙 42 単位ブロック 52 検出用液体 V 電圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンクロトロンの粒子加速器の粒子・粒子
    衝突セクションに配置される粒子検出器において、中央
    の真空ダクトの周囲を取り囲むようにして中心からドリ
    フトチャンバーおよびコイルを配置したその外側に配置
    され、前記粒子・粒子衝突セクションから飛散する素粒
    子が当たってシャワー現象を起こさせるための多数の放
    射線吸収性板材を積層配置し、これら放射線吸収性板材
    相互の空隙間に検出用液体を充填して電圧を印加し、前
    記真空ダクト内の粒子衝突位置から放射された素粒子を
    前記放射線吸収性板材に透過させ、この時前記電圧の印
    加により前記放射線吸収板材間から得られる電気信号に
    より、この素粒子のエネルギや軌跡等を測定する粒子検
    出用カロリーメータにおいて、 前記放射線吸収性板材の積層体の少くとも一部を、前記
    粒子の軌道に沿った方向に略々同一長さに形成した複数
    枚の放射線吸収板材を所定の空隙を隔てて積層して組み
    合わせた単位ブロックとして構成し、複数の単位ブロッ
    クを前記真空ダクト内の素粒子衝突位置を中心とする放
    射方向に配置してなる粒子検出用カロリーメータ。
JP19314492A 1992-06-26 1992-06-26 粒子検出用カロリーメータ Pending JPH0634759A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0707354A1 (en) 1994-10-11 1996-04-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0707354A1 (en) 1994-10-11 1996-04-17 Murata Manufacturing Co., Ltd. Antenna device

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